これからも前向きに 名大社会長ブログ

食べ物のはなし 伏見シリーズ その215

少し前のことでした。
和食の美味しい居酒屋さんの前を通るとこんな看板が出ていました。

気になったのはピリ辛玉子ラーメン。
お店に似つかわしくないと思いつつ、
「これはきっと何かあるぞ!」
と期待で胸が膨らんできました。

しかし、その時はこのメニューだけに売切の札が張り付けてありました。
「そんなに人気メニューなのか・・・」
それ以来、このお店が気になって仕方ありません。
仕事が手につかない日々がしばらく続きました。

そして、先日、満を持して「和食ダイニング 若宮」さんにお邪魔しました。

11:30のオープンと同時に入店したのです。
「いらっしゃいませ」
礼儀正しい接客で迎えてくれます。
もちろん一人目のお客さん。

カウンターに案内されると迷うことなく注文。
「え~っと、ピリ辛玉子ラーメン、中辛でお願いします。」
「ご飯は付けられますか?」
「大丈夫です!」
ここは勇気をもってキッパリとお断りしました。
辛さは普通、中辛、大辛と選べるようですが、ここは真ん中を選択するのが王道です。

待つ間、カウンターの奥を眺めます。
夜に何度かお邪魔したことはありましたが、全て飲み放題。
どうやら焼酎が売りのようです。
最近あまり飲んでいませんね。
日本酒ばかりで・・・。

ピリ辛玉子ラーメン 750円

見た目はかなり辛そう。
いつもなら汗がボタボタと落ちてくるパターンです。

しかし、思ったほど辛くはありません。
スイスイと麺とスープを啜ってしまうのです。
出汁が上手く効いているようで辛さがいい具合に体に溶け込んでいきます。
玉子とひき肉と野菜もブレンドされ辛さにマッチしています。

「いいぞ、いいぞ、この感じ、なかなかやるじゃないか」
久しぶりにセリフを発してしまいました。
気づくとスープもほぼ飲み干す状態。
売り切れになる人気ぶりも納得しました。

そしてお団子が口直し?デザート?で付いてきます。
きっと女性は喜ぶでしょうね。

和食のお店で頂く辛いラーメン。
このアンマッチがむしろいいかも・・・。

ごちそうさまでした。
もしかしたら大辛も楽勝かもしれません。

プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる

無料のKindle版で読ませてもらった。
実際にお金を払う価値は十分あるが、
時にはこんな読み方ができるのも電子書籍のいい点。
昨年7月に出版された書籍なので、まだまだ新刊本の範囲。
これからのビジネスを予測しているが、すでに多くは現実のものとなっている。

それだけ変化が速いのか、新しい常識が瞬間的に浸透していくのか、
ネットがもたらす、むしろSNSを中心とした新たな価値の提供はあっという間に広がる。
ただそれはかつでゼロだったものが1になるのではなく、
元々存在した何かが新しい価値として認められたことにもなるだろう。

僕が携わってきた営業の仕事も見方を変えれば「プロセスエコノミー」に近い。
都合のいい解釈かもしれないが、商品の値段、実績だけで問われるのであれば、
僕らのような営業は不必要。
そこに絡む人がいて、その人から買いたいという気持ちがあるが故、売れるサービス。
だから同じ商品でも優劣が生まれるわけだし、満足度も変わる。

そんなプロセスなんてどうでもよく価格のみで判断する方も当然存在するわけだが・・・。
ある意味、ネットで販売するか、対面で販売するか、
手段は異なっても結果は同じともいえる。

全てのモノが見え、誰にでも比較ができれば検索能力で事足りる。
僕だって購入するモノによってはそれで十分だし・・・。

ただそれは僕のような「乾いてる世代」だからいえること。
これから社会をリードしていくのは「乾けない世代」。

「達成」や「快楽」を最大の価値としていた僕らはやはりワンランク上の生活を求めていた。
それがある意味、成功と捉えていた。
それが「乾いてる世代」。

だが、「乾けない世代」が求めるのは精神的な要素で、
物質的なモノより内面的なコト。
SDG’sへの意識もその表れ。
配慮のない製品は購入しない。

そこも大きな違い。
供給側もそれを考えて提供しなきゃいけない。
だからといって必要以上に高額だと買ってもらえないし・・・。

マーケティング4.0か。
よりハイレベルなマーケティングが求められる。
一体、裏で誰が操っているのだろうか(笑)。

「プロセスエコノミー」という考え方が共感を生み価値を創造する。
納得できる要素は多い。

一方で著者は弊害も指摘する。
プロセスに価値を置き過ぎ過激化すればどうなるか。
手段の目的化。
確かにそうだよな。
そこは十分踏まえないと・・・。

尾原さんはいつも多くを教えてれる。
僕のブログも信頼を得るためのツールになればいいけどね。

名大社半生を振り返る その17

あれもこれも手を出すとロクなことがないのかもしれない。
2003年、2004年も社内も社外も変化が激しかった。

人材業界も新興勢力が力をつけてきた。
今はなきワイキューブが業界の話題になっていた。
名大社とのパートナー契約の話も上がったりもした。
条件はまとまらなかったが、存在はかなり気になっていた。

生意気な学生モニターにも言われた。
「名大社は古いっすね。これからはワイキューブじゃないですか」
若い連中にはそんなふうに映っていた。
確かベンチャーオンラインという会社もあったが、いつの間にか消えていた。

リクルートはナゴヤドームで派手にイベントを開催。
残念ながら名大社の大型イベントの倍以上のスケール。
どこも自社の存在感をモーレツに出していた。

僕のチームもメンバーが変わり、当時、勢いのあったIが僕の部下になった。
以前からIは僕によく言っていた。
「山田さん、独立しないんですか?。山田さんならやれると思いますよ」
それが理由ではないが、結構、可愛がった。

若いメンバー中心で何かを起こしたいという気概もあり、会社に対し提案もした。
そんな姿勢は僕も大切だと思ったが、それが裏目に出た。
会社への反発と受け取られた。

「テツはやっぱり若手を育てられない。」
勝手な行動をさせたことの責任を取り営業の部下を外された。
しばらくしてIを含め有望な若手が退職。
僕より上の部長級のメンバーも管理職失格の烙印を押され降格にもなった。
相変わらず激しい人事だった。

僕は自分が営業をしながら企画チームのデスクになった。
この頃から個人情報についてうるさく言われだした。
当時は名簿屋さんと呼ばれるブレーンと付き合っていた。
ルールに則った上での取引なので問題はないがグレーな面もあった。
その時、お付き合いした人も僕が社長になるタイミングで再会。
今は真っ当なビジネスでいいパートナー(笑)。

大手同業他社はプライバシーマーク(Pマーク)を所有していた。
世間的にもそれが求められるような時期。
名大社もPマークが必要な時期に迫られてきた。

感覚的な仕事は得意だが、こういった論理展開だけを積み重ねる仕事は苦手な分野。
しかし、そんな役割も僕に回ってきた。

改めて過去を振り返るといいように会社に利用されていないか?

机の上の書類の山積み。
シュレッダーはなく何でもゴミ箱にポイ。
個人情報って大事なの?
そんな会社だった。

とても自社だけで賄うことはできず、コンサルと一緒にゼロから組み立てた。
いい経験だったが、とても面倒な仕事。
書類を完成させ社内体制と整え、審査申請をする段階でミスが起こった。
直接僕が原因ではないが、責任者として叱責を受けた。

いやいや僕は企画担当ですよ。
と言いたいが、それも僕の責任だった。
なんだか叱責ばかり受けている。

それが2004年。
その年にCDA(キャリアカウンセラー)の資格のために受講がスタート。
机に向かい勉強するのは久しぶり。
自分の昂る気持ちとは裏腹に家庭内は険悪なムードだった。

続く・・・。

映画「ベルファスト」

本作を観たのはアカデミー賞授賞式の前。
ニュースだけ読む限り作品賞の本命視にされていた。
結果的には脚本賞を受賞。

作品賞は「ドライブ・マイ・カー」でもなく「コーダ あいのうた」
日本映画が受賞できなかったのは残念だったが、
「コーダ あいのうた」も感動的で素晴らしい作品なので異論はない。

特に意識はしていないが、今年はなぜかアカデミー賞候補作ばかり観ている。
おかげで先日の授賞式も気になり、速報もじっくりと観てしまった。
ウィル・スミスも大変だね・・・。

候補作はエンターテイメント性の強い作品から風刺の効いた社会性の強い作品まで幅広い。
本作の描く60年代のイギリスも観る者に共感を与え、
別の意味で悲しみを与え、今の社会問題とダブらせることもあるだろう。

どんな時代でも些細なことから問題が大きくなり敵対心を抱き、
取り返しのつかない状況に追い込まれる。
そこで犠牲になるのはけがれのない子供たち。

周りの雰囲気から危険は察知し身を護る手段の必要性を感じるものの、
揺れ動く正直な気持ちはどうすることもできない。
とてもせつない。

それは本音で生きようとする子供だからこそ表層的になるが、
大人でも同様の感情は抱く。
年齢を重ねる分、より客観的に冷静なものの見方ができるだけのこと。
気丈に振舞う強さを身に付けているだけ。

一体、誰が悪いのか。
誰もが人のせいにしたくなる。
自分たちの考えや行動は正しい。
相手を傷つけることも容易に正当化できるし、力でねじ伏せることも正義。
それはどんな時代も共通しているのかもしれない。

大切であるコミュニティが壊されてなくなる辛さは経験しないと分からない。
今、僕の住むエリアで大きなトラブルが起きることはない。
ちょっとした事故が起きる可能性はあるが一瞬の話。
長きに亘り互いを傷つけあうことはない。
人種問題も宗教上のいざこざも無縁。

それが当たり前の世界が理想だが、むしろ稀なケースなのかもしれない。
本作は俳優でもあるケネス・ブラナー監督の自伝的作品。
それはどこまで意識して作られたのだろうか。

今、2022年の時代だからこそ、
日本人がほとんど知らない(僕もね・・・)当時の問題を引き合いに出し・・・。
映画は時代の代弁者なのかもね。

冒頭とラストシーン以外は全てモノクロ。
夫婦のダンスシーンは魅力的だった。
いつでもあんな状況なら幸せなのにね。

名古屋ファミリービジネス研究会 特別セミナー開催

名古屋ファミリービジネス研究会はおかげさまで6年目を迎えることになった。
これもご参加頂く熱心な経営者の方と毎年ブラッシュアップを行う講師陣のおかげ。
改めて感謝申し上げます。

今年も7月より第6回名古屋ファミリービジネス研究会を計画し、間もなくリリース。
内容も固まったので、今しばらくお待ちください。
ゲスト講師として株式会社エスワイフード(世界の山ちゃん)の山本久美代表をお招きする。
興味深い、かつ、今後の事業に参考になる内容なのは間違いない。
こちらも期待してもらいたい。

今日は第6回名古屋ファミリービジネス研究会を記念した特別セミナーのご案内。
来月10日に株式会社オーダースーツSADAの佐田社長を迎えての開催。
昨年の研究会のゲスト講師として登壇頂いたが、
好評だったため、もう一度お願いをして来てもらうことになった。

昨年実施のブログはこちら
同族企業3代目の社長として壮絶な経験をされている。
その話は何度聞いても価値がある。

<記念セミナー>
迷ったら茨の道を行け
講師/株式会社オーダースーツSADA 代表取締役社長 佐田展隆氏
日程/2022年5月10日(火)
時間/16:00~18:00(受付 15:30~) 懇親会 18:30~
開催方式/ハイブリッド開催(リアル&オンライン)
会場/名大社 セミナールーム
(名古屋市中区栄2-3-1 名古屋広小路ビルヂング16階)
定員/50名 (リアル参加25名、オンライン参加25名)
参加費/3,000円(講演会のみ)  8,000円(講演会+懇親会)

申し込みはPeatixより。
下記URLよりお申込みください。
https://nfb0510.peatix.com/

すでに多くの方に申し込みを頂いている。
驚くことの申込みのほとんどが、講演会+懇親会。
8割の方がこちらの申込み。

いかに交流を求めているかが窺える。
みんな、僕と同じで飲みたいだけかな・・・。
昨日現在でリアル参加の残りが7枚なので、懇親会と共に締め切られそう。
佐田社長も懇親会には参加頂く予定なので、ご希望の方はお早めに・・・。

今期も同族企業の経営者、後継者を盛り上げる活動を行います。
どうぞよろしくお願いします。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その214

新年度に入りました。
この伏見界隈でもスーツ姿がぎこちない若者が数人のグループで歩いています。
どこでランチを食べようか迷っているのでしょう。

そんな時は「食べ物のはなし 伏見シリーズ」で検索。
きっと相応しいお店が見つかります。
金欠で節約したい新人さんにもとっても役に立つブログですよ。

そんな清々しい新年度。
こちらは気持ちを盛り上げ、ちょっと豪華に攻めてみましょうか。

会社から北東に向かい錦3丁目に入ります。
少しは夜も回復してきたのでしょうか。
雑多なお店が多い中、上品な雰囲気を醸し出すお店があります。
「芳蘭亭」さんに行ってきました。

こちらの創業は大正6年。
創業100年を老舗中華料理店。
長寿のファミリービジネスでもあります。

馴染みがあるお店ではありませんが、ここは新年度企画。
特別編にしてもいいかもしれません。
こちらは昼も夜もコースのみの提供。

「すいません、チャーラーでお願いします。」
そんな注文はあり得ません。

季節の前菜7種盛り合わせ

「え~っと、生春巻きとあれとこれ、なんだっけ?」

フカヒレの上海風姿煮込み

「お~、これが噂の上海風だな・・・。うん、味はまさに上海風だね・・・」

広島県産牡蠣のパン粉揚
~ザーサイとオイスターソースの中華タルタル~

「お~、いいぞいいぞ、このカキフライ。このトマトも美味いじゃないか」
「蠣のパン粉揚でございます」

三河湾産芝エビの蕪の炒め 柚子の香り

「これで一人前ですか?」
「はっ?いえいえ、取り分け致します・・・」

黒酢の酢豚

「ハンバーグの間違いじゃないですよね?」
「これが酢豚です・・・」

あっさり担々麺

「うわっ、なんと上品な担々麺。替え玉ありますか?」
「申し訳ありません。ございません。」

こんな調子ですっかり満足してしまいました。
最後のデザートは杏仁豆腐でしたが、写真は必要ないでしょう。

この日は懇意にする経営者仲間の壮行会。
一年に一度くらいはこんな食事もいいですね。

連れてって頂ければいつでもお付き合いしますよ。
ごちそうさまでした。

そりゃ、余裕でしょ、ランニング日記2203

3月は少しずつ走りやすくなる季節。
朝も早くなる。
少し前までは6時でも真っ暗だったが、3月半ばにもなれば明るい。

徐々に寒さも和らいでくる。
しかし、今年は寒暖差が激しく、暖かくなったと思えば急激に寒くなったり・・・。
却って体調管理は難しい。
それでも走ることで健康管理はできるね。

まずは3月のランニング距離を報告しておこう。
誰に?
数少ないライバルに・・・。

3月は122km。
はい、当然のように目標達成。
パチパチ。

最近は目標達成が当たり前なので、
それをつまらないというひねくれた者もいたり・・・。
もっと素直になればいいのにね。

3月は2度のハーフマラソン大会に出場したので距離も稼げる。
名古屋シティマラソンと豊橋穂の国ハーフマラソン。
それぞれブログに書いた。

「フラフラ、ヘトヘト 3年ぶりの名古屋シティマラソン」

「それでもFUNRUN 豊橋穂の国ハーフマラソン」

明暗が分かれる大会だった。

この2つの大会を通して分かったこと。
服装や塩分補給のことは誰しも想像できるし、僕も体験して要性を改めて理解。

それより大切なことが分かった。
マラソンとアルコール摂取の相関関係はない。
名古屋シティマラソンが開催された一週間はなんと休肝日が3日。
万全な体調を作り臨んだ。

一方、豊橋穂の国ハーフマラソンの週は前日のみ休肝日。
前々日は5時間ほど飲んでいた。
結果としては豊橋の方がよかった。

本来、アルコールを抑えたほうがいい成績が出そうだが関係はない。
万全な体調は結果に反映されない。
今更ながら休肝日を3日も設けたことに後悔。
我慢しなきゃよかった。
それはちょっと違うか(笑)。

それはさておき、3月下旬ともなるとランニングコースも華やかになる。
戸田川緑地公園の河津桜は満開。

それを眺めながら走るのも気持ちいい。
一年を通してわずかな期間だが、ランニングが楽しくなる。
これも目標達成のご褒美だね。

そして、今月はぎふ清流ハーフマラソン。
この大会もいつも苦労するが、暑さ対策をして臨むとしよう。

今月も頑張ります。
素直な気持ちで応援してくださいね。

名大社半生を振り返る その16

21世紀に入った日本経済は混とんとしていた。
2002年はカルロス・ゴーン社長が日産で大鉈を振っていた。
失業率は5.6%と今とは比較にならない高水準。
友人の広告会社も倒産。

名大社の業績も上がったり下がったり。
僕は中間管理職だったものの、会社の経営状況さほど知らなかった。
あまり開示されていないのが理由たが、昔の資料を確認すると健全であったのは間違いない。

業績が下がった原因も明らか。
売上の大きな割合を占めていた新聞広告から自社媒体に大きくシフト。
代理店と自社媒体とでは利益構造が異なる。

見込みが外れた場合、自社媒体はリスクになるが、
計画通りに進捗すれば効率のいいビジネスにもなる。
たとえ売上が減少しても利益が増加する場合も多い。
会社も切り替わる段階で、代理店業務を減らしていった。

当時、自社の採用は経営陣がその都度対応していた。
そのやり方は僕から見れば今一つ。
採用支援をしている会社の割に自社採用には力を入れていなかった。

そんな状況を傍目で見ながら、
「オレだったら、もっと上手くやるのに・・・」
なんて、またまた図に乗ったことを考えていた。

そして、新卒採用をやらしてほしいと自ら手を挙げた。
新卒ナビ「名大社DeSu」を有効活用するためにも自分で組み立てる方が手っ取り早い。
そんな思いもあった。

会社説明会から筆記試験、小論文、面接とスケジュールを組み、段取りした。
面接も一次、二次は担当。

僕が担当になって初めて採用したのが、自称名大社のエース奥田くん。
今もザ・名大社的な存在感を社内外で醸し出している。
今でもヤツの面接は覚えている。

一次面接の際、奥田くんは学生らしくない髪型をしていた。
今なら完全な圧迫面接だが、僕は彼にこういった。
「よくそんな髪型で面接に来れるな。ふざけてるのか?」
確かそんなような言葉だった。

しどろもどろになりながらも真面目に受け答えする態度がよかった。
二次面接でサッパリとした髪型で登場し好印象を与えた。
そして、いつの間にか内定を獲得。

それはともかく採用担当を任された数年は自分勝手な面接をしていた。
とんちんかんな答えをいう学生に突っ込んで、「みん就」にボロクソ書かれたこともあった。
変なことは言っていないが誤解を招くので、それ以降は気を付けるようになった。
今はとても優しい面接官ですよ(笑)。

今、名大社の幹部となっている重野や神谷、二村、不破も僕が採用した優秀な人材。
見る目あるよね・・・。

また、インターネット事業の責任者として営業面はもちろんのことコンテンツ(編集ページ)も担当。
書店や百貨店、紳士服量販店と組んでコンテンツを制作し、学生モニターを募り情報を集めていた。
まだSNSのない時代、学生と座談会を行いそれを記事にしたり、
日記を書いてもらいナビに掲載していた。

そんな学生と飲みに行ったりした時期。
当時のモニターが立派な社会人なり、つい最近も僕に直接仕事の依頼があったり・・・。
ありがたいご縁だね。

自社の採用だけでなく直接学生と関わることも増えた。
当たり前のように就職相談も受けるようになった。
持論をかざしていたが本当にそれが正しいか分からない。
キャリアカウンセラーの資格を取得しようと思ったのもこの頃かも・・・。

いかん、時間がなかなか進まないし、ブログも長い。
もっとスピード上げないと半生ブログはいつまでも終わらない。

続く・・・。

映画「猫は逃げた」

猫が主役なら僕は本作を観ていなかっただろう。
今から35年ほど前、「子猫物語」という映画がヒットしたが、
僕はそれほど面白いと思わなかった。

昔、実家で猫を飼っていたが、
今みたいにペットとして大切にするというより当たり前に生活を共にする存在。
その程度だった。

確か名前は”たま”。
あまり猫に関心を持っていない人は、みんな、猫をたまと呼ぶのかもしれない。
無理やり映画に繋げているような・・・。

「カンタ」という本作に登場する猫は重要な役割を果たすが、あくまでもつなぎ役。
犬でも構わない。
しかし、タイトルが「犬は逃げた」だと少し危険な香りがするので、ここは猫で正解。
果たす役割は大きい。
なんのこっちゃ。

それはさておき昨日に続き今泉力哉監督作品。
猛烈に推しているわけではないが、
現代の若者を上手く描く監督としては注目したい。

派手な演出があるわけでも、人気絶頂の豪華俳優陣がスクリーンを飾るわけではない。
本作も無名に近い役者連中が自然体に振舞う。
却ってそれが何気ない日常を描いているようで心地いい。

ごく平凡な日常であるが、実際は全然平凡ではない。
ありそうでなさそうな展開だが、それが不自然じゃないから不思議。
ふわっとした感覚に包まれる。
強い人間は誰もおらず、みんな適度にだらしなく適度に真面目。
そして、適度に自己主張。
それがイマドキなのかも・・・。

簡単に言ってしまえば離婚の危機にある夫婦が飼い猫の親権(?)を巡って、
あらぬ方向に向かうストーリー。
どうでもいい内容というと身も蓋もないが、そのこじんまり感が人間ぽっくていい。

特にラストに近い4人の長回しワンシーンは唸ってしまうほど面白い。
脚本の妙なのか、うまく間をとる演出なのか・・・。

今泉監督は40年後、小津安二郎的な存在になっていたりして。
時代を上手く映す手法は大げさな表現だが近しい。

本作はR15+指定。
15歳以上が観れるわけだが、このあたりの境界線は難しい。
あるシーンがなければPG12で十分。

感覚的には若い女性客が多いかと思ったが、鑑賞日は圧倒的にオジサンばかり。
内容的には若者向けと思うが、休日午前の上映だったからか・・・。
暇しているオジサンは映画館に行くしかないのか。
人のことは言えない(汗)。

世代的共感を生む作品ではない。
しかし、こんな恋愛ものも悪くない。
そう思わせてくれる作品だった。

映画「街の上で」

本作に出演している俳優はほとんど知らない。
友情出演の成田凌と大河「鎌倉殿の13人」で殺された新垣結衣の旦那くらい。
彼の名前は出てこないけど、結構いい役だった。
せつないね・・・。

それはさておき、メインとなる俳優陣は活躍しているだろうが、僕は知らない。
ファンからすれば叱られるかもしれないが、
どこにでもいそうな若者としか思えない。

映画の作り方がそうさせるのか、みんな自然。
ごく普通に演じているように感じる。
もしかしたらそれがイマドキなのかもしれない。

上昇志向があるわけでもない。
カッコつけて振舞うわけでもない。
無理に気取る必要もない。
大きな夢だとか野望を抱くことなく、淡々と日常が過ぎていく。

それも半径5kmの世界。
下北沢という街が妙にしっくりくる。
そんな生活で満足なんだろう。
少しの刺激があれば十分生きていける。

僕らのような昭和な世代は、
「もっとガツガツいけよ!」とか
「女の子に家に泊ったんだったら・・・」
と思ってしまうが、大きなお世話。

リア充って、こんなことなのかなと思ってしまう。
こんなことを書くと作品への不満だったり、
若者への批判と捉えられてしまうが、決してそうではない。

なんだか居心地がいい。
そのふんわりした世界観も悪くないなと思ってしまう。
ムリしない生き方が楽でいい。
下北沢に住み、その界隈で飲みたくなる。
そんな生き方にも憧れたり・・・。

どうしてこんなに自然体に感じるのか。
固定でカメラを据えた長回しの撮影がそう思わせる。
見方を変えればNHKの若者を追いかけたドキュメンタリー番組のようだ。
セリフは日常会話だし。

いろんなスタイルが生まれる中でこんな作品が新しいのかもしれない。
そして、これが時代の象徴にもなる。
オタクっぽく思える今泉監督は時代に敏感なのか。

70年代を描く貧乏で時代を否定する若者。
80年代のバブリーでノーテンキな若者。
90年代の未来にもがくリアリスティックな若者。

常に映画は時代の若者を描く。
2020年代、これが象徴なのか。

そんなふうに映画を楽しむのもいい。