この時期にこんな書籍を読むなんて、いかにも時代に流されている感じ。
僕の周りには投資の達人のような方もいるが、そんな人から見れば
「山ちゃん、今頃何やってんの?」と思われるだろう。
一から投資を学びたいということではない。
人並みに投資はしている。
しかし、それは見よう見まねなのが現実で、しっかりとした勉強はしていない。
株もいろいろ持っているが、反省すべき点は多い。
自分で決めた銘柄ならともかく証券マンに勧められ購入した株もある。
内容もあまり把握せず購入したが、結果的には(あくまでも今のところ)大きなマイナス。
やはり自分で調べ納得して購入しないとダメだと最近になり気がついた(汗)。
これだけ円安が進み、円の価値が下がっている今、
テキトーな判断ではなく基本を押さえることが大事。
そんな理由で本書を読んだ。
結論からいえば、自分の考えを持ち購入するのが一番。
短期で運用するつもりもないので、一喜一憂せず見守る面と放置する面を併せ持つのがいい。
本書は投資の必要性から株価の動き、投資の仕方まで書かれている。
これでも経営者なので決算書や株価の知識くらいはある。
投資という側面でなく理解していることは多い。
これまで企業の業績や推移を投資という視点で持ったことは少ないので、そんな点では役になった。
漠然としていた中央銀行の役割も明確になった。
昨今、この類の書籍は多い。
これ以上読むつもりはないが、やはり書かれていることを鵜吞みにせず、
(もちろん参考にはします)
自分の頭で決めることが大事。
著者の後藤氏はたまたまNwesPicksの番組で知った。
迎合しない語り口が気持ちよかった。
新NISAで分散投資を始めるにしろ、
S&P500が間違いないというアナリストもいれば、止めた方がいいとアナリストもいる。
混沌とした市場の中で先を読める力があれば何ら問題ない。
それができてたら僕はもっと優秀な経営者になれていた。
所詮、その程度。
自分を信じすぎず、ただ自分を裏切らず、やっていくことだろうね。
ブログとして参考になる点は乏しく、ただ投資の本を読みましたというだけ。
ゼロから始める方にはいい勉強にはなると思う。
カミさんが少しずつ読んでいるのはいいことだね。
先週の食べ物ブログは特別編でした。
今日は番外編。
ブログ通にはその違いが分かりますが、一般的には違いを見つけるのは至難の業。
モーレツにヒマな方は過去のブログから傾向を調べてください。
今回向かったのは東京・飯田橋。
東京でよく飲むのがこの界隈です。
ならせば1ヶ月に1回のペースじゃないでしょうか。
オフィス街ということもあり夜の街は賑わっています。
お店の回転も早く、長く続くお店とそうではないお店とはっきりするようです。
夕方まではマジメに仕事をし、「大衆和牛酒場 コンロ家 飯田橋店」さんにお邪魔しました。
高級和牛をお値打ちに食べさせてくれます。
そして、もう一つの特徴がドリンクが飲み放題。
ただの飲み放題ではなく、自分で注ぐスタイル。
なんと樽ワインは30種類とも50種類ともいわれています。
こちらのグラスを持ち、目的の樽に向かいます。
ビールやハイボール、スパークリングワインの樽もあれば、赤ワインがずらりと並ぶ樽もあります。
まずはスパークリングで乾杯。
こちらは4980円の飲み放題のコースでしょう。
黒毛和牛の炙り寿司から始まり、シーザーサラダ、フライドポテトと移っていきます。
枝豆もありますが、基本はお肉。
そうなると赤ワイン。
グラス交換はないので、こちらで洗って使いまわします。
樽には原産国、甘さや辛さ、特徴が表示してあるので、それを基準に選びます。
人気ブロガーはワイン好きですが銘柄には疎いため、
その都度、表示を確認しながら頂きます。
いろんな種類のワインを一杯ずつ飲むと好みの傾向が分かってきます。
「ようやくわかったのか!」と叱られそうですが、ある程度の好みははっきりしてきました。
結局、何杯飲んだのでしょうか。
酔ってしまうとあまり関係ないのかもしれません。
〆はガーリックチャーハン。
かなりの人気店です。
会話も盛り上がっていましたが、次の予約客もあり、2時間きっかりでお店を出ました。
もう少しゆっくりできるといいですね。
ごちそうさまでした。
名古屋でもこんなお店は流行るかもしれませんね。
4月は走りやすい季節。
朝6時はすでに明るく、暑くも寒くもない。
年間通して気持ちのいい季節。
月初は戸田川緑地公園も桜が満開。
毎年の恒例行事だが、ここを走るたびに春を感じる。
そんな季節なら月間目標は楽勝のはず。
暑いとか、寒いとか、文句をいうことはない。
加えてぎふ清流ハーフマラソンへの参加もあり、21kmが勝手に追加される。
だから4月は楽勝のはずだった。
しかし、結果だけ見ると103km。
目標達成はしたものの、ギリギリの距離。
理由は明確。
4月中旬は珍しく体調不良。
咳が止まらない日が続いた。
仕事を休むまではなかったが、ランニングは少し控えた。
近所の内科で診察。
熱もなく症状だけ知りたかったが、医者からはコロナかもしれないと言われた。
その場の検査で陰性と判明したが、最近は熱もなく咳だけのコロナ患者もいるという。
気をつけなければ・・・。
そんな4月のメインイベントは28日のぎふ清流ハーフマラソン。
GW2日目のため、例年よりも参加者は少なかった。
もしくはマラソンブームも過ぎたということか・・・。
経営者のランニングチームで毎年参加し、終了後の焼肉が楽しみな大会。
今年もさっさと走り終え、焼肉に向かう予定だったが甘くはなかった。
当日の岐阜の最高気温は30℃。
マラソンをするには危険な暑さ。
12年前に参加した時も半分熱中症だったので、気をつけなければならない。
走る前に決めた。
タイムはどうでもいい。
倒れず完走すること。
それを目標に切り替えスタート。
吞気にスタート時点の高橋尚子さんやサンプラザ中野くんも撮影。
前回の豊橋のマラソンはキロ6分で設定したが、今回はキロ6分10~20秒。
スピードを抑えたため15キロあたりでもさほど疲労はなかった。
余裕もあったので、少しスピードを上げようと思った時から体が重くなってきた。
18キロ過ぎからは結構しんどい。
高橋尚子さんとハイタッチをして元気はもらえたが、残り1キロの体力はかなり消耗していた。
それでも無事にゴール。
ゴール後に頂いた岐阜いちごが美味しかった。
今回は倒れた方も多かったよう。
救急車のサイレンが鳴りやまず、僕がゴールした後もドタバタと対応していた。
タイムは2時間13分というハーフマラソン史上一番遅い記録。
あわよくば2時間10分は切ろうと思っていたが、そんな体力は残っていなかった。
キロ6分20秒は維持したものの昨年より10分以上遅いタイム。
う~む。
これが今の実力か・・・。
終了後は焼肉で打ち上げ。
疲労感はあったが無理をしなかったせいか回復も早く、ビールも美味しく飲めた。
まあ、それはよかった。
この大会が4月最後のRUN。
最後の最後で目標クリアという計算通りだが、こんな姑息な考えが体力の低下に繋がっている。
さて、この5月。
モチベーションも下がってはいるが、それでも目標達成したい。
それなりに頑張っていきましょう。
2023年に見逃した作品。
多くの仲間が絶賛しており、とても後悔した。
ようやくNetflixで観ることができた。
そして、また後悔した。
こんな迫力のある面白い作品は絶対、映画館で観るべきだと・・・。
映像の美しさもあるが、流れる音楽もパソコンと映画館では比べ物にならない。
より感動が体を包んだだろう。
僕はアニメ作品はあまり観ない。
年に数本。
昨年は「THE FIRST SLAM DUNK」「君たちはどう生きるか」「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」の3本。
話題作を最低限観たにすぎない。
SF物も少ない。
観ない理由がないが、リアルな映像により魅力を感じているだけ。
こんなレベル高のい作品なら、もっとアニメを観てもいい。
本作をリアル映像で見せることはさほど難しくない。
それなりの俳優陣を使い、音楽をあてればいい作品もできると思う。
しかし、ここはアニメが正解。
映し出される世界に力強いジャズを吹き込むことでより迫力が増す。
映画館なら「SO BLUE」の観客になれたかもしれない。
やはり後悔が先に立つ。
僕はジャズは好きだが無知に近い。
自宅でCDやAmazonMusicで聞くが、ビル・エバンスやジョン・コルトレーンとか代表的な方ばかり。
通な友人にライブハウスに連れてってもらうが、自分から行くことはない。
しかし、鑑賞後は自分でライブハウスにも行きたくなった。
一人でウイスキーを飲み、リズムを取りながら見るのも悪くない。
そんなことも思ってしまった。
今年の行動目標にするか・・・。
当然のように原作は知らない。
調べてみると本作は全10巻のある部分。
作品を観ればその後の世界は理解できるが、
「BLUE GIANT SUPREME」「BLUE GIANT EXPLORER」へと続くのね。
ファンに叱られそうだ。
思うのは実際の音楽を流すことなく原作の魅力を見せるのは相当なこと。
読むことはないと思うが、相当、面白い漫画なんだ・・・。
ストーリーは青春ど真ん中を描いているので退屈することはない。
予測可能な展開だが十分に楽しめる。
挫折を味わっても、夢を追う若者はいつも輝いている。
それだけでも拍手を送りたい。
ちなみにブログは上原ひとみの「BLUE GIANT」を聴きながら書いた。
時には感化され、体を動かすのもいい。
まだ観ていない方にはおススメですね。
今年は実話をベースにした注目すべき作品が多い。
本作もその一つ。
1850年代のイタリアでカトリック教会が7歳になる少年を連れ去り、
世界で論争を巻き起こした史実をベースにしている。
解説を読んだだけでは、何のこっちゃ?と思ってしまう。
映画を観てストーリーは理解したが、問題の大きさは半分も理解していないと感じた。
まずは置かれた環境。
無宗教に近い仏教徒の僕では宗教の持つ力や影響力があまり認識できていない。
洗礼という儀式の重さもあとで調べて分かっただけ。
洗礼が一人の人間を大きく変えてしまう。
ユダヤ教やカトリック教会が置かれた歴史や背景も密接に関わるため、
単に少年を誘拐し騒ぎになっただけでは片づけられない。
どこまで大きな問題なのかと・・・。
それは遠い国の遠い昔の出来事と捉えるからイメージできないだけのこと。
身近に例えれば分かりやすいのかも。
オウム真理教のような新興宗教に子供をさらわれ洗脳されて、
思うがままに動かされたらどうだろう。
とてつもなく恐ろしいし、救い出したいと思うのが正常。
権力を持つ巨大な組織だから正しいものに見えるだけで実態は変わらない。
そんなこともいえると思う。
実際に少年エドガルトの行動を追えば、なんら新興宗教の洗脳と変わらない。
それはいつの時代でも起きること。
思想が行動を変え、最悪の場合、戦争を引き起こす。
今、世界中のあちこちで起きている紛争も元をただせば繋がっていくのか。
あくまでも正しいのは自分たち。
弱い僕らはいつも犠牲になってしまう。
本作が今、公開されるのも大きな意味があり、そんなことも間接的に表現したいのかな・・・。
原題はRapito。
訳すと強奪されたとか、誘拐された。
誘拐されて泣いていた7歳のエドガルトの表情が全て。
純粋無垢な表情は大人になっても変わらないが、大切なものはいつの間にか変わる。
実話だけに説得力があるんだろうね。
映画は無知な僕に思想の怖さを教えてくれた。
感謝ですね。
映画の観方は2種類あると思う。
ひとつは事前情報や解説をしっかり予習して臨む作品。
もうひとつは事前情報を何も入れず無の状態で臨む作品。
本作でいえば後者。
監督は藤井道人で主演女優は清原果耶ということだけで十分。
本来、主演はシュー・グァンハンになるけど。
あとは何も知らない方が映画を楽しめる。
何度なく観た予告編で、よくある恋愛映画くらいの気持ちで足を運んだ。
正直なところ、あまり期待もしていなかった。
ただ藤井監督作品は気に入っている。
一般的な評価はあまり高くはないが、昨年の「ヴィレッジ」も「最後まで行く」も好きな作品。
「最後まで行く」は本家の韓国版も観たが、藤井作品の方がよかった。
本作は僕にとってはその程度の認識。
清原果耶がアイドルっぽくないのもいいけど。
事前情報を入れすに観るのをおススメした以上、ブログには何を書けばいいのか。
とても難しい。
予習を勧める「オッペンハイマー」のような難解さは一つもない。
流れに沿って映像を眺めればいい。
誰しもが昔持っていた
(今も持っているかもしれないが・・・)
ピュアな気持ちを味わえばいい。
僕は何度となく2人と共に喜んだり、悲しんだり感情を持っていかれた。
年甲斐もなくウルっとしてしまった。
そんな楽しみ方でいいんじゃないのかな。
ストーリーと関係ない点でいえば、ロードムービー的な要素もあり日本の四季も楽しめる。
台湾の風景も・・・。
いや、ひとつだけ予習した方がいいことはあるな。
岩井俊二監督の「Love Letter」を観ておいた方がいい。
僕が観たのは25年以上も前なので、かなり忘れているがちょっとしたカギになる。
藤井監督の岩井監督や「Love Letter」へのリスペクトも感じる。
なるほど、こんな効果が表れるわけね・・・。
脇役陣もステキだ。
大河ドラマ「光る君へ」では貴族役の黒木華は本作では田舎者のフリーター。
中途半端な茶髪も妙に似合い、大河ドラマとのギャップも面白い。
まあ、この程度ならネタバレにもならず、どうでもいい事前情報と理解されるだろう。
僕も出会いを求めて一人で旅に出てみるかな。
青春18きっぷを活用して目的もなくブラブラと・・・。
たまには青春映画もいいね。
僕らは日本のことを知っているようで知らない。
海外で犯した出来事は自国で伝えなくても、勝手に他の国が伝えてくれる。
それにより愚かさも賢さも知ることができる。
しかし、国内で起きた出来事はどうか。
海外からは伝わらない。
自らを語らない限りは知る術がない。
知識不足ともいえるが、教育として片手落ちともいわざるを得ない。
臭い物に蓋をする傾向は多かれ少なかれあるのだろう。
僕らはアイヌの置かれた実態をどこまで理解していたのか。
僕が無知なのは100%認めるとして、初めて知り得ることが多かった。
こんなに虐げられてきたとは・・・。
本作は実話を基に制作された作品。
「アイヌ神謡集」を日本語訳した知里幸恵の人生を描いている。
彼女は生涯は短い。
いくら辛い思いをしようともアイヌ人の誇りを捨てず懸命に生きてきた。
僕は映画を通して彼女の存在を知り、自分の無知さを改めて嘆いた。
北海道旅行で買った伝統的な木彫りのお土産は何だったのか。
歴史的背景も知らず、ただのボンクラじゃないか。
本作の舞台は大正6年。
日本がひたすら西欧諸国に追いつくために多くを犠牲にしてきた頃。
僕が当事者であれば、もちろん正論を吐き理不尽な行動を当然のこととして捉えていた。
それがアイヌの人たちを傷つけようが関係なく。
成長のための犠牲は仕方がない。
そんな判断だと思う。
反対側の当事者ならどうだろう。
そんな想像力もなく自分の正当性だけを主張していたはずだ。
映画を通して学んだため客観的な理解に繋がるにすぎない。
思い出したのは「福田村事件」。
僕も同調圧力に加わった一人で酷い言動を繰り返したと思う。
彼女が亡くなった一年後にこの事件は起きているし。
まさにそんな時代。
うむ・・・。
そんな意味ではいろんなことを教えてくれた作品。
「ゴールデンカムイ」を観た人は多いかもしれないが、本作を観る人は少ない。
「ゴールデンカムイ」を観ていないが、こちらは観た方がいい。
いや本作を観た後だからこそ「ゴールデンカムイ」も観ないと。
同じ日本でもまだまだ知らないことは多い。
映画を通して学べるのはありがたいこと。
それに留めていてはいけないと思う作品だけど。
5月に入りました。
GW休暇で10連休の企業も多いでしょう。
今年の名大社は暦通りですが、有給休暇のメンバーもいますので静かな社内となります。
今回はゴールデンウイーク期間なので時別編。
伏見を離れます。
伏見シリーズも12週連続でした。
そろそろ別の企画を!と全国30万の読者も望んでいます。
向かったのは円頓寺・四間道。
丸の内にオフィスを構えていた頃は頻繁にお邪魔していましたが、徐々に回数が減りました。
移転して既に8年近く経過します。
その間、四間道は大きく変わりました。
続々と新しいお店がOPENしています。
古民家を改装したこだわりの店も多く、名古屋でも人気のスポット。
かなり前から予約をしないと入れない人気店が増えました。
今回、お邪魔したのは「日本料理 直」さんです。
以前、この場所に何があったかも分かりませんが、前はよく通っていました。
3年ほど前にオープンし、大学の大先輩に連れてって頂きました。
カウンター6席の完全予約制。
一種類のコースなります。
2人でも大丈夫ですが、5~6名で貸切がおススメでしょう。
誰か連れてってくれると嬉しいです。
まずはビールで体を整えます。
そこから大将が丁寧に腕を振るう料理が提供されます。
見事な手さばきでタイミングよく出して頂きます。
料理名は写真から想像してください。
お酒は日本酒に変わります。
よく嗜むお酒もあれば、初めて名前を聞くお酒もあります。
どれも料理との相性は抜群でスイスイと飲んでしまいます。
こちらはご夫婦でお店を切り盛りされ、愛想のいい女将さんがお酒を振舞ってくれます。
料理に集中する大将ですが、時々、一緒に会話をしたり・・・。
この醸し出す温かい雰囲気もいいのでしょう。
こちらは器にも拘っています。
織部焼の職人さんをインスタで発見し、直接買ったそうです。
この重厚感もいいですね。
ここにホタルイカが入っているなんて・・・。
料理にも感動します。
土鍋で炊いたご飯をこんなふうにきらびやかになりました。
お替りもしてしまいました。
最後はシンプルなデザート。
ステキな仲間と有意義で優雅な時間を過ごせるのはとても幸せなこと。
コースの金額を確認し忘れましたが、飲み物込みで20,000円から25,000円じゃないでしょうか。
ごちそうさまでした。
今週、毎年依頼を頂く高校で保護者向けの講演を行う。
本書は新たなネタを提供するために読ませてもらった。
タイトルの内容が中心と思っていたが、中身の大半はサブタイトルにある方。
「部下との1on1の前に知ってほしいこと」だった。
そんな意味では著者の「先生、どうか皆の前でほめないで下さい」の方が役に立ちそう。
僕も大学で教える立場や企業の採用支援で感じる面もあり、
本書も参考にしながら普段思っていることを伝えていきたい。
いずれにせよ今年も超売り手市場。
保護者の心配は尽きないと思うが、環境的には大卒も高卒も恵まれている。
恵まれているからこそ気をつけることを伝えなきゃいけない。
本書の第5章は「退職代行サービスを使う若者たち」。
会社に何も伝えず辞めていく若者の動向が描かれている。
2年ほど前は違和感を感じていたが、もやはひとつの方法として定着したと感じる。
会社が合わず辞めるのは致し方ない。
立場的にはそんなサービスを使わず、お互い誤解のないように話をしてほしいが、現実はそうでもない。
最近のニュースでも報じられることが増えた。
特に今年は4月入社で利用する新入社員が相当いるという。
確かに企業側はウソは言ってはいけない。
給与や休みが違うという数字面はもってのほかだが、
無意識に行うパワハラも今は許されることではない。
それが理由で退職代行サービスを利用するのは100歩譲って認めるが、その他はどうだろう。
誤解を恐れずにいえば幼稚さが残る面がないとはいえない。
人手不足や売り手市場がもたらしたマイナス面もある。
転職を否定するつもりはない。
自分の目指すキャリアがあれば突き進めばいい。
厳しい局面も乗り越える覚悟を持ちチャレンジすればいい。
残念ながらそうではない。
大した理由でもなく辞めるケースも多い。
面の皮が厚いオッサンとうぶな若者の差といえば身も蓋もないが、勿体ない面があるのも事実。
昨今、20代半ばの転職者を求めるケースは多い。
だが、ここは2種類に分けられる。
どこからも求められる人材とそうでない人材。
そうでない人材は20代前半で既に4~5社退職しているケースが多い。
いろんな事情はある。
それも否定しない。
ただ採用側からすればリスクと捉えるケースは未だ多い。
そこは注意しなきゃいけない。
僕の立場としてはそんな事実も保護者に伝える必要がある。
3年3割の離職はいつの時代も一緒なんだけど・・・。
本書には今もてはやされる1on1の弊害も書かれている。
目的ばかりが先に立ち、実態が追いついていない現実も・・・。
どんな時代も若者は難しい。
僕が若い時も昭和のオジサンたちは手を焼いていた。
平成で育った中堅が令和の若者に手を焼く。
まあ、順番なのかもね。
静かに退職する若者たちを嘆くだけでなく、迎合せず向き合っていきたいね。
なんとかなると思うから・・・。
ポスターを見て想像したのが、「江口のりこが尼さんになってロックでもやるのか」
という次元の低い考え。
それはそれであり得なくもないが、実際はそのかけらもない。
尼崎市にある「尼ロック」と呼ばれる「尼崎閘門(こうもん)」のこと。
この水門が水害から守ってくれるので、地元ではそう呼ばれている。
映画の冒頭で明かされるが、後々まで重要な意味を持ち、そのタイトルに救われる。
日本映画は重厚で闇を描いた人間ドラマをよく観るが、人情味溢れるライトなドラマも好きだ。
誰もがほっこりし温かい気持ちになれる。
ストーリーも先が読めたりするが、却って好感に繋がる。
人を裏切ることはない。
笑いと涙を繰り返し堪え、流れるような作品も日本映画の良さ。
ネタバレしない程度に解説すれば、優秀すぎてリストラにあい実家に戻ってきた娘優子と、
父親の再婚相手として嫁いできた20歳の嫁早希との日常を描いた作品。
娘役は江口のりこでこれがはまり役。
優秀だが空気を読めず嫌われる女性を見事に演じる。
優子の小学生時代、中学生時代も描かれるが、これが江口のりこ本人を想像させる。
彼女に似た子供をオーディションで選んだというくらいイメージがぴったり。
映画は現在と過去を行き来しながら家庭環境を描き、
笑福亭鶴瓶演じる能天気な父親が明るい家庭を作る。
亡くなった母親役の中村ゆりもステキだ。
そんな家族に育てられた優子はむしろ真っすぐすぎて他人に厳しい。
そこに現れた中条あやみ演じる早希。
この早希はあり得ないくらいできた嫁。
自分よりはるか年上の娘を持ったわけだが、その接し方は到底20歳には思えない。
本来なら相容れない2人になるはずだが、それが、それが・・・。
尼崎が舞台なので当たり前だが関西弁。
あまりにも役者陣が達者なので調べてみたら、全員が兵庫や大阪出身。
絶妙な会話や人間味ある行動で観る者はドキドキしながらもほっこりする。
ラストも期待を裏切らない。
大きな話題作にはならない。
歴史的に残る優秀作品でもない。
しかし、その時代には必要で大切になる作品。
こんな作品があることで日本映画のバランスも維持される。
65歳のオッサンが20歳の美人と結婚するのは許せないけどね(笑)。