これからも前向きに 名大社会長ブログ

若手勉強会リニューアル

月1回、3グループに分けて実施している若手勉強会。
社歴の浅いメンバー11名に対し、僕がファシリをやりながら、
読んだ本の学びを共有し合う場。
かれこれ2年近くやっている。

当初は1グループだけだったが若手が増えたことと
1時間で終わらないことから、グループを分けた。
各々がその本を読む目的を語り、気になったキーワードを10点挙げ、
最後に学びの実践を宣言する。
キーワードに対してお互いに質問し合い、中身を共有。
一人当たり15~20分の時間が掛かる。
いい加減に読んでくると参加メンバーと僕にツッコまれるので、
真剣に臨まねばならない。

若手が持ち込むのはビジネスに絡むものであれば自由。
本人の課題感が判って結構面白いのだが、
限られた時間なので議論が深まるのもある程度の範囲。
もっとお互い共有し合うことができれば学びは深まるはず。

そんな状況の中、最近、スタッフブログでも話題になっている
「引き算会議」でこの若手勉強会もテーマに挙げられた。
止めたいという声はなかったが、やり方を変えた方がいい、
全体で同じテーマでやった方がいい、という意見がいくつかあった。

それでは早速、採用してこの9月からやり方を変えた。
決めたら即行動。
いいアイデアを出してくれた若手の意見を尊重せねばならない。

グループリーダーが本を選びメンバー全員が読む。
それを順番に他のグループに回していく。
最低でも4冊必要なのでそれは会社で購入し、実施することにした。
先週までに実施した2チームが選んだのはこれ。

できるだけ僕も読むようにしているが、
「履修履歴面接」は間に合わなかった(苦笑)。
今週はトヨタの関連本だが、こちらも読んでいない。
初回はムリだけど、次のグループまでは読んできますね。
すいません・・・。

個々のメンバーからすれば、自分の興味のない書籍を読まねばならない場合もある。
勉強会自体盛り上がらない可能性もあったが、
先週までの2回はそうではなかった。
お互いに学ぶポイントは異なっているため、他のメンバーに新たな気づきを与える。
自分が全く感じなかったキーワードがポンポンと飛び交うのは、いい刺激にもなる。
ホワイトボードはぼかしてみたが、
10個あぶり出すキーワードもダブることは多くはない。

こんな共有も少しはいいのではないか。

すぐに成績に結びつくわけではない。
これが自分にとって正しいかも不確か。
しかし、これを続けることで成長には繋がるはず。
習慣化することで自分の将来にも役に立つはずだ。
そう信じて、これからも実施していこう。

今週はコンドーチームか・・・。
果たしてどんな展開になるのかな。

雨の中のリレーマラソン

昨日はナゴヤドーム6時間リレーマラソン。
昨年まではアクトスリレーマラソンと呼んでいたが、今年は違った。
事情はいろいろありますね(苦笑)。

名大社として名称が変わろうが毎年参加。
今年も8名のメンバーがこのリレーマラソンに参加した。
急きょ、1名は体調不良で減ってしまったけど。

昨年までは「名古屋の名物 名大社」Tシャツを着ての参加だったが、今年は一新。
キャップと同様、デザインもコピーも変更。
こんな感じにしてみた。

じっくり読んでもらうとメッセージもよく理解できると思う。
Tシャツや帽子を製作してくれたダイキョーオータさんのロゴもこの通り。

ライバルチームをお誘いしたが、お忙しいのか、勇気がないのか不参戦。
今年はシンプルに自分たちのタイムだけを争うリレー。

名大社的に体育会系の若手を入れたことから戦力は向上。
ちょっとやそっとのライバルは相手にならない。
スピード勝負でも勝つことができる。

レース前のこの余裕の表情が物語っているだろう(笑)。

しかし、今年は台風の影響で雨。
例年のコースが変更され、室内を中心としたコースとなった。
1周2キロも1.65キロとなり、交代数が増えた。
急な対応とはいえ、特にトラブルもなく大会が行われたのはよかった。
コースが狭いとか、給水場が混みあうとはやむをを得ないこと。
個人的には満足のいく運営だった。

他チームが円陣を組んでいるのに、うちは何とも緊張感がない(笑)。

肝心なレースはどうだったのか。
来年入社のイサジと1年目のヤマグチの活躍でこれまでの大会では一番速い3時間26分でゴール。
このタイムであれば2年前に敗れたPチームにも勝つことができるだろう。
一部、選手の入れ替えも必要だが・・・(汗)

僕もかなりのスピードで走ったと思う。
結果は良く分からないが、きっとそのはず。
名大社チームで4周、別のチームで2周(急に走りことが決まった。)を走り終えた。
ほぼ10キロ。
いい練習となった。

こうしていい仲間と走れるのは幸せなこと。
みなさん、お疲れ様でした。
一部のメンバーはもっと体を鍛えてくること(笑)。

そして、お楽しみは打ち上げ。

会社近くの24時間営業の居酒屋で楽しく語り合う。
僕は飲むために走っているわけだからひたすら飲む。
その後のニムラとのサシ飲みはいかがかと思うが・・・(笑)。

それでも19時過ぎに帰宅したのだから健全な一日といえよう。
雨のリレーマラソンでも十分楽しむことができた。

残り2日の休日はゆっくりと過ごしてくださいな。

子どものシュウカツ「その時、親は・・・?」

ありがたいことにちょくちょく講演依頼を頂く。
来月は岐阜や豊橋と名古屋以外の会場。
だが、それが東海地区であるのは変わりない。
東海地区限定の会社なので、
僕としての違和感はなく地元の就職環境を話す機会が多い。

ところがである。
今回頂いたオファーはなんと愛媛県松山市。
一度もお邪魔したことのない街から講演依頼を頂いた。
それも保護者向け。
それがこれ。

来週末に開催される保護者のための就活セミナー
『子どものシュウカツ「その時、親は・・・?」』

パートナーであるスイッチカンパニーさんが運営委託なので知らない仲ではないが、
東海地区限定の僕がここに出て行ってお役に立てるのだろうか?
完全アウェーにならないだろうか?

東海地区で講演をさせてもらう際に
「名大社をご存知な方は?」という質問をさせてもらう。
そうすると「何くだらん質問をするんだ・・・」
というような雰囲気で多くの方が手を挙げてくれる。

自分で自社のことを言うのもおこがましいが、
会社名を知っている方がほとんどで、その場を眺めながら安心したりする。
講演がやりやすくなるのも事実。
ちょっとしたエピソードを加えることでアイスブレイクにもなる。

それが今回は愛媛県松山市。
「名大社をご存知な方は?」と聞いても、シーンと静まり返るのは容易に想像できる。
それがR社とかM社なら、どっと手が挙がるのだろうが、
どこの怪しいヤツだぐらいしか思われないだろう。
どうアウェ―感を払しょくさせればいいのか、どうでもいいことばかり気になってしまう(笑)。
それでもせっかくの機会だし、前泊で道後温泉にも泊まらせてもらうわけだから、
保護者の方に少しでもお役に立つ話をしなければ・・・。

そんなセミナーの詳しい情報はこちら
<日時>2017年9月23日(土)
    14:00~16:30 (受付:13:30~)
<会場>リジェール松山(南堀端)
    松山市南堀端町2-3 JA愛媛8階
<定員・費用>先着100名、無料

このセミナーの締め切りは今日9月15日。
興味のある方はぜひ、申し込んでください。
さあ、急いで!

って、このブログの読者に愛媛県の親御さんっているのかな?
限りなくゼロに近いとは思うけど、今日まで受付しているので、どうぞよろしく(笑)。

映画「三度目の殺人」

それにしても是枝監督って、ここ最近、やたら精力的ではないだろうか。
数年に1本しか映画を撮らない監督だと思っていたが、ここ数年は毎年撮っている。
一昨年「海街diary」、昨年「海よりもまだ深く」と温かくも儚い話題作を連発させている。

オファーが多いのか、急にヤル気が出てきたのかは知らないが、
僕としてはブログのネタが増えてありがたい。
その前の「そして父になる」も含め、4本のネタが提供できた(笑)。
それだけ魅力的な作品であるのは間違いないけど・・・。

本作は過去3本とは明らかに作風が異なる。
家族を描いているのは確かだが、これまでのような温かさとか親子愛を感じることはない。
せつない気持ちがずっと続いていく。

これが狙いなんだろうか。
家族愛に飽きてしまい、もっと人間の嫌らしい奥の方に眠る価値観を描きたくなったのだろうか。
どんどん追い込まれていく主人公福山くんが露になってしまうのがその象徴。
いい男すぎる彼もたまには痛い目に合わないと不平等(笑)。
さらに好感度が上がってしまったのかもしれないが・・・。

それにしても役所広司さんなる役者の存在感はなんなんだろう。
2週間前に観た「関ヶ原」でも主人公を食っていたし、本作にしても同様。
得体のしれない恐ろしさを当然のごとく演じていた。
二人がガラス越しで話し合うシーンの迫力は、その辺のアクション映画をはるかに超える。
撮影的にも演出的にもとても難しいシーンだと思うが、
その場面があるからこそ、この映画の怖さがジンジンと伝わってくる。
さすがですね・・・。

いつも書いているように僕のブログを読んだところで、
どんな映画かはさっぱりわからない。
一応、褒めているつもりだが、それすら伝わらないのかもしれない(苦笑)。

ただ僕のブログのおかげで格段と観客動員数が増える。
格段といっても数人という話もあるけどね(笑)。

ネタバレ的に言えば、タイトルにある「三度目の殺人」はない。
せいぜい二度だ。
ではこの三度目は何を指すのだろうか。
映画を観た後でも分からない。
分かったような気もするが、その事実は分からない。
だからこそ、多くの方に観てもらい、解説して欲しい。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その31

再び伏見に戻ってきました。
古参のメンバーからは
「山ちゃん、もう伏見の店は行き尽くしたでしょう?」
と言われたりしますが、まだまだ知らないお店は多いです。

人気食べ物ブロガーとして魅力を発信し続けなければなりません。
名古屋駅前に押され気味の昨今、すべての力をここに注がねばなりません。
仕事をしている暇などないのです(笑)。

オフィスビルの裏(南)の雑居ビル1階にある「魚舞」さんに行ってきました。

ビルのエレベーターを降りて走れば15秒ほどで着く近くのお店です。
こちらはランチの種類が多いのが特徴の一つ。

この日は自己PR的に枠から飛び出している限定20食の日替わりプレートにします。
お店に入るなり、おしぼりと大きなグラスのウーロン茶が出されます。
なかなか嬉しいサービスです。

「ご注文は?」
「毎日限定20食、9品目のプレート膳をお願いします。」
と言わなければならないところですが、
「プレート膳をください。」
と略してしまいました。
申し訳ございません・・・。

9品目のプレート膳 780円

これでは写真が小さく何が載っているかわかりませんね。
アップにしてみます。

分かるでしょうか?
左下から説明します。
え~っと、サーモンの刺身、
次が、え~っと、何だったかな?
全部説明するとブログが終わらないので、ここで止めておきます。
どこから攻めればいいか迷います。

以前、料亭で食事の順番を学んだ時は、左下から時計回りに食べると教わりました。
その教え通りにグルっと回ると最後はカツオの刺身になります。
最後に刺身?
何だか違う気がします・・・。
結局、順番は全く気にせず、気持ちの向くまま箸が進みます。

順序は関係なくても、美味しく頂くことができました。
ちなみにこちらはご飯のお替りは自由です。
上手な食べ方をすれば9杯食べることができるかもしれません。
しませんでしたけど・・・。
魚メインなのはいいですね。

ごちそうさまでした。
しばらくは伏見シリーズが続きます。
多分・・・。

ロータリーな一日

このブログではロータリークラブのことはほとんど書いていない。
拝聴した講演ネタは時々披露しているが、活動そのものはこれまで触れずにいた。
正直、ちょっと書きづらい面があったり・・・。

そんなことを言いつつも僕がロータリーに入会し、早や8年目。
気づかない間にいろんな役職が回ってきている。
それも結構責任の重い役割が回ってきている。

それでも僕は圧倒的な若手に属する。
いわゆる世の中の偉い方がこの会には所属しており、いつまで経っても下っ端な感じ。
他の経営者の集まりだと真ん中あたりの年齢だが、ここではまだまだ若手。
どこかの会みたいに調子のいい発言はせず、じっと静かにしていることも多い。
最近、ようやくこの場の大切さと価値が分かってきた。
そんな関わりの場だが、昨日はやたらめったらロータリーに振り回される一日だった。

午前中は60周年記念委員会の打合せ。
ホテルの会議室でみっちり1時間の議論。

終了後は週1回行われる例会。
昼食を食べながらの情報交換や卓話。
その後、解放されることなく役員会と来年2月に開催されるイベントの打ち合わせ。
ここでも役を任されているので出席せねばならない。
終わったのは15時前。

会社に戻り、いくつかの打合せ。
気づけば17時過ぎ。

夜は再びロータリー。
所属する親睦活動委員会の会議及び会食。
お酒の場も重要な活動のようだ。

僕は夜の社交は苦手なんだけど・・・(笑)。
結局、昨日はほとんど自分のデスクで仕事をすることがなかった。
そもそも会社の仕事をすることがなかった。

人に言わせれば、これも社長の大事な仕事といわれるが、果たしてどうだろうか。
たまに都合よく解釈するんだけどね・・・。
昨日はロータリーな一日だった。

そして、今日は朝7時から大学OB経済人の朝食会。
間もなく家を出る。
忙しいのは結構なことだが、これが僕の仕事といえるのだろうか?

と疑問を抱きつつ、今日も元気に行ってきます。
なんだそりゃ(笑)。

羽ばたけ、インターン生!

先週土曜日で2週間にわたるインターンシップ期間が終了した。
こちらは最終日の夕方に撮影した記念写真。

4人ともいい笑顔をしている。
まずはお疲れ様でした!

名大社では例年この時期に2週間のインターシップを実施している。
今、中心となっている採用目的ではなく、
あくまでも就業体験を目的とした従来型のインターンシップ。

大学から要請を受け実施しているが今年は例年と若干様子が違った。
いつもであれば名大社のインターンシップは応募が殺到するようだが、
(ちょっと大袈裟だけど・・・)
今年は懇意にしている大学からの応募がなかったり・・・。

よく聞いてみると大学側も1day、2dayのインターンシップを認めるようになり、
学生はそちらに流れたという。
そりゃあそうだろう。
就職目的であれば、2週間も拘束される
インターンシップよりも多くの企業を知ることができる。
効率的な活動ができるのはこの業界に身を置く者としては当然の理解。

その中であえてうちを選んできてくれた学生は別の目的が存在している。
営業体験ができる、いろんな業界を客観的に見ることができる。
とそんな感じだ。
実際、この2週間を通して学生には短期間のインターンシップでは
知ることのできない貴重な体験をしたようだ。

せっかくの機会なので、学生目線で名大社をプレゼンする場も設けた。
僕らが感じる、いや、僕が押し付ける名大社の魅力(笑)とは
異なる学生目線の名大社を語ってもらった。
大きな差はなかったが、それは言葉で理解するのではなく、
経験で理解することでもあった。

2チームに分かれてのプレゼンも素晴らしかった。
名大社の足りない点も指摘してくれ、少しばかり汗もかいた(笑)。

僅差だが評価の高かったチームには賞品として名大社キャップを進呈。
これで就活の成功は間違いない(笑)。
ちょっと辛い時があったら、この帽子を被って散歩でもしてね。
気分は晴れやかになるから・・・。

例年であれば僕は約1日インターン生の面倒を見るのだが、
今年はスケジュールが合わず半日弱しか一緒に過ごすことができなかった。
そこでも感じたことだが、今年の4人は仲がいい。
毎年最終段階ではまとまるのだが、今年は初日からお互いを理解し合える関係を作っていた。
きっといいコミュニケーションが生まれていたのだろう。

僕が質問するからそんな答えが返ってくるのだが、
「とても内容の濃い2週間だった。」
「もう名大社に来れないのが寂しい。」
「何から何までいい勉強だった。」
とか嬉しい感想を述べてくれた。
自分自身の将来を描くにあたり、少しでも参考になればいい。

羽ばたけ、インターン生!
これからを期待してるぞ。

また、何かの時は手伝ってね(笑)。

もっと体が欲しい・・・

昨日は岐阜で「ジモト就職フェア&転職フェア」

昨年から年1回開催している岐阜でのイベント。
雨にもかかわらず、多くの方に参加頂いた。

ご来場の方、参画企業のご担当者様、ありがとうございました。
お互いにとっていいキッカケになれば幸いです・・・。
最近は岐阜県の仕事も増え、少しでも役に立てるなら嬉しいこと。

そして、今日、明日は名古屋国際会議場で転職フェア。
今回は述べ120社の企業に参加頂く大きなイベント。
しかし、今日、僕は会場には行かない。
いや、行けない。

それは中部学就連主催の「大学と企業の就職研究会」があるから。
この中部地区の大学と企業の情報交換会は毎年この時期に開催される。
僕は毎回会社の代表として出席し、エラそうに意見を述べたりしている(笑)。
昨年の模様はこちら

これに参加する。
いや、参加しない。
参加できない。

何ワケの分からないことを言ってるんだ・・・。

では、今日はどこへ向かうのか。
それは東京。
ふるさと就職応援ネットワークの幹事会&例会に出席。
呼称Fネット。
このFネットは設立され、そろそろ10年。
名大社は途中からの加盟だが、いつの間にか幹事の1社になり、
あれこれと決めごとに絡まなければならない。

設立当初から業界も変化しているので、Fネットも柔軟に対応する必要もある。
今が変革期なのかもしれない。
午後からは喧々諤々、そんな議論をしていくようだ。

今回はそれだけでは済まない。
午前中からメンバーは集合する。
3年目を迎える共同事業「FCM(ふるさとキャリアミーティング)」の会議もあるのだ。
Uターン希望学生を対象とした合同説明会を東京と大阪で開催するのだが、
そのための打ち合わせを午前中から行う。

というわけで僕は朝一番で東京に向かわなければならない。
(朝一番といっても6時台の新幹線ではないけど)
みっちり1日、拘束されるわけだ。
全国から同業者が集まるので当然、懇親会もセット。
これを目的に参加される方もいるのではないか?(笑)。
果たして僕は帰れるだろうか・・・。

本来なら自社イベントに顔を出し、
大学にもお邪魔すべきなのだが、それができない。
体がいくつもあれいばいいのに。

結構、大事な予定って重なってしまう。
何もない時は何もないんだけど・・・。

そんなわけで今日はイベント会場にも大学にもいません。
すいません・・・。

それでも今日も元気に行ってきます!

映画「幼な子 われらに生まれ」

近江八幡の映画評論家ヤブさんの映評がなければ、観ることはなかった映画。
その存在すら気づかなかったかもしれない。
名古屋で上映された映画館はセンチェリーシネマ。
名古屋パルコにあるマイナーな劇場でマニアックな作品の上映が多い。
こんな機会がないと中々お邪魔することもないので、
本作はそんな意味でもありがたかった。

監督は三島有紀子氏。
独特の映像感覚を持つ監督だと思う。
一昨年観た「繕い裁つ人」の街並みの映像も美しかった。
主役の中谷美紀さんも久々の美しさだった。

本作は前作とは違う映像美。
デジタルの時代では考えにくい、きめの粗さが特徴的だった。
それが演出としては効果的に表れていた。
言葉では表現しずらいし正しくはないだろうが、
心の内を露にする映像の粗さだった。

本作の良さは「間」にあるのではないかと思う。
独特の間がこの映画には存在する。
それが観る者に考える余裕を与える。
あるシーンとあるシーンの間は静かに時間が流れる。
主人公である浅野忠信氏は何の台詞を吐くこともなく佇んでいる。
その時間、観る者は感情移入をし、自分に置き換えて考える。
そんなシーンが多いような気がした。

本作はバツイチ同士が再婚し、連れ子と幸せに暮らしながらも
妊娠をきっかけに家庭が崩壊していくストーリー。
ここで既に僕は未体験ゾーン。
しかし、自分が父親としての役割を問われているような感覚に襲われる。
不思議だが、そうなる。
自分とオーバーラップして主人公のダメさ加減と重なってしまう。
それが狙いかどうかはわからないが、僕が映画の中に巻き込まれていく。
この映画を観ることで、僕の父親としてのダメさ加減が露になってしまう(笑)。

時に感情は爆発する。
それはとても人間らしいことではあるけれど、同時に人を傷つけてしまう。
そして、その爆発した感情を反省し、取り戻すための行為を繰り返す。
いや、償う行為なのかな・・・。
誰しも経験しうることをこの映画が代弁してれるような気がした。

ヤブさんが書いていたように主人公の浅野氏は昨年の「淵に立つ」を思い出させる。
ポロシャツのボタンを一番上までしっかりと留める姿は
真面目な性格の印象を与える共に恐怖心も与えてしまう。
少々の爆発でよかった(笑)。

今後、このような家庭はリアルに存在していくのではないだろうか。
観ておくべき作品だと思う。

食べ物のはなし 番外編 高山その2

先週の続きとなります。

いい気持ちで飲み、時間に合わせて高山駅に向かいます。
18:46発のワイドビューひだに乗れば21時過ぎには名古屋駅に到着です。
ここまでは計画通り。健全に帰る予定でした。

きれいになった駅も僕たちを温かく見送ってくれます。
ところがです。
改札を抜けようとしたその瞬間、アナウンスが流れます。

「18:26発のワイドビューひだは事故のため、30分ほど到着が遅れます。」
駅員さんに確認すると30分以上となる可能性もあれば、
もっと早く到着する可能性もあるということです。

ここで30分の時間ができたわけです。
軽く酔った頭でどうすべきか考えます。
ご一緒した方がお昼に食べた地元の有名な焼きそばやさんが頭に浮かびます。

「●●さん、30分で戻ってこられますかね?」
「山田さん、大丈夫でしょう~。サクッと行きますか?」
できるビジネスマンは1分1秒を無駄にはしません。
余った30分を有効に使うのみです。

そして、できるビジネスマンはすぐ計算します。
店まで徒歩5分、往復10分、注文して5分、食べるのに10分、合わせて25分。
30分もあれば余裕です。
頭の中で完璧な計算をして、お店に向かいました。

地元の繁盛店「ちとせ」さんに入りました。

店の前ではこの余裕のポーズ。
とはいえ、本人の名誉のため写真はボカします(笑)。

ここから計算が狂い始めます。
お店は繁盛店。お店に入ったのは19時前の食事時。
満席。順番待ちの状態です。
ここで10分の時間を要します。

店内はこんな感じでメニューが並びます。

このレトロ感に感動を覚えつつ、ほんの少し焦りを感じます。
「すいません、ビールと餃子2人前、大盛肉玉子入り焼きそばと中華そばをください。」
看板メニューを瞬間的に注文します。
「え~っと」なんて言ってる時間はありません。
すぐにビールと餃子が運ばれてきました。

餃子 350円×2

「これは美味そうだ。」
と普段とは違うセリフを吐き、乾杯後、餃子を頂きます。
その後が続きません。
焼きそばと中華そばがなかなか出てこないのです。

少し考えれば当たり前の話です。
店内は満席。
オーダーされた料理は多く、順番に提供されます。
できるビジネスマンの表情は徐々に暗くなっていきます。
10分後、「おまちどうさまでした。」
と焼きそばと中華そばが運ばれてきました。

大盛肉玉子入り焼きそば 610円

既に25分が経過しています。
あと5分で焼きそばを食べ、駅まで向かうというあり得ない時間が残されているだけです。

思い出せば、前の炉端焼き屋さんで焼きおにぎりも食べています。
お腹は減っていません。
なんで大盛?
できるビジネスマンの面影はもはやありません。

少し食べたところで「ニシダ、パックをもらえ!」と指示し、焼きそばを詰めます。
時間がないのを理由に持ち帰りにさせてらったのです。
中華そばも中途半端な状態。
お店には大変失礼なことをしました。
慌てて会計をし、店を出て、走って駅に向かいます。

「30分遅れるということは、実際は40分遅れだな。」
と同行者に不安を与えないよう、できそこないのビジネスマンはリーダーシップを発揮します。

駅に到着し、改札を抜けようとした瞬間、電車が発車する音が聞こえてきました。

「あああ~。」

駅員さんは笑顔を振りまいています。
この笑顔にどんな意味があるのでしょうか?

都合のいい計算は全てを台無しにします。
皮算用で経営をしてはいけないよ!と天から声が聞こえています。

この後、名古屋までは鈍行を乗り継いで帰るしか方法はありません。
鈍行に乗りながら、一人反省のカップ酒です。
さるぼぼが笑っています。

横並びの席でお酒を飲むのは結構恥ずかしい行為ですが、
そこは飲まずにいられません。

反省中に眠ってしまいました。
起きた時に電車は止まっていました。
駅に着いたのではなく、鹿とぶつかり止まったようです。
4時間ほどかけ、名古屋に帰ることができました。

飛騨高山の珍道中・・・。

一口食べた中華そばは絶品でした。
ごちそうさまでした。