僕の数少ない評判のコンテンツに嵐をモデルにしたキャリア論がある。
嵐が活動休止する12月で僕の「嵐キャリア論」も終了。
新たなネタを作らねばならない。
そんなことをボヤっと頭を巡らせながら、
本作の主役は嵐の中で誰が相応しいかと考えてみるとやはりニノ。
僕のキャリア論に通じるが彼しかいない。
改めて僕の理論の正しさが証明された(笑)。
そんな話はどうでもいい?
はい、失礼しました。
ここからはマジメに映画に向かいたい。
本作の舞台は三重県津市。
名大社が三重イベントで開催する場所。
ニノ扮する主役政志はちょいちょい近鉄に乗車し、
普段、同じ近鉄に乗る身としてはそれだけでも身近に感じる。
しかし、津市で使われる言葉は名古屋や岐阜とは全然異なる。
こちらの人から見れば単純に関西弁に感じるが実際は違うよう。
大阪人に「三重弁は関西弁だよね?」と聞くと、「一緒にするな!」と激高する。
どうやらプライドが傷つけられるようだ。
僕としてはどうでもいいが、やはり自分たちの言葉に相当なこだわりがあるのだろう。
いかん、いかん、またも横道に逸れた。
映画を語らねばならない。
ここで描かれることはほぼ実話。
それも実在する現役バリバリの写真家。
正直、歴史上の人物とは言い難い。
ちょっと変わってて、ちょっと成功してて、ちょっとホロっとさせる人物。
50年後、教科書に載るわけでもない。
家族を含め偉大さを感じない。
それが距離間を縮め、日常的な感動をもたらす。
主役の浅田政志も能力はあるが、まあまあ情けない。
あのシーンはフィクションだと思うが、堤防での逆プロポーズは男としてサイテー。
彼女の器の大きさがなければ成り立たない。
世の中はまんざら悪くない。
とてつもない大きな世界ではない分、全編通して愛らしい。
小さなグッとするシーンが繰り返される。
大きな感動が押し寄せるわけではない。
小さな感動がずっと続く。
映画が終わるのが惜しくなる作品。
エンドロールの最後の最後もステキだ。
出演する役者陣も気持ちいい。
その中でもお母さん役の風吹ジュンの程よい弾け具合がサイコー。
モデルの母親もあんなふうに実際撮影に臨んでいたんだと最後に思わせる。
あんなお母さんだったら、息子はすくすくと育つだろうし・・・。
やはり主役は松潤でもなく、相葉くんでもなく、リーダーでもない。
映画を観れば誰もが納得するんじゃないのかな。
本当はキャリアを絡ませた正統派映画評を書こうと思ったが、そうならず。
この秋に似合う作品ですね。