これからも前向きに 名大社会長ブログ

カテゴリ「本を読む 映画を観る」の記事一覧:

「学歴の耐えられない軽さ」を読んで・・・

学歴の耐えられない軽さ やばくないか、その大学、その会社、その常識 学歴の耐えられない軽さ やばくないか、その大学、その会社、その常識
(2009/12/18)
海老原 嗣生

商品詳細を見る

昨今の学生の状況を明確に表現した作品である。
今年のような学生に厳しい環境下だと学生は危機感を持ち、
積極的に活動して、さぞかし企業側にとって頼もしいものとだ思われがちだが、残念ながら企業側の評価は至って冷めたケースが多い。
現在の学生の「質」に対して満足していないのだ。
その「質」に対して、根拠となるデータとその原因が分かりやすく書かれている。
大学への進学率が高くなり、その入学の方法も多様化。
本来あるべきキツイ受験勉強を乗り越え、競争して、「受かった!」
「落ちた!」という緊張感の中で、学ぶ事は少なくなっているだろう。
少子化にも関わらず、大学生の数は増えている傾向も大きな理由といえるだろう。
その背景が、就職活動における学生の評価に繋がっているのだ。
そして、この著書の中で、最も共感した事がある。
「えり好みをせず、中小企業でもいいから、まずはちゃんと正社員になること」
これは、本当に大切な事だとつくづく感じる。
このような厳しい環境下だと、安定志向が強まる。
それは同時に大手や知名度の高い企業への人気が集中することを指す。
当然、そのような企業は採用のハードルは高く、選考を受けたほとんどの学生が、結果として落ちる事になる。
一方で、一般的に認知のない中小企業は思ったほど、学生が集まらない。
これは、好景気、不景気に限らず(もちろん数の増減はあるが・・・)言える事だ。
だからこそ、学生にはそちらを向いて欲しいと考えるのだが、
現実は中々上手くいかない。
ただこれは学生の問題として捉えるだけではなく、
我々の問題として捉える必要もあるかもしれない。
中小企業の魅力を十分に伝え切れていないのだ。
今の学生の状況を把握する事は、
情報を提供する立場としての課題も浮き彫りにしているのだ。
もっと学生に中小企業の魅力を伝え、しっかりと正社員への道を示す事も
大きな役割であると再認識させていただいた。

ピカデリー閉館。お疲れ様でした!

昨日の中日新聞に名古屋駅前の映画館「ピカデリー」が閉館という記事が掲載されていた。
老朽化や近くに最新設備のシネコンがオープンした事が、その理由という。
「えっ、そうなの?」と瞬間的に思ったが、僕自身が通っていたのは、
20年以上も前の話しだから、当然の事かもしれない。
大学時代、ピカデリー系列の映画館でアルバイトをしていた事もあり、
名駅周辺の映画はほとんどタダで観させてもらった。
時間を持て余していた事もあり、年間100本以上の映画を観ていた。
その当時、ピカデリーといえば、名古屋を代表する映画館の一つであった。
有り余るくらいの席数とデカいスクリーン。
シネコンが当たり前で、映画自体がより身近になった今と比較すると、
大げさに言えば「今日は、わざわざ映画を観に行くんだ。」という存在であった。
(昭和30年代ではないけど・・・)
今でも、学生時代、ピカデリーで観た「コーラスライン」や「ラストエンペラー」を思い出す。
かなりの迫力があったことを・・・。
グランド劇場、名鉄東宝など名古屋駅を代表していた映画館が、
昨日のピカデリー閉館で、全て消えてしまった。
名古屋駅であまり映画を観なくなった自分が言うのもおかしな話だが、寂しいもの事実。
お世話になり今も劇場に勤めている人も、きっと複雑な思いだろう。
時代の流れと言ってしまえば、身も蓋もないが、
瞬時に情報が展開する現状では、わざわざ街まで映画に行くという行為にズレが生じるのであろう。
+αで付加価値を提供するミッドランドスクエアシネマには、健闘してもらいたい。
年度末は、いろんな節目である。
名大社も3月31日に重要な会議を行った。
そのことについては、近いうちに報告したいと思う。
50年もの間、ピカデリーお疲れ様でした!