やはりの苦手な分野の書籍であることを実感した。僕のおぼつかない能力がその原因なのだが、思うように頭に入ってこない。理解しているつもりではあるが、その次元に立つことはまだまだ遠い先のようだ。
いや、訪れることはないかもしれない。ハイレベルな知性についていけない・・・。
とやや弱音を吐きがちだが勉強になった一冊であるのは間違いない。僕らが普段の生活の中で知ることのない世界を教えてくれるのだ。
いかに僕らは世界の情勢を表面でなぞっているだけかが、現実を知ることでよく理解できる。新聞やTVで報じられるニュースだけで知った気になってはいけないと。
今、ソチオリンピックが行われている背景には何があるか、東京オリンピックが開催される理由の本質はどこか、単に経済や治安が安定していることだけが理由でないことも・・・。その事実から本質を論理的に想像する力がインテリジェンスといえるのだろう。やはり、僕には遠すぎる(笑)。
このブログを読んだところで何の参考にもならないと思うが(笑)、一枚の写真から何が読み取れるのかを感じ取ってもらいたい。じっくり写真を見るだけで重要な何かが隠されている。
何が重要かはわからないけど・・・。
あら、いつもよりかなり短めのブログ。手抜きではありません・・・。
年1回だけ購入する雑誌がある。2月上旬のキネマ旬報。
以前にもブログに書いているが、今号は前年のベストテンが発表されている。僕はこれを参考にさせてもらうケースが多い。公開時に観れなかった映画は(ほとんどなんだけど)、これを読んでDVDを借りる。
自称日本映画ファンの僕としてはその順位は気になるところ。今号のベストテンで既に観ているのは3本のみ。
2位「舟を編む」、6位「そして父になる」、7位「風立ちぬ」。評判になった3本しか観ていない現状は日本映画ファンと呼ぶに値しない(笑)。
5位「共喰い」、9位「もらとりあむタマ子」、10位「フラッシュバックメモリーズ3D」なんて映画の存在自体知らなかった。今後、ファンという表現は差し控えます・・・(笑)。空いた時間で気になる作品を観ていくことにしよう。
ベストテンでも知らない作品があるという事は実際に上映された映画のうち知らない作品は果てしなく多いということ。なんと2013年、日本映画の公開本数は591本で前年より37本多い。こんなに公開されているなんて関係者以外はイメージできないんじゃないのかな。
僕もその大半は知りません。名古屋を素通りする映画も多いだろうし・・・。毎日1本観ても追いつかないわけだ・・・。
そして、気になる興行収入は、1位風立ちぬ、2位ワンピースフィルムゼット、3位ドラえもんのび太のひみつ道具博物館、4位名探偵コナン絶頂の探偵、5位真夏の方程式と4作品がアニメ。
ちょっとアニメ強すぎじゃね?というよりも実写が弱すぎ?と思ってしまう。これも今の日本の置かれた状況を素直に表しているのかもしれない。
各社の興行収入も興味深い。配給会社のダントツは東宝で売上が673億円。前年は741億円なので、前年比90.8%。
現在の外部環境を基準にすると考えにくい数字。いかにこの業界が博打に近いかがよく分かる(失礼な言い方、すみません・・・)。当たればデカいし、はずれると大きな痛手を食う。経営者はハラハラドキドキだな。
今号で毎年楽しみにしているコーナーはこれ。
宮崎祐治氏の映画路線図。映画の特徴を一言で述べ、上手くイラストにまとめている。痛烈な皮肉や的を得たコピーに引き込まれてしまう。これを読みながら借りる作品もある。
今年はもう少し観たいと思いながらも映画館に出向いたのは1回のみ。もうちょっと何とかしないとね。
自称日本映画ファンとしては・・・。
本書を読んで喜んでいるなんて、やっぱミーハー経営者だろうか(笑)。最近、宮坂社長の露出も増え、その存在感は増しているように感じるが、トップ交代時はどうしても前経営者の井上氏の存在の方が目立っていたのだと思う。
経営者として未知数の若手よりヤフーを創り上げたトップの方がマスコミの話題になるのは当然の話。
僕も井上氏の顔はすぐ浮かんでも、宮坂氏となると「あれ~DeNA守安さんだっけ???」と随分と失礼な感じだったりと・・・。
ただここに書かれている内容はまさにうちの会社が抱えている課題と重なる点もあり、参考にしながら読ませてもらった。
会社規模も経営者の能力も雲泥の差状態ではあるが、大げさに言えば置かれた環境は近いといえる。今、僕たちが取り組まなければならないこと、そして取り組んでいることに近いのだ。トップの衝撃的な交代劇も・・・。
しかし、その覚悟の度合いやスピード感は明らかに僕とは違う。ウサイン・ボルトとおねだり豊くらい違う(結構、健闘してるじゃないか。な~んて・・・)。だが、そこにあるのはベンチャー企業にありがちな革新的な発想とハードワークがあるわけではない。
原理原則を基本とした戦略を貫いている。強いものはより強くし、弱いものは撤退し損失を最小限に抑える姿勢。また、会社の一体感を醸成させる取り組みも新興企業とは異なるのかもしれない。
そんな点ではローカルで革新的でない自分たち(苦笑)にも大いに参考になった。
個人的に以前はあまり利用しなかったスマホのヤフーも、最近は頻繁に利用している。知らず知らずのうちにヤフーの戦略が自分の生活の中にも入り込んでいる証だろう。それだけで新生ヤフーの500日は生きているのだ。
そして、何よりも際立つのは組織。優秀な個人の活躍も当然だが、いかに組織を活性化させモチベーションを上げるか。それが上手く活かしている実例を見させてもらった。企業規模が違えども、業態が違えども、参考になる点はどんどん吸収せなばならない。そんな事を感じた一冊だった。
巻末に紹介してある参考図書も何冊かは読んでみようと思う。
映画を観終わって単純に疑問に思った。「舟を編む」ってどんな意味だろう?って。
調べてみると「様々な文章を集めて書物を作る、編集する。」がその意味。全く知らなかったし、映画が評判になっても調べないまま。今、ようやく意味を知っただけだ。
とてもじゃないが、主役の松田龍平にはなれない。疑問に思ったことはすぐに調べる。これが編集者の基本だろう。
映画を観る前は、松田龍平と宮崎あおいのラブストーリーを描いた映画だろうと思っていた。それはとんでもない誤解。
しかし、一体どんなジャンルになるのだろう。青春映画、人間ドラマ、ビジネス映画、エンターテイメントと、どのジャンルに分けていいのか分からない。地味な主人公が映画を引っぱり派手なアクションがあるわけではないが、僕はエンターテイメントと言われても十分納得する。それだけスリリングで感動あり笑いありの優れた映画であった。
テーマがテーマだけに展開は地味。実際の辞書を作る作業をこの映画のように行っているか分からないが、仮に同じだとすると辞書の扱い方も変わってくる。
普段何気なく使用する辞書(と言っても最近はすぐネットで調べちゃうけど・・・)をもっとありがたい存在として取り扱わなければならない。
その膨大な調査量、緻密さを求められる業務。それも機械に頼るのではなく人の手作業が中心の仕事。今どき、一つの仕事を仕上げるのに15年の期間を要するのはあり得ない。朝令暮改当たり前、5年先すら見えない環境の中でその仕事を続けるモチベーションは一体何なのだろう。
それを考えながら観るだけで、感動的なシーンが湧き上がってくる。
そして主役だ。これまで僕は松田龍平をあまり上手い役者だとは思っていなかった。弟の方がイケメンだし、個性的だが演技の幅が一定レベルのような気がしていた。しかし、それは大変失礼な見方。役柄に上手くはまっており、真面目なオタクを演じ切っていた。ハゲタカ、探偵はBARにいる、麦子さんと等、いくつかの作品は観たが、同じような役柄は一つもない。その中でもこの映画における存在感は際立っていた。
評価の高さを耳にしてDVDで観た本作であるが、本来であればレイトショーの映画館で静かにまったりと観るのが相応しいだろう。
この年になって初めて曽野綾子氏を読んだ。これまで興味を持っていなかったのも事実だが、手に取る機会も全くなかった。
名前は存じ上げるものの、どんな特色のある著書を出されているかは知らないお粗末な状態であった。たまたまBOOKOFFに立ち寄った時に新書のコーナーに並べてあったので、思わず手に取り中味も確認しないまま購入。
なるほど、はっきりした物の言い方、物の見方をされる方と理解した。80歳を超える年齢のせいもあるかもしれないが、人生を達観した印象をその文章から感じ取った。
人間にとって成熟とあるが、その対象は分別のある大人に限定される。それもまさに現代社会を生きる成人が対象だ。それはキミのことだよと僕の耳元で囁かれているような状況。日本語の使い方から日々過ごす姿勢までダメ出しをくらっているようだ(苦笑)。
今の47歳と昔の47歳を比較するのは難しいとは思うが、明らかに自分なんかはその精神年齢を含め幼い。物事の判断材料の視野は狭く大局的な視点も少ない。
先日の成人式ではないが、僕が20歳の時、47歳のオジサンはもっと人生をわきまえた有識者だと思っていた。しかし、現実はこの程度である。著者にとっては由々しき事態であり、将来を憂いているだろう。マラソンもあっけなく否定されているし・・・。
反論する面がないとは言えないが、素直に納得する方が多い。
品というものは、多分に勉強によって身につく。本を読み、謙虚に他人の言動から学び、感謝を忘れず、利己的にならないことだ。受けるだけでなく、与えることは光栄だと考えていると、それだけでその人には気品が感じられるようになるものである。
しかしこの世に、徹底して諦めない人ばかりいると、私はどうも疲れるのである。できるだけは、頑張る。しかし諦めるポイントを見つけるのも、大人の知恵だ。
成熟した人間になるには、沈黙と会話の、双方の達者な使い手になるほかないのである。
世間からどう思われてもいい。人間は、確実に他人を正しく評価できないのだから、と思えることが、多分成熟の証なのである。
などなど・・・。
本当に言いたいことは最後の一文が表しているのかもしれないけど(笑)。
自己の欲求を捨てるのは難しい。それには相当の時間を要するだろう。年齢を積み重ねたからといってその領域に辿りつけるかはわからない。
5年後、10年後ではなく30年後、僕自身がどうなっているかが成熟しているかどうかの証明になるのだろう。
前作「就活のバカヤロー」に続き過激な一冊。特に僕らのような就職情報会社にとっては手厳しい内容だ。うちのようなローカルな企業はその対象にもならないのかもしれないが、その存在価値自体を否定されているように感じるのは被害者意識が強すぎるか・・・(笑)。
かといって完全否定しているわけではない。リクルートが過去の就職活動の在り方を変化させてきた歴史は繰り返されるという。リクルートというベンチャー企業がその当時の就職活動に疑問を持ちより良い方法を導き出す。
今を否定する存在が新たなスタンダードを作り、また時代と共に淘汰される。その繰り返しのようだ。
うちの会社の歴史を振り返れば同じようなことが言えるかもしれない。僕が入社する当時、もしくはその少し前、就職活動の基本はそのリクルートが中心となって発行するガイドブックだった。
僕の学生時代もそうだが、分厚い本が自宅に送られてきた。バブル期には分厚すぎてとても読む気になれない量が送られてきた。当然、目につく会社とそうでない会社と人気ははっきり分かれる。
そこで生まれたのが企業展だった。知名度のない会社でも人が面と向かって話をすれば会社の魅力は伝わる。それで一度に多くの会社を知ることができる。そんな場を提供することで馴染みのない会社でも興味を持ってもらえる。
コンセプトは今も変わらないが、当時は知名度のない企業、分かりずらい企業には受け入れられた。
そんな意味合いでいえば、うちの会社も同じことが言えるかな・・・。とちょっと自社アピール(笑)。
その繰り返しは我々のようなサービスを提供する側だけでなく、過去の就職環境も同様。僕が単に無知なだけで知らなかったが、就職協定の歴史も大正時代から繰り返されているという。
環境が変わるたびに時期や動き方が変化する。ここ数年においても2年前の12月スタート、来年の3月スタートと振り回されるように変わっていく。
本書の書評とはどんどん遠ざかってしまうになってきたが、過去から現在へと移り変わる就職戦線を思い出させてくれる意味においては僕に気づきを与えてくれた。
それだけではない。大げさな言い方をすれば、この東海地区で業務を営むだけでは得ることができない情報も仕入れさせてもらった。本来は僕の方が知識として持つべきだが、勉強させてもらった。
我々の業界にとっては決して嬉しい内容ではないのだけれど・・・。
小さな小さなこじんまりとした映画。
年末年始に「ゼログラビティ」や「永遠の0」というスケールの大きい映画を立て続けに観たので、余計にそう感じてしまったのかもしれない。
別の見方をすれば、女優堀北真希のアイドルムービーと言えなくはない。そんなチープな表現だと一時期流行ったアイドル映画のように思われてしまうが、本作を否定しているわけではない。
それほど興味のなかった堀北真希が可愛らしく愛おしく(同じことか・・・)思えてしまうのだ。公開されていることもあまり知られていない地味な作品だが、これを観るとファンが増えてしまいそうだ。
そういうと「翔んだカップル」の薬師丸ひろ子的な「惚れてまうやろ~」映画と思われがちだが、恋愛のシーンなんて一つもないので、それとも違う。(何を言っているかだんだんわからなくなってきましたね・・・笑)
幸せか不幸かは観客判断となる親子を描いただけの物語。それもとてつもなく小粒。そんな映画。だからこそ田舎のシーンが懐かしく、登場人物が温かく、人と人とのつながりを感じることができる。
失礼な言い方だが、大ヒットはしないと思う。抜群の評価は得られないと思う。時代と共に忘れさられてしまう可能性もあると思う。
それがいい。何気ない日々を暮らす自分たちの生活の中に、大切なものがたくさんあるはずなのに、それに気づかず過ぎていく。それを立ち止まらせてくれる良さがこの映画にはある。
聖子ちゃんの「赤いスイートピー」が流行ったのは、確か高校の頃だった。その当時、修学旅行のバスの中で同じクラスの女子がマイクで唄っていたな。今度、誰かカラオケで唄ってくれないかなあ~と思わせてくれる映画。
何のこっちゃ(笑)
「技術立国ニッポン」とか「世界一の技術力を誇る国」なんていう言葉は自信を持って表現する言葉ではなく、単なる自己満足に過ぎないのかもしれない。
著者の書かれていることを素直に100%信用する必要はないかもしれないが、僕らが思い当たるふしもある。テレビを購入する際、値段の高さによって画像の鮮明さが違うという。
家電量販店の大型テレビが並んだ売り場で見れば、ほんのわずかだがその違いがわかるかもしれない。それも説明されて分かる程度。自宅でそれを見た時にどこまで満足度が上がるかは正直分からない。
今、家のリビングにあるソニーのBRAVIAも購入した当初はその画像の美しさとディスプレーの薄さが売りだった。特に薄さはどこまで優位性があるかはわからない。しかし、そこにこだわる日本の電機メーカーも多い。
技術者出身の著者はその姿勢をあっさりと切り捨てる。それがサムソンを中心とした海外のメーカーにあっさりと敗れる原因だと・・・。それは完全否定することではない。そんなことが求められる時代があったわけだし。
著者の表現を借りれば、「世界シェア1位、世界最高品質の製造技術、世界最高の高画質技術、世界最先端の技術を持っていても、パラダイムシフトの前ではまったく無力であることがわかる。」ということ。
国内のマーケットはもちろんのこと国外をマーケティングしないと、そのパラダイムシフトは理解できないのだろう。
それは技術を要するメーカーに限らない。自分たちのビジネス領域においても当然のようにいえること。何にこだわるのかを見極める目を持っていないと簡単に排除されてしまう。反面教師だな・・・。
そして、常にイノベーションを起こさなければならない。イノベーションを起こすために重要なのは模倣と著者はいう。
1.模倣の心構えを万全とする
2.模倣対象を参照する
3.情報を探索し、標定し、選択する
4.対象の脈略を理解して深く潜り込む
5.自らに適用し、実践する
この5つのプロセスが重要のようだ。これなら何の創造力も持たない僕も少しならできるかもしれない(笑)。
本書の正式なタイトルは「日本型モノづくりの敗北 零戦・半導体・テレビ」。零戦の記述が全くなかったような。僕が見落としただけかな・・・(苦笑)。
新年早々の日経トップリーダーの特集は、『「次の30年」を生き抜く経営 理念を貫き、変化し続ける』。
「次の30年か・・・。さっぱりイメージできない」というのが情けないけど僕の素直な感想。現在、名大社は創業44年。いまから30年前、現在の状況がイメージできていたかと言えば、間違いなくゼロだろう。イメージを持っていたといっても今の姿になっているとは誰も分からなかったはずだ。
変化の早い昨今であれば、それは更にいえること。5年後すら予測できないのに、ましてや30年後なんてわかるわけはない。当然の話。しかし、今回の特集はそんなことを言いたいわけではない。
大切なのは理念。そこに基づいて、どう日々自分たちを変化させ、成長していくか。表現は悪いが、中小企業はどう生き抜く、生き残っていくかだ。うちの会社も同様。
僕が30年後、経営に関わることはないと思うが、まずは存続させること、そして、新たな市場を切り開くことはやっていかねばならない。その積み重ねが30年後という近くて遠い未来に繋がっていく。そのためにはまず今年、どんなアクションを起こすかが重要なわけだ。
本誌30年を振り返り、名経営者がそれぞれの時期に貴重な言葉を残している。
「全ては経営者に責任がある」(松下幸之助 86年10月号)
「競争しなければ進歩はない」(本田総一郎 90年1月号)
「サービスは先、利益は後」(小倉昌男 95年11月号)
これらの言葉は不変だ。今、この瞬間でも自分の身に置かなければならない。
今月号は堀場製作所最高顧問 堀場雅夫氏とリブセンス社長 村上太一氏の対談も掲載されていた。62歳差のあるこの対談、思わず笑ってしまった。
堀場氏はPPK(ピチピチコロリ)運動を推進しているという。老人は皆、夜な夜な若い女性とお酒を飲んで、ピチピチ元気に暮らしてもらう。そうやってはしゃいでたら、コロリと逝く確率が高まる。それは家族も喜ぶし、国も助かる。年寄りに無理をさせたらあかんという人は国賊だとのこと。
それは素晴らしい。理想的な生き方かもしれない(笑)。
その前にやらねばならないことが山ほどあるわけだけど・・・。
昨日もTVの報道番組では今後の戦争の可能性について報じていた。日本を取り巻く様々な状況もあるが、全世界で自国の正当性を主張し、相容れない相手国への非難をぶちまける姿が散見される昨今。
この映画が外国人に受け入れられることは少ないと思うが、日本では戦争の愚かさを感じる一本であってほしい。
公開されてまだ1週間足らずだが、既に僕の周りにも映画を観た方は多い。それも同世代が目立つように感じる。
僕のように原作の流れで観た者もいれば、単純にサザンのファンもいる。岡田准一ファンは少ないかもしれないが(あくまでも我々の世代、演技は良かった!)、山崎監督のファンはそこそこだったり。
ただそんなことよりも戦争が身近でなくなっている自分たち世代の危機感が足を向けさせている面もあるのでないだろうか。このまま今の在り方を放置しておくとまずい方向に向かってしまうのではないかという危機感が・・・。
そんな大層な考え方をするとこの時期に公開されたこの映画の価値は高いのかもしれない。
僕個人としてはお涙頂戴的なシーンはもっと避けて製作された方が映画の重みはでたのではないかと思う。何気ない主人公のセリフに涙が出そうになったし、感情的あるいは朴訥と喋るベテラン陣に心を揺れ動かされるシーンも多かった。
東宝の力の入れ具合や大ヒット作を生みたい想いはよく理解できるが、もうちょっと地味な作りでもよかった。まあ、無理かもしれないけど・・・。
映評では原作に遠く及ばないと書かれているのが目立つが、売れた原作の映画化がことごとく失敗する日本映画では高いレベルのあると思うし、配役も良かった。風吹ジュンさんはどうしても「八重の桜」や「そして父になる」がダブってしまうけど(笑)。
まだまだこの手の映画に興味を示さない子供たちだが、もう少し成長したら一緒に観るのもいいのかも・・・。