自分は優秀だ。

 

数字もそこそこ出来ているし、それなりに人望もある。

仕事も一通りこなせるし、手の抜き方も覚えてきた。

給料に見合う仕事は出来ている自信はある。

むしろもっと貰えても良いんじゃないかとさえ思う。

 

自分はデキる奴だ。

 

先輩はすぐに追い越してトップセールスになる。

自分にしか考えつかないアイデアで周りをあっと言わせる。

年下は当然、同世代にも負ける気がしない。

 

 

 

数年前までの自分は、こんなことを考えていた。

でも、あることがきっかけで、伸びきった鼻は簡単にへし折られることになる。

 

 

1か月半前、名大社も加盟するFネット(ふるさと就職応援ネットワーク)。

その若手勉強会の幹事を任されることになった。

 

Fネットの勉強会と言えば、いまだに忘れらない体験がある。

もう5年以上前になるだろうか。

 

冒頭に書いたように、生意気な考えを持ち、意気揚々と勉強会に参加した。

 

しかし、そこで私は打ちのめされた。

 

初めて、同じ業界で働く若手同士で様々なワークをするのだが、全くついていけない。

質問や意見がどんどん飛び交う中、全くその場に入っていけない。

何とかその場をやり過ごそうと、半にやけで分かったフリをする自分がいた。

 

当然、発表の際も、立候補することなく、ただ傍観者でいるしかなかった。

 

恥をかきたくない。

 

そんな想いで頭がいっぱいになっていた。

 

これまで、感じたことの無かった圧倒的な敗北感。

 

苦い記憶を鮮明に覚えている。

 

 

月日は流れ、心境に変化が。

 

恥をかくのが好きな人などこの世にいない。

でも、本当に恥ずかしいのは、何もしないこと。

目立たないようにして、やり過ごすことだと思うようになった。

 

外の空気を吸うことで、

自分の不甲斐なさ。情けなさ。

いろんな足りないものと向き合わされる。

 

それは、ものすごく大切なことだ。

 

恥をかく経験は、そう簡単に忘れられるものではない。

 

でも、その経験があるからこそ、何倍ものパワーを生むことも分かってきた。

 

 

今日、そのFネット若手勉強会を実施した。

11社28名の参加。

幹事でバディを組んだパフ・横山さんのおかげで何とか役割を果たすことができた。

 

 

もちろん、いっぱいミスもしたし、至らない進行も多かったと思う。

 

でも今はすごく充実した気持ちでいる。

 

 

もし、今日参加いただいたメンバーの中で、

当時の自分と同じように敗北感や無力感を感じた方がいるとすれば、

それはすごく良かったと思う。

 

その経験は絶対に次につながるから。

 

これからも、Fネットの場を若手がどんどん

「恥をかける場」にしていけたら良いなと思っています。

 

そして、自分自身も、どんどん恥をかける場に飛び込んでいこうと思います。

 

ニムラ