毎年、この時期になると思う。
なぜ、秋になると考えさせる日本映画が多いのか。
それも優秀作が多いのか・・・。
超話題のエンターテインメント作品は年明けに任せ、
日本らしい小ぶりだがグッとくる作品はこの時期。
今年も先月観た「望み」に始まり、「スパイの妻」「朝が来る」など評価の高い映画が多い。
映画コラムニストとはいえ本業ではない分、どうしても観れない作品もある。
どこまで時間調整できるのかが、問題。
芸術の秋の最たる悩み、ですね・・・。
何が言いたいのか。
本作もこの時期の日本映画に相応しい一本。
上映時間は2時間半近いが、その長さを感じることはない。
あっちの展開、こっちの展開、それが合わさった展開で映画は進行し、
平成と昭和がオーバーラップしながら観客は吸い込まれていく。
時に新聞記者の立場になり、時に仕立て屋の立場になり、
時に辛い子供の立場になり映画にどっぷり浸かっていく。
時代の描き方として日本人にしか分からない。
理想は理想にすぎず、現実は現実として人を傷つけていく。
その葛藤こそが生きる世界。
誰もが幸せを築こうとする。
それも家族の幸せを最優先に考える。
しかし、ある種の誘惑に負け、ある種の憤りに負け、破滅へと向かわせてしまう。
冷静さはあくまでも客観的で当事者は主観的にしかなれない。
いかに自分が恵まれた生活を送ってきたかを映画とダブらせてしまった。
とネタバレせずに書いてみたが、少しは伝わっただろうか。
いや、それは難しいな・・・。
本作は35年前に起きたグリコ森永事件をモデルにしている。
それはサラっと予告編を観ただけでも分かる。
それが題材となれば本作は刑事事件。
てっきり主役の小栗旬も刑事の役だと思っていたが、役柄はうだつの上がらない新聞記者。
そもそも本作に警察や刑事は一切登場しない。
厳密に言えばくだらない警官は登場するが大した問題ではない。
誰もが知る大事件の35年後を警察とは関係ない人たちが追いかけるのが面白い。
そして、キツメ目の男で思い出した。
それは宮崎学氏。
彼が存在感を表したのは90年代半ば。
当時、出版された「突破者」を僕は貪るようにして読み、その後もいくつかに作品にも触れた。
彼は事件の重要人物として疑われたが事件とは関係なし。
それがあったからこんな映画も生まれた。
未解決事件だからこそ、その後のフィクションが構成される。
原作を読んだことなければ存在も知らなかったが、
小説が持つ魅力を感じることができた。
一般的に人は過去を変えられないという。
しかし、最近は未来によって過去も変えられるともいう。
本作もそういえるのかもしれない。
改めて思った。
いいね、日本映画。
今、この分野では最も注目すべき2人。
本書は山口氏、尾原氏の対談集だが、それもZoomで行われたという。
それが編集され書籍として発行される。
それもイマドキだし、その著書を僕はkindleで読んだ。
数年前の出版業界では考えられなかったことだと思うが、
それ自体が仮想空間シフトと言うのかもしれない。
今、僕はまさにその狭間に立っているわけだが、まだ立っているだけ未来がある。
僕の同世代でもはるか先に進んでいる者もいれば、
立とうともしない、もしくはその場所さえ知らない者もいる。
人の価値観はマチマチでどこかに揃える必要はないが、
時代を読み違えると気づいた時には完全に手遅れになる。
そんな危機感だけは自分の中にあり、それが健全ともいえる。
しかし、それが幸せかどうかは分からない。
立とうとしなかったり、その場所を知らない者の方が幸せだということもあり得るのだ。
そんな表現をすると仮想空間へシフトするのは恐ろしい世界への突入と
世のオジサンは否定したくなるが、実際は得るものは大きい。
単に便利ということもあるが、より効率的に生産性も高まることもある。
だが、それも危険。
そっちにシフトすることが全て生産性が高まると判断されることもバイアスがかかっている。
確固たる思想に基づかないと意味もない。
その点では僕も狭間に立つ中途半端な人間。
しかし、少し先の未来を描いてみると希望も見えてくる。
「オンとオフ」と「都市とリゾート」の関係が逆転するとか、
ライスワークとワイフワークをどう切り分けて考えてくかで楽しみも増えそう。
その時点で凝り固まった自己の価値観をリセットせねばならないが、
それが当たり前の世界で想像していけばこの先の人生も明るくなる。
そう考えるとコロナがもたらした新しい世界も悪くない。
いや、やっぱりコロナのもたらした世界は勘弁してほしいが、
新たな価値を注入する点においてはプラスに考えるべきだろう。
狭間に立つ僕がこんな状況だとZ世代の大学生の息子あたりはどんな未来を作っていくのか。
オンライン授業と対面授業を活用しながら、スマホで全てか解決できる生活を送る。
世のオジサンたちはつまらん!と一括りにするかもしれないが、
僕らではおよそ導くことのできない新たな世界を創造する可能性はある。
むしろ可能性は高い。
結局は人次第で上手くリードする側と上手く利用される側に分かれるだろうが、
その感じ方、受け止め方、主体性で大きく変わるだろう。
楽しみにしておきたい。
なんだか訳の分からない話になってしまったが、
少しずつ僕らの生活は仮想空間比率が高まっていく。
その分、リアルの価値も高まり、その意味も大きいとは思うが・・・。
いつまでもアーリーアダプターでいたいが、気づいたらレイトマジョリティになってるかもね。
気をつけないと・・・。
2週間ほど前だろうか。
会社から外を眺めてみるといきなり飛び込んできた光景。
一瞬、目を疑った。
「えっ、これ何?」
明らかに五重塔にみえる。
方角は東。
「もしかして日泰寺?」
いやいやそんなはずはない。
かりに日泰寺であったとしてもこんなタワーマンションより高い塔を建てるわけがない。
「えっ、新興宗教?」と思ったが、そんなわけもない。
まあまあ同じように感じた人は多いよう。
僕の友人も含めて(笑)。
実際はNTTコミュニケーションズ名古屋栄ビルの上に建てられた通信用の鉄塔。
本来は赤と白に塗られているのだが、その作業のために覆いが掛けられているとのこと。
ビックリするじゃないか・・・。
これも瞬間的な話題。
ブログネタ不足をカバーするほどにはならないが、たまにはこんな投稿もいいだろう。
名大社が入居する名古屋広小路ビルヂングは18階建て。
うちは16階にオフィスを構える。
こちらに移転する前に伏見周辺のいくつかのビルを視察。
諸々の条件でこちらを選んだのだが、ひとつの理由はビルからの眺め。
当時はこの場所からTV塔が見ることができた。
夜はライトアップされ、なかなか美しい景色。
うちのメンバーが残業になってもその景色でモチベーションは維持できると勝手に想像していた。
ところがどっこい。
いざ移転するとTV塔の方角には三菱UFJ銀行のビルが建て始められていた。
「あれっ、TV塔が見えないぞ・・・」
この場所を選んだ意味がないじゃないかと小さく落胆。
このことは誰にも言えず、時が流れていった。
斜め前にそびえ立つ広小路クロスタワー。
このビルの後方にTV塔があり、すっぽり隠れている。
ビルからビルを眺めても何の面白味もない・・・。
もっと高層ビルなら違う景色を楽しめるんだろうけど。
人は眺める景色によって仕事への向き合い方や気持ちも変わるだろうか。
そういえば先日お邪魔した国宝の犬山城。
天守は現存する日本最古の様式。
ここからの眺めも格別。
北を眺めれば木曽川。
東を眺めれば成田山や日本モンキーパーク。
当時は関係ないけどね(笑)。
城主の成瀬家は何を思ったのだろう。
江戸の平和を願ったのか、木曽川の鵜飼を眺めていたのか。
(当時やってたのかな?)
眺める景色で気持ちも変わっていくのだろう。
仕事にはどう影響するのか。
普段はカーテンが掛かっているので、外の景色は分からないが、
ふとそんなどうでもいいことを思ってみた。
人気食べ物ブロガーは情報を発信するだけではありません。
そのためのインプットも重要。
常にアンテナを高くする必要もあります。
インスタあたりをチェックし、それらしいお店を探すことにも余念がありません。
最近、ちょくちょくアップされる気になるお店をみつけました。
会社から西に向かい御園座を過ぎ、
南に向かい三蔵通を越えた先にある「ひびの食堂」さんです。
ランチ時には行列のできる人気店。
たまにはこの手のお店も攻めなければなりません。
ランチは丼物。
ここは定番海鮮丼を注文すべきでしょう。
毎日、店主が日比野市場で新鮮な魚を仕入れているようです。
そのため海鮮丼のネタも日々変わります。
この日はブリ、カンパチ、コショウダイ、カワハギ、カツオ、生しらすです。
この看板を見ただけで「なかなか、やるじゃないか!」と思わず言葉が出てしまいます。
また、こちらのお店は酢飯の量も海鮮の量も選べます。
海鮮の増量は有料ですがかなりお値打ち。
酢飯は大盛同一価格でいきたいところ。
しかし、ここは我慢。
正直、やせ我慢です。
紳士らしく並盛を注文しました。
海鮮丼 990円
見事に海鮮が並びます。
別に1000円でも十分だとは思いますが、店主のささやかな気持ちなんでしょうか。
こちらのあら汁も魚のあらをふんだんに使っています。
素直に美味しいです。
こちらはお替りすればよかったと後で後悔しました。
どんな食べ方がいいのか、こだわる必要はないでしょう。
好きな具材からワシワシと頂けばいいのです。
「いいんダナ、これが・・・」
このダナの使い方が正しいのかは分かりませんが、
美味しいものを食べた時に、ダナを使うのが最近の流行りのようです。
「なかなか、やるんダナ」
ちょっと気の抜けた表現になってしまいましたが、6種類の海鮮丼を堪能しました。
外にはお客さんが並んでいます。
ここはのんびりするのではなく、食べ終わったらサクッとお店を出る。
これも人気店のマナーですね。
ごちそうさまでした。
次回は酢飯大盛、海鮮増量にチャレンジします。
確かにグッとくる感動作。
評価サイトを見ると
「映画業界内でふつふつと話題を集めている作品」
と紹介されている。その通りかもしれない。
僕は本作を評価サイトを読むまでは知らなかったし、
監督も俳優陣も聞いたことのない人ばかり。
意外と点数が高いのとたまたま空いた時間が合致したので観たまで。
第二次世界大戦を描いた実話という認識しか持っていなかった。
その認識は大きくは間違っていない。
しかし、僕が予想していたストーリーとは180度違う。
解説を読めば、なるほど!と思うのだが、あえて予備知識を入れず観たのだ。
それが良かったのだろう。
素直に感動したし、第二次世界大戦後のイギリスの状況もよく分かった。
何より世界でも先端を走るプレミアリーグの歴史も理解できた。
あの当時はあんな環境でサッカーをやっていたんだ。
ゴールキーパーはグローブもしていなかったんだ。
それでも10万人の観客動員可能なスタジアムがあったんだ。
映画の本筋とは異なるが、新鮮な気づきが多かった。
本作のジャンルはどこに位置するだろうか。
いろんな角度から観ることが可能。
恋愛青春映画、社会派人間ドラマ、反戦映画、スポコン熱狂作品などなど、
観る人によってジャンル分けが異なるんじゃないだろうか。
確かなのはある兵士の奇跡を描いた実話だということ。
なんだタイトルのままじゃないか。
もっと凝った表現をしなさい(笑)。
本作のイギリスでの公開は2018年。
僕が観たのが遅いのではなく、日本での公開は先々週。
Amazonプライムではなく映画館。
このタイムラグはなんだろうか。
元々注目度が低かったのかな。
それがジワジワと少しずつ票を集め・・・。
そんな感じかな?
観た後は気持ちもよくなるし、明日への活力にもなる。
元気になりたい人は是非観てもらいたい。
そしてもう一つ。
主演女優のフレイア・メーバーがチャーミング。
乙女時代のはにかんだ表情もいいし、母親の悲しげな表情もいい。
それを確かめるのも観る要素かもしれないね。
毎月1回報告しているランニングブログ。
興味があるのはライバルの3人程度。
それでも僕にとっては大事なルーティン。
これを書かないとその月はスタートしない(笑)。
まずは結果から報告しておこう。
10月の走行距離は95km。
はい、ご察しの通り、目標未達成。
一年通して一番走りやすい季節だというのに目標には届かず終了した。
惜しい!とはいえ、残念。
聞きたくない人ばかりだと思うが、言い訳をさせてもらおう。
ちなみにこの時期、朝走り終えるとこんな風景。
朝日が昇るシーンは気持ちが入る一日を迎えられる。
そう、月初の出足は悪くなかった。
最初の3日間で16km。
この時は10月は期待できると密かに期待はした。
しかし、それは叶わず。
2週目は雨が多く、朝走ることができなかった。
それでも翌週はなんとか取り戻したが、その次の週がダメだった。
今期に入って初の週4回飲みの席。
なんとも珍しいことに週4回もお酒の席が設けられた。
昨年までは当たり前の光景だが、4月以降は初めて。
久々だと結構疲れる。
それも一軒で終わらないことが多く、翌朝走る気力は残っていなかった。
そして、最終週。
この週はかなり頑張って週4回のRUN。
10月最後の3日間は毎日走った。
mini Think Weekを設定したのも最後の3日間。
そこを毎日走った。
普段訪れない土地を走ると新鮮。
この電車は乗ったことはあるよね。
こんな施設があるとは全然知らなかった。
ランニングだからこそ、その土地を知り雰囲気を感じることができる。
お世話になっているクライアントの前を通ったり・・・。
知らない会社も多数存在する。
「みんな頑張ってるんだ・・・」
と思いながら走ると、自分の小ささを知ることにもなる。
やはり朝走ることで得るものも大きい。
目標は未達成だったが、気持ちのいい10月だった。
そして、今月11月。
例年であれば、そろそろマラソン大会の予定も入ってくるが今年はゼロ。
その分、気合も入らない。
果たしてどんな距離になるだろう。
目標達成は難しい。
えっ、最初から敗北宣言?。
その通りになるかは別に今月もしっかりとRUNを心掛けたい。
今月は京都でも走ってみるかな。
今回、ワガママを言って昨日まで3日間休みをもらった。
その間、外部とは連絡を遮断し自分だけの時間にあてた。
休みといいながらも仕事のような気もするが、
外部とのコミュニケーションを取っていないのだから、
休みということでいいだろう。
そうはいっても初日、3日目は誰かと話す機会はあった。
2日目は全くといっていいほど会話はなし。
食事する際にオーダーしただけであとは全く人と喋らなかった。
コミュニケーションゼロですね。
基本的にスマホも電源オフ。
やむを得ず電源を入れなきゃいけない時、スマホ決済とかね、
それ以外はほとんどオフししていた。
ほとんどというのはオフじゃない時もあったということ。
まだまだ小心者なのかどうしても気になり、一日に2回程度電源を入れた。
そんな時に限って、というよりその時を狙っていたように電話が掛かってきたり、
重要なメールがプッシュ通知で届いたりと無視できない状況に。
完璧は難しい。
う~ん、小心者・・・。
それでもSNSは一切触らず。
メールも一切返信せず。
昨日の午後まではfacebookもインスタもtwitterも見ることはなかった。
こんな表示は気になったりするが、ここは触らず。
これも外部とのシャットダウンでは重要。
おかげで日中はひとりで考えることに集中できた。
そして、自分の中の決め事も明確になり、スッキリした状態。
人生の終わりから思い描き、改めてそこから始めてみることにした。
それはここでは明かさないが、自分の生き方も改めて考えてたり。
個人のミッションステートメントも作成。
これからの10年間を原則中心に考えてみた。
7つの習慣ですね(笑)
今後、修正が加わるかもしれないが、自分の中ではかなり納得できたと思う。
レベルはまだ高くはないが・・・。
そう考えると一人きりになって孤独に向き合う時間も大切。
毎年とは言わないが、たまにはそんな時間を作れるといい。
どこに行ったかは今後のブログで明かされるだろう。
もったいぶるわけでもないし、誰も気にしないと思うが、
そんな時間を過ごすのは最適な場所だった。
次回もこちらでお願いしたい。
Gotoキャンペーンでお得に泊まれたし、クーポン券も頂いたし・・・。
少しでもこれからの人生が有意義になればいい。
僕だけでなく周りも含めてね。
全国30万人の食べ物ブログのファンのみなさん、申し訳ありません。
本来水曜日は食べ物ブログの日ですが、今日はお休みです。
ネタがないわけでも体調不良でもなく、
(今週のネタを用意してないですが・・・)
他のブログのため、お休みなのです。
「別の日にブログを書けばいいだろ!ドンドン!!」
と食べ物ブロガーファンは怒り心頭でしょうが、ここはお許しを頂きたく。
今日しか書けないことなので・・・。
何かといえば、明日から3日間、完全休養(休暇)をもらいます。
これまで社長は24時間365日関係なしといってきましたが、今回だけは特別扱い。
外部のやり取りは完全にシャットアウトします。
そのため事前に案内をするのです。
とっても重要な要件も、どうでもいいやりとりへの対応も今日まで。
明日からは一切返信も連絡もしません。
来週から通常通りに戻りますが、
この3日間はスマホの電源も落とし、どこに滞在するかも明かしません。
一人で旅立ちます・・・。
完全に雲隠れ。
いや、雲隠れではなくmini Think Week。
Think Week(考える週)はマイクロソフトのビルゲイツ氏が実践する取り組みで、
1週間ほど外との連絡を絶ちクリエイティブなエネルギーを戻し、頭を休めるもの。
先週、セミナーを一緒に行った櫻山先生が実践した影響を受け、僕も取り組むことに。
さすがに1週間というわけにはいかず、3日間だけ設定しました。
そのためmini Think Week。
よく考えてみれば、働くようになってそんな時間の使い方は一度もない。
ましてや社長になって、自分だけの時間を過ごすことも一度もなかった。
あれやこれやと過ごしているうちに10年以上、経ってしまいました。
この先の会社のこと、自分のことを誰とも触れず真剣に向き合います。
そうはいっても3日間の前後に接触はありますが(汗)。
改めていっておきます。
明日からの3日間は一切連絡は取りません。
電話も出ないしメールも見ません。
これによって何か成果があるかはわかりません。
ただ自分にとって貴重な時間になるのは間違いないでしょう。
ご理解のほど、よろしくお願いします。
タイトルを見て沢木耕太郎氏の名著「敗れざる者たち」を思い出した。
本書のあとがきにもそのことに触れられているが、
著者はそれを意識したわけでもなく、結果的に同じタイトルになっただけ。
沢木氏の著書は敗者が取り上げられているが、本書は必ずしもそうではない。
むしろここに登場する起業家や経営者は敗れた瞬間はあるものの、
見事に復活している場合がほとんど。
本書の「敗れざる者たち」は登場人物の背後でのたうち回っていた者だろう。
本書を読むきっかけとなったのはテレビ愛知「モーニングサテライト」。
その流れで5月に「ネット興亡記トークLIVE」も視聴。
内容もある程度は理解しているので、敢えて手に取る必要もなかったが、つい(笑)。
本書では藤田晋、堀江貴文、孫正義、三木谷浩史、
宇野康秀ら12名を中心にネットベンチャー起業家を描いている。
彼らの書籍もまあまあ読んでいるので、敢えて読む必要もないと思うのだが・・・。
なんで読んじゃったのかな、こんなに分厚いのを・・・。
kindleじゃ分からないけどね(笑)。
これはやはり勉強。
”人の振り見て我が振り直せ”でしかない。
ここで描かれる世界を僕は同時進行で歩いてきた。
もちろん違う業界でエリアも異なり接点はないが、
当時の状況は一人のビジネスマンとして時に羨望し、特に落胆し、
無責任に喜んだり悲しんだりしていた。
当時は一介のサラリーマンだが、今は同じ経営者。
スケールの違いや能力に違いは棚に上げても、彼らの心境は理解できる。
その判断が正しかったかどうかは、何年後しか分からないが、ピリピリした環境下での決断の連続。
そんな経験が経営者としての面の皮を厚くし、判断能力を高めていく。
今のホリエモンを見てれば、何も怖いものはないと感じるし・・・。
それにしても感じるのは全てが繋がっているということ。
ソフトバンクであろうと楽天であろうとLINEであろうとメルカリであろうと
関係者はどこかで必ず接点があり、状況次第で味方になり敵になっている。
お金の動きを含めその駆け引きは実に面白い。
正直、当事者にはなりたくないが・・・。
どんなに成功した経営者でも多くの失敗を経験し、孤独に重圧と戦っている。
本書に登場するのは現役の代表選手。
そう考えると日本にはそんな人が200万人も300万人もいるわけね。
僕なんてまだまだなんだろうね・・・。
一人の壮大な想いや創造力やワガママが企業を大きくし、業界を育てていく。
この20年で時代が大きく変化したのもこの人たちが生み出したサービスのおかげ。
どんな環境に身を置くかも重要な要素。
理解している世界とはいえ、改めて学ぶ点も多かった。
また、自分を戒めるいい機会にもなった。
先週、カオナビ主催の「“個を活かす”マネジメント改革2020 ~組織と人事のDXを知る1日~」
というオンラインイベントに参加。
facebook広告に乗っかって参加したが、かなり面白いイベント。
一般的にオンラインイベントは60分や90分が多いが、こちらは3時間。
「新しい働き方」「組織と人事のDX」「“個”を活かす」
と3つのテーマに分かれ長丁場だったが、飽きることはなかった。
登壇者は時代を象徴する方ばかりで、
それに惹かれて参加された方も多いはず。
僕もミーハー的な気持ちがなかったといえばウソ。
中でも最初の山口周氏のセッションは大変参考になった。
先日、kindleで購入した「仮想空間シフト」は手付かずのまま。
早く読まないといけない。
彼の著作は「ニュータイプの時代」を始め、唸らされることは多い。
その考えについていかないと完全に時代に置いてきぼりになる。
信者でも何でもないが、
僕と同世代のオジサンは理解しないと気づいた時に手遅れ。
大袈裟な表現だが、できるできないはともかくせめて知っておくべき。
今回の講演もそれを痛烈に感じた。
今や“No normal”の時代。
これまで常識と思っていたリーダーシップやマネジメントはリセットされる。
山口氏の表現を借りれば常識の連鎖破綻。
知識や経験は不良資産化し、足かせにしかならないという。
これまで僕が信じてやってきたことはもう通用しないということか。
こんなふうにいうと完全否定をされているようだが、決してそうではない。
過去の資産に頼るのではなく、
常に学び続けアップデートを繰り返していくこと。
過去の成功体験は何の意味も持たない。
これからのリーダーシップは年齢も経験も関係ない。
これまで僕らは組織の中で人を変えようとしてきたが、
それは所詮無理な話で互いにとって不幸。
個を組織に染める時代じゃないのだ。
役員もフォロワーとしての役割が求められる。
企業に所属することは過去の遺産になりえる。
副業や兼業が当たり前になれば、それは当然、時間の問題。
より個々の自発性が求められる。
山口氏は今はやりのジョブ型雇用は合わないと明言される。
ジョブ型は環境変化に合わないというのだ。
確かに今の専門性が10年後あり得るとは限らない。
その職種が世の中から消えることも考えられる。
それは歴史を勉強すれば分かるということ。
なるほどね・・・。
本当にそうなるかは分からないが、
話しぶりは説得力があるので、つい引き込まれてしまう。
これをチャンスとみるかピンチとみるか。
世代間でも大きく分かれるだろう。
いや違うな。
年齢ではなく頭の柔らかさだろうな・・・。
とりとめない話になったが、常にそんな意識は持っていたい。
そこをビジネスチャンスに繋げる賢い企業もあるんだろうね。
見習いたいけどね・・・。