これからも前向きに 名大社会長ブログ

カテゴリ「人について考える」の記事一覧:

リーダーシップ・トランジション

昨日のブログがまあまあ好評だったので、続きを・・・(笑)。
2日目の朝一番に受講したのが、
富士ゼロックス総合教育研究所による「リーダーシップ・トランジション」。
ということは何の工夫もないブログタイトル。
まあ、そんな手抜き感はどうでもいい。
中身が大切。

それにしても最近話題のゼロックスさんですが、いろんな事業に取り組まれているんですね。
定期的に「人材開発白書」を発刊し、人材開発における様々な問題を調査・研究されている。
今回のテーマも上場企業の役員を中心としたリーダーを対象に調査した結果から作られている。

面白いのは自由回答コメントを整理統合した上で、
それを類似性で分類し、背後にある共通要因を導き出した点。
そこを基準に内容を作りこんでいるので、論理的であり説得力がある。

その前に”トランジション”って、なんだと思われる方もあるだろう。
トランジションとは移行することで、メンバーは現場リーダーに移行し、
経営リーダーに移行していかなければならない。
それは単に右肩上がり的に線を描くのではなく、S字曲線として描かれていく。

イメージするのは難しいかもしれないが、
簡潔に言えば簡単に現場リーダーから経営リーダーにはなれないということ。
現場リーダーと経営リーダーでは求められことは明らかに異なる。
現場リーダーは課長クラス、経営リーダーは事業部長、役員クラスを指すので、異なるのは当然。

名大社においても課長クラスの現場リーダーは揃っているのだが、
次の経営リーダーを育成していくのがもっかの課題。
そもそも僕が経営リーダーとして相応しいかどうかの大問題はあるが、ここではあえて触れない。
大事なのはその先のこと。
大事なことを僕は自分の存在を棚に上げて取り組まねばならないのだ(笑)。

調査によれば、企業内で一目置かれる経営リーダーには3種類の行動変化がみられるという。
・積極的依存(自分一人で頑張ろうとしない)
・選択的対応(隅々まで関わろうとしない)
・新たな人脈形成(業務遂行以外の関係者で築く)

この3点が重要。

この講演ではセルフチェックを行ったのだが、僕はまずまずの評点だった。
自分に甘い採点をしている可能性は大だが、それほど自分の対応は悪くない。
まあ、これでも8年は経営者をやってるわけだから、
ある程度の点数を取らない方がおかしい。

全部自分でやりたいとか、どんなことでも関与したいとか、業界内の人としか付き合わない、
そんな経営者は結構多いだろうが、それでは経営リーダーとしてはよろしくないということ。
大いに頷ける話だが、頑なにそれを続ける方も多いと思う。
僕はそこに関しては何のこだわりもないんだけど・・・。

会社の体制として、そんな方向にもっていかねばならないのは事実。
現場リーダーが経営リーダーになるための行動を促していかねばならない。
簡単なことではないが、徐々にシフトしていく仕組みを作らないといけない。

ここでも言われたのが決断。
そして、一皮むけること、修羅場経験・・・。
それが重要。

こうなったら一人ずつ修羅場を経験させる必要があるのかな(笑)。
そんなことも半分真面目に考えたりしてしまう。
いずれにせよ、リーダーの存在が会社の行く末を決める。
各部門のリーダーがより上に立つリーダーへ移行することが求められる。
それが僕自身の最大の仕事かも・・・。
積極的依存や選択的対応をしながらね。

僕は戦略人事になる!

昨日、一昨日は東京で開催された「HRカンファレンス」に参加。
HRプロさんや日本の人事部さんのこれらの人事系イベントは
都合がつく限り極力参加している。

数年前までは採用事業のネタを見つけるために参加していたが、ここ最近は違う。
もちろん採用ビジネスに直結するサービスを探しているが、
組織や人事について自社に活かすことを考えての参加が増えた。

そんな意味では今回の講演も大変に役に立つ内容だった。
この講演を通し、自分自身の新たな役割も見えてきた。
特にサイバーエージェントの曽山氏と
早稲田大学ビジネススクール入山准教授のセッションは多くの気づきがあった。
このお二方の講演は以前も伺ったことはあるが、その度に学びがある。
すぐ忘れてしまう自分の未熟さは否定しないが、
今後の自社の政策に活かしていくつもり。
マジメに・・・。

この会のテーマは
『「新規事業を創出する人材」「イノベーションを起こす組織」はどうすれば生まれるのか 』
僕自身がもっとも関心のあるテーマ。

名大社を先行きを考えていくと新規事業やイノベーションは外すことはできない。
新規事業を生み出し、イノベーションを創出しなければ会社は生き残っていけない。
それを僕が声高々に「新規事業を作れ!イノベーションを起こせ!」
とほざいたところで生まれるものではない。

そのための仕掛けや仕組みが必要。
うまく仕組化することで、メンバーがその気にならなければ生まれようがない。
自発的な行動は重要だが、それを待っているだけでは前には進まない。
そんな点では、サイバーエージェントのしかけは参考になった。

詳細は省くが、イノベーションを成功させるポイントは3つ。
1.変化の習慣 
2.経営の率先垂範 
3.敗者復活の事例

サイバーエージェントで展開される「あした会議」では
新規事業の提案などが毎回20~30案出るという。
その中で選ばれた案が事業化されていくわけだが、
そこにも相当な仕組みが作られている。
常にチャレンジできる体制がある。
そして、何よりも決断経験することが人材を育成し、成長へと変化していく。

サイバーエージェントのような会社でも新規事業が成功する確率は50%。
新会社も5年で半分は潰れるようだ。
潰した者は敗者になるわけだが、その敗者を労い、
次の事業へ向かわせる制度が再チャレンジを生み、組織も活性化する。
そうでなければ恥ずかしくて会社に残ることもできない。

営業利益の●%を新規事業に回すということもわかりやすい。
これは名大社でも決断することができそう。
あらかじめルールを決めてしまえば、そこに余計なリスクを考える必要はない。
制度としてチャレンジできる体制を整えてしまえばいい。
そんなことも含め、事業の活かし方のポイントを吸収できた。

これも大きな領域でいえば人事の仕事。
入山准教授は人事の「戦略化」が必要という。
大きな組織であれば人事部を新たに構成し、
CHOなんて作ってしまえばいいのかもしれないが、
中小企業はそんなわけにはいかない。

となるとそれはやはりトップの仕事。
そう、僕の役割。

これからの僕の仕事は戦略人事。
人事面からどう戦略を立てるかを考えていかねばならない。
また、役割が増えたかも・・・。
こんなことを優先できるのも有難いんだけどね(笑)。

やっぱり、そうなのね

一昨日の水曜日は「富士ゼロックスエグゼクティブセミナー」に中堅リーダーのオクダと参加。
講師は株式会社日本レーザーの近藤宣之会長。

タイトルは
「進化した日本的経営 なぜ、人を大切にすると利益は上げるのか?
-ありえないレベルで人を大切にしたら24年連続黒字になった仕組みー」

とやたら長い(笑)。

90分間の講演内容はまさにこのタイトル通り。
ありえないレベルの人の大切の仕方だった。

近藤会長はサラリーマン出身。
親会社のトップとぶつかり冷や飯を食わされる経験もし、
そんな状況の中で人の使い方を学んできたことは多い。
何となく僕に似ている。
それはおこがましい。
それを言うなら僕が似ているということだが、僕はその比較にならない。
苦労度は僕の数十倍だろう。

きっと成功する人の冷や飯度は反比例しているんじゃないかな。
講演中に何度も修羅場を超えることが大切と言われていた。
やはり修羅場経験は人間を強くしていくし、
その経験がないと一皮むけないということ。

講演終了後、オクダと会社まで帰る道のりで
「オクダには修羅場体験がないな。思いきりやってみるか?」と振ってみた。
「疑似体験はしています・・・」
と言っていたが、そんな甘っちょろいことでは意味がない。
一度、どん底まで落としてみるか。
そして這い上がってきたら評価するか(笑)。

それはさておき、近藤会長の熱い講演で印象に残ったことを少し披露。
就業規則は毎年変える。
クレドは最初自分で作り、その後、全体で作り直し、そしてまた自分で作り直す。

2:6:2の法則の見方について。
これは目からウロコ状態だった。
一般的に2:6:2の法則と言えば、
「優秀な人2割」「普通の人6割」「パッとしない人2割」に分かれる。
それは優秀な2割だけ残しても、また2:6:2になるという。
何度も何度も聞いた話。

しかし、近藤会長の解釈は異なる。
会社を引っ張る20%のリーダー、会社を支える60%の人財、
気づきを与える20%の社員という。
パッとしない、もしくは足を引っ張る2割は気づきを与えてくれる貴重な存在。
こんな肯定的解釈ができること自体、感動。

そして、参加者に配布されたクレドも、
必要な個所は自由に使ってくれと太っ腹な事を言われた。
その人間的器の大きさがいい組織を作り、いい人間関係を作り、
働きやすい職場を作っているのだろう。

僕もESを上げることを中心に考えてきたが、近藤会長の前では木端微塵。
それは考えてきたつもりに過ぎず、その徹底度に比べれば足元にも及ばない。
唯一、共通点があるとすれば社長室を持たないことくらい(笑)。
自分の未熟さを痛感した講演だった。
但し、進んでいる方向は間違っていないと実感はしたけど。
やっぱり、そうなのね・・・。

本講演では、一人一冊、近藤会長の著書がプレゼントされた。
それも直筆サイン入りで・・。
近々、読んでみよう。

この手の講演は僕が参加するだけでなく、
会社の中堅メンバーも順に参加させなくてならない。
これも人材育成。
僕自身もそうだが、一緒に参加したオクダも何らかの気づきはあったはず。
次はシゲノかな・・・。

モヤモヤ感がいいらしい

長いようであっという間にGW休暇は終わる。
今日から仕事。
ブログ同様、頑張らねば・・・笑。

ブログネタが豊富だとネタとして取り上げるのに時間が掛かる。
ネタがない時は悶絶するような苦しみが体を襲うが(笑)、
たまにはこんな時もあるようだ。

何かといえば、先月末に参加したセミナー。
タイトルは『E.シャイン博士プロデュース 成果の出る「働き方改革」講演会』。
対象はキャリアコンサルタントの有資格者や人事関係の方。
タイトルだけ捉えれば、
どんな働き方改革を実施すれば企業として成果を上げることができるかと期待するだろう。
多分、そんな想いで参加された方が多いんじゃないかな。

エドガー・シャイン博士はアメリカの心理学者で組織開発、キャリア開発の第一人者。
僕はほとんど知識を持ち合わせてはいないが、心酔する方も多いようだ。

今回は名古屋でも初の試み(いや、全国でもかな?)で、
アメリカで滞在するシャイン博士とネットで繋げ(スカイプ?)やり取りする形式。
それも担当者が双方に会話するのではなく、ワークを実施後、
ファシリテーターが議論した内容を報告するスタイル。

主催者からテーマを与えられるものの落としどころが分からない。
当然、上手く進行しない。
それは通信状態もそうだが、議論のテーマがアバウトなので、
参加者同士の意見も噛み合わない。
なんだかモヤモヤ感が残る感じ。

しかし、それは予め仕組まれており、想定済み。
世の中には正解はない。
話し合っていることに正しい答えはなく、
どんなかたちがいいかはあくまでも参加者が感じ取るだけのこと。
このブログを読んでも「何のこっちゃ?」と思われるだろう(苦笑)。

僕はまだ経営者の立場で多くの経験をさせてもらっているので、
自分の中のオプションを繰り広げることができるが、
参加された方は難易度が高いはず。

特に今回は最近、キャリアコンサルタントの資格を取得された方も多かったので、
ハードルは高かったんじゃないかな・・・。

午後の講義も同様。
「プロセスコンサルティング」について学んだのだが、これも相当レベルが高い。
僕としては面白かったのだが、実際、テーマにある「成果の出る働き方改革」
に繋げることは難しかったのではないだろうか。
大局的に見れば組織開発の話をされているのだが、そう認識できる方は少ないはず。
ここでもモヤモヤ感が残ったと思う。

キャリアコンサルタントが国家資格となり、注目は更に浴びている。
これをチャンスと思い、資格を取得した方も多いだろう。
しかし、資格を取得したところで仕事が舞い込んでくるかといえば、
そんな甘い話はない。

資格はラベルに過ぎない。
更に自己研鑽を図り、経験を積み上げていくしかない。
そのためには「一皮むける」経験が必要。
(これは講師が話されていた)
僕は修羅場を乗り越える経験と表現を変えるが、
そうでないとこれからのキャリアコンサルタントは難しいのではなかろうか・・・。

とりとめのないブログで、何を言いたいかわからなくなってしまった。
申し訳ない。
いえるのは働き方改革も組織開発もプロセスコンサルテーションも終わりがないということ。

それを知れればいいこと。
モヤモヤ感が残ったとしても・・・(笑)。

いい会社はいい組織になるはず

今週は月曜から昨日土曜までの6連チャン。
久々に毎日飲み会が続いた。
先週の日曜日を含めれば7連チャンか・・・(笑)。
決して遊んでいるわけではない。
夜も結構マジメなお付き合いだったりするわけ。
そうじゃない日もあるけど。

こんなことを書くと飲み会中心生活と思われるが、日中も慌ただしい日々が続いた。
社内研修もあり、面接もあり・・・。
昨日は終日、組織開発の講義だったが、それは改めて書くことに。

今日は火曜日の日経トップリーダーのプラチナフォーラム。

毎年この時期に開催され、都合がつけば参加するようにしている。

豪華なゲストと共に懇親会で美味しい食事もお酒も提供される。
これが全て無料。
卑しい僕はホイホイと参加するわけだ。

今回のゲストはRIZAPの瀬戸社長、元中日ドラゴンズの山本昌氏、
富士市産業支援センターf-Bizセンター長の小出宗昭氏、
鎌倉投信の新井取締役、最後はカルビーの松本晃会長。

この中で山本昌氏と松本会長は以前にも拝聴したことがある。
似通った面はあるが、新たな内容も加わっている。
山本昌氏は相当腕を上げたと感じた。
上から目線ですみません(笑)。

その中で今回はRAIZAPグループの瀬戸社長。
僕よりもずっと若い。
そして話しぶりも勢いがある。

講演タイトルは「RAIZAP流 組織の作り方」だったが、
実際の話はあまり関係がなかった(笑)。
それでも面白かったし、いい学びになった。

全然知らなかったがRAIZAPグループはM&Aを繰り返し、
グループ企業は現在60社あるという。
それだけでも感動してしまうのだが、瀬戸社長の人生も波瀾万丈。
その生き方が今の会社経営に結びついており、
ブレない姿勢が今のRAIZAPを築いている。

今の勢いを見る限り成功体験ばかりに感じるが、
実際は学生時代から失敗の連続。
起業した後も死にそうな時期を過ごしている。

それをあっけらかんとした明るい表情で話されることが大物である証。
経営者のひとつの本質は常に前向き、明るいということ。
今のビジネスモデルも10代の頃の経験を生かしたに過ぎない。

その嗅覚も素晴らしいが、ビジネスに結びつけるセンスも凄い。
それはどんなに苦しい状況でも常に”何をやればできる?”を考え続けただからだろう。
その繰り返しがいい会社作りに繋がる。
かなり年下だが、そんなことは関係なく学べるものは学ぶ。
いかに世の中には先生が多いのか・・・。

それが火曜日のセミナー。
他にも書きたいことはあるが今日はここまで。
大切なのはいい組織なんですね。

今日は数少ないフリーな一日。
嫁さんとの食事も久しぶり。
緊張するとは思うけど、有意義に過ごしたい(笑)。

明るい降格

今月の日経トップリーダーの特集は「明るい降格」。
なんだかネタ不足をカバーするために定期的にここから小ネタを拾っている(笑)。

本当はもっと書評ブログを書かねばならないが、最近サボっている。
読書量が思ったほど進んでいないこともあるが、
読み終えた書籍は「若手勉強会」に使用する書籍ばかりなので
ここにはあまり登場させない方がいい。
若手が読むべき本だしね・・・。

話を戻そう。
現在、会社及び僕の課題として役職の定義、行動基準の見直しがある。
各々の職務の役割が複雑化していることもあり、
旧態依然としたやり方では限界を感じることが多い。

なんとか早急にまとめ上げたいが、簡単に作り上げられるものではない。
お互いが納得感を持てる制度作りが重要で、
そのためには慎重にならなければならない。
しかし、みんながみんな喜ぶことばかりがいいわけではない。
時には組織に緊張感を持たせることも必要になるだろう。

今回の特集は星野リゾートの取り組みが紹介され、参考にすべき点が多かった。
一般的に降格というイメージはとても暗い。
マイナスイメージしかないだろう。

しかし、組織の活性化を第一優先にするのであれば、
降格人事は不可避という。
スピーディーな昇格を行うのであれば、明るい降格もセットになるのが正しい。
それはスピーディーな昇格が必ずしも成功するとは限らず、
後から力不足も判明することも大いに考えられる。
その際、そのポジションに留めておく方が無責任といえる。

星野リゾートでは「明るい降格」を定着させるための仕組み作りも行っている。
1.社員同士は役職名で呼ばず、「さん付け」を徹底する。
2.「降格と昇格」と呼ばずに「充電と発散」と言い換える。
3.リベンジを含めて、昇格を活性化するマネージャーへの「立候補制度」
4.新任のマネージャーに大幅な給与アップを約束するなどして、若手の立候補を促す。
5.降格された社員に、「激変緩和措置」を講じる。

なるほど・・・。

現在、名大社には降格人事も給与ダウンもない。
それは守られた環境かもしれないが、イマドキではない。
こんなことを書くと周りが恐れおののいてしまうかもしれないが、
健全な組織を維持するためには必要ともいえる。
将来に向けて前向きに取り組まなければならない。

目的は「次世代のリーダー」を育成するため。
そして、より公平性を重視するため・・・。

「明るい降格」
どう明るく発信していくかな(笑)。

「シンギュラリティに備えるリーダーシップ」とは

先週、金曜日は中部経営塾。
昨年もほぼ同じ日程で同じ会場、そう、名大社。
そして、講師も同じ、そう、中部経営塾の師匠とも言うべき鬼澤慎人氏。

今や毎年の恒例行事。
一貫したテーマはリーダーシップ。
今回は「シンギュラリティに備えるリーダーシップ」
と今まさに求められるもの。

名大社からは僕とミズタニ、ウスイが参加。
他のリーダーも参加させたかったが、イベントが重なっていたためそれは断念。
来年は必ず参加してもらうことにしよう。

鬼澤氏の進め方は一方的に講師が話すのではなく、
参加者を上手く巻き込み、グループで話合わせるのがスタイル。
今回も4名のグループでその時々に与えられるテーマで議論を重ねる。
やはり他者から学ぶことは多い。

シンギュラリティとはテクノロジーの進化のスピードが無限大になること
を言うがここに対しての言及はなかった。
しかし、いつも求められるのは「変化」。
大きく捉えれば同じ。

特に45歳を過ぎた僕のようなオジサンは放っておけば
思考停止になりやすく変化に疎くなる。
それは避けたい。
僕も社内では、変化、変化と言い続けている分、
自分が常に変化していかねばならない。
そのためには継続的な学びと常に新たな情報を仕入れること、
それを使うこと、そして考え続けることが必要。

たまたま昨日読んだ日経トップリーダーの
安田佳生氏のコラムでもそれに近いことが書いてあった。
そもそも僕らが学校で習ってきたのはとにかく覚えること。
先生に対して意見や考えを述べるのではなく、
正解を答えることを求められてきた。
それでは今の時代は通用しない。

学力の定義も変わってきたと鬼澤氏は言われる。
現在の学力とは、
1.知識、技能
2.思考力、判断力、表現力
3.主体性、多様性、協働性
という。

これを教えなければならない先生も苦労するが、
先々の社会を予測すれば正しいと言えるだろう。
僕が小学生、中学生の頃、こんな定義で学んだいたら、
もっとまともな大人になっていたかもしれない(笑)。
思考力も論理的、創造的、弁証法が求められる。

僕が論理的思考力を身に付けようとしたのは40歳手前。
この時にまだ気づいただけでも良かった。
今でも大半は右脳で仕事しているが、
気づかなければとんでもないことになっていたな(笑)。

特にこれからのリーダーは情熱だけでなく真の「学力」が必要となる。
それを改めて学べただけでも参加した甲斐があるというもの。
その他にも多くの気づきを頂いた。

鬼澤さん、中部経営塾の事務局のみなさん、ありがとうございました。
来年も会場は提供させて頂きます。

終了後は恒例の懇親会。
ここでも楽しい時間を共有。
こういった場合、なぜか最後は名古屋ナモ締め。
そして、なぜか僕が締める。
えっ、これも定番?(笑)。

まあ、それはよしとして、
素晴らしい機会をありがとうございました。

女性の働くを科学する…のか?

今週月曜日は名大社の母と呼ばれるカミヤと一緒に大阪へ。
遊びに行ったわけではない。
トーマツイノベーションさん主催のフォーラムに参加してきたのだ。

テーマは「女性の働くを科学する<実践編>」。
内容は大きく分けて3つ。
経済産業省が唱える女性活躍及びダイバーシティ経営の推進。
東京大学准教授中原淳氏による『女性の「働く」を科学する』。
なぜかここだけカギカッコ(笑)。
そして、女性活躍を推進している企業3社の事例。

名大社も女性比率が4割となり既婚者も増えてきた現状では他人事ではない。
女性活躍は当然のことながら推進していくわけだが、
環境が整っているかといえば残念ながらそうではない。
僕が「頑張ってね~」と言ってるだけで制度についてはまだまだ。
特にこの分野はトップが積極的に取り組むべき仕事。

めちゃくちゃ忙しい中で、
このフォーラムに参加することに瞬間的に後悔もしたが、
結果的にみれば吸収すべき点が多く価値のある機会。
まずはありがとうございました。

女性活躍が毎日のように叫ばれる昨今でも、
手応えを感じている企業は1.5%に過ぎないという。
言葉だけが先行しているというのが実態。
だからこそ余計に危機感を持って取り組まねばならない。

経済産業省はデータを中心とした講演。
中原准教授は様々なアンケート結果を基に独自の解釈を加え、
分かりやすく説明された。
これが面白く感心させられる点が多かった。
女性の管理職が増える中、その過程において受け止め方は男性とは大きく異なる。
昇進を受諾する背景でも、男性はGive me!で昇進するのに対し、
女性はWhy me?で昇進する。
なるほど・・・。
確かにうちの会社もそうだった(笑)。

女性の方がなぜ私が?と思い、やむを得ない状況で決意するケースが多い。
だからこそ、伝え方や理由を明確にすることが大事。
また、管理職になりたいと思っていなかった女性管理職のうち、
「管理職になってよかった」と思う割合は70%程度。
これはクイズ形式で出題され、テーブル同士でディスカッションしたのだが、僕は正解。
意外に高い数字と感じるのが現実的だろう。

最初は嫌がっていたけど、仕事を任されやってみると良かったと思う割合が圧倒的。
それが基本的なパターンだとすれば、どう役割と必要性を理解してもらい、
きっちりとサポートしていくことが重要。
女性活躍推進だからといって、単に押し付けるだけでは上手くいかない。

中原准教授の後の3社の事例も参考になった。
女性が働きやすい職場がみんなが働きやすい職場になるのだ。

フォーラム終了後、カミヤと食事をしながら、フォーラムの内容について語り合った。
名大社にでも活かすべき点は多いというのが共通した意見。
名大社の行動指針である「名大社way7つの約束」には、
働き方についての項目はない。
安心、安全な職場環境を作っていくことが会社としての使命。
そのためにはそれを盛り込んだ新たな行動指針も必要。
改めてそんな議論の場を持ち、全体の意思で進めていくことになるだろう。

女性の働くを科学したかどうかは不明だが(笑)、学びが多かったのは事実。
ありがとうございました。

組織に求められるキャリアコンサルタントとは

これでも僕はキャリアカウンセラーの有資格者。
時々、自らを”名古屋のカリスマキャリアカウンセラー”なんて呼んだりするが、
カウンセリングなんてここ数年全くやっていない。

有資格者は更新のためにポイントを稼ぐ必要がある。
それは実践の場であったり、勉強会への参加であったりと
スキル向上を常に行わなければならない。
僕はありがたいことに講演に機会を頂くことが多いので、
ポイント確保は苦労しない。
その分、勉強会もサボりっ放し。
それでは真剣に取り組むキャリアカウンセラーに失礼。
それが理由ではないが、先週土曜日に久々にJCDA東海地区会に参加。

今期の東海地区会は名大社のウスイくんが地区長を任されていることから、
たまには顔を出し冷やかすことも必要だし・・・(笑)。
彼の挨拶も評価しないといけない。
今回は55点かな(笑)。
そんな話はどうでもいい。

今回の講演は未来キャリア株式会社の代表であり、
国際キャリアコンサルティング普及協会の代表理事でもある日向美穂さん。
いろんな関係から以前より面識のある方だが、講演を拝聴するのは初めて。

テーマは「組織の求められるキャリアコンサルタントとは」。
組織に関しては僕が最も関心のある分野であり、
常に試行錯誤を繰り返している。
そんな意味では実にタイムリー。

2時間近い講演の中で約半分は自分の半生、キャリアについて。
以前から面識があるとはいえ、過去については初めて伺うことばかり。
こんな波乱万丈な人生を送られてきたとは全然知らなかったし、
これほど幅広い分野で活躍され能力をお持ちなことも知らなかった。
随分と失礼でしたね。
すいません(汗)。

見かけによらずめちゃくちゃパワフルで行動的。
リスクを恐れずチャレンジされる。
チャンスは自分の手で掴み取るアクションは
多くのキャリアカウンセラーの刺激になったことだろう。
そして、奮い立たせもしただろう。

また、彼女が今、積極的に取り組んでいるのが
適職診断士インストラクターの養成と組織開発。
従来のキャリアカウンセリングはあくまでも個人的な要素が強い。
個人として悩みが解決したとしても、
それが組織や企業の中で解決できてるかは別問題。
例えクライエントが満足しても
企業内で必ず活躍できるかどうかは分からない。
その点については以前から僕もすっきりしていなかった。

それが今回、組織として求められるキャリアカウンセリングの重要性を伺って、
腑に落ちた点も多かった。
自分が適職診断士として活躍するつもりもないし、
組織開発のコンサルタントになるつもりもないが、
この手の知識とノウハウを身に付けたい気持ちが強くなった。

よりいい組織を作るには仕組み作りだけでなく、
当事者が組織を成長させ発展させる力を身に付けさせなければならない。
それを支援する力が僕には必要。
真剣に学ぶ場を作っていこう。
久々に参加した勉強会は自分にとって有益だった。

それにしてもキャリア支援の世界も着実に進化している。
僕が受講した時にキャリアアンカーなんて言葉はなかった。
頭の中から消え去った知識も多いが、継続的に学んでいかないと
キャリアカウンセラーという肩書でエラそうにしている自分が恥ずかしくなる。
最近、冗談でしかキャリアカウンセラーとは語っていないけど・・・(笑)。
今回は久々に参加して本当によかった。

彼女の書籍も購入。
日向さん、ありがとうございました。

働き方改革の実現のために

バタバタとする日が続く。
今週はありがたいことに2度も講演をさせてもらった。
しかし、自分が話すばかりではいけない。
もっと自分自身も学ばねばならない。

そんなわけで、21日(水)に大塚商会さんが主催するイベントに参加。
元リクルートキャリアの森本千賀子さんの講演を拝聴した。
森本さんの存在は以前から存じ上げており、一度お話を伺いたいとずっと思っていた。
カリスマヘッドハンターと呼ばれ人材紹介のプロ。
多くのメディアにも取り上げられている。

現在は独立されオールラウンダーエージェントというよく分からない立場
(笑・・・スイマセン)
で仕事をされている。
ちゃんと理解していますので、ご安心を・・・。

今回のテーマは「働き方改革の実現のために~組織と個人の意識改革~」
ご自身の経験を含め、今後の働き方について熱く語られていた。
仕事一辺倒の生活から出産と旦那さんの働き方を機に自身の働き方をチェンジされてきた。
それはマネジメント的な立場からプレーヤー的な立場になることであり、
朝出社し夜帰社する生活から、テレワーク的な生活をいう。

そうすることで企業も本人も働き方改革に繋がること。
自らの実践を今後の働き方の多様性に訴えかけられていた。
それは納得できる話。
上から目線で理想を叶えることと実務者が経験上語ることとはずいぶん違う。
結果的に理にかなったスタイルに移行していくのであろう。

名大社としてまだまだ足りない面は多い。
今後、自社の取り組み方も僕に課せられた課題。
いい勉強になった。
やっぱり人の話はどんどん聞くべきですね。

森本さんの今回の講演は確かに働き方改革の実現にむけてがメインだったが、
僕にはキャリアアップの話に思える面が多分にあった。
働き方を変えることは自身の働く方向性を変えること。
またはいかに非連続のキャリアを積み上げることで自己の成長をはかること。

終身雇用的な働き方が限界に達し、
同職種でのキャリアアップも難しくなってきた時代にどう自らを成長させるか。
そのためには「修羅場経験」が必要だという。
ここにも出たか、修羅場経験・・・(笑)。
いろんな場で登場する修羅場経験だが、僕もこれには賛同。

僕が今の立場で仕事をさせてもらっているのも、この経験が生きていると思う。
いろんな部門も経験させてもらったし・・・。

今、来期の組織作りに向けて自分の中でまとめている段階だが、
このような話を伺うと、うちのメンバーにも適性があろうがなかろうが関係なく
未知の経験をさせた方がいいのではと思ってしまう。
修羅場経験を望む者なんてホントのドMしかいないと思うので、
こちらから意図的に仕掛けるのもありなのかも・・・。

それは本人を苛めるのではなく、成長させることが大きな目的。
可能性を信じてチャレンジさせることも必要なのかもしれない。
今回の講演は働き方改革の実現も重要なテーマだと思ったが、
一人ひとりのキャリアを考える上でも参考になった。

ありがとうございました。