本作は観ようかどうかかなり迷った。
でも、ここは押さえておくべきと判断。
なぜなら僕の映画通の仲間がことごとくこの作品にハマっていた。
しかし、言われることは1回観ても理解できない・・・。
3回観なきゃいけない・・・。
そんな声が多かった。
だからここは忙しくても時間を作って観てみようと。
この作品のように過去も未来も行き来できれば全く問題ない。
とドラえもん的にそう思うが、そんな単純な話ではない。
観終わって、素直に感じた。
僕は5回観て理解できるかどうか。
これはどうだろう。
僕が頭が悪いからという理由ではなく、
(少しはあるかも・・・)
多くの人はさほど変わらない。
ストーリーだけに全身全霊を払い観ることに専念すれば、まだ何とかなるかもしれない。
しかし、クリストファー・ノーラン監督はそれを許してはくれない。
オープニングシーンからラストシーンまで気を抜くことを許さない。
途中、頭の中が崩壊し集中力が切れることも予測されるが・・・。
CGを多用しない拘った映像も魅力だが、
その凄まじいアクションや驚くような逆再生の展開も。
一体、何が起きているのか、これは過去なのか、現在なのか、この本人はいつ存在してるのか、
どっちが本物か(両方本物・・・)と目まぐるしさに付いていくのがやっと。
映画は面白い。
間違いなく面白い。
しかし、楽しむ余裕がない。
高尚な映画評論家なら鋭い切り口で映画を語るのだろうが、
キャリア論を軸とした(そんなはずないか・・・)映画コラムニストは上手く評論できない。
映画通仲間が言っていた。
クリストファー・ノーランの頭の中はどうなっているのかと。
僕も同感。
彼の頭の中を覗いてみたい。
本作は脚本も監督。
どうすればあんな脚本が書けるのかさっぱり分からない。
クリストファー・ノーランのバットマンシリーズはとても面白かった。
いずれも秀作。
この3部作を観た時に僕は「これは大人向けのバットマンだ」と思った。
本作を観て、それは違うと実感した。
本当の大人向けの作品はこれ。
バットマンシリーズなんて子供向けだと。
僕はまだ子供ということか・・・。
キミたちはダメだなあ~。
オレがしっかり映画を語ってやるよ。
と自信を持たれる方は鑑賞後、そのストーリーを解説してほしい。
それとは関係なく観ても楽しめるけどね。