これからも前向きに 名大社会長ブログ

食べ物のはなし 番外編 みそかつ

今回も夏休み特別バージョン。
夏季休暇中の旅行での食事を紹介したいですが、
残念ながら旅行には行っていません。
静かな時間を過ごしていただけです。
もちろん会社にも行っていません。
そんなわけで今回も伏見を離れます。

向かったのは千種区。
飯田街道沿いにある「キッチン欧味」さんに行ってきました。

こちらは地元では有名な洋食屋さん。
店構えが歴史を感じさせます。

そろそろオープンして30年近いのではないでしょうか。
ちょくちょくメディアにも登場し、名物の大きなエビフライが紹介されています。
ここでエビフライを注文するのは芸がありません。
お値打ちなランチも魅力的ですが、やはり芸がありません。

食べ物ブログの読者は国内外合わせ30万人。
たまには名古屋をアピールする必要もあるでしょう。
そうなると自ずと決まってきます。

みそかつ定食 1080円

名古屋名物になります。
それも奇をてらわない正統派のみそかつ定食。
アップにしてみましょう。

付け合わせの野菜サラダやマカロニサラダも正統派といえます。
そしてすでに気づいた方もいらっしゃるかもしれません。

こちらが定食のご飯。

大盛をお願いしたわけではありません。
普通に「みそかつ定食をお願いします!」といっただけです。
どうでしょうか。
茶碗2杯分は優に超えるでしょう。

こちらはご飯もウリで、その年の出来栄えのいい銘柄を選び自家精米しています。
ご飯粒が輝いて見えます。

「お~、これは凄いことになってしまったぞ」
最近、大盛を控える食べ物ブロガーになってしまったので、少々たじろきます。
しかし、せっかく出して頂いたご飯を無駄にするわけにはいきません。

ぐわし、ぐわしとみそかつ一切れでご飯を5口ほど頂きます。
濃厚なみそだれがご飯に合い、ドンドン胃の中に吸収されていきます。
気づいた時にはすべてのものが無くなっていました。

久しぶりの超満腹感。
40代前半まではヘッチャラでしたが、さすがにこの量は体に響きました。
「なかなか、やるじゃないか・・・」
と心の中で呟きました。

ランチタイムはいかにも食べそうなビジネスマンばかり。
その姿勢はいつまでも忘れてはいけませんね。

ごちそうさまでした。
しばらくしたら、またチャレンジします。

夏休みは韓国だった

今年の夏季休暇は9連休。
ほとんど予定がなく、かなりヒマな休暇だった。
あまりの暑さに遠出する気にもなれず。
その分、映画館に通えばよかったが、観たい作品が少ない。

そんな状況なので、思い切って韓国へ。
旅行したわけではなく、集中的に韓国映画。
「韓国映画から見る、激動の韓国近現代史」で紹介され、
気になる作品をAmazonプライムで立て続けに観た。
本書に関しては改めてブログに書きたい。

一昨年あたりから韓国映画を観る機会が増えた。
優秀な作品は多く、切り口は日本映画が学ぶべき。
そして多いのは実話を基にした作品。
もしくは「ファクション」と呼ばれる歴史的事実に想像力によるフィクションを加えた作品。

観た作品を時系列的に並べると韓国の歴史的背景が理解できる。
日本や北朝鮮、アメリカに対してネガティブなニュースも映画を通して納得できたり・・・。
簡単に映画を紹介していこう。

金子文子と朴烈(パクヨル)

大正時代に実在した無政府主義者朴烈と日本人女性金子文子の関係を描いた社会派ドラマ。
ほぼ実話。
舞台は関東大震災後の東京で、朝鮮人に対しての無差別な虐待を描く。
昨年観た「福田村事件」と同時期で、その酷い行為は明らか。
当時の日本と朝鮮の関係性から日本への批判が鮮明に映る。
そりゃ恨みを持つよね。

マルモイ ことばあつめ

舞台は1940年代の日本統治下の朝鮮半島。
朝鮮人の言語を強制的に日本語に変えさせた時期。
母国語を守るために全国の言葉や方言を集め辞典にするための行動を描く。
史実を基に作られたフィクション。
いわゆるファクション。

日本人から見た朝鮮人と朝鮮人から見た日本人が異なるのは当然。
日本語を強要する姿を批判的に映す。
それを天皇が押し進めたとは思わないが、日本の大義はそれ。
この作品を観れば日本に対して恨みを持たないのがおかしい。
感情的な面を除いても、当時の置かれた状況を上手く表現し、母国語の大切さを教えてくれる。
韓国映画らしいラストは社会派ドラマだけでは終わらない。

高地戦

1953年、停戦協議に入った朝鮮戦争を描く。
停戦協議は2年以上に及び、南北の境界線に立つ兵士は国に不信感を抱きながら戦い続ける。
少しでも多くの領土を奪うことを目的に戦うのだが、
韓国、北朝鮮双方の身勝手さに前線の兵士は疲弊する。
そこにアメリカの圧力が加わって・・・。
表面的にしか知らない朝鮮戦争の実態を知れた。
終盤はかなりショック。
これも実話に近いんじゃないだろうか。

タクシー運転手 約束は海を越えて

公開当初は見逃した。
こちらも実話。
1980年に起きた光州事件を描く。
恥ずかしながら僕は事件名のみで実態は知らず。
韓国史上最悪の虐殺事件と言われているが、
当時の政権が権力を振りかざした行動は日本では考えられない。
韓国の政権の闇はどこまでも続くがその象徴ともいえそう。

本作は光州事件を報道したドイツ人記者とタクシー運転手の交流を描く感動作だが、
裏側にある痛烈なメッセージを忘れてはいけない。

グエムル 漢江の怪物

舞台は2002年~2006年のソウル。
付近を流れる漢江で突如現れる怪物に娘を奪われた父親の死闘を描く。
一般的にはモンスターパニック映画のジャンル。
しかし、そこに留まらない韓国の実情が表現されている。

実話でもファクションでもないが、アメリカの意志に翻弄される姿はリアル。
監督は「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ。
韓国社会を面白おかしく、かつ痛烈な皮肉で魅せることのできる監督。

夏休みはこの5本だが、歴史を追いながら観ることで事実を知れたのは大きい。
それを堂々を撮れる韓国映画界の力強さには唸る。
(規制が激しい時代もあったようだが)
政権ネタ、外交ネタがそれだけ多いというのは辛い歴史でもあるが。

それだけ日本が平和なのか、勇気がないのか。
この違いが実力差に繋がる。

これからも韓国映画から学ぶことは増えそうだ。

映画「ボレロ 永遠の旋律」

音楽は好きだが疎い。
80年代の洋楽や邦楽はある程度の知識はあるが、
クラシックとかバレエ曲となると音楽の授業で習った程度。

曲を聴けば「あ~、あれね」とはなるが、作曲家も曲名も当てられない。
「ボレロ」もそう。
イントロを聴いただけでどんな曲かは分かるが、
作曲家も知らなければ、どんな場面で使われるのかも分からない。
映画館はいかにも音楽をやってそうな観客(勝手にそう見えただけ?)が多かった。

8月は意外と観たい映画が少ない。
子供向けや超娯楽作が多く、時間がある割には映画館に足が向かない。
そんな中で気持ちが動いたのが本作。
最近、フランス映画を観る機会が増えたが、本作もらしさを感じさせる。
凝った衣装を見るだけでもその気にさせる。

舞台は1920年代のパリ。
名曲といわれる「ボレロ」を作曲したモーリス・ラヴェルの生涯を描く。
「ボレロ」の誕生秘話的な要素が強いが、華やかな世界の裏側にある苦悩が中心。

モーリス・ラヴェルだけなのか、当時のフランス人がそうなのか、とてもお洒落。
どんな場所でもネクタイを締め、指揮するにも靴が気に入らなければ行動しない。
女性と戯れる時も服は脱がない。

温暖化が進む現代(ちょっと極端な例か)ではかなり厳しい服装。
細部までこだわる姿が創造力豊かな才能のようにも思える。
と同時に、何かに取りつかれたような拘りに苦しさを感じる。

ノー天気な性格では芸術家にはなれない。
ストイックであり禁欲であり完璧主義じゃないと素晴らしい音楽は生み出せない。
苦しんでいるような一生のように思えるが、彼には普通の生活。
やはり僕には無縁の世界(笑)。

ラヴェルを取り囲む環境を眺めると当時の音楽界や社交界がよく分かる。
どう評価されるか、どう表現するか、自己矛盾と戦うか、
ひとつの作品が一人の人生を左右する。

当時の最大で贅沢な娯楽がこの分野だといえるのだろう。
時には自分が知らない世界を見ることは必要。
音楽の素晴らしさもそうだが、一人の歴史を学ばせてもらった。

今も頭の中にボレロが流れている。

映画「ツイスターズ」

いい意味で裏切られた。
てっきりパニック映画と思っていたが、完全なヒーロー物。
それも強靭な肉体を持つ戦う戦士ではなく、
気象学者の女性が巨大な竜巻に向かっていくヒーロー物。

荒れ狂う竜巻がアメリカ全土を襲い、
そこから非難する人々を描く映画と思っていたが大きく異なった。
実際は竜巻から非難する人を描いているが、それは竜巻の恐ろしさを示す。
与える被害も甚大。

イメージは間違いないが、そのために予習はしなくて正解。
意外な展開にワクワクし、何も知らない方が数倍楽しめる。
本作を観る人は予備知識なしに映画館へ行った方がいい。

そういってしまうとブログで何を書けばいいのか。
う~ん、困ったな・・・。

アメリカでは1年間あたり平均で54.6人が竜巻の犠牲に合うという。
描かれる世界は大袈裟ではなく、深刻な環境問題。
竜巻を打ち消すための対策があるのも事実だろう。
あんな感じで対応しているかは不明だが、
瞬く間に襲い掛かる竜巻を指をくわえ見ているわけにはいかない。
その奮闘ぶりは命懸け。
迫力あるシーンが続く。

僕は本作を観て何となく懐かしさを感じた。
最新のSFX技術を駆使し舞台も現代。
あまり懐かしさを感じさせる要素はないが、
80年代の盛り上がっていたハリウッド作品を思わせる。

気象学者ケイトの生き様や彼女に対して
YouTuberのタイラーや竜巻リサーチ会社のハピら男連中の絡み方が正統派すぎる。
その見せ方が心地いい。
ほのかに恋愛を感じさせるくすぐったさにも惹きつけられる。

それは主役ケイトを演じるデイジー・エドガー=ジョーンズの魅力。
2年前の「ザリガニの鳴くところ」を観た時に今後、彼女に注目と書いたが、まさにその通り。
こんなチャーミングな、それも動き回れる気象学者がいたら、クラッとくる。
彼女の一挙手一投足を観に行くだけでも映画館に足を運ぶ価値はある。

どうしても夏休み期間は子供向けの作品が中心。
観たい作品が少ないのも事実。
そんな中で、大人も楽しめる夏休みらしい作品。
僕は一人で観たが、誰かと一緒に行っても満足度は高い。

ほぼネタを明かすことなくブログを書き終えて良かった(笑)。

映画「このろくでもない世界で」

止めておこうかと思いながらも観てしまった。
救いようの世界を見ても自分にプラスになることはない。
気持ちが塞ぐのは観なくても分かっている。

しかし、それを止められない自分がいた。
犯罪組織に巻き込まれ堕ちていく若者を見るのは辛い。
それは日本でも韓国でも同じ。
日本だったら白石和彌監督がどうしようもない社会を描く。
いや、北野武監督か。

暴力や犯罪でのし上がる姿は万国共通。
それには生まれ育った環境や深刻な家庭関係が影響する。
どんな国でもろくでなしの親の存在が子供の将来を危うくする。
今年観た代表的な作品でいえば「あんのこと」
ろくでなしが子供を不幸にする。

本作も向かう先は異なれど同じだ。
犯罪に手を染める18歳のヨンギュも犠牲者といえよう。
気づいた時にはもう抜け出せない状況。
ガラスに写った血だらけの自分の姿に絶望を感じた。

知ってか知らずか手を差し伸べる兄貴分のチゴン。
そんな地元の犯罪組織のリーダーにヨンギュが頼るのは必然。
このあたりがピリピリとした雰囲気を醸し出し闇の世界へ誘う。

レビューを読むと激しい暴力をウリとする韓国ノワールと表現されるが、僕からすれば人間ドラマ。
底辺から這い上がるとする男たちのやるせない生き様を暴力が代弁している。
「仕方がない」というセリフが頻繁に登場するのが実社会の証明。
今の韓国を実情を上手く表しているのかもしれない。

そう思うと韓国映画の幅広さには改めて感服。
主役はヨンギュ役のホン・サビンとチゴン役のソン・ジュンギ。
チゴンが地元の犯罪組織のリーダーとして周りを仕切っているが、
感情をほとんど出さず淡々と仕事を進めていく。

その姿がとてもクール。
初めてソン・ジュンギという俳優を知ったが、日本でもかなり人気があるのか?
かなりどぎつい作品だが若い女性の一人客が目立った。
多分、彼目当て。
こんな作品を観て、精神的苦痛を感じないだろうか。
とくだらないことを思ってしまった。

このような世界はどんな国でも考えられる。
犠牲となった若者は闇から抜け出せるのか。
ラストシーンは人や国によって解釈は異なるだろうね。
抜け出せることを期待したい。
僕は・・・。

食べ物のはなし 特別編 夜のおまかせ

夏季休暇期間に入りました。
本来であれば食べ物ブログもお休みしたいところですが、
結構ヒマなので、いや時間をやりくりしてアップします。

せっかくなので夏休み特別企画としてお送りしましょう。
今回は伏見を離れ向かったのは東区赤塚町。
営業時代は東区を担当していたこともあり近隣の企業には訪問していましたが、
近年はさっぱり伺うこともなくなりました。

都心部から離れますが、裏を返せば隠れ家的存在として利用できます。
そして驚くのは値段。
錦界隈、いや伏見界隈では1.5倍~2倍はするのではないでしょうか。

そんな日本料理店「割烹はまぐち」さんにお邪魔しました。

カウンターメインの落ち着いた雰囲気ですが大将が目の前で腕前を披露してくれます。
この類の日本料理店は寡黙な大将が静かに料理することが多いですが、こちらは違います。
気さくで明るい大将濱口さんがお客さんとの会話を楽しみながら作ってくれます。
まずは今日の食材をドーンと披露。

それでは順番に追っかけていきましょう。
夜のおまかせ 11000円

食前汁

先付

最初は生ビールで喉を潤します。
その後、竹鶴のハイボールで体を整え、そこからは日本酒です。
まずはこちら。

ちなみに頂いた日本酒はこんな感じ。

取り忘れた銘柄もあります。
料理に合うお酒を出してもらいました。
では料理の続きをいきましょう。

刺身

蒸物

焼肴

酒肴

肉料理

こちらは天ぷらに利用する食材。

今年初めて松茸を拝みました。
天ぷらも一品一品提供してくれます。

今年、初めて松茸を頂きました。
それが天ぷらというのも贅沢ですね。

そして、こちらのもう一つのウリは最後の食事。
握り寿司かバラ寿司かラーメンを選択できます。
大将は寿司屋でも修業されていましたし、
ラーメン屋さんでも働いた経験があるようです。

この日選んだのはラーメン。

いやいやこの和風ベースのスープ。
ほんと美味しい。
途中で梅干を崩します。

一緒にお邪魔した仲間は握り寿司とラーメンと両方注文していました。
それもOKとのこと。
遅めのランチにガッツリとかつ丼を食べたことを後悔しました。

デザート

最近、食事の値段が上がっています。
それに関しては仕方がないですし、価格に見合う料理を提供してもらえばいいことです。
しかし、人気店の必要以上に高くなっている気がします。
そんな点でこちらは良心的。
お腹も心も満たされます。
バカみたいに飲むと高くはなりますが、ほどほどに楽しく飲むのがいいでしょう。

夏休みらしい特別編。
ステキな機会を頂きました。
ごちそうさまでした。

組織の未来は「従業員体験」で変わる

「組織の未来はエンゲージメントで決まる」の続編と呼ぶべき一冊。
もう6年も経過しているんだ・・・。

著者の一人松林さんとはかなり長いお付き合い。
グロービスに通っていた時期から含めると18年ほど。
社長時代はずっとサポートしてもらったし、
今も月1回、別のプロジェクトでお世話になっている。

元々はマーケの専門家だが、最近はエンゲージメントをメインとしたオジサンになってしまった(笑)。
本書もエンゲージメントの流れを組む。
タイトルにもある「従業員体験」がエンゲージメントを高める上で重要。

会長になり「組織には口を出さない」といっても、その動向は気になる。
自社は当然ながら、社外取締役の株式会社パフも顧問先もそう。
そのためには最新の動きは知っておかなきゃいけない。
また、大学で教える身としても、若者が働くにあたって何を大切にすべきかか教える必要もある。

そんな点においては大変参考になる書籍。
本書では従業員体験を
「企業や組織に所属する従業員が、仕事や職場において得る経験や感情のこと」
と定義している。

経験は理解できるが感情もそうなのか…と思うかもしれない。
これが意外と厄介。
振り返ってみれば経験以上に感情が与える影響は大きい。
それは上司との関係性もあれば、仕事の出来不出来もいえること。

トップの立場になるといい意味で達観してしまうが、
現場レベルでは揺れ動くのが当たり前。
それをどう対応するかは重要なポイントだろう。

自分ができるから相手ができるわけではない。
自分が満足しているから相手も満足しているわけではない。
わかったつもりで何もわかっていないことは多い。
単純明快な自分たちの世代と今の若者は異なるのが普通。
そこから始めないと何も進めない。

「働きやすさ」と「働きがい」は異なるが、
同じように考えてしまう古い価値観の持ち主も多いだろう。
古屋さんの「ゆるい職場」を思い出してしまった。

スピルオーバー効果とクロスオーバー効果という言葉は初めて知ったが、確かに納得。
組織人としてだけでなく家庭人としても押さえておく必要はある。
健全な組織体を作るのは健全な家庭を作ることにも繋がる(笑)。

1on1のエンプロイジャーニーマップの解説はとても分かりやすい。
いろんなパターンをイメージするだけでも効果は見える。
1on1の実施が目的化するケースが多い現状を見直すにもいい機会。

なんと本書のあとがきには僕の名前も記載されている。

ボーっとしてただけなので何を協力したかは定かでないが、
ちょっとはお役に立てたのかな・・・。

少しでも多くの方に読んでもらいたい。
特に中小企業の経営者や幹部は学ぶ点は多いと思う。

映画「流麻溝十五号」

僕らは近隣国の歴史を知らない。
韓国については精力的に制作される映画を通して学ぶ点はあるが、
台湾は知らないことが多い。

蒋介石が中国共産党との争い敗れ、
台湾で政府を樹立したという教科書に載る当たり前のことくらい。
何となく平和なんじゃないの?という短絡的な発想自体、無知すぎる。

やはり映画を通して歴史を学ぶことは重要。
自ら突っ込んで見に行かないと知らないままで終わってしまう。

本作の舞台は政治的弾圧が続く1953年の台湾。
台湾国民政府による恐怖政治下で戒厳令が敷かれていた「白色テロ」時代。
情けないが「白色テロ」なんて言葉も知らなかった。

自由な思想は認められず、罪を課せられた者が思想改造と教育のために強制的に島に送り込まれた。
その島は日本統治時代は火焼島と呼ばれ、戦後に緑島に改名された。
そんな事実も全く知らず・・・。
う~む、困ったものですね。

本作では女性犯罪者ばかりが収監された施設での日常を描く。
1953年の台湾は日本の戦時中をイメージさせる。
政治的弾圧が当然のように行われ、反発する者や認めない者に対しては暴力が横行。
犠牲になるのは高校生の女性。
思想らしい思想があるわけではなく、言われるがまま描いた絵が弾圧の対象になってしまう。

本人の言い分が認められることはない。
とても恐ろしい世界。
蒋介石が目指す世界と異なれば、ことごとく叩かれる。

国のリーダーは一歩間違えれば危うい存在。
それは現在でも同じ。
自分勝手な正論が多くの人を傷つける。

描かれる世界を理解しようとするなら時代背景を予習した方がいい。
字幕はカッコ書きとそうでないものが表示。
最初は何のことか理解できなかったが台湾語と北京語の違い。
そこに日本語が加わる。

主人公の女子高生、正義感の強い看護婦らが状況に応じて言葉を使い分ける。
どの言葉を重きに置くかで立場が分かるわけだが、そこに行きつくには時間を要した。
初めから理解していたら、もっと深く観ることができた。
気軽な気持ちで鑑賞したことをちょっと後悔。

本作は実話をベースに制作された。
タイトルでもある「流麻溝十五号」は収容された場所の住所だという。
台湾人はこれをどこまで知っているのか。
また、国内ではどれだけ話題になった作品なのか。

日本での公開も意味があることなのだろう。
面白い作品とは言い難いが観る価値はあるだろう。

あとは成績をつけるだけだね

今年で7年目を迎えた南山大学の「自己とキャリアの形成」。
6月から週2回、大学に出向き学生170名に対しての授業。
全14回を7月22日で終えた。

ニシダとのテツ&チカのコンビも円熟味を増してきたのではないか。
(写真はそれぞれに撮っているのでピンですが・・・笑)
打ち合わせをしなくてもツッコミどころも理解しているので、時間を持て余すことはない。
学生も退屈せずに授業を聞ける。

といっても漫才を行っているのではない。
教えるというよりは考える、自分で答えを導くのが基本。
口酸っぱく「正解のない問いに向き合う」というので、戸惑う学生も多かっただろう。

毎回、リアクションペーパーで振り返りを読むが、その成長具合が理解できる。
出席だけしている学生も少なからずいるので、その差は歴然。
大学2年、3年のこの時期に将来をじっくり考える行為は必ず役に立つ。

未来に対して悲観的な学生は意外と多い。
働きたくない学生もやりたいことがない学生も多いのが現実。
それを否定することなく、むしろ肯定的に捉え情報発信するのが僕らの役割。

いろんな背中を見せることで、一歩踏み出すキッカケを作ってもらえばいい。
今年は大学OBを中心に6名のゲストに登壇してもらい、
学生生活を含めたこれまでのキャリアを語ってもらった。
名大社の若手を含めれば8名になるのか。

まさに十人十色。
それぞれが迷いながら悩みながら前を向き生きている。
カッコいいことばかりを伝えるのではない。
ダメだった自分を伝えることが勇気を与えることもある。

リアルな姿は間違いなく学生に響く。
その行動を基にクランボルツやシュロスバーグらの理論を重ねれば説得力も増す。
7年もやっていればコツは掴めるんだよ。
遅いか(笑)

授業期間はハードスケジュールのためしんどさもあるが、
リアクションペーパーから元気をもらうことも。
特に最後の授業では僕やニシダに感謝を述べてくれる学生が多い。
中には2Qの授業で一番良かったという感想も・・・。

少しでも役に立ったのなら、非常勤講師のこの仕事もありがたい。
こちらも感謝ですね。

あとは成績をつけるだけ。
ただ、これがほんと大変。
ほぼ毎日、空いた時間に試験のレポートをチェック。
膨大な量を読み込み成績に反映させる。
明日はニシダと格闘しながら最終的な成績を決める。

このレポートは提出して終わりじゃない。
自分のこれからに役に立つはず。
自己分析や自分の方向性を描くための重要なテキスト。

そうなることを願いながら格闘する。
夏休み前の大事な仕事。
力を振り絞って頑張りましょう。
僕よりもシステムに落とし込むニシダが頑張るんだけどね。

よろしくお願いしま~す!

食べ物のはなし 番外編 牛炙りステーキ

8月です。
暑い日が続きます。
世間は夏休みに入りました。
一般的な企業も今週末から夏季休暇に入るのではないでしょうか。

みなさんはどこに行かれますか?
ちなみに人気ブロガーは特に予定はありません。
実家への帰省と結婚式への出席くらいです。
あとは映画コラムニストの仕事をせっせと行うだけかもしれません。
少しは家族サービスもしないといけませんね。

さて、今回は伏見を離れ、九州に遠征しました。
遊びではなく仕事。
博多のど真ん中、中洲です。

遊びではなく仕事。
中洲の中心地にある「博多石焼 大阪屋」さんに行ってきました。

こちらは大正時代から営業を続け、地元では有名なお店。
博多で仕事を行うパートナーに教えて頂きました。
こんな存在は有難いですね。

石焼料理が名物ですが、お肉に限らず海鮮も自慢のようです。
お昼からコースで攻めたい気持ちもありますが、時間も限られています。
飲みたいところですが、お酒も我慢します。
お楽しみは夜に取っておきましょう。

お邪魔した1週間前は博多祇園山笠が行われていました。

かなり熱いようですね。
パートナーの社長は地元出身でお祭りの2週間は仕事はしないそうです。
山笠に命を懸けています。

日替わり定食 1200円

かなり豪勢な日替わりです。
メインは牛炙りステーキになります。

笹で包んであるのはちまき。
開くとこんな感じです。

ますます飲みたくなります。
ご飯は炊き込みご飯でお櫃で運ばれてきますので、お替りは自由。
なぜか出張するといくらでも食べれてしまいます。

サラダを頂き、刺身を頂き、メインであるステーキに移ります。
ステーキも程よい柔らかさで老若男女楽しめます。
この日は大先輩も一緒で満足そうでした。
少しずついろんな料理を頂くととても幸せな気持ちなれます。
案の定、お替りもして全て平らげてしまいました。

いきなりとんこつラーメンという選択もありましたが、それは締めにとっておきました。
ごちそうさまでした。
おかげで充実した遠征となりました。