これからも前向きに 名大社会長ブログ

食べ物のはなし 番外編 イタリアン

思いのほか多忙で円頓寺商店街に顔を出すことができません。
人気食べ物ブロガーとしては、
食べ物ブログを維持させるためにも他の手を打つしかありません。

この日も出張で東京でした。
ランチは軽くサクサクッといきたいところですがそんな簡単な問題ではありません。
何とかネタを捻りださなければならないのです。
そんな事を考えながら大手町の地下を歩いていました。

見つけました。
うってつけのお店を見つけたのです。
12時前だというのに既に行列ができていました。

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午後の予定に若干の余裕があったことから迷わず並ぶことにしました。
大手町ビルにある「リトル小岩井」さんにお邪魔しました。

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お洒落なパスタ屋さんといいたいところですが、そうでもありません。
一般的にパスタ屋さんのイメージはお客さんの8割が若い女性かと思います。
しかし、そんな気配は見られません。

並んでいるのはオジサン、オジサン、オニイチャン、オジサン・・・。
こんな感じです。
とても東京とは思えません。
あと数人でお店に入れそうな時に店員さんが聞いてきます。

「メニューはお決まりですか?」
「いいえ、メニューを見せてください。」
ほとんど常連さんで並んでいるオジサンたちは当たり前のように注文していきます。
手渡されたメニューを眺めます。

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「そうか、こうくるか。ここは醤油バジリコなんていいな。」
と頭によぎります。
しかし、ブログネタを考えた場合、あまりいい選択とはいえません。
「すいません、イタリアン大盛りでお願いします。」
ベストと思えるような注文をし、
「これでいいブログが書けるぞ。」と頭の中でイメージします。

しばらくすると「次の方、空いてる席へどうぞ!」と促されます。
ほとんどが一人客です。
4人席も一人客の相席です。
みんな無口でじっとパスタが届くのを待っています。
食べている人は何も喋らず黙々と食べ続けます。
まるでそれがルールのように思えてきます。
案の定、店内は100%男性客です。お洒落な女性は一人としていません。

「おまちどうさまです。イタリアン大盛りです。」
イタリアン大盛 600円

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「お~、これがここのイタリアンか。名古屋じゃあり得んな。」
その姿を見てこっそり呟きます。
メニューを見た段階で何となくイメージはできましたが、そのギャップに驚いたフリもしてみるのです。
「ほ~、これが東京本場のイタリアンか。なかなかやるじゃないか。」
と心の中で呟きながら黙々と食べ続けます。
無造作に置いてある粉チーズもかけてみます。
きっと名古屋で食べるイタリアンの方が粉チーズはマッチすると思われます。
しかし、こんな経験も必要です。
新しい出会いとなるのです。

最後までこれがなぜイタリアンかは解明できませんでした。
厳密にいえば、そのつもりもありませんでした。
いい経験をさせてもらいました。
東京は広いですね。

ごちそうさまでした。

「古事記」を学び、そして飲む

今年、僕が立てた目標の一つに”「無用の学」を学ぶ”というものがある。
それはビジネスや経営に直結する「有用の学」ではなく、
歴史や文化などビジネスに直結しない学びを得る場を作ることをいう。

今回、それに相応しい機会を頂いた。
僕の50歳の誕生日に行われた「古事記に学ぶ集い DAY2」がそれ。
DAY1は4月9日に行われ、その第2回目が一昨日の日曜日だったのだ。

今回の勉強会に至るまで、僕は古事記を読んだことがなかった。
「古事記」と「日本書紀」の違いも知らなかった。
勉強会参加者の中ではとてつもなく低いレベル。
初回に向けマンガの「古事記」を初めて読んだくらい。

DAY1は「NHK 100分de名著」を題材に世界と人間の誕生とヤマタノオロチまでを学んだ。
僕は付いていくのがやっとだったが、温かいメンバーに恵まれ、
有意義かつ楽しい時間を送ることができた。

そして、一昨日がDAY2。
今回のファシリテーターは僕のご近所さんでもあり、歴史に造詣の深いキヌガサさん。
前日の深夜3時までアイデアを練っていたという。
その甲斐があって中身の濃い内容となった。

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前回の振り返りから始まり、因幡の白兎の道徳性、
スサノオとオオクニヌシの違い、出雲の国譲りまで多岐に渡るもの。
正解のない世界から正解を導く議論をチームごとに行った。

「古事記」を学ぶにつれ、日本人としての素晴らしさを感じると共に
神や天皇の在り方を知ることとなった。
歴史を知ることで、当たり前のように過ごしている生活にも
繋がっていることがよく理解できる。
僕らが普段あまり考えることのない価値観も「古事記」の中に含まれている。
これは伝承していかないといけない。

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全体の議論ではいくつもの意見が出て大いに盛り上がった。
ちなみに僕らのチームも創造性が働きすぎ、
白兎は実はアマテラスだったとか、
オオクニヌシが出雲の国を譲ったのは、鴻海とシャープの関係性に近いとか、
とんでもない意見を飛び交わせてしまった。
みなさん、強引な理屈で繋げ、すみませんでした(笑)。

みなさんの意見を伺うことで自分自身の学びも深くなる。
一人で本を読んでいるだけでは理解不能なことや
思いもよらない深い思想が頭の中にストンと入ってくる。
貴重な学びだと改めて実感。

勉強会終了後は、恒例の懇親会。
僕は懇親会くらいしかお役に立てないので、今回も担当することに。

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円頓寺の「ぽろ」さんを貸し切りにして、お昼から飲むこととなった。
いやあ~、気持ちのいい晴天の日に昼から飲めるのは最高。

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美味しい料理を頂ながら、冷酒を飲み、すっかりいい気分になってしまった。
50歳の誕生日祝いとは全く関係なかったが、とてもシアワセな時間であった。

僕の場合、懇親会が目的じゃないかと言われると否定はできないが、
「無用の学」を学ぶ重要性を改めて感じることとなった。

お疲れ様でした。
6月もどうぞよろしくお願いします。

フジテレビはなぜ凋落したのか

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少なからず業界に関わる者として読んでおいた方がいいと思った1冊。
タイトルから推測すると著者がフジテレビを批判対象として綴ったかにみえるが、
そうではない。
元フジテレビの社員として愛着を込めて、その低迷ぶりを書いている。
そんな意味では客観的な見方というよりは
主観的な見方で書いているとも捉えられる。

フジテレビが辿ってきた70年代から今までの歴史を紐解きながら
栄枯盛衰を表現しているわけだが、それは僕がリアルに接してきた時代。
中学生時代に「8時だョ!全員集合」から「ひょうきん族」へチャンネルを変えたわけだし、
「おニャン子クラブ」も結構見ていた。
入社した頃は「東京ラブストーリー」ら月9のドラマにもはまっていた。
名古屋では東海テレビにあたるわけだが、フジ系の番組を好んで見ていた。
単純に面白かった。

それが本書で書かれているフジテレビの全盛期。
社員が大部屋で一体感を出し、
若手も中堅も自由にその権力に捉われずに番組を作っていた頃。
これはあくまでひとつのテレビ局の話だが、
すべての業界や企業にも当てはまるのではないか。

著者がいうように自分たちを一流と意識した時点で顧客視点はなくなり、
競合にも軽んじた扱いをしてしまう。
最近、報道される大手企業の不祥事も同じようなことが言えるのかもしれない。
内向きな組織になった時点で健全な競争を捨ててしまうのだろう。
誰も意識せずに・・・。

時代背景が理解できるだけに、
この凋落ぶりを他人の事として見るわけにはいかない。
いつ何時、自分たちがそんな立場にならないとも限らない。
業界トップでもないし、
世の中に話題になるような大きなことを手掛けているわけでもないので、
そんな心配はする必要がないかもしれない。
しかし、反面教師として学ぶべき点はある。

会社を一定規模に持っていくことは必要だが、
身の丈以上の規模にしてしまうと悲しい現実が待っている。
それは経営者の器によるので一概には言えないが、
会社が堕ちていく背景には組織が組織として
機能しなくなる規模的な分岐点も存在するのではないだろうか。
本書を読みながらそんな点を感じてしまった。

今後、フジテレビが復活するかはわからない。
しかし、身近なところでいえば、東海テレビでお世話になっている方も多い。
個人的な感情として、このまま停滞してもらうのは困る。

テレビをほとんど見なくなった僕が語るには説得力はないが、そんなふうに思う。
復活する日を祈りたい。

50歳になるということ

昨日は三重大学で行われた「東海グローバルサミット」に参加した。

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付き合いのある意識の高い学生らが企画したイベント。
伊勢志摩サミットのタイミングに合わせ、
若者たちの意見を社会に発信しようというもの。
「難民」「保健衛生」「教育」「環境」と4つの分科会を中心に学生らが議論を行う。
全国から意欲的な学生が集まり、自分たちの考えを述べ合っていた。
僕は協賛企業として参加したに過ぎないが、
このような連中がこれからの社会を支えていくのだろう。
僕の学生時代からは考えられない問題意識。
2050年の日本は期待できるのかもしれない(笑)。
50歳を過ぎリーダーとして活躍している時期だろう。

50歳といえば、今日は僕の50歳の誕生日。
早いもので半世紀を生きたことになる。
論語だと、五十にして天命を知るということ。
迷いっぱなしの40代を振り返れば、自らの使命を知るには早すぎる。

それに正直なところ、実感がない。
世間的にそれでは困ると思われるだろうが、そのレベルに達していない。
残念だが、相応しい50歳とは言い難い。
もっと深く考えるべきだが、一つ年齢を積み重ねたに過ぎない。
自分自身にあまり緊張感がないのだ。

もっと自分の中で沸々を湧き上がる想いが溢れ出るのかとも期待したが、
そんなことはなかった。
年末年始の神聖な気持ちや
年度末、年度初めのヒシヒシとくる緊張感とは比べ物にならない。
僕としてはそちらの方が大きな価値に値する。

20代の頃、50歳なんてもっと立派な存在と思っていた。
30代の頃は50歳はもっと貫禄があり知識も豊富にあると思っていた。
しかし、その当時と比較すると大して変わっていないのが実情。
確かに見かけは老けてきたし、頭も少しずつ薄くなっている。
その程度のこと。

体力はあまり変わっていないと思うし、食欲も旺盛。
本気になれば若い奴には負けないだろう。
常に腹は減る。大盛を注文したいが我慢しているだけだ。
睡眠時間を確保し、健康管理に注意しようと心掛けているだけ。
いずれガクッと落ちる時が来るだろうが、今は変わらない。
自分自身はまだまだ若いと思っている。
毎日飲みに行っても平気だ。
(週7日はさすがにしんどいけど・・・笑)。

自分の決めたルーティンに従うことが若さを維持すること。
そう今は信じている。
しかし、世間はそんな風には思わないだろう。
年齢に相応しい振る舞い、
年齢に相応しい発言、
年齢に相応しい身なり、を求めてくる。
そうしなければと思う一方で、どうでもいいと思う自分もいる。
今のままでいいじゃないかと。
年齢なんか気にせずに今の延長で行動しようと。

すみません、期待に応えらずに・・・。

それでも今日から50代がスタートする。
どんな10年になるだろう。
とてつもない荒波が襲ってくるかもしれないし、
ノーテンキな毎日を過ごすだけかもしれない。
もっと計画的に、もっと戦略的に、もっと家族の事も考え生活すべきだろうが、
僕のやっていけることをやっていくだけ。

何の宣言もしない誕生日ブログになってしまった。
それでも呆れることなく、お付き合い頂きたい。
今後ともどうぞよろしくお願いします。

名大社は「ホワイト企業」になれるのか・・・

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今週17(火)・18(水)日は日本の人事部主催の「HRカンファレンス」に参加。
2日間合計7つの講演に出席。
今後の事業や人事を構築していく上で参考になる点が多かった。

そのひとつに
『次世代に残すべき素晴らしい会社とは~「ホワイト企業」という概念で日本に活力を生み出す』
というスゴイ長いタイトルのセッションがあった(笑)。

ホワイト企業アワード受賞企業の事例発表と
ワークライフバランスで有名な小室叔恵さんらの取り組みを伺う内容。
知らないうちにホワイト企業認定が始まっていたのだ。
この認定を行う一般財団法人日本次世代企業普及機構(JWS)の説明は割愛するが、
こちらが中心に活動している。

ここが掲げる次世代に残す企業のための3つのホワイトバランスとは、
適正な利益・成長(事業計画、収益の黒字)
お客様からの信頼(売り上げ規模、継続性)
従業員満足度(ワークライフバランス、法令順守、人事制度)
をいう。

一般的にブラック企業の反対となるホワイト企業の観点でいうと
従業員満足度がメインだがそれだけでは足りないようだ。
それについては賛成。

健全な会社であり続けるには、従業員満足度は必要だが、
顧客から支持され会社が儲かっていないと意味がない。
最近の働きやすさの捉え方だとその点が抜け落ちているように感じていたので、
利益や顧客の信頼を加えていた点は納得できる。
そこがなければ次世代に残すべき企業になることはできない。

事例発表では10数名の企業から東証上場の企業までの報告が行われた。
奇抜なアイデアを売りにするケースもあれば地道に向き合うケースも紹介された。
「へ~」と感心することもあり、参考にすべき点が多く見られた。

参考にすることや評価することは簡単。
いかに自社で取り組めるかや落とし込めるかが難しい。
うちの会社でもいろんな取り組みはしているが(いや、しているつもり?)、
まだ足りない点ばかり。
できるだけ早く帰社させたいと思っていても遅くまで頑張っているメンバーも多い。
構造的な問題があるのは事実で効率性を含め考えを改める点もある。
やらない仕事の指示をこちら側がしなければならない。
会社の責任があるのも当然だが、一人一人の意識も変えなければならない。
まだまだ遅く残っているのが働いている証拠と思っているメンバーもゼロとはいえない。

制度を整えたとしても本人の意識が変わらないと進められない点もある。
それも変えさせるのも経営側の役割。
僕としては従業員満足度は年々高まっていると思うが、
(自分が思っているだけかも・・・苦笑)
最新の事例を聞くとまだ足りないところばかり。
特に女性比率が高くなり、既婚率も高くなっている今、
そのメンバーに応えるための制度も整備する必要はある。

もっと働く時間や場所がフレキシブルになってはくるだろうから、
それに対応できるインフラも作らねばならない。
満足度を向上させるのは制度や待遇だけではないとは思うが、それを踏まえるのは重要。
まだまだ有給取得率も低いと思うし・・・。
飲み会ばかりやってればいいというわけではないな・・・。
う~ん・・・。

有給を取れと言っても取らないのはなぜだろう?
「そんなこと言ったってとれる状況じゃないじゃないですか・・・」
なんて思っているだろう。

それも僕のせい?
今回のセッションでも、トップから休まないといけないという話をされていた。
そうか、僕がもっと休むべきなんだ。
そうすればメンバーももっと休みやすくなるし、仕事の効率性も高まる。
なんだ、僕が会社に行かなければ名大社は「ホワイト企業」になれるのか・・・。
う~ん・・・。

それはともかく、ホワイト企業になるために会社の内側のことももっと考えねばならない。
もちろん外側のこともだが・・・。

食べ物のはなし 番外編 オールビーフハンバーグ

暖かくなってきました。
というよりも、暑くなってきました。
暑くなってくると食べたくなるのって・・・。

そうですよね。
ハンバーグですよね。
かなり強引ですが、そんな気分です。

天気のいい日は出張もしたいものです。
この日は東京・飯田橋でした。
同業者の会合がここで行われたのです。
飯田橋にオフィスを持つ仲間とランチに出掛けました。
名前をオープンにしても構いませんが、食べ物ブログでは人の名前は登場しません。
それが人気食べ物ブロガーとしてのこだわりです。
少々スケベな方とだけ言っておきます。

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東京大神宮に向かった途中にある「びすとろ大将」さんに行ってきました。

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「ここのランチは結構美味いんだよ~。」
どうやらお墨付きのようです。
ランチはハンバーグとローストポークの2種類。
ダブルにすることも2種類とも注文することもできます。
トッピングも多く、ソースも選ぶことができます。

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「え~と、どうしようかな・・・。
ハンバーグにとろけるチーズをトッピングしてください。これに合うソースは何ですか?」
「そうですね。やっぱりデミグラスソースが合いますね。
でも、今日のおススメはジンジャーソースです。」
「そのジンジャーソースはチーズに合いますか?」
「あっ、あまりチーズには・・・」
「だったら、とろけるチーズは止めて、ジンジャーソースにします。」
「あっ、はい。かしこまりました。」

この店員さんは後で後悔したことでしょう。
自分がジンジャーソースを勧めたばかりに、
とろけるチーズのトッピング100円の売り上げを失くしました。
ランチタイムで客単価を100円上げるのは難しいことです。
自らそのチャンスを奪ってしまった行為にきっと店員さんは反省しているかもしれません。
店長さんにお店の裏に呼ばれ、叱られているかもしれません。
そのことを想像すると申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
そんな時間を過ごしていると
「おまちどうさまでした!」と運ばれてきました。

オールビーフハンバーグランチ 880円

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「お~、なかなか、いいじゃないか。ジンジャーソースも美味そうだ。」
既に申し訳ない気持ちはすっかり忘れています。
「いいぞ、いいぞ、このジンジャーソース。ハンバーグとの相性もバッチリだ。」
店員さんを持ち上げているような、ダメ出ししているような、無責任な表現をします。
「まあ、東京だし、人気食べ物ブロガーの存在はここでは分からないし・・・」
と嫌なブロガーになってしまいました。

「ごちそうさまでした。」
「はい、800円です。」
「あれっ、880円では・・・」
12時前に入店するとお値打ちになるようです。
知りませんでした。
ますます店員さんに迷惑を掛けたような気がしました。

「次回お邪魔する時は、たくさんトッピングを頼むからね。」
と心の中で誓い、お店を出ました。
次はいつかは分かりません。
ごちそうさまでした。

中小企業を襲う社員の不正

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今月の「日経トップリーダー」はなかなか刺激的だ。
「経営トップの”美しい”引き際」という特集と
もう一つがタイトルにある特集。

”美しい”引き際については、例のセブン&アイ鈴木会長の件。
これについては僕なりの考え方と緊急アンケートの結果と近い。
中小企業のオーナーに実施されたアンケートでは、今回の突然の引退に対して、
「後継者を育て、もっと早くトップの座を譲っておくべきだった」という意見が圧倒的。
簡単な事情ではないとはいえ、僕も同意見。
カリスマの存在が長引けば長引くほど引き際は難しくなるはず。
そして、後を継ぐ者はより辛くなるはず。
なんだか大空電機みたいだな・・・(笑)。

社長が高齢化が進むにつれ交代は難しくなる。
僕のわずかな経験からも言えること。
アンケートでは65歳~70歳が譲る時期として最も高かったが、
僕はもう少し早くてもいいと思う。
あくまでも個人的意見だけど。
この特集では引き際を考えるべき10の兆候が述べられている。
なるほど・・・。
あえてここでは紹介しないが、納得できるものばかり。

そして、もう一つの特集がタイトルにもある「中小企業を襲う社員の不正」。
龍角散の事例を始め、いくつかの不正事件を紹介している。
そのほとんどが内部犯罪だ。

日本国内では、勤務年数10年以上の41歳~50歳の男性、中間及び上級管理職が多いという。
3つの条件を満たすと不正に手を染めやすいらしい。
「機会を熟知」
「丸投げの信頼を得ている」
「自分の行為の正当化できる」
これが3つの不正トラップ。

確かにいくら信頼がおける誠実な人でも、
この条件が揃うと誘惑に負けてしまうケースも多いようだ。
人間誰もが持つ本質的弱さなのだと言われる。

経営者にも性善説で考える者と性悪説で考える者と2種類あるだろう。
僕は社内は性善説に基づいて全ての行為を行っている。
それ自体間違ってはいないと思うが、
不正防止のための対策は念には念を入れた方がよさそうだ。

この特集でもその手法を取り上げている。
中身を読んでみると既に取り入れているものがほとんど。
会社の仕組みとして成立しているわけだ。
しかし、今後、外部からのアタックを含め、常に策を練っておくべき。
これができるのはトップしかいないと思うし・・・。

僕の立場だから勝手なことが言えるわけだが、
いかに個人主体ではなく会社主体で物事を考えることができれば、不正なんて起きようがない。
かなり難しいことだとは思うが、無理なことでもない。
それが理想に近づくことでもあるだろう。

会社は生き物なので、今正しいと思うことがずっと続くわけではない。
ふと、気が緩んだ瞬間、すべてが崩れ落ちることもある。
中小企業の場合、どんな原因もトップの責任。
いや、トップが原因となる。
引き際であろうと不正であろうと自分次第ということを肝に銘じなければならない。

映画「64 ロクヨン 前編」

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これはズルい映画だ。
この前編を観たら、ほとんどの人が後編を観たくなる。
人気連続ドラマみたいにそんな風に作られている。

一般的にシリーズ物の映画でも一話だけでも満足できるケースは多い。
しかし、本作は違う。
途中で映画が終わってしまった感覚なので、このままでは消化不良だ。
つまらない映画ならともかく、
グイグイ引き寄せられる作品だったため、無視するわけにはいかない。
前編で興行収入が20億円なら、40億は稼げる映画となるだろう。
なかなかいい戦略じゃないか・・・。
どうしてもビジネスとして捉えてしまうな。
楽しみだからいいのだけれど(笑)。

本作は昭和64年に起きた誘拐事件が舞台。
昭和64年といえば僕は大学4先生で、あと数ヶ月で社会人デビューを迎える時期であった。
すぐに平成に変わり、僕は平成元年卒業、平成元年入社ととても分かりやすい年代。
この平成のスタートと共に僕の仕事人生は始まったわけだが、
昭和64年が7日間しかなかったことは記憶の中からすっかり消えていた。
とても静かな1月2月だった記憶はあるが、日数のことは頭から抜けていた。
被害者の立場に立てば、すべてそこで止まっていることにはなるが・・・。

当時の状況を思い出しながら、昭和64年のシーンを見入っていた。
「あれっ、こんな古臭かったけ?」
昭和64年=1989年である。
日本はバブルの真っただ中。
舞台が違うので、そんな華やかなシーンは必要ないと思うが、
走っている車なんかには違和感を感じた。
フェンダーミラーじゃなくてドアミラーだろ・・・。
当時のことを思い出すとそんなどうでもいいことが時代の流れの象徴のような気がして、
そんな感想を抱いてしまった。

いろんなところでこの作品の評判を聞く。
豪華俳優陣だとか、佐藤浩市が出過ぎとか、いい面もそうでない面も評価されている。
原作を読んでいる方はイメージの違いもあるだろう。
僕は原作を読んでいないので、素直に受け止めることができた。
佐藤浩市氏の暑苦しい演技も好感が持てた。
日本を代表する役者であるのは間違いないと思う。
瑛太も「ウスノロ!」というセリフもよかった。
興行収入を上げる戦略にまんまと乗ってしまうが、後編も楽しみにしたい。

仕事はしています・・・。

ここ1ヶ月くらいのブログを読み返してみるとほとんど仕事のことが書かれていない。
自分でも驚くほど。
映画コラムニストや人気食べ物ブロガーとしてのネタばかりで、
肝心な仕事のことに触れていない(笑)。

いろんな方に「山田さんのブログを欠かさず読んでますよ。」と言って頂くことも多い。
それはありがたいが、そんな方は最後に「フッ・・・」と
何とも言えない不吉な笑顔を見せられる。
なんとなく言いたいことがあるような笑み。

こうしてブログを振り返ってみるときっとこんな感じじゃないかと思う。
「アンタ、全然、仕事してないじゃないか。会社は本当に大丈夫なのか?」
そんな意味が含まれているように思えてしまう。
では、本当に仕事をしていないのか?

いいえ、仕事はしています。
特に今週は激務だった。

月曜・水曜は新卒採用の最終面接。
最終面接は1対1で1時間向き合って話をする。
学生さんも真剣なので、こちらも真剣。
それを丸一日行うと相当体力は消耗する。疲労困憊だ。
しかし、そんな日に限って若手メンバーとの勉強会があったりする。
追い打ちをかけられる。

そして、今週は三重にある国立大での講演もあった。
来月は岐阜にある国立大、名古屋にある国立大でも講演を行う。
(なんとも遠回しな表現だな・・・笑)

今週の講演は本来は4年生向けだったが、いざ蓋を開けてみると参加した学生はほぼ3年生。
これから就職について考えようという学生ばかり。
持参した資料は就活真っ先中の4年生向けに作成したもの。
ここは臨機応援に話すネタを変更し3年生向けにシフトした。
こんな切り替えが瞬時にできるのが人気講師の秘訣だな(笑)。
違うか・・・。
それでもかなり真剣に聞いてくれ、終了後も数多くの質問も出た。
今後の役に立つようであれば嬉しい。

昨日は東京。ふるさと就職応援ネットワーク(Fネット)の例会。
全国20社ほどの同業者が集まり、今後の共同事業や各社の状況を話し合った。
午前から東京に向かったので、「転職フェア」会場には顔を出せず。
ひと仕事した後は、真剣な飲み会(笑)。

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その分、今日は朝から会場に出向き、終日、立ち会う。
何もやることはないんだけど・・・(笑)。
その他にも重要な打ち合わせがいくつもあり、かなりハードな1週間だった。

どう?真面目に仕事してるでしょ?
理解してもらえたと思う。
これで当面「フッ」とした不吉な笑みはなくなるであろう(笑)。

今週はあと今日1日。
何もやることはないが、転職フェア会場で頑張ってきます!

本音で生きる

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書店で衝動買いした一冊。
新聞が発表している売上ランキングではいつも上位。
僕も何故か時々、購入してしまう。

ホリエモンのことをよく知っているわけではないが、
世間はまだまだ彼を誤解していると思う。
彼が出演しているTV番組を観ているわけではないので言動は不明だが、
自分勝手な人物という印象がまだ強いのではないだろうか。
ライブドア事件も引きずっていると思うし・・・。
そんな一面は常に持たれている印象じゃないのかな。

でも、それは彼が本書のタイトル通り本音で生きているに過ぎないからだろう。
それが自分勝手や身勝手と捉えられがちだが、実際は違うのではなかろうか。
相当な努力家で言い訳を許さず、中途半端なことが嫌いなだけ。
僕が読んだ少ない著書を読む限りそう感じる。
本書もそう。

ホリエモンのストレートな考えがストレートに書かれている。
僕はそれは嫌いではない。
部下としては面倒くさくて仕方ないかもしれないが、
(あり得ないからいいが・・・笑)
好感が持てる部分が多い。
優秀すぎるから嫉妬もするけど・・・。
ゴルフに対する姿勢も面白い。
バーディーの取り方には納得してしまった(笑)。

本書に書かれているホリエモンらしからぬ、ホリエモンらしいコメント。

大事なのは信用であって、お金ではないのだ。
ただ努力をすること、努力を続けること。
いかに良質な情報の比率を増やすかが問題なのであり、
情報を遮断すればよいアイデアが浮かぶものではない。
自分がやりたいことに優先順位などつけず、片っ端からやる。
大事なのは”Give,Give,Give”。つまり惜しみなく人に与えるということだ。
などなど。

僕も本音で生きているつもりだが、まだまだ周りに気を遣っているし、迎合もしている。
それが大切だと感じることも多い。
ホリエモンからすればまだまだ未熟なのかもしれない。