これからも前向きに 名大社会長ブログ

食べ物のはなし 伏見シリーズ その136

昨日はジャマイカな感じでした。
残念ですがジャマイカは行ったことがありません。
アメリカに行くことがあっても、ブラジルに行くことがあっても、
多分、ジャマイカには行くことはないでしょう。

記憶があるのは1998年のサッカーW杯で日本が負けたことくらい。
今なら負けることはないかと思いますが・・・。

だとすれば確実に勝てる世界を求めるべき。
日本代表は東南アジアには圧倒的な強さです。
ベトナムでもタイでもマレーシアで負けません。
せっかくなら勝てる世界で勝負しましょう。

よく分からない序文になってしまいましたが、
伏見駅のすぐの場所にある「マイペンライ」さんに行ってきました。
こちらも伏見シリーズに取り上げていますが、
ここはテイクアウトシリーズなので再度の紹介。

タイ料理では有名店です。
かなりオシャレな雰囲気を持っているので女性に人気のあるお店です。
今はこのようにお店の前でテイクアウトしています。

親しければお店の前でスタッフと一緒に撮影しますが、
そんな関係ではないので気づかれないように撮るだけです(汗)。

テイクアウトはカオマンガイトート、ヤムガイトート、カオカームー、
カオマンガイなど舌を噛みそうなメニューが並びます。
それだけであればいいですが、味のイメージも全く湧きません。

困りました。
唯一、イメージできたガパオライスをお願いしました。

これがガパオライス 990円

2段に分かれているので、ガパオをライスにバッカ―ンと乗せるようです。
これをガパオと呼ぶべきなんでしょうか。

もう一つがライスなので、普通はガパオですよね。
カレーライスでもカレーとライスに分かれるわけですから・・・。
見かけ以上に辛さがあります。
昨日のジャマイカよりエスニックな感じです。
それはタイだからでしょうか。

同時に匂いが部屋中に充満します。
タイ好きにはそそる匂いですが、そうじゃない者は苦痛でしょう。
人が少ない在宅勤務の有難さを感じますね(笑)。

お米もタイ米がガパオにはマッチします。
日本人丸出しの人気食べ物ブロガーですが、タイ料理も結構好きなのです。
時に目玉焼きを崩しながら、ご飯にまぶし食べ続けます。
これに明るい未来を感じます。
理由は分かりません。

ごちそうさまでした。
何となく締まりのない終わり方になってしまいました…。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その135

テイクアウトシリーズは続きます。
非常事態宣言も解除され店内で食べても問題ないのですが、
「テイクアウトをするんだ!!」という使命感の下、
ついお願いしてしまいます。

何か間違っている気がします。
単純にテイクアウトシリーズを提供したいという個人的な理由だけかもしれません。
今回お邪魔したお店も伏見シリーズでは紹介済み。
相当前にオススメしています。

こちらはちょっとした宴会や結構な人数の懇親会でお世話になるお店。
20名を超えるとお店を貸切りにしてくれたりするので、重宝しています。

会社から西に向かい、すぐのところにある「トラットリア ゴリアテ 」さんに行ってきました。

一見怖そうな髭もじゃのオーナーはれっきとしたシェフ。
いつも美味しい料理を提供してくれます。
怖そうですが、実はとても優しく温かい方。
この日もテイクアウトを注文してから料理を作ってくれます。
わずかな時間ですがフリードリンクを頂きながらジッと待ちます。

「だったらお店で食べたら?」
と思われるかもしれませんが、ここは人気食べ物ブロガーのお仕事。
お察しください。
髭もじゃのオーナーから商品を頂き会社に戻ります。

ジャマイカ名物 ジャークチキン 900円

フリードリンクは持ち帰りにもセットになります。
これからの季節はアイスコーヒーですね(笑)。

こちらの器を開けるとこんな感じ。

「おー、いいぞ、このジャマイカな感じ。なんともいえぬジャークなチキンじゃないか」
自分でも何を言ってるのか、さっぱり分かりません。

しかし、間違ったことは言っていないはず。
かすかな自信を持ちながら、ガツガツと力強く食べ続けます。

「なんたって、ジャマイカだからな。」
と何を言ってるのか、やはり分かりません。
とても美味しく頂きました。
やはりオーナーシェフの力量でしょうか。

夜の懇親会もお昼のランチもいいですが、
テイクアウトの弁当もいいですね。

ごちそうさまでした。
次回はビール付きでお願いしたいですね。

人生100年時代の学び方

先週木曜日は日本の人事部主催「HRカンファレンス」に参加。
昨年までは東京で4日間通してのイベントだったので、
時間を見つけてはちょくちょく参加していた。

今年はオンライン。
イベント参加のハードルも下がった。
昨日のパフ主催のセミナーも従来であれば足を運ぶべきセミナーだが、随分と景色は変わった。
服部先生、ありがとうございました!

今後、多種多様な企業がセミナーを行い、価値を提供していくだろう。
参加者も気軽に申込んで、つまらなければすぐに離脱。
それが当たり前の時代になると、競争も間違いなく激化する。
簡単に始められるのはメリットだが、その分、コンテンツや運営方法がより求められる。
セミナー主催者は悩みどころ。
有料か無料かも含めて・・・。

自分たちも提供する側なのでそこは十分検討せねばならないが、
無責任に言えば選択の幅が広がりありがたい。

ちょっとブログの主旨とは違う方向にいってしまった(笑)。

テーマはタイトルのある通り「人生100年時代の学び方」
講師は慶應義塾大学大学院 特任教授の高橋俊介氏。
すでに今年2回目

前回は働き方だったが、今回は学び方。
これからの時代、僕たちはどう学んでいけばいいのか。
今週で54歳になる身として、今更、学び方なんてどうかと思うが、
僕にとっては重要なテーマ。

人生を100年送るつもりはさらさらないが、元気なうちは学び続けたいと思う。
「10代や20代の時にそうしろよ!」とお叱りを受けるかもしれないが、最近、よりそう思う。
なので、名大社の若手諸君も後悔しないためにもっと学ぶように! 
30代になってからは結構学んできたけどね。
その重要性にもっと早く気づけばよかった・・・。

そもそも、学ぶこと=教えてもらうこと、その考え自体が誤り。
あくまでも主体的でなければならないし、それを伝えあう学びあいの習慣が必要。
それが高橋さんのいわれる良い習慣。

経験的実務的な専門性も必要だが、体系的先端的専門性を継続的に追及することも必要。
(なんのこっちゃ。まあ調べてください・・・笑)
先が分からない時代で、もはやキャリアを会社任せにはできない。
計画的にキャリアを形成すること自体が非現実的になっているという。

結果的に満足度の高いキャリアに導くのは良い習慣。
そのために自身をグルグルと回さないといけない。
まだ遅くはない。
僕もそんな取り組みをしていかないと・・・。

高橋さんはビジネスパーソンには「リベラルアーツ」が必要といわれる。
これから求められる「信頼社会」ではより重要になってくると。
そのためには自分の専門分野を持ち磨かねばならない。
それが自身の世界観にも繋がっていくのだろう。

果たして僕の専門分野とは・・・。
問われると非常に困る(汗)。
そろそろ見極めていく時期なのかもしれない。

えっ、遅い?
大丈夫、人生は100年時代。
あと何年働くかは分からないけどね。

いい気づきとなりました。
ありがとうございました。

出席率が高くなったFネット例会

先週金曜日はFネット(ふるさと就職応援ネットワーク)の例会。
通常であれば2か月に1度、東京の会場(大体はパフのセミナールーム)で行われ、
全国から加盟会社の代表が集まる。

僕の場合、例会時は前日にパフの役員会があるため前泊。
役員会の後、懇親会を行いホテルに宿泊。
翌日は朝から幹事会など行い例会が終了後、
懇親会に参加した後、最終の新幹線のぞみで帰る。

これがいつものパターン。
2度も懇親会があるので、結構楽しみだったりもする。
あくまでも仕事だけどね(笑)。

それがコロナの影響で今回は通常例会は中止。
オンラインでの例会開催となった。

この日、僕はテレワーク。
朝9時から紹介メンバーとZoomで面談。
ルーティンワークを行い、10:30からFネット幹事会。
11:30からFネット共通カード委員会。
12:30から新規加盟候補会社さんと面談(1社目)。
13:00から新規加盟候補会社さんと面談(2社目)。

そして、13:30から例会スタート。
僕は会長の立場でもあるため必ず挨拶をせねばならない。

この時点で気づいた方もいるだろう。
ここまで僕に休憩はない。
パフ社長でありFネット事務局長の釘崎さんにまんまと嵌められた。

12:30からの面談が12:50に終了したので、10分の間に昼食を済ませた。
そのわずかな時間をもらっただけ・・・。
う~ん・・・。

そして17時までの例会。
全体の共有事項含め各社の取り組みを話していく。
我々地域の就職情報会社はコロナの影響をもろに受け、大打撃の会社も多い。
特に合同説明会を開催できない会社が・・・。
名大社が一番影響が大きいんだけど(苦笑)。

そんな状況の中でも各社とも奮闘している。
新たな試みを含め、今の市場に立ち向かっている。
コロナの影響をほぼ受けていない会社もある。
業界全体が低迷と思っているのは僕にバイアスが掛かっているだけ。
その考えを捨てないと・・・。

名大社の事業ドメインからすれば辛い面はあるが、そのやり方を変えていく。
オンラインの企画も提供できるようになったし・・・。

このオンライン例会は話しているメンバーに全員が集中するため聞き漏らすこともない。
普段のふわっとした雰囲気はなく、張り詰めた緊張感が続く感じ。
それは会にとって重要で中身の濃い話し合いができた。
その分、終了時は燃え尽きるような放心状態。
かなりの疲労感。

ずっとオンライン面談をしている方を尊敬してしまう。
リアルとは違う疲労が体を襲うのだろう。

こうして全国各地の話を伺うことで刺激をもらうことは多い。
気の置けない仲間でもあるので安心して自己開示もできる。
こうした関係がありがたい。
こんな場があったからこそ、リーマンも乗り越えてきた。
やっぱりこの関係性は大事だね。

次回がオンラインかオフラインかは状況次第だが、改めて例会の必要性を感じた。
オンラインの方がわざわざ東京に行く必要もないので、いつもより出席率は高かったし。
都合もつけやすいんだろうね。
そう思うとこのやり方も継続?

いずれにせよ今後も有意義な場にしていきたい。
次回の総会は新体制で臨む。

どんなふうになるのかな。
まずはオンライン例会、お疲れ様でした。

映画「サウルの息子」

映画評論仲間の薮さんが、
(そんな仲間があるのか・・・)
GW中に鑑賞し絶賛していた。

何、この映画?
映画コラムニストとしては失格なのか、全然知らなかった。
調べてみると2016年のキネマ旬報では洋画部門で6位。
かなり評価の高い作品。
毎年、購入しているキネマ旬報をすっかり見落としていた。

はっきりいってそれくらい地味。
しかし、2015年カンヌ国際映画祭ではグランプリ、
アカデミー賞で外国映画賞を獲得した優秀作。
それに惑わされるわけではないが、
映画コラムニストとして未熟さを実感せざるを得ない。

それは仕方ない。
僕は日本映画メインの映画コラムニストだから・・・笑。

本作はハンガリー映画。
ハンガリー映画は2年前に観た「心と体と」しか知らない。
ハンガリーの男は何だか屈折している。
醸し出す重い表情も・・・。
それが魅力だったりするのかな。
と、どうでもいいことを書くと関係者や作品のファンから叱られそうだ。

本作はどこまでも息苦しく辛い。
近い世界でも、先日、読んだ「夜と霧」は希望があった。
その文章から想像する世界にはまだ明日を感じた。

同じアウシュビッツ収容所を描いてはいるが、
自らイメージできる世界と映像がありイメージできない世界。
書籍と映画の違いはあるが、やはり向かう先が違う。

イメージは僕らを裏切らない。
かすかな希望と救いようのない絶望。
イメージ通りになってしまう。

悲しいがそれが現実。
見方を変えれば、それは作り手の勝利か。
戦争の悲惨さを描こうと思えば、視聴者をその気にさせるのは大切。
しかし、そのまま飲み込ませてしまうのはいかがなものか。

真実を伝えることが目的だが、真実は人を大いに傷つける。
その傷つけ方も巧みだ。
ワンカットは長く、常にカメラは背後から回る。
時に演出かドキュメンタリーか迷わせる。
リアルの場にカメラが潜入してるかのように。

カメラは常にサウルにフォーカスするため、それ以外はボカシてしか映らない。
それが凄まじく恐ろしい。
ボカされているからまだ見れる。
そうでなけれ目を背けざるを得ない。

そんな映像が続くわけだが、僕は映画に吸い込まれサウルに同化していく。
息子の埋葬のために自分勝手に動く姿は同じ囚人としては許されるものではない。
それでも観る者は何とかしてやりたいと思ってしまう。
それだけ絶望的な世界の中で、小さなこだわりを貫く姿に気持ちを奪われる。
やめておけ、やめておけ、と心で叫びながらもサウルの行動を応援する。

しかし・・・。

この世界はアウシュビッツ収容所では日常。
異常な世界が日常になる。
その日常は人を非日常へと誘う。

それを感じさせる映画。
知っておくべき世界だが、かなり辛い。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その134

テイクアウトシリーズも馴染んできました。
TVを見てもテイクアウトばかり取り上げられているような・・・。
1か月前まではこの伏見界隈も少なかったですが、
最近は一気に増え、競合も多くなっています。

みなさん、工夫をこなされ頑張っています。
そこで人気食べ物ブロガーもこの環境が続きそうなので、
週2回のテイクアウトシリーズをお届けすることにしました。
数が少なければ贔屓もできますが、今後はそれも難しいですね(笑)。

会社のビルの向かいにお昼になると弁当屋さんが店を構えます。
「寿屋」さんはあちこちに露店を出されています。

以前、オフィスのあった丸の内にも出されていました。
丸の内に移転したばかりの頃は頻繁に利用していました。
確かご飯は無料で大盛にしてくれた記憶しています。

時が経つのは早く、もう10年前のことです。
数年のうちに弁当を買う回数は減り、界隈のお店に通うようになりました。
それは伏見に移転してからも同じ。

モーレツに忙しい時は地下のコンビニで弁当を買っていましたが、基本は外食。
そんな生活を送ってきました。
それがこの1ヶ月で生活は一変。
出社する時も外食はせず、弁当ばかりになったのです。

そこで久々にお邪魔した「寿屋」さん。
周りはほぼ常連客と思われます。
常時5~6種類の弁当を用意され、どれも500円です。

ここはドドーンと紹介しましょう。
いうほどでもないな・・・笑。

鳥の照焼き丼

アジフライ弁当

この日は社外取締役を務める株式会社パフのキックオフ。
お昼はランチを食べながらの懇親会で、わずかな休憩に急いで弁当を買いに行きました。

しかし懇親会では誰も相手にしてくれず、Zoomを見ながら淡々と時間は過ぎていきました。
僕が参加していることは気づいていなかったようですね・・・。
こんな日もあります(笑)。

サバの塩焼き弁当

どうしても弁当は揚げ物やお肉が多くなります。
こちらも唐揚げや焼肉がボリューミーで気持ちが揺らぎますが、
できるだけ魚を中心に食べるようにしています。

このクオリティーで500円はお値打ちといえるでしょう。
時間がない時、遠出できない時に重宝しています。

ちなみにこちらはのり弁当。
これだけ400円なんですね。お値打ち・・・。

しばらくは競争も激しく大変かと思いますが、
頑張っていきましょう。

ごちそうさまでした。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その133

徐々に伏見界隈も活気が戻ってきました。
いや、それはない。
一時期に比べれば少し戻った程度で、まだまだ物静かな街の光景。

それでも活気を戻そうとする気配は伺えます。
すっかりテイクアウトが当たり前になってきて、
あちこちのお店が趣向を凝らしお弁当を提供しています。

本来であれば出来立てのアツアツをお店で食べることが一番。
それまではもう少しの我慢です。
その時まで人気食べ物ブロガーはあちこちのテイクアウトで貢献します。

会社から西に向かった場所にある「どてマニア」さんに行ってきました。

飲食店が多数入店するご存知ダイアパレス伏見。
こちらも以前紹介しています。
元気で明るい息子さんと料理上手なお母さんで切り盛りしています。
この日も気持ちいい接客で迎えてくれました。

お弁当は3種類。
ここは人気食べ物ブロガーとしての腕の見せ所。
腕の見せ所かどうかはともかく代表格となるお弁当を購入しました。

その場で盛り付けてくれるのが嬉しいですね。
こちらの箸。

さりげなくアピールしています。
はい、そうです。
こちらは店名にある通り、どて煮が自慢のお店。
愛知県らしく八丁味噌なのです。

特製どてMANIA弁当 1000円

ごっちゃな感じがしますね。
分かりやすく真上から撮ってみましょう。

それでもごっちゃな感じかな(笑)。
左上から鶏のから揚げ、玉子焼き、筑前煮、アジフライ、そのタルタルソース。
左に戻り千枚漬、そして自慢のどて煮が敷き詰められます。
その下にご飯が隠れているなんて誰も気づきません。

これをどこから攻めるかは悩みどころ。
まずは千枚漬を器から外し、
アジフライにタルタルソースをまぶし気持ちを整えます。

それは飲みたい気持ちを抑えるため。
酒の肴としてはこれで十分。
しかし、ここで飲むわけにはいきません。

まずはド定番、どてから・・・。
左端から1/4のあたりから箸を差し込み、ご飯をすくい上げます。
どての煮汁が浸みたご飯と共に思い切り口の中に放り込みます。
飲みたい気持ちは引きずりますが、別の幸福感が体を覆います。

「いいぞ、いいぞ、このメシ食ってる感じ」
ちょっと品のない言葉になってしまいましたが、豪快に食べ続けます。
次に向かうはアジフライ。そして、どてに戻る。
そんな風にグルグルとおかずを回します。

気が付くと最後にこんにゃくが残っているだけでした。
それを一口でまとめ上げる。
まさに井之頭さんのラストスパートでした。

今回も美味しく完食。
ごちそうさまでした。

次回は生ビールと共にパーッといきたいですね。

昭和天皇物語

ちょくちょくマンガを読んでいる。
本をそのまま購入するのが恥ずかしいのか(笑)、すべて電子書籍。
kindleの中に放りこんでいる。

石ノ森章太郎の「マンガ日本の歴史」は38巻まで到達。
江戸時代も後半に入り、そろそろ幕府の問題点があぶり出されてきた。

高校時代、日本史は得意だったが何の役にも立っていない。
受験で生きただけのこと。
記憶力に自信があったので、点では理解していた。
肝心な線を描けていなかった。
どんな背景で何をもって時代を動かしていたのか、表面でしか理解していなかった。

「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」という。
ビスマルクの言葉だが、これは世界共通だろう。
今更ではあるが、もっと歴史を知らなきゃいけない。

それがマンガか?
という軽蔑の眼差しもあるかもしれないが、これも手段の一つ。
全体を理解した上で、細かな掘り下げをしていく。
なんて書くとカッコつけているようだが、これも地道な学びと解釈(笑)。

そして、今読んでいるのが「昭和天皇物語」。
先日、6巻が発売された。

僕は昭和天皇というとご高齢で公務をされていた事しか記憶にない。
あとは玉音放送くらい。TVや映画でね・・・。
若い頃は興味すら持っていなかった。

時代が平成になり、そして令和に移った今、天皇家についてもより知る必要性、
日本人として理解すべきと考えるようになってきた。
幸い僕の周りのは詳しい友人が多いので教えてもらうこともあるが、
自らももっと学ばなきゃいけない。

それがマンガか!
と軽蔑の眼差しもあるかもしれないが、これもまた一つ。

6巻で描かれるのは、関東大震災の復興から大正時代を終えるころ。
皇太子としてご成婚された時期。
どこまで忠実に描いているかは定かではないが、天皇を継ぐ者としての覚悟が伝わってくる。
同時に人となり(昭和天皇に向かってその表現は失礼?)も明確になっている。

その言動には思わず涙が出そうになる。
日本以外の世界を観ることで価値観も多様化していく。
そして、皇后の存在感も・・・。

これだけでも歴史を学ぶことは重要。
さらに深堀り必要だろうが・・・。

日本が歩んできた道のりを学び、今後の自分たちの在り方をどうしていくのか。
歴代天皇の中では在位期間が最も長い昭和天皇から教えて頂くことも多そう。
すでに7巻の発売が待ち遠しい。

映画「半世界」

昨年、見逃した作品をAmazonプライムの有料版で・・・。
最近、Amazonプライムは有料版ばかり観ている。
メリットないじゃんね(笑)。

大きな話題にはなってはいないが、内外の評価も高い。
キネマ旬報ベストテンでは日本映画2位だし、
読者選出ベストテンではなんと1位。
洋画「ジョーカー」のような過激さはなく、邦画「火口のふたり」のようなドキドキ感もない。
とても小さな世界の普通の人たちの話。

しかし、映画にはグイグイ引き込まれ、いつの間にか終わる。
主役と一緒に喜んだり悲しんだり、時に苦しんだりと・・・。
僕と登場人物の距離感は近い。

その一つはロケ地。
映画ではある地方都市しか表現されていないが、ここは三重県伊勢志摩。
奥さん役である池脇千鶴は近鉄に乗るし、松坂牛で有名な和田金に顔を出す。

近鉄の行先は伊勢中川。
乗っている車両も僕と同じ。
行先は反対方面だと思うけど・・・。
だから距離感が近い。

いやいや、これはどうでもいい話(笑)。

池脇千鶴が車中で崩れ落ちるシーンはなんとも辛かったけど・・・。
彼女の助演女優賞は頷ける。
今後もいい母親役をやっていくんだな。
ガチで・・・。

主役は元スマップの吾郎ちゃん。
随分前の「十三人の刺客」もよかったが、これもいい。
「凪待ち」の慎吾ちゃんといい、脱退したメンバーはいい役者人生を歩んでいるんじゃないの?
草彅くんの「台風家族」も評判高いようだし・・・。
オムニバスの「クソ野郎と美しき世界」は総じて駄作だが・・・(笑)。

本作は稲垣吾郎、長谷川博己、渋川晴彦(彼もいい味)が演じる幼馴染みの友情を描く。
同級生の友情というと安っぽく聞こえるが、そうではない。
40歳を手前にそれぞれの事情を抱え、自分と相手に葛藤を繰り返す。

順調なことはほんの少ししかない。
他人から見れば小さな問題に悩み、時々逃げながらも真剣に向かい合う。
それが人間っぽさを感じさせる。

そして突然訪れる死。
人生なんてそんなものかもしれない。
日常の中で突然やってくる。
それでも悲しさの中に立ち止まっているわけにはいかず、前に進まなきゃいけない。

その描き方が清々しい。
過度にお涙頂戴にせず、
(それでも涙を流しちゃうけど・・・)
現実を受け入れる。
何があろうと残る者は生きていかねばならない。

大きな世界を描くことはできないし、知ることもできない。
懸命に小さな世界の中で生きている。
だから半世界なのだろうか・・・。

僕も小さな世界の中で生き抜いていかないとね。
胸に刻まれる映画でした。

夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録

経営者仲間で愚か者本部副本部長の櫻山さんが
「読書を実践に活かす!蔵書者の視点」で書評を書いている。

「夜と霧」

愚か者の要素は何一つない。
この書評を読んで僕も手に取った。

Amazonの中古本で購入した本書はいい意味で色あせ、重みを醸し出している。
最近は節約で中古本が増えてるな(笑)。

櫻山さんの書評には人生の意味、未来への希望が書かれているが、
読み進めてもそんな感じは一切しない。
戦争の地獄模様が伝わるばかり。
読みながらも目を覆いたくなる。

戦争はすべての人を破壊する。
それはその当事者だけでなく周辺の人たちも。

本書ではアウシュビッツ収容所の状況が克明に記されているが、想像を遥かに超える。
過去、ドキュメンタリーや映画でその状況は知っているつもりだが、
それはほんの僅かを切り取ったにすぎない。
日常的に繰り返される過酷な労働や非人間的な扱いは読んでいて辛くなる。
こんな実験は許されるのか・・・。

それは収容された側だけでない。
非人間的に行為は非人間的な人物を作り、そこには倫理や理性のかけらもない。
罪悪感なんて感情は平時においてしか成り立たない。
まっとうな精神状態を持つこと自体が稀である。

見えてくるのは絶望。
それを漂わせる長い長い解説であった。

ここで本を止めることもできた。
希望なんて期待しないほうがいい。
それを今、コロナが襲う現状と当てはめてみてもいい。

みえてくるのは不安と諦め。
そんなものしかない。
だから読み進めなきゃいけない。

どんな時にも冷静に自分を受け止め、できることを少しずつでも行う。
どれだけ期待を裏切られても希望は失わない。
アウシュビッツであれば、その精神状態を維持するのは尋常ではない。
著者の精神力だから叶えられたのだろう。

だが、今、生きる世界はそこまでではない。
注意していれば死が訪れることはない。
誰かに脅かされることもない。
経済を語れるだけ平和な証拠なのかもしれない。
当時と比較をすれば・・・。

そんな簡単でないのは事実だし、朝の気持ちと夜の気持ち、
昨日の感情と今日の感情、同じであることはない。
それでも前を向き歩かねばならない。

ジッと耐えることも必要。
今、寒さや空腹が体を襲うことはない。
それだけでもまだいいじゃないか。
そう思って毎日過ごすしかない。

この時期に本書読めたのはいい機会だった。
ありがとうございました。