これからも前向きに 名大社会長ブログ

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「社会人基礎力」セミナー

本日は、先日お会いした経済産業省の方に教えていただいた社会人基礎力育成事例研究セミナーに参加した。
進学塾の河合塾が委託を受けて行っている事業で、何気なく参加するものの、会場には200名を超える参加者が集まり、熱気に包まれていた。学校関係者の参加が多いように思われた。
最近はゆとり教育の影響なのか、就業意識の低下が影響しているのか、大学生の姿勢に対して不満を持つ企業が増えている。
その不満を解消するための方策として、大学内では社会人基礎力を身につけるための様々な取組みが行われている。それ事例の発表の場がこのセミナーの主旨である。
そもそも社会人基礎力とは、3つの能力、12の能力要素に分類される。
3つの能力は、前に踏み出す力(アクション)、考え抜く力(シンキング)、チームで働く力(チームワーク)で、
その3つが更に主体性であるとか、課題発見力とか、発信力とか細かい12の能力要素に分けられる。
ここには、マナーや慣習は含まれておらず、どちらかといえば目に見えない人としてのあり方を表しているように思える。
これまで学校では、基礎学力や専門知識などカタチに表しやすいことを教育するのが中心であったが、今後、職場や地域で活躍するためには、それ以外の能力が重要で、それが社会人基礎力にあたる。
今回は、4つの大学の取組み事例をその大学の教育担当者が各々の立場から発表された。大学によりその手法は全く異なるが、学生を何とか社会に通用する人材に育てたいという熱い想いは全ての方から伝わってきた。
今回の話を通して、我々が想像している以上に学生を育てることは難しいし、大学関係者を味方に巻き込んで進めるのは、いくつも越えなけければならないハードルがあることを感じた。
それに教育側に必要とされるスキルは、傾聴と反射などキャリアカウンセラーが身に付けているスキルであると痛切に感じた。いかに学生が心の底で思っていることを引き出し、自らに気づきを与えるのが重要である。
このプロジェクトは歴史も浅いため、これから本当の成果を発揮していくことになるのだろうが、今後の活動に期待したい。我々もいくつかの場面で成果を発揮していくための協力はしていきたい。
より社会人して生き抜く力をもった人材が、これからの企業を牽引するのは間違いないのだから・・・。

まだまだ就職活動は続く

9月3・4日は2011年卒学生を対象とした最後の企業展。今回も2日間で1200名ほどの学生に参加頂いた。
例年、9月の企業展はファイナルセミナーと銘打って告知を行うので、学生に対して危機感を煽るのか(申し訳ないです・・・)、後半時期にも関わらず多くの学生が参加する。
この2日間も予想以上の来場者があり、主催者として喜ばしい気持ちがある一方で、複雑な気持ちにもなる。参加人数が多いということは、それだけ就職活動が上手くいっていない学生が多い証にもなってしまうからだ。
この季節になると、気の早い3年生の参加も出始めるが、大半は4年生の参加。公務員試験や教員試験が終了し、そちらを目指していたが残念な結果に終わり、今から民間へシフトする学生も多い。そんな学生は、この時期でも就職活動初心者にあたる。合同説明会の利用も初めてだったりするので、新鮮である。
全く業種や職種の志望もないまま、参加企業に向かうケースも多い。
通常で考えれば、それはあまり良くない活動方法なのかもしれないが、偶然の出会いが運命的な出会いとなる場合も意外と多く存在し、あまり否定的な見方もできない。
企業と学生のお互いが納得すれば、それでいいのかもしれない。試験を受ける企業数が多ければ多いほど、もちろん選択肢も広がるし、視野も広がるだろうが、本人にとってそれが本当にいいかは何とも言えない。
今回の参加学生でも30社受けたが1社も通らないという学生が相談コーナーに訪れていた。
きっとどんな企業にもヤリガイは存在する。しかし、そのヤリガイは実際に働いてみないとわからないのが事実。
偶然の積み重ねにより、就職先を選ぶこともある。企業展会場でも、人事担当者の話し方であったり、ブースの演出であったり、社長の情熱であったり、本来の仕事内容とは全く異なる魅力で企業を判断することも多い。
そう思うと、我々はその偶然の出会いの素晴らしさを「雇用機会の創造」というカッコつけた言葉を使いながら、提供し続けなければならない。
来春卒業者向けの企業展は今回がラストとなるが、名大社では10月の名古屋市主催の合同説明会でも、11月の転職フェアでもサポートしていく。就職サイトでも同様である。
現実の厳しい環境では、就職活動を長期化させる学生は多い。
まだまだ就職活動は続くだろうが、これからも偶然の出会いを提供してきたい。

インターンシップ学生との関わり

会社では今週からインターンシップの学生を2名受け入れている。共に地元の懇意にしている大学の3年生だ。
毎年、この時期には必ず学生が名大社にインターンシップを申し込んでくるが、理由は明確。これから就職活動に役立つであろうと考えるからだ。
本日も実施研修として、企業展の会場で受付回りを中心にスタッフとして働いてもらった。自分より一つ上の先輩が就職活動を継続させている姿をじかに見ることは、どんな言葉で就職戦線を語るよりも与える影響は大きいだろう。予想以上に4年生の学生が会場を動き回っている姿に驚きを感じているようだ。
また、本日、企業展会場には、新聞社のインターンシップ学生が取材に訪れた。今の女子学生の就職状況と将来の結婚観をリサーチし、学生目線で新聞記事にまとめ、掲載するためにである。
その学生も大学3年生。この日のインタビューでも、これから自分が行う就職活動と照らし合わせていたようだ。そのインターンシップ学生も先輩学生の多さに就職戦線の厳しさを感じ、不安に陥っていたようだ。
昨日はお付き合いのある教育研修会社の担当がインターンシップ学生を営業同行させていた。それも大学3年生。その席では就職活動に対してのいくつかの質問に対し、回答する形になった。
時期的には就職にとまどいを感じながらも、何らかの形で前に進まないといけないという自分への危機感が行動へ導く頃だとも思う。
一気に何人かのインターンシップ学生と接して感じたこと。
どの学生も真面目で勉強熱心。単位取得の目的もあるだろうが、自らの意志でこの暑さの続くこの時期にスーツを着て動き回っている。その真剣な姿を見ているだけでも応援したくなるし、いいアドバイスもしたいという気持ちにもなってくる。しかし、そこは最低限にとどめておく。
多くの社会人と接して会話し、その仕事振りを見て、肌で感じて欲しいと思うからだ。
この経験が就職活動の大きなアドバンテージになるわけではないが、決して無駄な経験にはならない。世の中にはどんな仕事があって、どんな気持ちで働いているのかをリアルに感じることは、そうそうにできる経験ではない。
ほとんどの大学ではまだ夏休みで、その休みを謳歌している学生も多いだろう。
その中で、回りはクールビズの軽装だというのに、着慣れないスーツを着て、汗だく状態で仕事をこなす。素晴らしい経験だ。
名大社でのインターンシップ学生の受け入れは来週いっぱい。
彼らに仕事の面白さや厳しさ、辛さ、ヤリガイを掴んでもらいながら、僕らも彼らから多くのことを吸収したい。
インターンシップを楽しもう!

広岡氏の「私の履歴書」

つい先日まで、日本経済新聞のコラム「私の履歴書」は、元プロ野球監督の広岡達朗氏が執筆されていた。ご本人には失礼かもしれないが、大変面白く読ませていただいた。
TVのコメントあたりで拝見すると、とても堅そうで全てを論理的に物事を進めるタイプではないかというように勝手にイメージしていた。確かにそんな面がないわけではないだろう。
しかし、このコラムでは、それよりも自分の信念を貫き、多くの人とぶつかり、喧嘩別れする姿が多く見られた。
そこにはある意味、人としての潔さも感じた。自分の考えをズバズバとストレートに言い、ここまで同じチームであったり、フロントであったり、オーナーとぶつかる人も少ないのではないか。
全くめげないわけではないだろいうが、それを意に介さないような文章は逆に好感が持て、無責任に面白いという表現になったのだ。
選手として活躍した巨人も、監督として貢献したヤクルトや西武でも、確執が生まれ、結果的に更迭に近い辞任で終わっているケースが多い。
それは、一定の成績を残せなかったという結果よりも、長いものに一切巻かれない、どんな上司だろうが遠慮せず、意見するというその態度が気に入らず、袂を分かつ事がほとんどのようだ。
それでも、オファーが届き、次のステップへとチャレンジできる環境があるのは、何よりも実績に裏打ちされた期待感が、オーナーや球団には強いということだ。最終的には同じような結末をたどるのだが・・・。
それだけプロ野球のオーナーや経営者は同じタイプが多いといえるのかもしれない。
広岡氏の履歴書は、プロ野球球団のヒエラルキーがあからさまにされているようで、大変面白く読ませていただいた。

”ゆとり世代”の仕事

31日放送の「ガイアの夜明け」は”ゆとり世代”の働き方を取り上げた特集だった。
最近は就職戦線でも、”ゆとり世代”は一つのキーワードになっていて、この番組に描かれていたのと同様、その世代は採用側にとって、あまりいい捉え方をされていない。
優秀な学生は数少ないと思われ、いかにゆとり世代を感じさせない学生を採用するかが企業のカギともなっている。
今回の番組も、どちらかと言えばネガティブな表現として使われていた。しかし、この番組だけを捉えていえば、人は環境で変わるという事だろう。逆を言えば、変わる環境の中に強引でも持ち込まなければ、人は変わらないということだ。(当たり前か・・・。)
今回は、秋山木工という丁稚経験を4年間積み重ねることを条件とし、丸坊主、恋愛禁止、携帯電話禁止と今の若者文化を全否定するような事を必須としている会社が取り上げられていた。
今時の企業としては考えられない体制で仕事をしているわけだが、そこに先輩として登場した丸坊主も経験済みの入社5年目の女性は、素晴らしい表情をしていた。
その表情から、何も語らなくともイキイキと仕事をする姿が想像できた。厳しい環境の中で鍛えられ、苦労しながらも成長したことをその笑顔から思い知る事ができたのだ。
その秋山木工の秋山社長は、「仕事において悩み抜かないといけない。そうしないとしないと人間性は磨かれない」(きっとそんなような言葉)と語っていた。
予想以上に厳しい職場だったので、その会社に少し疑問を持ちかけていたが、その秋山社長の言葉には納得させられ、素直に共感した。そして、人を育てるというのは生半可な事ではないと改めて反省させられた。
”ゆとり世代”の代表としてこの番組に登場した数名の若手が、今後、どんな人生を歩んでいくかなんて全く分からない。しかし、この番組で取材された仕事ぶりを見ると、純粋に将来は楽しみになる。
今から5年後の彼らの姿を見ることで、”ゆとり世代”の評価も変わってくるのではないか。もし、この番組が続くようであれば、是非、そんな番組作りをしてもらいたい。
また、我々の役割として、”ゆとり世代”を嘆くばかりでなく、しっかりと育て上げなければならない。この番組を見て、そう感じた。

一流のプロの在り方

昨日、保険会社の方からお誘いを頂き、経営者向けのセミナーに参加した。
タイトルは「限界を作らない”ノムラの哲学”」。前楽天監督の野村克也氏の人を作る極意について新聞記者の飯田絵美さんが講演をされた。
実際の講演内容は、タイトルとは必ずしも一致せず、王貞治氏、長嶋茂雄氏らとの接点も踏まえた話であったが、その実体験で学ばれた多くの方との関わりは奥の深い、とても感動する話であった。
ヤクルトの番記者として、そのキャリアをスタートさせた飯田さんであるが、当時、ヤクルトの監督だった野村氏は、その彼女を野球を知らない女として、1年間、無視続けたという。
彼女の書いた新聞記事をキッカケに野村氏との接点が生まれ、今でも続く人間関係が形成された。番記者を離れた後も、自腹で大阪や仙台まで野村氏の基に通い、独特の愚痴を聞きながら、その人の育て方や価値観、美学を学んでいったようだ。
彼女が話すには、野村氏は一流の広報マンだという。
注目度の低かった楽天を、その毒舌ぶりで敗者にも関わらず、勝ちチームより多くの記者を集めたり、「マ-くん、神の子、不思議な子」というよなキャッチコピーで新人選手を注目させたりとそれを全て計算づくでPRしていた。
また、常に現役にこだわり、選手時代もボロボロになるまで引退せず、また監督としても楽天をクビになった今も他チームからのオファーを待っているという。それが美学であり、プロとしての意識であるようだ。
王貞治氏との関わりも素敵な話であった。とにかく回りに気を使い配慮する態度にはその人間性が溢れ、人としての温かさ、やさしさ、誠実さには飯田さんも多くの感動を頂いたようだ。
一つのエピソードとして、彼女が長期入院から復職し何年かぶりの現場で、王貞治氏に挨拶に行こうかどうか迷っていた時に、王氏の方から彼女の基に近づき温かい言葉をかけてくれたという。
その場で泣いてしまったとの話だが、多くの記者の中の一人、それも何年か振りの挨拶となれば、多忙で人気のある監督が自ら挨拶に向かうのは一般的には考えにくい。それを自然に行ってしまう王貞治氏は、やはり人としてプロとして一流なのだろう。
そんな体験から学んだ「本物のプロ」についてのいくつかの話は、ミーハー的な有名人との交流話ではなく、一人の人間としてどうあるべきかを考えさせられる内容だった。
飯田さんには講演終了後、せっかくの機会なので挨拶をさせてもらった。今も新聞の編集の仕事をしながら、産業カウンセラーの資格を取ったり、キャリアカウンセラーの勉強もしているという。
人との関わりに真剣に向き合っていると感じさせてもらった。
一流のプロは、その接する人の姿勢や気持ちにおいて、一流の見分け方もしているのかもしれない。

キャリアカウンセラーの勉強会にて

21日の土曜日、キャリアカウンセラーの勉強会に参加した。自分も所属するCDAプラザの月1回行われる勉強会で、この日も企業の人事担当者や大学関係者、フリーのキャリアカウンセラーなど20名ほどの方が集まった。
今回は、外部講師として大学内でキャリア講座を担当される方の講義。基本的なカリキュラムから、個々の大学内におけるカスタマイズされたカリキュラムの具体的な内容を、現在の大学内で抱える課題や学生の置かれた状況を踏まえ話していただいた。
それは自己分析、企業分析から始まり、753問題や早期離職の弊害など、学生が就職活動を行い、就職先を選択する上で基礎となる内容だったが、学生に対しての伝え方は予想しているよりも難しいようだ。
そもそも大学に入ってからの目標設定や将来の職業観を持っていない学生が多いのもその理由だ。
そのため、まずそこをしっかりと押さえ、どのようなビジョンを描くのが学生にとっていいのかを伝えるのが重要である。
僕らの学生時代は、キャリア教育という言葉自体が存在せず、個々人がそれぞれに描く将来に勝手なイメージを膨らませてきただけ、そんな難しい事は何ら行っていない。
ただ、自分の方向性を自分で決める行動は当然の時代であった。
社会が複雑になり雇用形態も多様化し、その一方で進学率が高まった昨今では、そのことを学生に求める事に無理があるのかもしれない。
そんな話をしている流れから、大学が行うべき教育、学生本人がなすべき行動について、議論が展開された。
今の大学が目指している方向と学生が描くキャリア像、そして企業が求める人材像に大きな隔たりがあることが、議論の中心となった。
中には、大学の評価ポイントを就職率の%ではなく、離職率の%に置き換えることにより、ミスマッチも減少するのではないかという斬新なアイデアも出て、講義の本来のテーマからは、異なった展開なったが、どれも真剣な考えであり意見であった。
この場で、日本のキャリア教育を変えることは難しい。というよりも実現可能性はないといっていい。
しかし、このような熱い思いで今後の学生のあるべき姿を語り合う事は、決して無駄ではないはずだ。一人ひとりの真摯な取り組みは、必ず向かうべき方向に伝わっていくものだと思う。
学生を取り巻く環境は厳しく、それに関わるニュースもネガティブな内容が多いが、我々はその中にでも希望を見出さないといけない。
そして、その希望を個々の力に変化させる場を作り、育て上げなければならない。
時間の関係でこの議論は中断となったが、その制限がなければ延々に続いただろう。
別の機会に、時間を気にせず議論する場を設ける必要があるのかもしれない。

中田英寿が見たFIFAワールドカップ

先週の日曜日、NHKの特番があった。中田英寿が見たワールドカップの特集だ。
ようやく本日見ることができた。
その第一印象は、随分穏やかな表情になったなあという感じか。
現役のサッカー選手の呪縛から解き放たれたことや世界中を飛び回り多くに人と触れ合い、そこで感じ取ったことが要因かとも思うが、それに関する書物も読んでないので、本当のところはわからない。
ただ、現役の頃の全身から発していたピリピリした緊張感はなくなっていた。
その番組では、日本代表の戦いぶりやスペインのパスサッカーの戦術に対しての評論や、南アフリカ共和国の各地域を訪れ、現地の人たちの触れ合うシーンが描かれいた。
そのボキャブラリーの豊富さと観察眼はさすがと感心させるものであったし、サッカーに対する愛情も感じる事ができた。
今回の南アフリカ共和国での開催は、その安全面やインフラなどで疑問視される面もあったが、中田は全く異なり、これからのサッカーが与える影響を考えると、この地で行う意味は大いにあったというようなコメントを述べていた。
日本人として最もグローバルにサッカーを捉えているのは、中田英寿なのかもしれない。
サッカーを引退した理由が、「楽しくなくなった」というシンプルな理由だったが、サッカーを愛する気持ちは変わらないという。そして、現役に復帰したい、またプロサッカー選手として活躍したい気持ちは、50歳になっても
60歳になっても続くだろうという。きっと本音だろう。
この番組を見て、以前よりもかなり大人になったと失礼ながら感じた。元々、そのコメントは幼稚でなく大人のコメントだったが、他人を受け入れない冷たさと硬さが潜んでいた。
それがいい意味で丸くなり、一皮向けた大人になったように思える。
(大変失礼なコメントですみません)
彼の今後の活躍にも期待したい。
あの鍛えた体格を見ると、今すぐでも現役でやれそうな気がするのだが・・・。

世界人材の見つけ方

今週の日経ビジネスに「世界人材の見つけ方」という記事が掲載されていた。日本の企業の新卒採用に占める外国人の比率が大きく上がるというものだ。
以前、エコノミストに取材に伺った時も、東海地区の下請けメーカーもグローバルを目指さないと今後生き残っていけないという話をされていたし、昨日のマーケティングの講師との打合せの際も、今後の日本の企業の在り方について、異口同音、そのような話で盛り上がった。
楽天やユニクロは、社内の公用語を英語にする方向を示し、主戦場は海外が基本になっている。そうなると、必要な人材は外国人もしくはグローバル志向の日本人となるのは当然の話だ。
しかし、今回の記事で書かれているように、今の学生は守りの志向性が強く、一流企業希望が多いという。それだけ安定性を求める学生が多いことの表れであろう。
昨今の厳しい就職戦線でもその意識はむしろ高くなっており、これから就職活動の準備を行う現3年生もその傾向が強い。
ただ、残念ながら、一流企業ほど安定志向の学生は求めておらず、リスクにチャレンジするグローバル人材を求めているのは事実。次年度の就職戦線を考えるとこのギャップを埋めることに長い時間が必要とされるだろう。就職戦線の長期化が不安である。
東海地区の採用支援を基盤にする我々のクライアントも、地元勤務というローカル性はありながら、取引先や仕入先は海外というケースが増えるのは間違いないだろう。
そういう意味では、「地元で働きたい!」というシンプルな思いだけで、自分自身をアピールすることは難しい。地元就職を考えながらも、目指す先は海外という視点が必要になってくるのだろう。
我々が提供するサービスの方法も、今後変わってくるのかもしれない。

孫正義氏の思い

Twitterで孫氏をフォローしていると、日曜の夜には、「始まるぜよ~。正座するぜよ~。」なんていうツイートが流れてくる。「龍馬伝」が始まる前の孫氏のつぶやきである。
先週、今週の2週に亘ってTV東京の「カンブリア宮殿」に孫正義氏が登場していた。その孫氏の社長室には最も尊敬する坂本龍馬の写真が等身大で飾られている。
Twitterでは毎週必ずといっていいほど、この番組が始まる時には、つぶやいて姿勢を正すのが尊敬の証だ。
村上龍の「何故、坂本龍馬か?」の質問に、私心がなく、これからの日本を考えていたことと応えていた様に思う。これまで、僕は孫氏を野望に満ちた事業家と捉えていた。しかし、この番組を見る限り、その考えは否定される。
もちろん100%でないにせよ、ただ自分の名誉と財産目的でないことが、その孫氏の発言から伺うことができた。その誤解に関しては素直に反省すると共に、これまで歩んできた人生から彼の成し遂げたいその先にある想いを感じる事となった。
名大社の執務室よりも大きいくらい広い社長室や1000名も収容できる豪華な社員食堂など、パフォーマンスとしての姿も見えることはできるわけだが、
「誇れるようなものは何も持ってない」
「ちっぽけな人が集まったら面白い事ができる」
「麗しき誤解のうちに他人の褌で勝負する」
など、これまであまり孫氏をイメージさせない発言は、観る側にとっては刺激的であった。
高校生の段階で事業家になる事を決意し、逆境こそがエネルギーを与えるなどと飄々と発言される姿には、同じ経営者としても格段の差を感じて止まない。
彼の大いなる理想、理念、ビジョンに対して、酒に酔いながらこのブログを書いている僕は、爪の垢を煎じて飲まなければならない。
(勉強になりました。)