昨日、本日は、中途採用向けの合同説明会「転職フェア」を開催した。2011年卒の学生も対象としているので、若年層の方を含め多くの方に参加頂いた。
ここ1年半ほど、不況の影響を受け、転職フェアは新卒向けの合同説明会「企業展」との同時開催であったが、今回は久々の単独開催。それも昨年同時期の2倍以上の企業を集めることができた。
50社を超える企業参加で、最近のこの手のイベントではかなりの規模ではあるが、ピーク時と比較すれば、半分も満たない。現状の厳しさを物語っている。東海地区の雇用環境を分かりやすく伝えるメディアがこの転職フェアともいえる。(言い訳っぽいかな。)
今回は、これまでの転職フェアから大きく中味を変更した。まずは、適職発見セミナーの開催。転職する際、必要となる事項を分かりやすく伝えた。そして、まだまだ厳選採用の背景を踏まえ、新たにキャリア・適職診断コーナーを設けた。
ここでは、来場者本人のこれまでの仕事経験を振り返り、スキル判断を行ったうえで、参加企業の紹介、マッチングを行うというもの。専門のキャリアアドバイザーの方に協力を頂いて、一人あたり30分程度のキャリア診断とアドバイスを実施した。
昨日は、予想以上に面談希望者が多かったことから、急きょ、二日目は僕自身も担当し、営業職を中心に診断・マッチング業務を行った。一人30分という時間はあっという間。本人のこれまでのキャリアや職業観を聞いているうちにかなりの時間が経過する。
その限られた時間から、本当にマッチする仕事を探し出すのは難しい作業だ。仕事の向き合い方に対し真面目な方も多かったが、それ以上に考えが甘い若年層も多かった。本人も自身の甘さを受け止める一方で、それを自分の中で許してしまう状態がある。
気持ちが分からないわけではない。しかし、それを認めて転職を勧めたとしても、同様の理由で次の転職を考えることが容易に想像できてしまう。在職中の方であれば、そんな時は、あえてもう1年継続することを押した。
仮に今辞めて次が見つかったとしても、本当にそれが本人のためになるのかは疑問だ。
主催者側として、正しい判断かどうか問われる面もあるかもしれないが、それは自分自身の責任においてもその必要性はあると感じたのだ。
しかし、このキャリア・適職診断ブースの有効性は、この2日間の面談内容やクライアントの評価を伺って、十分に値するものであるとも確信した。
この取組みが、次の事業ドメインにどう役立つかは今後の営業戦略でより明確にしていかねばならないが、大きなステップになったことも間違いがない。
久々に求職者の方と直に接触したことで、働く側の希望や悩み、辛さを感じることができたのは、いい経験となった。
僕が面談した方も含め、転職フェアに参加頂いた方には、希望ある明日を迎えてもらいたい。
2010年11月13日
転職フェア リニューアル
2010年11月11日
東洋経済「就職新氷河期」特集から・・・。
今週の東洋経済の特集は、「就職新氷河期~親も知らない就活の真実」であった。なんだか学生の厳しい状況を煽っている気がしてならないが、発売日に購入し、内容を一読した。
詳しいデータからかなり激しい辛辣な記事まで書かれている。明るい材料がないので、これだけ読むと就職活動に夢も希望もないように思えてしまう。学生の読者は、まだまだ少数派だろうが、これを手にする親御さんは多いだろう。
この特集を読んで、どんなことを感じるのだろうか?
親としての関わり方をつかず離れずで、いい関係を結べればいいのだろうが、関与しすぎると本人にとって不幸な選択を導いてしまうことも否めない。客観的に冷静な判断が求められるだろう。
個人的には、こんな厳しい就職活動だからこそ、学べることや成長できることなど、もう少し前向きな記事が多くてもいいのではと考える。やはり、厳しい就職活動であっても、夢も希望も持って欲しいからだ。
今回の内容のほとんどは、今の自分でも知りえる中味であったが、そんな中で、少なからずショックを受けた記事があった。
大学中退者8万人の記事である。
全入時代に入り、大学進学の割合が50%を超える背景には、多くの中退者を生み出す現実があるようだ。
実に8人に1人が卒業せずに中退する。そして、その中退者の6割はフリーターか無職。定職に就かない、就けない割合が圧倒的なのだ。
勉強不足もあり、この事実を知らなかったことは反省すべきだが、この数字の高さに驚いた。ただ、冷静に考えれば、あり得る話でもあるかもしれない。
大学に入学することが目的化しているのも原因の一つではあるだろうが、事態はもっと複雑なのかもしれない。
中退の割合が12.1%。就職率が60.8%。就職したものの3年以内で辞める者は31.1%。
この数字から判明するのは、入学者が100名いた場合、大学を卒業し3年以上継続勤務するのは、36.8名のみ。大学入学者の4割以下しか、一つの会社に3年以上勤めていないということになる。
ここまで低い数字とは全く思わなかった。景気が悪いから、いいからという外部環境の問題だけでなく、人が働く、まじめに働く、気持ちよく働く、そのことについて、もっと真剣に考えなければならない。
今回の特集を読んで、もっと大局的に物事を考える必要性を感じた。
2010年11月10日
今日は雨の金沢
珍しく本日は金沢へ出張。これまで金沢は旅行で訪れたことはあるが、仕事では初めて。特急しらさぎにも初めての乗車である。しらさぎだけの移動だと名古屋から3時間もかかることも初めて知った。
初めてづくしの出張ビジネスマンだ。
この日の目的は、営業的な話ではなく、北陸中心に展開するパートナー会社への表敬訪問と事業ドメインの拡大に向けて、教えを乞いに出向いたのである。
新幹線を米原で乗り換え、しらさぎで金沢へ。片道2時間30分、往復で5時間の旅である。約束の13時前に金沢駅に到着するが、快晴な名古屋とは異なり、金沢は肌寒くしっとりと雨。
駅から徒歩数分のオフィスまでが随分と遠く感じられた。そのパートナー会社は金沢駅西口から近い場所にあるのだが、駅前とはいえ人通りがえらく少ない。というよりもほとんどない。
東口がメインストリートになるのだろうが、北陸を代表する駅前もこんなに寂しいものかと体を震わせながら感じた。
そのパートナー会社では、以前からお世話になる社長と事業責任者とで情報交換をさせて頂いた。初めてお会いした事業責任者は愛知県出身で名古屋の同業他社に勤務されていたこともあり、名大社のことも良く理解して頂いており、話も盛り上がり、大変ありがたかった。
結局、3時間も長居してしまった。
(有益な情報をありがとうございます!)
時間的な余裕があれば、金沢の街をブラブラしながら観光を楽しむこともできるのだが、ほとんどトンボ帰りという悲しい状況。しかし、全く何もないのも寂しすぎるので、早めの夕食だけ短時間で済まし帰ることにした。
駅構内の海鮮のお店で食べた「海鮮てんこ盛り丼」。
まぐろ、ねぎとろ、はまち、イカ、たこなどがど~んと入った丼(そうでもないかな)を一気に頂いた。
店内は、同じようなビジネスマンが当たり前のようにビールを注文しており、思わず飲みたい衝動にかられたが、本日は水曜日であるため、心を鬼にしてビールを飲むのを諦めた。有言実行なのである。
冷やかし程度にお土産屋さんを見て、17:48分発の特急しらさぎに乗車し、名古屋へ戻った。あっという間の一日だった。
電車の中でも隣の席を見れば、缶ビールをプシュ~。なんともうらやましい。
ビールを飲む姿をうらめしく横目に見ながら、本日の事項をPCにまとめるのであった。
そうそう、金沢駅って、結構お洒落な駅なんだ。
暗くてよく見えないかもしれないが・・・。
2010年11月9日
TVの前から動けなかった日
日本シリーズを終えて、今日で2日。
名古屋地区の方なら、先週末はTVに釘づけだったと思う。2日連続の延長戦で、延べ10時間の野球観戦者が、僕の周りにも多い。
特に土曜日は、日にちが変わるか変わらないかまで繰り広げられたのだから、疲れた方も多いだろう。スタジアム観戦者や選手、チーム関係者は比較にならないと思うが・・・。
結果的に、ドラゴンズファンにとっては残念な結末で終了したが、僕自身は、それほど悔しさも感じず、むしろ爽やかな気分であった。(疲労感はあったけれど・・・)
やはりシーズン中に観るゲームとこの1球で全てが変わってしまうというゲームでは、観る側の緊張感も全然違う。WBCの決勝戦にも似た緊張感を体感した。こんな試合をドラゴンズで感じたのは初めてではないだろうか。
パリーグ3位のチームが日本一なんておかしいとか、史上最大の下剋上だとか、あまりいい表現とは言い難いこともあったが、そんなことは差し引いたとしても、追いつき追い越せの試合はスポーツの醍醐味であり、素晴らしい試合だった。
明確な理由は定かではないが、ロッテというチームに好感を持ってしまったのも、この日本シリーズを通してから。ロッテファンの声援も、野球らしくなく、サッカーのサポーターのようで新鮮だった。
終電もなくなり、ホテルも満室で、ファミレスで一晩を過ごしたファンも多かったとは聞くが、ファン同士が球場の外でいざこざが起きるようなことはなかっただろう。お互いの健闘ぶりを称えあったのではないかと勝手に想像してしまう。
野球よりもサッカー派の僕であるが、今回の日本シリーズで野球の面白さも改めて伝わったのではないかと客観的に考えるのだ。
名大社的には、東海TVのスポット枠で転職フェアのCMを流すことができた。もし、早々にドラゴンズが負けていたら、この機会のオンエアもなく、視聴率も大きく変わっただろうから、有り難いのは間違いない。
久々に長時間TVを観た週末だった。
2010年11月7日
走ることについて語るとき、僕自身を語ること 1
村上春樹にエッセイのタイトルではない。ほとんどパクリだが・・・。
今からほぼ3年前から、マラソンを始めた。
厳密に言えば、3年半くらいになるが、最初の8ヶ月は週1日、せいぜい2キロの距離を走っていただけなので、恐れ多くてマラソンとはいえない。
目的は単純にメタボ対策と体力維持。ストイックに走る事なんて、考えていなかった。それが、いつの間にか、週2~3回、土日は10キロを走るのが当たり前になってきた。数年前の自分であれば、全く予想できないことだ。
きっかけは、当時、通っていたビジネススクールの仲間との懇親会の場。
「みんなと一緒にマラソン大会に出よう!」という誘いであった。
今となっては、5キロなんて大した距離ではないが、その当時はこの決断も相当なもので、バカバカしいくらい悩んだが、せっかくだと思い、まずは5キロのコースで参戦する事とした。
それまでは、なんせ2キロをフウフウ言いながら、走るのが精一杯なのだから、その2.5倍の距離は、とてつもなく遠い距離に感じられていたのだ。
初の5キロは、24分を切るタイムでゴールし、仲間からも褒められた事もあり、自分でも自信になった。
40歳を過ぎても、まだまだ走れるという実感と、いかにも「自分との闘いだ!!」という精神性が、その環境時の自分に火をつけたのかもしれない。
その後は、10キロ、ハーフマラソンと距離を少しずつ伸ばし、現在に至り、来年あたりは、フルマラソンにも挑戦しようとも考えている。
しかし、マラソンは決して面白いスポーツではない。
サッカーや野球のようにゲーム性があるわけでもなく、ただひたすらに走るだけ。僕のレベルでは、戦術もない。
誰かと勝った!負けた!という勝負ではなく、勝負の相手はあくまでも自分。せいぜいタイムが伸びた、落ちたで、一喜一憂する程度だ。
そんなつまらないマラソンでも、走らない日が続くと不安になる。
そして、無性に走りたくなる。
不安になる理由は、止めたら最後、自分自身が堕落してしまうと感じるから。少しずつでも階段を上がりたいと体と心が求めているからだ。他人から見れば、単なるマゾだろう。
だが、続ける事に大きな意味が隠されていると思う。それは、マラソン以外にも言える事ではあるが・・・。
趣味の領域にまで至っているとは言い難いが、今、このマラソンが自分のメンタリティを保つ重要な要素となっている。
今の精神状態が続く限りは、止める事はないだろう。
そして、来週はいびがわマラソン。
いよいよ本格的なマラソンのシーズンがやってきた。
2010年11月5日
知的財産法入門
知的財産法入門 (岩波新書) (2010/09/18) 小泉 直樹 |
前社長に紹介いただいた書籍である。この手の書籍は誰かの紹介なり、推薦がないと手に取ることがないだろう。現実の僕の視野の範囲では、中々入ってこない。
まだまだ未熟な面が多いということだ。
知的財産法という言葉は聞いたことがあっても、普段の生活の中では馴染みがないのが事実ではないだろうか。しかし、馴染みがないからといって放っておけないのが、この知財法になるのではないだろうか。
知財法の範囲は、特許法、商標法・不正競争防止法、意匠法、著作権法であり、主に企業のテクノロジーやブランド、デザインなどの保護するための法律である。
名大社のような中小企業では、世の中を驚かせるような技術的な製品やサービスを生み出すことは考えにくいが、仮にそんなことが偶然の交通事故にでもあったのならば、すぐにこの知財法を意識せねばならないだろう。
世の中を驚かさなくとも、我々が提供するサービスには、常に著作権が付いて回ることもあり、最低限の知識も身につける必要は重々承知している。
この著書は、基本的な考え方を含め、それについての事例が分かりやすく書かれている。
しかし、定量的な物の見方のように、○×で簡単に判断できる内容ではないため、実際に何らかの事例が起こらないとその適応の範囲も難しいのではないだろうか。
幸いにして、これまで著作権を始め商標権に関するトラブルはないが、だから安心というわけでもなく、Webがどんどん進化すると、過去の事例さえも全く参考にならないということも多くなるだろう。
入門書とはいえ、1度読んだだけでは全てを理解するのは難しい。
この手の分野は眠たくはなってしまうが、色んなタイミングで広げる必要のある著書である。
2010年11月3日
りんご狩りin飯田
朝6時に起床し、朝日を浴びながら15キロほどランニング。
爽やかで気持ちの良い一日のスタートとなった。
本日は、家族サービスDay。
家族と義母でりんご狩りに長野県飯田市のたつみ農園まで出掛けた。
このたつみ農園は、一昨年に天竜峡の川下りに出掛けた際に、偶然に立ち寄ったりんご農園で、その時のオヤジさんの応対とサービスがうれしく、それから毎年顔を出している場所だ。
多くの品種のりんごが所狭しと樹林が並んでいる。
子供たちはどれくらい食べられるかも関係なく、好き勝手に狩っていく。その行為自体に喜びを感じているようだ。
りんごに関しての詳しい知識もなく、味についても無頓着であるが、味わったまま感想を綴ってみる。
↑サンフジ。リンゴの王様といわれ甘酸っぱくも深い味わい。ビールにたとえれば、プレミアムモルツということか。
↑シナノゴールド。とても食べやすいオーソドックスな味わい。ビールにたとえれば、黒ラベルということか。
↑アルプス乙女(左)と王林(右)。アルプス乙女はかなり酸味が強いがさっぱり。ビールにたとえれば、オリオンビール。王林は一番絞りかな。
↑紅玉。本日は食せず。ジャム作りに最適という。ビールを使って漬物を漬けるとすれば、第三のビール?
↑シナノスイート。ほんのり甘い。長野の新品種。ビールにたとえれば、地ビールか。
ビールを飲まない人は、何のことか全く意味不明だと思うが、飲む人においても味のイメージを掴むのはほぼムリであろう。(許してください。)
普段の生活であれば、リンゴは一切れ、二切れ食べる程度であるが、本日はその澄み切った空気と緑に囲まれた雰囲気の影響か、どれだけ食べたか分からないくらいのリンゴを頂いた。
高速道路を使って片道2時間で1000円。信州がとても身近に感じる。
文化とは程遠かったが、いい祝日の過ごし方であった。
2010年11月2日
丸の内を歩く その5
外に出ても気持ちの良い季節になってきた。(というよりも、寒くなってきた。)お昼休みに木挽町通界隈を歩いてみる。
昔ながらの材木屋さんや中日新聞の折込チラシを一手に扱う中日興業がある周辺にちょっとしたお店も立ち並ぶ。
これなりに個性の強い店も多いのだ。
まずは、あんかけスパゲティーの店「Passo」。
今や名古屋名物に一つであるあんかけスパゲティーだが、店によってスパゲティーと一緒に出されるのがライスだ。
全く馴染みのない方には理解できないかもしれないが、あんかけスパには意外とマッチする。このお店のランチもライスがセットだ。それもスパゲティーと一緒のお皿にライスは並べられるので、ソースがご飯に絡むことにもなる。
案外、この手のあんかけスパの店は多いと思う。
そして、最近、ちょくちょく顔を出す喫茶店「資生堂」。
雰囲気としては珈琲専門店を思わせるが、昔からよくある喫茶店だ。お母さんと娘、厳密に言えば、おばあさんとおばさんが切り盛りしている。
このお店はうれしいことにいつも空いている。(お店にとってはあり難くないと思うが・・・)
それも、ランチがコーヒーセットで750円とリーズナブルであり、のんびりできるのだ。
じっくり本を読みたい時にはうってつけの喫茶店である。
円頓寺商店街に向かい五條橋を越えたところにある「五條」。
どて焼き、焼き鳥のカウンターのみの飲み屋さんだ。
なぜかいつも混んでいて、2回に1回は満席で入れない。
値段がメチャクチャ良心的であるのも理由だろうが、この店の主と女将さんの人間味が大きな理由でもあるだろう。
はっきり言って、女将さんは愛想がいいわけではない。下町に昔からいる世話焼きのおばちゃんといったところか。逆に主である旦那は物静か。家庭での勢力図がとてもイメージしやすい。
(間違っていたらごめんなさい。)
それがとてもいい味を出しているのだ。
女子社員を連れて行くにはさすがに気が引けるが、男子連中を連れて行くには大盤振る舞いもできるのもいい。
(せこっ。)
今日はなぜか、お店紹介ブログになってしまったが、いずれもこの丸の内に移転してから、存在を知った店ばかり。
結構、楽しめるお店も多いのだ。
これからも丸の内の広報担当として、少しずついろんな場所を紹介していこうと思う。
2010年11月1日
中国デモ活動の報道から・・・
連日のように中国でのデモ活動の映像がTVのニュースで流れている。その報道を見る度に中国に対し、不快感を覚える日本人も多いだろう。
この場で尖閣諸島の一連の問題に対して発言するつもりはないが、デモの報道については「ナゼだ?」という思いが強いのが正直な気持ちだ。
そんなモヤモヤ感がある中、ロータリークラブの例会に参加した。
本日のゲストは、元留学生で現在は中国の大学で日本語を教えている中国人女性。以前、愛知県の大学に通い、ロータリーのお世話にもなったという。その方が現在の中国での日本語教育の状況を解説されると共に、先述の反日デモについての意見を述べられた。
日本で学んだという親日的な要素を除いたとしても、現在の報道は偏っており、決して日本に対して敵視している若者が多いわけではないという。
特に大学生においては、今の日本の実力を正当に受け止めており、敵視というよりは友好的な見方が多いらしい。
今ニュースに出ているような若者は大学生ではなく、内陸部の職に就くこともできず、生活も厳しい貧困層が中心のこと。最近の中国は自殺率も高く、就職難や一人っ子政策でワガママに育ち社会に適応できないことも背景として考えられる。
貧富の差も想像以上に激しく、食べる物すらない現実があるようだ。電化製品でも富裕層は日本製品の技術の高さを評価しており、そんな富裕層に対する反発や自国への怒りが、日本製品不買行動や店舗を攻撃する行為を生み出している。
そんなことはネットで調べれば当たり前だと言われるかもしれないが、実際の中国の方から目の前で話を伺うとその現実についてギャップを覚えることになる。
「街場のメディア論」(内田樹 著)はじめ、メディアに対して懐疑的な見方を表現する書籍も多くなっていると思う。
メディアが間違った報道をしているとは思わないが、その報道を一方的に受け入れることにより、自分の解釈が本来あるべき方向からずれてしまう恐れもある。
本日の話を伺って、客観的で冷静な判断のもと、他者に振り回されない明確な自分の考えを持つ必要性を改めて感じた。
2010年10月30日