最近、やたらと「グローバル人材」という言葉が横行している。僕も安易に使ってしまうことが結構あったり・・・。きちっと定義しないまま使用しているケースも多い。ここは自分自身も反省せねばならない。
今週はそんなグローバル人材について学ぶことがたまたま多い週であった。
25日は愛知県立大学が主催する「グローバル人材の育成を考える」というセミナーに参加。大学が学生を積極的に海外に留学させ、そこでの経験を通し、グローバルな舞台で挑戦する人材をどう育成するかという内容。
26日の昨日はCDAプラザの勉強会。テーマが「グローバル人材育成と大学」。名古屋大学国際研究科の浅川先生が留学生の現状と大学での取組みについて発表された。
一方は、内向き志向が強いと言われる日本学生をどんどん海外に送り、語学力だけでなく、異文化を理解し、広義のコミュニケーション能力を身に付けることを重視。
もう一方は、国内の日本人学生が多様な留学生とふれあいを通し、異文化を学び語学力を高めながら、様々な世界観と出会い、大きな刺激を受けることを言われている。
手法が違えども、求めているのは日本政府が発表している定義と同じ。
1.語学力・コミュニケーション能力
2.主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感
3.異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー
対照的な面もあるが、共通点も多い。
ここで気になったのが、3つ目にある日本人としてのアイデンティティー。
県立大の先生は、グローバル人材育成には国際教養が必要。その中でも日本語能力を高めることが必要だと強調されていた。英語能力を高めたとしても、日本語能力を越える表現はできないと。また、外国人と接する場合、必ず日本の歴史や文化について聞かれる。それに答えられる教養を身に付ける必要があると。
それは、名古屋大学の浅川先生が言われていたことも近く、留学生が持つ文化や習慣を知ることで、自分たちの文化や習慣も改めて学ぶキッカケになるということ。
内向きといわれる国内の大学生でも接し方を変えれば、充分に語学力を身に付け、お互いの文化を理解する場は得ることはできる。単に学生を海外に留学させるだけでなく、国内の大学でもやり方一つでその方向性に持っていくことは可能というのだ。
また、昨日、議論を進める中で、自動車関連メーカーの人事担当の方が言われたことも印象的だった。
自動車業界おいて、グローバル人材と呼ばれる人は、まず国内で活躍できる人。すなわち技術力あれマネジメントであれ、しっかりと仕事ができる人。語学のプライオリティはそれほど高くない。
自分たちのやっていることを明確に伝えられないようでは、海外での展開も難しいというのだ。なるほど。結局はそこに戻ってくるわけか。
このような議論の中で、思い出したことがあった。
昨年12月に拝聴した藤原正彦氏の講演で強く言われていたこと。今の日本人に最も必要で大切なのは、「国語」をしっかりと身に付けること。その中には歴史、文化、規律、礼節も含まれる。それが世界でダントツに繋がると言うのだ。
まさに真のグローバル人材にあたるのがこれなのか・・・。
昨日の勉強会ではそんな風に思い至ってしまった。
英語も喋れず、海外との取引も接点もない僕がそんなことを言っても何の説得力は生まないし、勝手に思ってるだけだけど・・・。
これもいい学びの場。ありがとうございました。
カテゴリ「人について考える」の記事一覧:
2013年1月27日
真のグローバル人材とは
2012年12月31日
今年も年末に一年を振り返る
今年も残すところあと本日のみ。会社の目標の振り返りは最終日の社員総会で総括した。
評価すべき点は大いに称え、反省すべき点は再度見直さなければならない。それは会社内に留めるとして、本日は自分自身の振り返りをしたい。
毎年恒例だが超個人的なことなので、どうでもいいと思う方も多いだろうけど・・・(笑)。
僕は以下の5点を今年の目標として掲げた。
人によってはレベルが低いと思われるかもしれないが、自分なりに振り返ってみた。
1.名大社のトップとしてふさわしい人物になる。
(知名度のおかげで必要以上に優秀だと思われることが多く、負担に感じることもあったが、肩書きに見合う人物にならなければならない。)
⇒とてつもなく漠然とした目標。会社のメンバーには具体的に目標を立てろと指示をしておきながら、自らは抽象的。この目標の達成度については、自分ではわからないし、評価できない。トップに相応しいかどうかは他人が評価すべきこと。
以前と比べ会社がかなり変わったとよく言われるが、それはいい意味でも悪い意味でもあるはず。褒め言葉だとしても安易に喜ぶのではなく、指摘されていると受け止めなければならない。
負担に感じることはかなり減ったが、肩書に見合う人物になったとは到底思えない。きっとゴールはないだろう。常に意識し続けることが重要だし、他人の評価が100点になることもあり得ない。結果的に未達成。
2.名大社のブランド力を向上させる。
(主役は社員全員だが、自らも露出を高め広告塔として動いていく。)
⇒いろんな場に出掛けたことにより、多くの縁を頂いた。母校の60周年記念事業で講演をさせてもらったり、地元の新聞やビジネス誌にも取り上げて頂いた。
ほんの少しはブランド向上に繋がったのかもしれないが、会社の信頼が大きく増したわけでも仕事が断然しやすくなったわけでもない。最初の目標と同様で、これにも終わりがない。まだまだである。
3.年間48冊の読破
⇒唯一の目標達成。それも29日に48冊目を読み終えるというギリギリでの達成。
「志を育てる」(田久保善彦)から始まって「聞く力」(阿川佐和子)まで、月平均4冊と非常に分かりやすい目標設定は何とかクリア。どこまで頭の中に残っているかは、とりあえずこの場では問わず(笑)。
4.マラソンの記録更新
⇒こちらは惨敗。今年参加したのはハーフ5回。10km1回。昨年までの最高タイムは1時間51分であったが、今年の最高タイムは名古屋シティマラソンの1時間55分と記録更新どころか大きく前年割れ。挙句に2時間を超えるタイムが2回もあった。初めて臨んだフルマラソンもハプニングに巻き込まれ断念するなど、マラソンに関してはいいところなし。来年リベンジである。
5.ゴルフのスコア100切り
⇒こちらは先日のブログの通り。情けない結果で未達成。
とまあ、ほとんど未達成でこの一年を終えることになる。年頭から会社で偉そうなことを言い辛くはなるが、役割と認識し区別して臨みたい。自分勝手だな・・・(苦笑)。
家族においても満足を提供できたとは言い難いだろう。
娘が受験生ということもあるが、この一年旅行や遠出が一切なかった。休日も別行動が多かった。子供たちの親離れは健全ではあるが、もう少し家族サービスもすべきだったと反省もしている。来年は落ち着くだろうから、せめて一泊二日の旅行くらいは行きたい。
あきらかに能力不足、努力不足の一年であったが、納得できる面も少なからずあったのも正直な感想。こうして無事に一年を過ごせ、家族も会社のメンバーも笑顔で締めくくることができた。それは何事にも変え難い事。
一年間、ありがとうございました。
明日からもよろしくお願いします!
2012年12月30日
ちょっと違和感を感じた「私の履歴書」
今月の日経新聞の「私の履歴書」は森喜朗元首相。12月に衆議院選挙が行われ自民党の圧勝もあり、とてもタイムリーだ。党のいいPR材料にもなるだろう。
しかし、この連載については、どうもしっくりこない感じで読んでいた。
僕はブログで政治ネタは書いたことがない。今後も今のところ書くつもりはない。自分がそれを書くのに相応しい知識と考え方を持っていないのが大きな理由だが、仮に書いたとして、その内容がイコール会社の考え方と誤解を与えてしまうことに危惧を感じる点もある。(そんな影響力はないので、気にする必要もないのだけれど・・・)。
従って、今回のブログも政党支持や批判を言いたいわけではない。あくまでもその姿勢について疑問を感じたにすぎない。
この森元首相の連載は、ある意味痛快で、本音がストレートに書かれていると思う。新聞やTVを通じて取り上げられることのない政局の裏側を表現されているのもいい。
しかしである。一ヶ月の連載を通して、政治家の仕事とは一体何だろうかと疑問に思ってしまった。書かれている内容のほとんどが、党内での権力争いや派閥内での人事に関わることばかりで、肝心な日本の方向性や海外との交渉事などの事柄はあまり見られなかった。
それを書いていけないという規制があるかどうか知らないが(そんなのはないと思うけど)、あまりにもあるべき姿を描く場面が少ないのは寂しかった。
もしかしたら、今朝と明日の最終回で集約されるのかもしれないが・・・。
森元首相の豪快な性格が伝わってくる良さもあったが、政治家に対しての不信感を抱いてしまったのは残念。
いい裏切りを残りの回で期待したい。
2012年12月11日
ゴンちゃん、お疲れさまでした!
馴れ馴れしく「ちゃん付け」で呼んでいるが、当然知り合いではない。そんな言い方が相応しいと思って・・・。
先週、Jリーガー中山雅史選手の引退発表があった。
厳密には引退ではなく、現役を退く会見のようだが、僕にとても感慨深い会見だった。中山は僕より一つ年下の45歳。僕とカズとは同級生(ここから呼び捨てスミマセン)。同世代で活躍するプレーヤーで、この世代の誇りでもある。
最近の見方は違うが、30歳前後の頃、カズと中山では圧倒的に中山の方が好きだった。過剰なパフォーマンスは多少鼻についたが(笑)、サービス精神が旺盛なのも良かったし、何より常に全力でひたむきなプレースタイルが好きだった。サッカーに向き合う姿勢も・・・。
フランスW杯最終予選の途中まで、中山は代表には呼ばれていなかった。僕の記憶が正しければ、第6戦目のUAEとの試合ではTV番組のレポーターとして、スタジアムの雰囲気を伝えていた。本来であれば、選ばれない自分に悔しさが募り、そんな気分ではないはずだ。それでも、明るく代表を応援していた。
その後、代表に復帰しNumberの表紙にあるような、ジョホールバルでのゴールを生むわけだが、この時の背番号は「32番」。オマケのような感じだった。
この号のNumberは売り切れ続出し、手に入れるのが相当困難だったような気がする。アマゾンもなかったし・・・。
Number次いでに、中山が表紙を飾ったバックナンバーを探してみた。手元にあるのは計3冊。澄ました格好でポーズをとる表紙は一つもない。どれも躍動的なシーンばかりだ。
「まだ未練たらたらです。」と会見の場で言っていた言葉も彼らしい素直な表現だと思う。プロ野球選手が現役を引退する際、悔いは全くありませんという発言が目立つが、僕はそんなに簡単なのかなとも思ってしまう(本当なんだろうけど・・・)。
だからこそ、その言葉は正直な気持ちを表す清々しい発言に思える。
ここ最近は活躍するシーンは見れなかったが、これまで多くの勇気をもらってきた。本当に素晴らしいプレーヤーだった。
きっと今後はキャラクターを生かし、メディアを騒がせることにはなるだろうが、ひとまず、ゴンちゃん、お疲れさまでした。
当面ゆっくり休んでください。
そして、そして、ありがとうございました。
2012年12月6日
「良い習慣は才能を超える」を聴く
一昨日は日本経済新聞主催のセミナーに参加。
会場は金山にある日本特殊陶業市民会館。つい先日までは中京大学文化市民会館と呼ばれていた。名古屋在住の方には名古屋市民会館という方が馴染み深いと思うが、今はネーミングライツを取得した日本特殊陶業の冠である。
今回は1500名集客できる大きな会場。この規模のセミナーに参加するのは実に久しぶり。
受付を済ませて会場内に入ろうとすると、声を掛けられた。以前、名大社で働いていた後輩の会社がこのセミナーを仕切っているという。「な~んだ、教えてくれよ」と会話しながら指定された座席に着く。
講演前は日経新聞のPRが延々と続く。今回の講演は日経で知ったので、参加者は購読者がほとんどではないかと思うが、著名人の日経の読み方を学ばせてもらった。
関係ない話が随分と続いたが、今回の目的は東レ経営研究所の佐々木常夫氏の講演を聴くこと。名前とその活躍ぶりは以前から存じ上げていたが、情けない話、著書は一度も触れたことがなかった。
講演終了後の感想は、これは著書を読まないといけないなという至って単純な感想。佐々木氏の歩んできた人生からその価値観、仕事に対しての考え方、姿勢まで、学ぶ点は数えきれないほど。
講演内容も素晴らしかったが、その中味から垣間見れる佐々木氏の人物像を、全てを達観した人間性の持ち主だと感じてしまった。人に悟られたくない面を飄々と語り、その苦労話をいとも簡単に当たり前のように話してしまう。
人間は自分の苦労をよりオーバーに話したい生き物だと思うが、そのかけらが全くない。まさに達観しているのだ。
今回、学んだ肝心な仕事術については、著書を読んでからまとめてみたい。それが礼儀だと感じてしまって・・・。
自分自身がいかに毎日何も考えずに仕事をしていたか痛感してしまった。
少しだけ印象に残ったことを披露すると、40代はしなやかに生きろということ。シンプルな言葉だが、その半生を伺えば、その言葉は深い。
そして、日経新聞でまず最初に読むのは「私の履歴書」。但し、経営者が登場する時は、自慢話ばかりでつまらないということ。最近では桂三枝や君原健二が良かったと・・・。それは同感!
いい話を聞いて満足するだけでは何の意味もないという佐々木氏の話の通り、僕も満足してブログに書いてるだけでは何の意味もない。
う~ん、困ったと思いながら(笑)、一つ二つはマネさせてもらおう。
2012年12月2日
特集「今、入るべき会社」を読んで
今週の週刊ダイヤモンドは就職特集「今、入るべき会社」。来週の東洋経済は就職関連の別冊が発行される。昨日の新聞やTVも就職活動解禁のニュースを大々的に取り上げていた。まさに就職戦線一色である。
今回の特集でも分かるように今や就職活動は学生本人の問題ではなく、親にとっても切り離せない問題のようだ。それについて否定するつもりはないが、あまりにも過激な取り上げ方には違和感を感じることはある。
本特集も、共感する面と違和感を持つ面の両面で読み終えた。
各業界の動向や今後の予測はさすがビジネス専門誌という切り口で、就職に関わる者だけでなく、単純にビジネスマンとして参考になる点は多かった。
一方でこれはどうか?と首をかしげる記事があったのも事実。
年収が高い企業が勝ち組企業という錯覚を与えているような気もする(実際はそんな断定はしていないが・・・)し、地方企業に対して、ここに行けば一生安泰という表現も誤解を招きかねない。
入社3年以内の離職率のデータを示した「つらい業界ランキング」なんて、トップの業界はかなりイメージダウンだろう。ウソの数字ではないとはいえ、その数字だけが一人歩きしてしまうと、その業界内で社員満足度が高く懸命に努力している優良企業も同様に見られてしまう。そのダメージは大きいと想像する。
ただ親子で業界全体を把握するにはいい機会だとも思うし、お互いに気づきを与える場としてはこんな特集は効果的だ。
でも、親としてこれだけはやってほしくない。
「名古屋の一生安泰な会社は○○と○○と書いてあるから、ここに行きなさい!」というような安易なアドバイス。
それこそ「就活親子の大誤解」の大誤解になってしまうから・・・。
2012年11月24日
ビジネスプランコンテストにて
昨日は勤労感謝の日。
しかし、勤労を感謝されることもなければ、ゆっくりすることもできない慌ただしい一日だった。午後の出来事は僕にとって重要で忘れることのできない時間。これに関してはもう少し落ち着いた時期にじっくりと話したいと思う。
午前は以前から依頼を受けていた「NAGOYAビジネスプランコンテスト」での講演。
大学生と若手経営者が企画するイベントで、学生を中心にビジネスプランを考えプレゼンをし競い合うというもの。2泊3日の合宿で、いくつかのチームに分かれ、マーケティング、財務・会計、プレゼンスキルなどを学んだ後、事業計画書・収支計画書を作成し発表する内容。
今どきの若者はこんなことにチャレンジするんだと感心しながらも、僕がそのイベントに先駆けて行われる基調講演の講師。参加者は自らの意志で少なくないお金を払い、合宿に臨むのだから意欲的なメンバーが多い。
講演をやらせてもらうとわかるのだが、舞台から会場を見渡した瞬間に参加者の姿勢を感じ取ることができる。ここで何かを学ぼうとするのか、しないのかを・・・。
今回は前者だったため、僕も話す内容には熱が入ってしまい、終盤は時間調整しなければならない状態だった。
これまで講演と言えば、就職の関することがほとんどであるが、昨日は全くの別物。僕が入社して社長に就任するまでの軌跡を、その時々に頂いた言葉を引用しながら進める形式。
ある出来事が重なったため、その話の流れに自分自身が感傷的になってしまう愚かさはあったものの、あっという間に時間は経過してしまった。(自分でしゃべってるんだから当たり前か・・・)
僕がスタッフ含め参加者に遠まわしに言いたかったのは、僕のような大して能力のない者でも、続ければ何とかなるぞ!でも、それは自分の力だけではないぞ!ということ。単純明快、超シンプルな話。
講演終了後は、次の予定があるため、まるで人気タレントのようにそそくさと会場を後にした。感想を聞くことも、イベント全体を知ることもできなかったのは残念だったけど・・・。
少しでも今後の生き方の参考にしてもらえれば幸い。できるだけ多くに人に出会ってもらいたいと思うし。
本日はこの後、河口湖に向かう。
いよいよ明日である。いい天気になることを期待したい。
2012年11月21日
若者たちの目的意識
最近のブログでは、どちらかといえば学生のネガティブな情報を載せてきた。約束を守らないとか、堂々と寝てしまうとか・・・。そんなブログに対し、賛同する沢山の意見も頂いたりもした。
その現状を打開する策を考える必要はあるだろうが、今の学生がそんな者ばかりではない。
こちらが驚くほど意識が高い学生も多い。自分たちが学生の頃、周りを見渡しても皆無だった層が今はゴロゴロしている。
先日の母校でのパネルディスカッションしかり、先週参加したアスバシLIVEしかり、そう感じることは多かった。
自分の夢に向かい何一つぶれることなく、その目的達成のために全ての生活を組み立てる。バイトにせよ、学ぶ科目にせよ。その目的意識の高さに感動を覚える。
先日、パネルディスカッションを一緒に行った女子学生はまさにそれ。客室乗務員になるために、大学の学部も選択し、どのバイトが一番役立つかを考え、その道を進む。
他の学生も優秀だったが、夢を追いかけるその情熱は群を抜いていた。どんな苦労でも乗り越えていけるのではないだろうか・・・。
先週のアスバシLIVEでプレゼンした学生連中にも大いに感心させられた。考えているのは自分の事ではない。他の学生、それも何事にも無関心な学生をいかにヤル気を起こさせ、行動させることを真剣に考えている。
彼らが異口同音に言うのは、「自分たちで考えて行動することの大切さ」。それを伝え動かす活動を積極的に行うのだ。
自らがサークルを立ち上げたり、学校の支援を受けサポートしたりと・・・。
僕も学生時代はサークル活動やバイトに明け暮れていたが、それは自分の好きなことをやるため、稼ぐため、女子のモテるためであったように思う。他人のために貢献したいなんて思いもつかなかった。
情報発信の手段が容易になり、動きやすい環境が整った時代とはいえ、その目的意識の高さを尊敬せざるを得ない。甘い面がないとは言えないが、彼らが力を発揮できる環境を我々大人が作らなければならない。
今の若者は捨てたもんじゃない。むしろ、僕が学生だった頃に比べれば、余程しっかりした考えや目標を持っている。
強いて言えば、欲の深さが違うのかもしれないが・・・(笑)。
2012年11月17日
私の経営パート2
何だかアパートを経営しているようなタイトル。もちろん全く関係ない。
昨日は愛知県のある大学で講義の機会を頂いた。昨年も同じ時期に対応したので、今年はパート2ということ。
経営学部の3年生を対象とした授業で、週替わりで東海地区のトップを招き、経営者講座を実施するのだ。
テーマは「経営者が語る”私の経営”」のため、意味不明なブログタイトルになった(笑)。
数ある企業の中で、僕が2年連続受け持つのは、どう考えてもミスジャッジだとは思うが、学生に近い事業を行っているのがオファーの理由だろう。
学生時代にほとんど授業に出ていない自分がいうのはおこがましいが、最近の授業はこんなもんかというのが終わった後の感想。
正々堂々と寝ている学生が多い。講座が始まる前に私語を厳禁した代わりに、「眠たかったら寝てもいい」と発言したことが要因かもしれないが、あまりにも素直すぎ(笑)。もう少し遠慮がちに寝るのが、話し手に対しての配慮じゃないかなと訳が分からないことを思ってしまった。純粋で素朴なのかな・・・。
しかし、それは学生が悪いわけではなく、学生を責めるのは間違っている。僕の話が魅力的であれば、寝ようと思っても惹き込まれて起きているだろうし、僕が伝えたいことと学生が求めることとマッチすれば寝ないだろうし・・・。
学校の授業のように強制力の求められる講義で相手を惹きつけるのは難しいことだろうが、まだまだ実力が足りないわけだ。
それでも真剣に耳を傾けてくれる学生も多数出席していたので、やりがいのある講座であるのも事実。
僕が伝えたかったのは、どんどん失敗をして悩め、でも諦めるなということ。自らの経験と就職活動の現状を踏まえ、70分程度話をさせてもらった。
学生の顔つきを見る限り、将来に明確な考えを持っている者は少ないと思うが、これをキッカケにしてもらえるのであれば喜ばしい。
ローカルなエリアにある大学は、のんびりしている学生が多い。それはそれで悪くない。だが、もう少し他の大学との接点など刺激を与えられる環境があると、競争意識も芽生えるだろう。
と、そんな感想も持ってしまった。
2012年11月12日
記念祭で「就職」を語る
昨日は母校の同窓会創立60周年記念祭。
僕は「キャリア講演会」として保護者及び大学3年生向けの講演依頼を頂き、就職をテーマに講演とパネルディスカッションのコーディネーターを担当させて頂いた。
大学祭も同時に行われているので、お邪魔した9時前でもバンドがリハーサルを繰り返し、既に華やかな雰囲気が学内を覆っていた。
600名収容する大学内で一番大きな教室が今回の会場。それだけでは収容しきれず、別会場で中継も行われたようだ。
パート1は「就職環境の実態」と何とも意味深なタイトル(笑)の講演。
就職環境の現状を説明しながら、企業の本音や学生の実態を伝えていった。僕が伝えたかったのは、現実問題として必ずしも就職難ではないということ。就職氷河期という言葉だけが先行しているが、そうではない現状を保護者の方には理解していただきたかった。
親としての関わり方については、「背中」をキーワードに、背中を押すこと、背中で教えることを強調。引っ張るのではなく、そっと押すことが大切。
当初の持ち時間より短くなってしまったことで、伝えきれなかった面はあるが、できるだけ分かりやすく話をしたつもり。まだまだ改善点は多いが、貴重な経験をさせて頂いた。
パート2のパネルディスカッションは「意義ある就職活動を行うために」というタイトルで人事担当2名、内定学生3名、大学キャリア担当の計6名で実施。
僕はコーディネーター役として、パネラーに適当に(表現がよくない)質問を振り、突っ込んで聞いていくだけの楽な役割。
学生さんはともかく人事担当の方にはムチャ振りをして、困らせてしまったが(笑)、見事な発言で会場内を唸らせ、盛り上がったのではないだろうか。学生さんも流石パネラーとして選ばれる存在で、模範的な話だけではなく、ちょっと恥ずかしいような内容まで惜しげもなく披露してくれた。
とても60分という時間では伝えきれないくらい中味の濃い内容。(僕の仕切りが悪いだけかもしれないが・・・)。せっかくなので話の詳細は改めて書きたいと思う。
2時間の「キャリア講演会」はあっという間に終了。お役御免となった。昨日話した内容が少しでも役に立てば幸い。今後の参考になれば、ありがたい話だ。
出席者で昼食を共にした後、解散。1階フロアに降りると人、人、人。
あいにくの雨で土曜日よりは少なかったようだが、そこら中で学生が声を掛け、模擬店からいい香りが流れ、学園祭らしい賑やかさが伝わってきた。
お土産に頂いた日本酒。
大学が誇る画家 平松礼二氏の絵画をまとった記念の大吟醸。大切に飲まないと・・・。
どれだけ母校に貢献できたかは何ともいえないが、このような機会を頂いただけでも光栄なこと。
これからもよろしくお願いします。