これからも前向きに 名大社会長ブログ

カテゴリ「本を読む 映画を観る」の記事一覧:

目利き力

目利き力 (PHPビジネス新書) 目利き力 (PHPビジネス新書)
(2012/02/17)
藤巻 幸大

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藤巻氏の講演や著書は何とも愉快な気持ちにさせる。
街には楽しい事が溢れていて、歩き、買物をし、食事をするだけで感性が磨かれるようだ。そんな生き方は理想であると同時に憧れでもある。もちろん、他人には明かせない苦労もあるのだろうが。
以前、藤巻氏に突撃挨拶をした時にも、名大社の古めかしい社名ロゴに興味を持って頂いた。
それは本書にも書かれている「モード」ではなく「スタイル」に繋がることなのかもしれない。あくまでも勝手な解釈だが、彼の「目利き力」とは、そんな感性も反映しているのだろう。
豪快そうに見える性格のウラには、最大限に人に気を使い喜ばせようとするホスピタリティが存在する。本書を読むと、人の魅力とはさりげない態度が重要と感じさせてくれる。それを包み込む会話も含めて・・・。
藤巻氏の行動スキルには程遠い僕であるが、唯一の共通点と言えば定期的に大型書店に出向くこと。本はネットで購入してしまえば完結する昨今ではあるが、目的もなく書店に顔を出すことは頻繁。本書にも書かれているように発想のヒントになることが多いからだ。
立ち読みばかりで申し訳ないこともあるが、ある程度情報に敏感になるのに、グルグル回りパラパラめくることも大切なように思う。
それくらいしか共通点がないのは寂しいことだけど。
気分が良くなりながら、仕事においても参考になる一冊なので、20代の若手社員にはおススメだ。
ここに書かれている「人脈を築く5つのS」。
「シンプル」「スピーディー」「センス」「スマイル」そして「しつこく」。なるほど・・・。
最後は押しなんだな。僕もまだまだ足りません。

ゴーストライター

ゴーストライター [DVD] ゴーストライター [DVD]
(2012/02/02)
ユアン・マクレガー、ピアース・ブロスナン 他

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ロマン・ポランスキー監督の映画を観たのは何年振りがどうかと調べてみた。調べてみるとほとんど作品を観ていないことが判明(なんのこっちゃ)。
世間一般には巨匠と言われているが、僕にはその表現が正しいのかどうかはわからない。巨匠と言われる背景には一筋縄ではいかない人生が後押ししているのは穿った見方だろうか。この監督の名前を聞くと若き美しき頃のナスターシャ・キンスキーを思い出してしまう。
羨ましすぎる監督である。
映画とは直接関係ないが、ゴーストライターとの契約はこの映画のような形で行われ、取材、執筆が進むのだろう。特に自叙伝的な書物は相当の文章量を要するから、著名人がゼロがら文章を書き起こすのは想像し難いし、文章力にしてもあまりに稚拙では売り物にならない。
必然的に必要不可欠な職業なんだろう。その分、守秘義務契約もしっかりと結ばないと話にならないだろうから、ゴーストライターはかなりストレスの溜まる職業だな。他の面も含めて・・・。
この映画の緊張感はどこだろうと見終えた後、考えてみた。
巧みなシナリオや演出、演技と映画として当然な点はある。その中で僕が感じたのはあの薄暗い晴れることない島。その島の元首相の住居付近の光景とそのモダンな作りが、より映画を意味深くし、サスペンス性を高めているような気がする。
そして、もしかしたらノンフィクションの世界かとも思わせてしまう恐ろしさもある。それを最初から想定しているのであれば、ポランスキー監督は巨匠と呼ばれるべき存在になるのだろう。
このような高尚なサスペンス映画は日中の明るい時間帯に観るべきではなく、深夜帯に部屋を暗くしながら一人で観るのが理想だ。
しかし、僕はダメだな。すっかり体が早寝早起き体質になってしまい、深夜の時間帯は耐えきれない。結局、夜と朝に分けて観てしまうという愚行を犯してしまったのだ。
僕の根性のなさで映画の面白さが半減してしまったかもしれない。

会社人生は「評判」で決まる

会社人生は「評判」で決まる (日経プレミアシリーズ) 会社人生は「評判」で決まる (日経プレミアシリーズ)
(2012/02/16)
相原 孝夫

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上司にゴマを擦って評価を高めるか、要領よく仕事を進めて評判を上げるという調子のいい内容ではない。
あくまでも人として、いや企業人として仕事をどう捉えていくか真剣に向き合った作品と言える。
「評判」という言葉は定性的であって、数値化するのは難しい。しかし、人が人を判断する上で、あまり数字をもって判断を下すことはない。大体は感覚的な面が強く、極端に言えば自分が好きか嫌いか、一緒に仕事したいかそうでないかで決めていくケースが多いように思う。
凄く曖昧な見方だが、これは大筋正解で結局のところ、それが「評判」なのである。
この本書を読んで、これまで気にしなかった点を気づかされたことが多い。こんな言い方は後付けのような気もするが、僕が大切にするのもまさにそういったところ。
評判を上げようとして行動しているつもりはない。だが、結果的に見れば、人に対してどう見られるかや客観的な視点として自分の行動が正しいかどうかで判断しているのだ。
本書にも書かれているように「評判が評価をつくる」のであり、それは「萌芽→強化→拡散」のプロセスを辿るのだ。
身近に面白い例もある。今春、息子がクラスの学級委員に選ばれた。6人の候補者の中から選出されたわけだが、特に優秀と言うわけではない。しかし、3年生から学級委員をやっている実績が安心感や期待感を生み、選ばれたのだ。
表現は異なるかもしれないが、これも「評判」によって得られた結果である。もちろん大きな失態をやらかせばそれも評判に繋がる。小学校時代から、いかにも日本的なのだ。
これは延々と続き、我々のビジネスの世界でも同様と考えられるから面白い。本腹落ちもした。
本書では評判のいい人の代表例として3つ掲げている。
1.他者への十分な配慮ができる人
2.実行力のある人
3.本質的な役割の果たせる人
特別難しいことは書かれていない。しかし、これを瞬間だけでなく、永続的に行えるかは別問題。先述の学級委員の例ではないが、継続性が必要なのだ。
評判のいい人、簡単そうで難しい。

映画「マネーボール」

マネーボール [DVD] マネーボール [DVD]
(2012/03/21)
ブラッド・ピット、ジョナ・ヒル 他

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戦略の立て方、戦術の組み方はビジネスに通ずる面もあるだろう。弱小の組織が大きな組織に打ち勝つためにすべき手段が盛り込まれている。
全然違う表現だが、ドラッカーの「強みを生かせ」ということだ。
日本に当てはめれば、野村監督がヤクルトや楽天で展開した野球に近いのかもしれない。データを重視しながら、選手のモチベーションを上げ、金満球団に挑んでいく。その姿は似て異なるが・・・。
そうなるとこの「マネー・ゲーム」のような映画を日本で創ってもよさそうだが、そんな簡単ではないだろう。
まずあんな大リーグ選手と変わらないような俳優を使い、リアルに演じさせるのは到底無理。そんなシーンは白々しく映ってしまう。
そして、本当の試合を感じさせるようなスタジアムを描くのも難しいだろう。
(あの映画は全て演出なのかな。さすがだな・・・)
現代のVFX技術を駆使すれば何とかなりそうだが、それはそれで250キロのスピードボールが投げれそうな完全フィクションの世界。企画段階では面白くても、実現可能性が低いのが日本の野球映画になるのかもしれない。
本作とは全く関係のない事ばかり書いているが、僕はこういった人間ドラマとスポーツのリアリティが融合した映画は好きだ。主人公への感情移入もしやすい。人との駆け引きも面白い。
ブラッドピット扮するGMの男気も好感が持てるが、この映画はハッピーエンドで終わったかと言えばそうではない。最終的に主人公は成功を成し得ていないのだ。結果的に引き抜きを試みたレッドソックスは数年後、優勝しているし、他球団もこのスタイルを模倣したという。
それでもビッグマネーが飛び交う大リーグに一石を投した事には大きな価値があると思うし、そうせざる得なかったとしても、その挑戦は素晴らしい。僕も思い切った戦略を打ち立てられる人物になりたいものだ。
結局は映画の感想とは全然違う方向に進んでしまったが、気持ちのいい映画であったのは間違いない。

成功は一日で捨て去れ

成功は一日で捨て去れ (新潮文庫) 成功は一日で捨て去れ (新潮文庫)
(2012/03/28)
柳井 正

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いつか読もうと思っているうちに文庫本が先ごろ発売された。従って文庫本を購入し、本書を読んだわけだ。遅すぎたかもしれない。
しかし、これは逆にラッキー。
2010年から2012年の柳井氏が表明する新年の抱負が追加で掲載されているのだ。
本書に書かれている2004年からの新年の抱負を読むとユニクロの変遷が理解できると共に、時代の移り変わりも手に取るようにイメージできる。
僕も会社を任された2010年より新年に標語を作成し、社員に発信するのだが、柳井氏の表現される思いを込めた内容とボリュームを比較すると恥ずかしくなる。その力強いメッセージに対して、自分の信念の貧弱さが如実に見えてしまう。経営者の格の違いは、こんな点にも大きく反映されるようだ。
裏を返せば、それがいい勉強材料になることに感謝すればいい。参考図書として役に立たせてもらえばいいだけだ。(前向き、前向き・・・)
本書で勉強になったのは、新年の抱負だけではない。
柳井氏の仕事へのこだわり、甘え構造の排除、顧客志向の徹底など、本書から読み取れる面は他にも多い。勝ち続ける経営者だからこそ、その言葉に説得力が生まれている。
全てが実践から発せられた言葉で、机上で進められる戦略は一つもない。己に対してどれだけ厳しく接すればいいのかが、恐ろしくなることも含めて・・・。
「会社経営で危機と利益は同義語」「チラシはお客様へのラブレター」「経営とは創意工夫で矛盾の解決をすること」などなど・・・。感心させられる言葉は多い。
年頭の標語についても同様だ。
2007年 「儲ける」
2011年 「Change or Die」(変革しろ、さもなくば、死だ)
と強烈な言葉が続く。
経営者の心構えと発信すべきメッセージは何が重要かを学んだ一冊であった。

模倣の経営学

模倣の経営学―偉大なる会社はマネから生まれる― 模倣の経営学―偉大なる会社はマネから生まれる―
(2012/03/08)
井上達彦

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本書を読みながら、ビジネススクールのマーケティングの講義や参考テキストを思い出した。
ケースを学びながら、その戦略を組み立てていくわけだが、その時の感覚に近いものを感じたのだ。
模倣という行為は最大のマーケティングにあたるのかもしれない。否定的ではなく、肯定的な捉え方として・・・。
著者は2つの創造的な模倣があると著している。
1つは、自らを高めるために、遠い世界から意外な学びをする。優れたお手本からインスピレーションを得て、独自の仕組みを築いていくような模倣。もう1つは、顧客の便益のために、悪いお手本から良い学びをするという模倣。業界の悪しき慣習を反面教師として、イノベーションを引き起こすことも含めるとして。
1つ目は分かりやすい。どこも行うケースだが、2つ目を模倣とする考え方は意外だが、確かに言われればその通り。他社の失敗を参考にするケースはどこでも考えられる。そうなると、企業の成長や商品・製品の成り立ちも全て模倣なのだ。
本書を読み終え、模倣する企業の模倣する方法を模倣しなければならないと感じた。(何のこっちゃと思われるかもしれないが・・・)
ヤマト運輸の宅急便は、吉野家やUPS、日本航空の「ジャルパック」を模倣し導き出した事業だし、カタチは違うが、スターバックスもドトールコーヒーもイタリアやフランスのカフェを模倣して、現在のビジネスモデルを確立している。
セブンイレブンもユニクロも同様で、多くの優良企業は何らかの形でお手本となる企業を模倣しているのだ。
以前、ある経営者の講演を伺った時に「社会人はより多くのカンニングをしなければならない」という内容があった。それもこの模倣に通じることであろう。
本書を読んで安心したわけではないが、模倣する正しさを受け止める事が出来た。特に僕のような能力のない経営者は、いかに他社から成功事例を盗み、失敗事例を反面教師にする事が大切であるかを改めて認識した。
よしっ、正々堂々と模倣しよう。
しかし、本書でも書かれている哲学者モンテーニュの言葉は気をつけなければならない。
「愚者が賢者から学ぶことよりも、賢者が愚者から学ぶことのほうが多い。」
賢者に学ばれないようにしないと・・・

映画「アーティスト」

時代によって映画の価値は変わる。
サイレント全盛期において映画は特別な存在で、劇場へは最高のお洒落をして行く場所であった。自宅に大型テレビが当たり前のように存在する今は、100円で立派な映画を借りられる。劇場ほどではないにせよ、それなりの臨場感も味わえる。3Dも観れてしまうのだ。
便利で手軽なのはいいが、昔のように映画が特別な存在であるとは誰も思わないだろう。
この作品の主人公の変わりゆく姿を見ながら、サイレントからトーキーへ移行した時代、そして自宅で映画を楽しむ時代への移り変わりを感じていた。
世の中が便利になることによって、物の価値は大きく変わる。それを享受する自分の存在を否定しないものの、失くしてしまったものも多い。作品の影響なのか少々感傷的になってしまったようだ。
全編通して無声で映画は進行する(厳密に言えば、ごく一部異なるが・・・)。それは決して悪くない。
それぞれのシーンをイメージさせる音楽だけが流れ、逆に見ている者は感情移入しやすいのではないだろうか。ノスタルジックなストーリーも相まって、最近の激しい映画にはない居心地の良さも感じることができる。
それが、この映画の最大の魅力じゃないだろうか。
歴史を塗り替える快挙達成とか、アカデミー最多5部門受賞とか、大げさすぎるとも思わなくもないが・・・。
この映画を観終わった後、思ったこと。
もう一度、チャップリンを観ようと。「街の灯」を観ようと・・・。
それにしてもこの「アーティスト」のミシェル・アザナビシウス監督の名前は、一発で絶対、覚えられないな。

まほろ駅前多田便利軒

まほろ駅前多田便利軒 スタンダード・エディション [DVD] まほろ駅前多田便利軒 スタンダード・エディション [DVD]
(2011/11/02)
瑛太、松田龍平 他

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前回の映画批評ブログに引き続き、ちょっと情けない男子コンビが主役となっている映画。
今回も相方は松田龍平。あのボソボソ感が重宝されるのか、この作品でもいい味を出していた。俳優が同じだから当たり前かもしれないが、セリフの言い回しが「ハゲタカ」の西野治にそっくりだ。
時代背景は変わっても、男の哀愁や不器用さ、愚鈍さはいつの時代も変わらないのかもしれない。
だから男はいつまで経っても情けない生き物なのだ。過去を引きずり、それを忘れることができないが、決して表に出そうとはしない。見方を変えれば、自分も同じなのだが・・・。
初めて知ったが、大森立嗣監督は大森南朋の実兄。親は舞台俳優の麿赤兒。何とこの作品、脇を固める存在ではあるが、親も弟も出演している。下町の香りがする作品らしく身内で固められている(あんまり関係ないかな。)
個人的に人間の悲哀をテーマにする日本映画は好みではあるが、瑛太ファンの20代の女性はこの手の映画は面白いと感じるのだろうか?
そんな話をする機会もないのでわからないが、あまり好んで観るようには思えない。
僕の家族もこの作品に興味を示すことはない。だから誰もいない休日に一人寂しく観たのだ。観た後は、より寂しい気持ちになってしまった。
やっぱり男は情けない。

就職に強い大学・学部

偏差値・知名度ではわからない 就職に強い大学・学部 (朝日新書) 偏差値・知名度ではわからない 就職に強い大学・学部 (朝日新書)
(2012/03/13)
海老原 嗣生

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以前、NHKの若者就業をテーマにした討論番組で、著者の海老原氏は「営業大学を創設すべきだ。」と強調されていた。文系出身者の7割が営業系の職種に就職する現在の就職環境でいえば、説得力のある持論であった。
海老原氏が講演された学生向けのイベントに参加した時も、一見学生に不利に思われるデータを活用しながらも、学生にとってプラスになる分析結果を話された時には感動と共感を覚えた。そこには辛辣な言葉はあるにせよ、学生への愛も感じられた。
そして、今回の著書である。
本書でも既存データを見事に活用し、その数字のからくりや誤った情報を鋭く指摘している。その毅然たる表現は読んでいて気持ちがよくなる。あいまいな表現に終始する僕のブログとは大違いだ(苦笑)。
ここで書かれている内容は、大学による就職差別の問題であり、学部別や女子の就職動向、大学が公表する就職率の実態など。業界に属する我々であれば持ち得る情報を細かいデータ分析を行うことで、より説得力が増している。現実の問題点がまざまざと浮き彫りにされているのだ。事実と真実の違いとも言うのだろうか・・・。
昨今の就職事情を理解する自分としても、かなりの勉強になった。これまで触れたことのない表現も学んだ。
「大東亜帝国」なんて知らなかったのだ。「大東亜帝国」とは、大東文化大、亜細亜大、帝京大、国士舘大を総称していう。普段馴染みがないせいもあるが、そんな表現があることを初めて知ったのだ。
この本書が現状に対してどこまで影響を与えるかはわからない。しかし、リアルな実態を把握するには参考となる一冊である。

ドラマ「運命の人」

日曜日に終了した「運命の人」は、久々に1回も欠かさずに真剣に見たドラマだった。
多分「ハゲタカ」以来だろうから、相当久しぶりのことだ。
ドラマの予告編から惹きこまれ、回を追うごとにドラマの展開に自らが巻き込まれていった。国家権力の恐ろしさを背景にした重厚な人間ドラマは緊張感たっぷりだった。
ドラマの舞台となる毎朝新聞も、登場する佐橋総理も田淵氏も福出氏も実際はどこなのか誰なのかは容易に想像できる。ある意味、TBS系だからこそ成し得たドラマで、他局だったら、ここまで切り込んだ演出はできなかったのではなかろうか。
ストーリーをこのブログで書くつもりはさらさらないが、僕は最終回の2時間スペシャルとそれまでの回とは全く異なるドラマだと勝手な見方をしている。
ストーリーは繋がっているし、主人公の弓成亮太の使命感は共通しているものの、僕には視聴者へのメッセージが2つ存在するのではと考えてしまった。
これは僕の勝手な思いなので、他の視聴者からすれば、一本筋の通ったドラマなのかもしれないが・・・。
この骨太のドラマは日曜日21時のオンエアというのに、家族で一緒に見る者はいない。子供たちにも嫁さんにも重すぎるようだ。だからこそ、僕は面白いのだけれど・・・。
主役の弓成亮太に自分を重ね合わせる必要はないのだが、甘い誘惑(?)の恐ろしさをまざまざと感じてしまった。お互い悪気もなく、むしろ正義感の方が強いのだろうが、一歩誤るとどん底に落ちてしまう。全てを失くしてしまうのだ。
自分の行動には細心の注意を払わねばならない。変な意味ではなく・・・。
そんな事も含め、この「運命の人」は十分楽しめた大人のドラマだった。