シリーズ第4弾。
映画館じゃなくてネット配信で十分だと思っていた。
しかし、気持ちが抑えきれず、つい映画館に足を運んでしまった。
このシリーズのファンになってしまったのかも。
「犯罪都市」「犯罪都市 THE ROUNDUP」はAmazonプライムで鑑賞。
3作目の「犯罪都市 NO WAY OUT」はまだ観ていないが、日本公開は今年2月。
韓国の公開は昨年なので、2作目から本作までは毎年制作されている。
最大の人気シリーズ。
いつまで続くか楽しみにしたい。
シリーズ3本を観る限りドラマ展開はほぼ同じ。
ド定番さが痛快で面白い。
屈強な肉体を持ちめっぽう強いソクトはソウルの刑事。
警察と対立するヤクザをバッサバッサと倒していく。
半端ない強さで過激なシーンが多いが、観る側は無責任に楽しめる。
最後に戦うのは最強のヤクザやマフィア。
この相手がどれも極悪で非道。
人を殺すことに何のためらいもない。
ソクトも必ず危うい目に逢うが、圧倒的なパワーで押し切る。
シチュエーションは違えども展開は変わらないので単純明快。
結末が予測できるから安心(笑)。
主演マ・ドンソクを取り巻くレギュラー陣も面白い。
中でもヤクザ役のパク・ジファンはいい味で毎回笑わせてくれる。
韓国語が理解できればセリフ回しを含め、もっと楽しめる。
なんだかシリーズ全体の話になってしまった。
本作の舞台は2018年。
1作目からはかなり年数が経ち、それぞれの立場も変われば犯罪手法もIT化が進む。
犯罪もより巧妙になり、舞台もフィリピンと韓国。
徐々にスケールは大きくなっていくのかな。
本作を多く語る必要はなく純粋にアクションを楽しめばいい。
そんな作品。
最近、日本ではこの類のシリーズものはないでのは?
一話完結のシリーズよりキングダムのようなストーリーが続く流れが中心。
名探偵コナンやドラえもんは一話完結だが・・・。
対抗するなら白石和彌監督に「孤狼の血」シリーズを撮ってほしい。
そんなことを感じてしまった。
大人のシリーズものを日本でも制作してもらいたい。
多くの人が話題にしていたNetflixの「地面師たち」。
少し前になるが一気に観てしまった。
評判通りの面白いドラマ。
監督、脚本の大根仁氏はTV局に企画を持ち込んだが全て断られたという。
過激な作品はもはや地上波では受け付けない。
賛否はあると思うが、面白いドラマは地上波からは生まれなくなってしまうのでは。
ちなみに大根監督作品で観たのは「モテキ」「SCOOP!」。
両作ともメリハリのある良作。
「SCOOP!」を観ても、これに近い作品は地上波では無理だね(笑)。
「地面師たち」のモデルは積水ハウスが地面師グループに土地購入代金の55億円を騙し取られた事件。
どこまで本当かは分からないが、かなり実話に近いらしい。
さすがに山本耕史のような土地を眺めながらの行為はないと思うが・・・。
その流れで原作を読んでみた。
と思って購入した書籍は原作と違った。
ノンフィクションの「地面師」。
ドラマの参考文献ではあるが原作ではない。
酔って注文したのか、手元に届いてからノンフィクションであると気づいた。
たまにはこんなミスもOK。
面白く読ませてもらった。
森功氏は人の闇を描くのが得意なノンフィクション作家。
これまでも「日本を壊す政商」「ならずもの」
「国商 最後のフィクサー葛西敬之」と手に取った。
「地面師」では積水ハウス、アパホテルはじめ、
いくつかの不動産詐欺事件を取り上げている。
冷静になれば騙されることはないと思うが、
それはあくまでもより客観的な立場で疑って観ているから。
当事者で土地を見せられ、完璧な証書や契約書を出されたらコロッといってしまうかもしれない。
幸い僕は大したお金も持っていないし、
土地を所有したい欲もないので事件に巻き込まれることはないが、
誰にでも可能性はあるだろう。
実際に本書に登場していないだけで、詐欺事件は無数にあるはず。
不動産詐欺限らず、ありとあらゆることで考えられる。
夜の街で1時間5000円という囁きを含め、疑ってみる目は養わなきゃいけない。
得てして加害者も完ぺきではない。
ドラマもそうだが、本書でもちょっとしたミスを犯している。
気づくチャンスはあったはず。
盲目的な判断では困るが、恥をかいても立ち止まる勇気は欲しい。
映画もそうだが書籍も実話ものは勉強になる。
たわいもない感想ブログだが、自らを戒めるいい機会になった。
次回、Netflixではこちらも話題の「極悪女王」を観てみようか。
白石和彌監督だし・・・。
学ぶ点があるかどうかは分からないけど。
伏見に戻ってきました。
ようやく秋らしくなってきたので、外に出ると気分もよくなります。
ブラブラと目的もなく歩くのもいい感じです。
そんな時、偶然、目に入ってくるお店があります。
そのお店は会社から北に向かい長者町に入ったところにありました。
看板が気になります。
「カレー屋さんか?本日のおかずってなんだろう?」
?マークを頭につけながら「ラ・ラポール」さんに入りました。
どうやらカフェのようです。
店内を見渡すと結構な漫画や小説が並んでいます。
漫喫に行くことはまずありませんが、それに近いのでしょうか?
少し違う気もします。
メインのランチは2種類。
牛スジカレーとシーフードカレーとなり、S、M、Lと量を選ぶことができます。
シーフードカレーも魅力的ですが、辛くないので牛すじカレーを注文しました。
注文してからメニューを見直すと相盛りもできたようです。
欲張りな食べ物ブロガーは少しだけ後悔します。
カレーランチM 1210円
まず運ばれてきたのがおかずです。
カレーのセットでもこれだけの量は見たことがありません。
ネギとしょうがの冷奴、スパムとチーズの春巻き、大根の煮物、マカロニサラダです。
その後にスープと牛スジカレーが運ばれてきました。
牛スジカレーはコトコトと3日間煮込んで、リンゴやパイナップルの甘みも感じます。
程よい辛さが体を刺激します。
普段ならカレーだけに向き合い、モーレツに食べていけばいいでしょう。
しかし、このランチには多くのおかずが付いています。
「まずは冷奴か?春巻きはどのタイミングで食べればいい?」
どの順番か迷います。
最初におかずを全部平らげてしまうのが正攻法なのかもしれません。
いや、らっきょと福神漬があるのから、全部平らげるのはおかしいなあ。
?マークが頭の中をグルグルしましたが、自分なりの正しさを見つけ完食。
食べ物ブロガーとしての経験が生きたようです。
先週は南印度料理のカレー。
今回は日本らしい正統派のカレー。
こんな楽しみ方ができるのも嬉しいですね。
ごちそうさまでした。
最近、実話をベースにした映画ばかり観ているが、本作は違う。
いや、数年後、映画の世界が本当になったりして・・・。
さすがに勘弁してもらいたいが、あり得ないとは限らない。
アメリカが分断され、政府軍と政府から離脱した西部勢力との内戦が起こる。
そうならないとは限らないということ。
予告編を観ながら内戦を中心とした戦争映画と思っていた。
その要素はあるが、メインは戦場カメラマンらジャーナリストの視点。
大統領の取材のためにニューヨークからワシントンへの向かう旅が中心。
観方を変えればロードムービー。
一般的にロードムービーは牧歌的な雰囲気だが、本作はまるで逆。
常に命を奪われるかどうかの世界。
平凡な精神力であれば途中で投げ出す。
あえて困難な取材を試みようとは思わない。
ジャーナリストとしての使命感だが命懸け。
実在する戦場カメラマンはこんな感じかもしれない。
僕らは無責任に戦争の惨状を写真や映像で観るが、撮影するのは本作と同じかも。
兵士の背後に潜みながら撮影を続ける。
銃弾に倒れる可能性もある。
しかし、ここにしかない1枚のために動き続ける。
そんな姿も描かれていた。
そこにはどっちが正義でどっちが悪なんてない。
敵か味方かしかない。
同じアメリカ人というザッパな括り方は存在しない。
容赦なく殺される。
どちらが政府軍でどちらが西部勢力か観る者も迷う。
これが星条旗か・・・。
予想していたより戦闘シーンは少ない。
それよりも全体を俯瞰し飛ぶヘリや1対1で向き合う兵士の方が恐ろしい。
その方がリアルに感じるからだろう。
知らない人が大量に殺されるより、一人の仲間が目の前で殺される方がショックは大きい。
破壊された町や逃げ惑う人をずっと見ていると鈍感になる。
今、日々流される報道でもそう。
僕らはそんな戦争を非難しても、実際の傷の痛みは分からない。
しかし、それが目の前で起きれば・・・・。
主役戦場カメラマンリーを演じるのはキルステン・ダンスト。
映画を観ながら、ずっと何に出てたっけ?
とどうでもいいことが気になっていた。
「あ~、スパイダーマンやパワー・オブ・ザ・ドッグね・・・」
彼女が戦争の悲劇を映し出す演技をしていた。
人の表情や動きだけでも伝えることができるわけね。
最近、アメリカ映画は大人しいと思ったが、本作は大胆。
僕はよく知らないが配給は「A24」という新進気鋭のハリウッドスタジオ。
かなり尖った作品を送り出してる。
やはり新しい力が新しい動き作り出す。
こんな世界はない方がいいが、これからも楽しみにしたい。
最近、海外作品は実話をベースにした映画を観ることが多い。
本作もそう。
「2度目のはなればなれ」のような気持ちが温まる作品ならいいが、そんな作品ばかりじゃない。
できれば目を背けたくなる作品も存在する。
むしろ辛い事実をこんな作品を通して理解するのが必要だったり。
15年前に観た坂本順治監督の「闇の子供たち」は衝撃的だった。
タイの裏社会で横行する人身売買などを描いた作品だが、
こんな事実があるのかと絶望的な気持ちになった。
「闇の子供たち」は実態をベースに制作されたフィクションだが、本作は違う。
ほぼ事実を描く。
その分、ショックは更に大きい。
コロンビアを中心に人身売買が行われ、性的虐待に遭う少年少女。
犠牲になった子供たちを救出する姿を描くが、
この国際性犯罪の市場規模は年間約1,500億ドルだという。
とんでもない規模。
その事実を知るだけでも居た堪れない気持ちになる。
観方を変えればヒーローものといえなくはないが、それは安易な発想。
主役の国土安全保障省の捜査官ティムはまっとうな大人として、
また親として正しい行動を取ったまでのこと。
しかし、それは命懸け。
それに成功確率は低い。
自らの命を落とす可能性の方が高い。
それでも子供を救出する意志が強い。
僕らが知らないだけで同じような実態は世界のあちこちで起きている。
多くは闇に葬られたり、社会に知らされず消えていくのではないか。
そうしないために事実を明らかにするのが、骨太な本作の役割。
映画で幸せになることも大切だが、
世の中の矛盾や信じがたい世界と向き合うのも映画の価値。
それを感じた作品だった。
本作では珍しくエンドロールであるメッセージと共にQRコードが映し出される。
映画館では必ず撮影禁止の案内が流れるが、この点は除外。
こんな画面が表示された。
これも映画の新しいカタチ。
撮影手法はB級映画を感じさせたが、れっきとした社会派ドラマ。
偶然見つけた作品だが、知らない世界を感じ取れたのはありがたい。
先月27日(金)はふるさと就職応援ネットワーク(Fネット)の例会。
前回7月が九州大会のため4か月ぶりの東京開催。
全国から加盟会社の代表が集まり、
もしくはオンライン参加で自社の取組みや事例を共有。
新卒市場も中途市場も人手不足感が強いので各社に求められる役割は大きい。
それも全国区の一律ではなく地方ならではの独自のサービスが求められる。
各社ごとに特徴はあり、同じようなサービスでも成果の違いは大きい。
そのあたりの情報だけでも参考になる点は多い。
毎回、ゲストを招き有益な情報提供と共に
新たなネットワークを築いたりするが、今回のゲストは学生。
日本体育大学の準硬式野球部のメンバーを招いた。
今年よりFネットとしてこの部活をサポート。
第一弾として学生との交流の場を設けた。
ここでは体育会学生が抱える特有の悩みや今後の活動について意見交換。
体育会系学生というと多くの人は勝手に人物像を想像する。
それも日体大となるとより勝手な想像が膨らむ。
間違いではないが、かなりのズレがあるのも事実。
その特性を理解し僕たちができることを考える必要がある。
各社の代表は積極的に難解な質問からくだらない質問まで投げかけた。
キャプテンと副キャプテンが参加してくれたわけだが、
我々の質問に真剣に答えてくれた。
それだけでも好感度は上がる。
例会終了後は学生を交えての懇親会。
最近の学生は飲まないというがそんなことはない。
かなりの量を飲む。
そして礼儀正しく我々にも振舞ってくれる。
「さすが、体育会系!」
と思ったりするが、それも勝手な見方(汗)。
全ての体育会系がそうではない。
飲めない学生もいれば、気が利かない学生もいるはず。
彼らの本音を聞けたのは良かった。
部員は地方出身者も多いのでUターン就職で役に立てる場面も出るだろう。
小さな取り組みではあるが、学生と地域を活性化させられればと思う。
懇親会も和やかな雰囲気で終了。
最近はこれでは終わらない。
翌日にゴルフコンペを行うことが増えた。
今回は群馬でゴルフ。
加盟会社の株式会社スパンさんにお世話になったのだ。
腕に自信のあるトップの多い中でのコンペ。
僕はハンディに支えられ3位の成績。
1ホール目がバーディーという信じられないスタートだったが、後は続かなかった。
こんな交流もお互いの関係性を高めるには効果的。
真面目な面もそうでない面もあるが地域を盛り上げることを大切にしたい。
お疲れ様でした。
来月は姫路開催ですね。
今回も特別編になります。
向かったのは東京・九段下。
9月は3日間連続でお邪魔しました。
それでも宿泊は1泊のみ。
どこでもドアを使うような生活をしているようです。
この界隈に飲食店は多く、どんなジャンルでも営業をしています。
その分、競争は激しく、しばらくすると全然違うお店に変わることもしばしば。
こちらも以前お邪魔した時はイタリアンじゃなかったでしょうか。
九段下から飯田橋に向かい東京大神宮近くにある「TOKYO BHAVAN 」に行ってきました。
インドカレーのお店と伺ったので、ナンとカレーのセットかと思いましたが違いました。
こちらは南印度料理店。
名古屋で見かけることはあまりありません。
ランチメニューは4種類。
定番のカレーにしようかと迷いましたが、せっかくの東京です。
それも南印度料理です。
多くの経験をした方がこれからの人生に活かせるでしょう。
日替わりカレー3種 1200円
3種類のカレーとバトゥーラと呼ばれる揚げパンとライスのセット。
バトゥーラはドーサと呼ばれるクレープと選ぶことができますが、
ここは男らしく揚げパンを選択。
イメージした揚げパンとは随分と異なりました。
カレーは辛口、中辛、マイルドと辛さも3種類。
カライクデイチキンコランブ。
こちらは辛口で汗が出る辛さ。
エラキライ。
小エビのカレーでほうれん草とココナツソースです。
カボチャとオクラ。
こちらはほんとマイルドな辛さ。
それぞれを交互にライスに乗せながら、揚げパンをちぎりながら頂きます。
プレートに隠れていますが、ちょっとした野菜サラダもついています。
辛口、中辛のカレーでライスが進みます。
ライスはお替り自由。
インド米?タイ米?なんでしょうか。
モチモチしていない分、軽いのでいくらでも食べれます。
お替りをお願いすると大皿に乗せられたライスから好きなだけ入れてくれます。
「少しでいいですよ」とお願いしましたが、かなりの量が追加されました。
少しという曖昧な表現はいけませんね。
もっと明確な表現が求められます。
お茶碗の1/3程度とか・・・。
おかげでお腹いっぱいになりました。
調べてみるとこちらは百名店2024にも選ばれています。
早い時間に満席なのがその理由でもあるでしょう。
たまにはこんなカレーもいいですね。
個人的にはビールでも飲みながらツマミにしたいです。
ごちそうさまでした。
9月下旬になり、ようやく過ごしやすくなった。
走りやすくなるのはこの10月。
年々秋は短くなっているので、来月はもう寒かったりして・・・。
9月も暑い日々が続いたが、まずは結果から報告しよう。
9月のランニング距離は101km。
なんとか目標は達成。
パチパチ。
8月が75kmという不甲斐ない距離だったので、なんとか9月は達成したかった。
ギリギリだが、何とかすることができた。
誰も褒めてくれないので、自分で褒めるしかない。
先月は出張が多かった。
できれば出張先でも余裕があれば走りたい。
それが実現できたのも目標達成の要因。
9月頭は沖縄へ。
スーツケースにランニングシューズとTシャツを詰め込んだ。
ホテルが国際通り沿いだったので、その周辺を朝RUN。
牧志駅からぐるりと5kmほど走った。
「プレモルが180円で飲めるのか、いいな・・・」
とどうでもいいことを考えながら、歓楽街を抜け沖縄県庁を通りホテルに戻った。
前の晩は遅くまで飲んでいたが、比較的朝は快適。
たかだか5km程度だが、いい汗をかいた。
その週末は東京出張。
東銀座に泊まったので、銀座を駆け抜け皇居を一周。
朝の銀座は静かだが、6時台でも皇居は結構な人。
多くのランナーが走っていた。
ホテルを出て皇居を走り戻るとちょうど8km。
9月の距離としては最大。
下旬までは朝5時台、6時台でもかなりの暑さのため距離はセーブ。
本来であれば休日は10kmを走りたいが今年はサボってしまった。
サボったというよりは控えたという方が適切。
短い距離しか走っていないが、1週目、3週目は週5日走った。
他の週も4日。
日数の多さも目標達成の要因。
雨が少なかったのもよかった。
さて、10月。秋らしくもなるので朝も気持ちがいいはず。
走り出しが少し暗いかもしれないが、より朝を感じられる。
最近は連続の目標達成が少ないので、今月は何とかクリアしたい。
その流れで11月、12月も超えていけるといい。
出張もなく楽しみも少ないが、頑張っていきたいね。
今週末より公開。
初めてオンライン試写会で鑑賞。
とても便利なシステムだと思うが、やはり映画館で観たい。
決して文句は言わないけどね(笑)。
原題は「The Great Escaper」。
翻訳すると「偉大なる逃亡者」。
映画を観ると理解できるが日本語タイトルとは程遠い。
このタイトルに行きつくまで相当な議論もあったのだろう。
配給会社の努力も垣間見れる。
原題も邦題も映画を観ながら解釈するが、これでいいんじゃないかな。
本作は実話をベースに描いたヒューマンドラマ。
老人ホームで暮らす年老いた夫婦のラブストーリーともいえる。
とてもチャーミングな作品だった。
主演は91歳のマイケルケインと87歳のグレンダ・ジャクソン。
グレンダ・ジャクソンはイギリスで映画公開前の2023年6月に他界。
本作が遺作となった。
調べてみると政治家としても活躍され重責も担っていたので本国では有名な方。
一番に感じたこと。
レネ役のグレンダ・ジャクソン、このお婆ちゃんがほんと可愛い。
その仕草や会話がとても愛らしく、それだけで気持ちを持っていかれる。
ネタバレしない程度にいえば、
マイケルケイン演じるバーナードが老人ホームを抜け出しひと騒動起こす。
その一連の流れが「はなればなれ」の一つだし「逃亡者」。
ある目的を達成するために「逃亡者」にとなるが、そこには生きているうちに果たしたい約束がある。
その行動も感動的だが、なんといっても2人の夫婦愛だ。
若かりし頃から老いた今まで愛情は途絶えることはない。
お互いを信じ、どんなことがあっても認め合う。
「逃亡者」のお爺ちゃんをお婆ちゃんは健気に待つ。
できればこんな夫婦でありたい。
こうして最期を迎えたいと素直に思ってしまった。
ラストシーンもジーンときた。
イギリスだろうが日本だろうがどこの国だろうが、夫婦は存在は変わらない。
僕も頑張らないと・・・。
名優マイケル・ケインは本作が引退作だという。
マイケルケインもグレンダ・ジャクソンも見事な演技。
仲のいい夫婦もそうでない夫婦も観てもらいたい。
最近、「ぼくが~」で始まる映画が多い。
この1ヶ月でも「ぼくの家族と祖国の戦争」と「ぼくのお日さま」を鑑賞。
なぜ、漢字ではなく平仮名なのか。
柔らかい雰囲気を出すためか、ただの偶然か。
僕はブログではぼくでもボクでもなく僕だけどね。
それはどうでもいいか(笑)。
本作は評価が高いことと呉美保監督作品が気になり観ることに。
エンドロールで主人公と原作者が同じ名前と知り、最後の最後で実話だと認識。
確かにフィクションにはないグッと迫るものがあった。
耳のきこえない両親と耳の聞こえる息子の愛情を描いた作品。
耳が聞こえない親から耳が聞こえる子供が生まれるのはいわゆるコーダ。
コーダといえば「コーダ あいのうた」。
素晴らしい映画だった。
その流れでいえば2年前の「ケイコ 目を澄ませて」もステキな映画。
特別な観方はしていないが、気持ちは揺り動かされる。
本作もかなり気持ちが揺れ動いた。
当事者でもその立場でもないが、親の気持ちも息子の気持ちもよく分かる。
だから辛いと感じるし、愛おしくもなる。
母親明子は両親の反対を押し切り結婚し、また反対を押し切って子供を産む。
注ぐ愛情は強いが、なんせ耳が聞こえない。
赤ちゃんが泣く声も何かに触れる音も聞こえない。
危険な状態は毎日続く。
それでも周りの協力があり、子供は育つ。
耳の聞こえる息子大は両親の愛情を理解しながらも、自分の存在にコンプレックを感じる。
そして母親に辛く当たってしまう。
幼少の頃から手話を覚え母親と接せる姿をみれば優しい息子なのは百も承知。
そんな自分が許せず、一方で親から離れたいという気持ちで東京へ。
距離を置くことで視野は広がる。
息子大は吉沢亮。
葛藤する表情も優しい目も死んだ目もよかった。
大の少年時代の子役が吉沢亮に似ていると思ったのは僕だけか。
そして母親明子役の忍足亜希子が本当に良かった。
実際、ろう者の俳優。
息子を見つめる表情が美しくも悲しくも切なくもなる。
すべては母親としての愛情表現。
何も聞こえない静かなシーンで涙が出る。
もし僕がコーダだったら、大よりも優しくできるだろうか。
もっと愚かな態度で接するかも。
うむ・・・。
ふたつの世界を生きるのは簡単じゃない。
間接的だがその世界に触れられたことを感謝したい。