これからも前向きに 名大社会長ブログ

晩酌パラダイス<秋編><冬編>

Amazonの「あなたにおすすめ新商品のお知らせ」でメールが送られてくる。
決して新商品ではないと思うが、嗜好性を見抜かれている。
Amazonは趣味の傾向性だけでなく、その時の気持ちも察して案内するのだろうか。
随分と恐ろしい時代になったもんだ(笑)。

ラズウェル細木さんはかなり前から活躍される漫画家だが、僕が知ったのは昨年。
「酒のほそ道」をkindleで格安で購入し、その後「うシリーズ」を読んで、親しみを抱いたくらい。
酒に興味のない人には面白くもなんともないと思うが、僕は大いに共感しながら楽しんでいた。

そしてオススメされたのが本書。
ほぼジャケ買いに近い。
実に愚かなジャケ買いだが、仕方ないとしか言いようがない。

本書はマンガかと思っていたが、実際はエッセイ。
細木氏の酒飲みのエッセイ。
これが面白い。
季節に分かれているが、ここは当然、秋から攻めるべきだろう。

細木氏のいいところはあくまでも庶民目線の飲み方。
上から目線で高級ワインのウンチクを語るわけではない。
秋編のスタートが秋刀魚なのもいい。

そういえば今年はなかなか秋刀魚が食べれなかった。
嫁さんにはずっと秋刀魚を食べたいと訴えていたのだが、「高い!」の一言で却下されていた。
200円台、300円台では買ってくれない。
100円台じゃないと買えないらしい。
山田家はそんなに貧しいのかと落ち込んだが、秋刀魚はそれくらいの価値としかみないようだ。
長年培われたものの見方を変えるのは難しいね。

そうしたら先週、ようやくテーブルに並んだ。
なんと翌日は秋刀魚の刺身も天ぷらも頂いた。
それに合う日本酒も・・・。

もうそれだけで幸せいっぱい、胸いっぱい。
やっぱいいねえ、秋は・・・。

そんなふうに感じるのだが、細木氏はそんな輩のために「秋の晩酌」の献立を考えてくれる。
最近、たまに料理をするようになったが、素人にもできそうな簡単な献立。
「おー、今度、やってみるぞ~!」と気持ちは昂る。
気持ちだけだけど・・・。

細木氏は日本酒好きでよく蕎麦屋を利用し、蕎麦屋の楽しみ方も解説してくれる。
どうしたら二日酔いになるのかも・・・。

先日、僕も久々に二日酔いになったが、確かにこんな飲み方だった。
改めて気を付けなきゃ(笑)。
ブログを書きながら、いつも以上にくだらない内容になっているなと痛感。
まあ、いいんじゃないのと開き直るしかないね。

先週から急に寒くなってきた。
これまで冷酒ばかりだったが、そろそろ燗酒を思っていた矢先、ご一緒した方が
「熱燗ちょうだい!」と素晴らしい注文を・・・。
今シーズン初めての熱燗。

これもいいね。
晩酌パラダイス、今宵も酔いし、美味し、楽し。

さて、今日は休みを頂いて、京都。
どんな夜になるのかな。

食べ物のはなし 特別編 四種盛り

秋らしきなってきました。
休日はちょっとしたお出掛け気分にもなります。
近すぎず、遠すぎず、そんなところに出掛けたいものです。

最近、家人と滝を見に行くことも増えています。
今回向かったのは三重県伊賀市にある白藤の滝。

1か月後が紅葉の見頃でしょうか。
そんな時期もいいですが、できれば人混みは避けたいですね。
今回は誰もいないくらいでしたが・・・。

せっかくなので近くで美味しいものを食べることにします。
そんな時にスマホは完璧な働きをしてくれます。
グーグルマップに従い行動します。

白藤の滝から程よい距離にある「我流菴かかかび 」さんに行ってきました。

あまりにも道が狭いため、大きな車は危険です。
民家を改装したお店なので、とても分かりにくいですが、知る人ぞ知るお店のようです。
予約が基本で京都ナンバー、奈良ナンバーの車が停まっていました。

駐車場から少し歩きお店に入ります。

目の前には立派なお庭。

通された席もはなれの座敷といっていいでしょう。

ここまで手入れは行き届いていないですが、実家を連想します。
夫婦2人で切り盛りされているようです。
ここは素直におススメを聞くべきでしょう。

こだわりを感じる四種盛りを注文することにしました。
その前に頂きたい一品があります。

おかず盛り合わせ 600円

にしん、そばがき、卵焼き、つくだ煮になります。
お酒が欲しいところですが当然我慢です。
そして、蕎麦が順番に提供されます。

四種盛り 2000円

まずは二八そば。
のどごしがいいですね。

次が吟醸そば。

かぼすが練りこまれているようです。
爽やかさを感じます。

そして十割そば。

かなりの弾力です。
最後が汁そばハーフ。

こちらも爽やかさを感じます。
お店ではスープそばと呼んでいたような気がします。

一度に四種類のそばを頂く経験は初めてのこと。
それも偶然知って、たまたま見つけたお店で・・・。
こんな出会いも大切にしたいですね。

その流れで地元の酒蔵にも寄ってみました。
気づかず素通りしても不思議ではない小さな酒蔵。
商売っ気のなさも新鮮でした。

秋の夜長を楽しみます。

ごちそうさまでした。
お出掛けも大切ですね。

迷ったら茨の道を行け

先週木曜日は「第5回名古屋ファミリービジネス研究会Day4」。
気が付けば4ヶ月目に入った。
前回はやむを得ず数名の欠席者も出たが、今回はゼロ。
遅刻はあったが、Day1以来の全員出席。
緊急事態宣言が解除され懇親会が開催されるとこんなに効果が表れるものか(笑)。

いつものとおり僕のたわいもないファミリービジネスネタからスタート。

毎回30分ほどの時間を頂き、しょうもない話をするのだが、今回は超ショートバージョン。
ネタがないとか、批判を浴びたとかではなく、てんこ盛りのスケジュールのため短くした。
参加者の貴重な報告はもう少し長めに時間してもよかったけど・・・。

今回は最後の成果発表会に向けた準備。
これまで学んだ内容をおさらいすることに。
ブランディングの櫻山さん、ファミリーの関係性の丸山さん、
事業承継計画の鶴田さんとそれぞれポイントについて語ってもらった。

すでに完璧に仕上げられた経営者もいれば、まだ手付かずの経営者もいる。
実力のある方ばかりなので、特にツッコむ必要はない。
本人のまとめ方で対応してもらえればいい。

それも含め来月のDay5が楽しみ。
みなさん、期待しています!

Day4のメインは株式会社オーダースーツSADAの佐田展隆社長。
現在全国に54店舗を構えるオーダースーツ専門店のトップ企業をけん引される。

講演タイトルは「迷ったら茨の道を行け」
これは講演のために作られたタイトルではなく、尊敬する祖父がいつも口にしていた言葉だという。
佐田社長は常にその言葉を意識し実践されてきた。

僕よりも年下にはなるが、想像を絶するその半生はまるでドラマのようだった。
倒産寸前の家業に入社し、懸命に努力をしたにも関わらず私的再生。
再生ファンドに会社を譲渡された。
その後、再生ファンドが解散となり、結果的に家業に戻り会社を立て直すことに。

僕もある程度は苦労はしたが、比べ物にならない。
その過酷な道のりは到底真似できるものではない。
そこには親子の葛藤もあれば、あがいて散ろうという本人の覚悟もあった。

本来ならば涙なくして聞けないような内容だが、それを佐田社長は面白おかしく語る。
事務局側の我々も人前で話すプロのはずなのに、その話の上手さには感心するしかなかった。

どん底を抜け、成長過程になる中でもメディア戦略等、様々なチャレンジも続けられる。
いや、フルマラソンをスーツ着て走るって、それもランニングシューズじゃないって、絶対ムリでしょ。
そんなことも果敢に挑戦されてきた。

大切にされている規範(マインド)も納得感は高かった。
ブログで紹介したい気持ちにもなるが、それは参加者だけの特典としておきたい。

佐田社長は同族経営の3代目。
将来的にはお子さんに会社を継いでいく考えだが、今は先を見据え走られる。
今回の講演で大きな刺激を受けた方は多い。
いや、多いじゃない。
全員が刺激を受け、自社の成長に少しでも近づける行動を捉えていくだろう。
オーダースーツの裏ネタも掴めたし(笑)。

2時間近い講演は時間を全く感じさせなかった。
素晴らしい講演を1回で終わらせるのは勿体ない。
またお招きしようと事務局内でも早々に意見がまとまった。

改めでこういった研究会を主催できることにシアワセを感じたのは僕だけではないはず。
やはり継続していかないと・・・。

来月で第5回名古屋ファミリービジネス研究会も最後。
しっかりと課題に取り組んでもらい、いい締めくくりにしていきましょう。

佐田社長、ありがとうございました。
そして、みなさん、お疲れさまでした。
来月を楽しみにしています。

映画「燃えよ剣」

予告編で観た岡田准一の立ち姿のカッコよさから観たくなった作品。
今、日本の俳優陣で一番時代劇が似合うのが彼じゃないかな。
その佇まいも雰囲気を感じるし、殺陣シーンは実に様になっている。

本人が殺陣の監修をしているから相当こだわってもいるのだろう。
何となく黒田官兵衛に見えたり、石田三成に見えたりするが、
いずれ違いを見せつける俳優になると思う。

残念ながら原作は読んでいない。
何度もドラマ化や映画化される人気作でもあるため、
そろそろ司馬先生をしっかり理解しなきゃいけないと思いながらも、なかなか・・・。
本作をいいキッカケにしたいね。

本作の上映時間は148分。
映画としては長いが、土方歳三の一生を描くには少々短い。
少し詰め込めた感はあったが、これ以上の長さで緊張感を保つのは難しい。

一定の緊張感を保ちながら、最初から最後まで映画を楽しむことができた。
それは本作のレベルの高さ。

もっと出来栄えを語るべきかもしれないが、僕はそこはどうでもいい。
ある意味、歴史に翻弄された一人の男の生きざまを感じることが僕の目的。
この幕末はどの視点から時代を見るかによって大きく人の描き方も変わる。

象徴的なのは徳川慶喜。
大河ドラマ「青天を衝け」で草彅剛が演じる慶喜と
本作の山田裕貴演じる慶喜はとても同じ人物とは思えない。
山田裕貴もなかなかの好演。
慶喜ファンは怒ると思うが・・・。

いろんな角度から歴史を知り、人の生きざまを感じるだけで映画を観る価値はある。
自分の人生と比較するわけではないが、一人の男として何に拘っていくかも考えどころ。

大河ドラマの土方役の町田啓太もクールでよかったが、
やはりドラマと違うのはスケールの大きさ。
そこは最大の映画の魅力といえるだろう。

そのあたりの演出は原田監督のお手の物。
いつも流石だと感心させられる。

僕は特別、原田真人監督のファンではない。
好きでもなければ嫌いでもない。
しかし、近年の作品はすべて観ている。
「日本のいちばん長い日」
「関ヶ原」
「検察側の罪人」

興味喚起させる腕が高いのか、なぜか琴線に触れ観てしまうことが多かった。
どの作品も安定感が高いのが印象。
映像美への細部のこだわりもあると感じるし。

これは個人的な意見だが今年は例年と比較して日本映画のレベルが高いと思う。
例年より多くの作品を観ているのが大きな理由だが、スケールの大小に限らず優秀作が多い。
来年、今年ほどの本数が観れるかわからないので、
日本映画ベストテンでもやってみようかと思う。
「名古屋の映画コラムニストが選ぶ2021年日本映画ベストテン」
なんて・・・。

本作は果たして何位なのか。
土方歳三の男らしさを感じた作品だった。

仕事と人生に効く教養としての映画

なかなかいいタイトルである。
このようは書籍が発行されると僕の普段の行いも肯定的に見られるんじゃないかな。
映画コラムニストは実際の仕事にも役に立っているんだと。
それも人生にいい影響を与えているんだと。

僕は近い将来、映画とキャリアを結びつけるような役割も担っていきたいと考えるが、
本書の存在が後押ししてくれることにもなるかもね。
いろんな視点で捉えることで映画は人生に役立つ重要なコンテンツ。
それも証明できるだろう。

自ら映画コラムニストを名乗りエラそうなブログを書いているが、
本書を読むと、まだ映画に関する知識も見方も足りないのがよく分かる。
所詮、自称に過ぎず、所詮、素人。
もっと深い視点で映画を観ないと作品の持つ本来の魅力を理解することはできない。

一つの作品を1回観るだけでは理解不足。
何度か観ることにより、ようやく納得の範囲内に収まる。
もしくは集中力を3倍にして、すべてのセリフ、すべてのカット、
その繋がりの意味を理解しないといけない。

映画は楽しむものであると同時に考えを深めるものでもある。
そこで初めて教養が身につくといえるのだろう。
そう考えると映画のハードルが一気に上がってしまうので、それを中和するのが僕の役割。
ほんまかいな・・・。

本書には映画の効用、映画の歴史、日本の古典映画の評価の高さ、絵画としての視点など、
僕が思いもつかないような切り口で迫ってくる。
だからこそ新しい発見と驚きがあり、未熟さを痛感することにもなった。

例えば小津安二郎監督の描く世界について。
世界的に評価の高い小津監督が何を真実として訴えかけようとしているのか、
ぼーっと観るだけでは何一つ理解できない。
ローアングルでカメラを固定した撮影法は僕でも語れることではあるが、
そこに秘められたメッセージは何か。
似たようなカットをワザと前後で映す意味とは何か。
そんなことを考え観たことはない。

「東京物語」が「史上最も偉大な映画」歴代ランキングに常にランクインしているのは
海外の批評家がそこを読み切っているせいもあるのだろう。
アマゾンプライムのウオッチリストに入ったままの状態から出すいいキッカケかもしれない。

いずれ小津作品には向き合おうと思っているし。
学生時代観た時はあまり面白いとも感じなかったし。
それなりに年齢を重ね教養も身につき、
(えっ、身についてない?)
鑑賞能力も上がっているはず。

最近でいえば「ボヘミアン・ラプソディー」の噓のテクニックを言及していたり。
観る側は上手くコントロールされているんだと・・・。

著者は観た映画のアウトプットの重要性も語っている。
僕がその都度、ブログにまとめるのも間違ってはいない。
むしろいい人生を送るために必要なこと。

本書を読んでちょっと自信はついたね。
まだまだ足りない点は大いに認めるけど。
個人的に十分楽しめる書籍でした。

食べ物のはなし 番外編 カレーうどん

今回は伏見を離れます。
かといって遠出するわけではありません。
伏見から地下鉄鶴舞線で3区間、鶴舞駅になります。

駅名は「つるまい」ですが隣接する鶴舞公園は「つるまこうえん」と呼びます。
名古屋人にとっては当たり前かもしれませんが、まだ「つるまいこうえん」と呼ぶ方は多いでしょう。
近くの鶴舞小学校も「つるましょうがっこう」と呼ぶようです。
歴史的観点がありますが、どっちかに統一した方がいいと思うのは人気食べ物ブロガーだけでしょうか。

その鶴舞駅から徒歩5分ほどの場所に昔から有名なうどん屋さんがあります。
そうです。
「つる岡」さんに行ってきました。

つる岡さんのつるは鶴舞と関係あるのでしょうか。
人気ブロガー調べでは何も判明できませんでした。

こちらは食べログが一般的になる前からも人気店として名が知れ渡っています。
近くのエフエム愛知がありタレントやミュージシャンが美味さを伝えた影響もあるでしょう。
店内には多くのサインも飾ってあります。

以前、FM番組を持っていた時には局に頻繁にお邪魔していましたが、
こちらのお店に連れてきてもらった経験は一度もありません。
ひがんでいるのではありません。
何しろ朝の収録でしたので・・・。
決してひがんでいるわけではありません。

お邪魔したのは13時。
ピークを越えた時間でもまだ待ち客は数名あり、人気の高さが伺えます。
しばらく待ち、親切な接客を受け席に着きます。
ここは一番人気メニューを注文すべきでしょう。

磯あげカレーうどん 1160円

濃厚なカレーの上に揚げたての磯あげが4個乗っています。
アップにしてみましょう。

さほど変わりませんでした。

こちらのカレーうどんはかなり濃厚でうまい具合にうどんに絡みます。
通常、カレーうどんを注文する時はご飯も欲しくなります。
こちらもそんな気になりますが、かなりのボリューム。
初心者は止めておいたほうがいいのかもしれません。

カレーうどんを食べる際に心配になるのが、つゆが飛びシャツにつくこと。
人に会う場合はかなり気を付けなければなりません。
最近は紙エプロンを用紙してくれるお店も増えました。

紙エプロンをお願いしようかと思い、ふと壁を見るとこんな張り紙が・・・。

小心者の食べ物ブロガーは注文することができませんでした。
いずれ50円玉を差し出し「釣りは要らねーぜ」と大きく見栄を張れる人物になりたいものです。

やはり長年、名古屋で人気店の名を守り続ける存在感は十分に窺えます。
驕った態度も一切ありません。
またの機会にお邪魔したいですね。

ごちそうさまでした。
次は紙エプロンも注文します。

採用エンゲージメントカンファレンス 無事終了!

先週、金曜日は株式会社パフと名大社の共同セミナー「採用エンゲージメントカンファレンス」を開催。
正式には採用エンゲージメント® カンファレンス。
我々で採用エンゲージメントというワードの商標を取得している。

エンゲージメントの取り組みは浸透し言葉も一般化してきた。
それは入社後の組織と人の関係性を表したものだが、我々はそれを採用の現場にも適応させ、
採用エンゲージメントとして新しい指標を作ることとした。

まだ、完璧ではないが、その考え方を知ってもらう目的と
「定着と活躍」のためにどう採用を行うかをテーマに3部構成での開催。
当日は人事担当中心に70名を超える方に参加頂いた。

パフと名大社共同のオンラインセミナーは初めてのため、開始前は程よい緊張感。

司会はシバサキ。
オープニングはニムラの「採用エンゲージメント」の説明。

ニムラは最近セミナー慣れしてきているが、今回はいつものノリに比べると少々固かった。
それでもスライドは格段に腕を上げ、分かりやすい説明。
ジョブスタイルとカルチャーに関して求職者と企業がどう価値観を擦り合わせていくか。
あえてお互い合わないことを事前に理解することでフィット感を高めていく。
データを活用しながら、そんな話をしてくれた。

参考になったが、ニムラはあくまでも前座。
株式会社ビジネスリサーチラボ代表の伊達洋駆氏の講演と
その後のスペシャルゲストAlmoha LLC 共同創業者唐澤俊輔氏とのパネルディスカッションがメイン。
そのためにニムラは場を温める係だったが、期待以上の成果だった。

伊達さんは我々のプロジェクトに当初から加わって頂き、
データを活用しながら学術的な視点で採用エンゲージメントの重要性がテーマ。
「オンライン採用」という著書は以前のブログでも紹介している。

第2部は伊達さんの講演。

内容はスライドにある通り。
ニムラの内容をより深堀し、カルチャー、ジョブスタイルの7モデルについて詳しく説明してもらった。
ブログでは明かすことはできないが、これが双方にとって重要。
事前に学生と企業にアンケートを取り、その結果からも双方のギャップや
フィット感を理解する重要なキーワードも見えてきた。
ある程度の段階になったら、大々的にリリースするかな・・・。

第3部のパネルディスカッションも盛り上がった。
共同プロジェクトの重要な役割を担うマッピーも登場。

パフの吉川社長がモデレーターとなり、特別参加の唐澤さんと伊達さんとのセッション。
唐澤さんが昨年出版した「カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方」
僕も大いに参考になった書籍で、採用エンゲージメントの参考になる面が多い。
最近はデジタル庁での仕事もあり、苦労されながら関係性をよくするための取り組みをされている。

何をトップダウンで行い、何を全員で作っていくか。
そのためにどう定義を言語化させるか。
フィットとという耳障りのいい言葉をどこまで具体化していくか。
ここでの話も共有できないことが多いが、参加された方はかなり参考になったと思う。
僕自身も自社の課題と過去の反省がはっきりと分かったり・・・。

全ての質問に答えられなかったのは申し訳ないが、初めての取り組みとして大きな手応えを感じた。
採用の現場は今後、益々、混とんとしてくるだろう。
そんな時に採用エンゲージメントの果たす役割は間違いなく大きくなる。
これからを期待してもらいたい。

まずはお疲れ様でした。
また、ご参加頂いた方、ご協力頂いた方、ありがとうございました。

ちなみに僕は主催者ぶっていただけで何もしてません。
すいません(汗)。

映画「コレクティブ 国家の嘘」

まるで映画だ。
出演者はなんて上手いんだ・・・。
観終わった後、そんなことを感じてしまった。
いや、厳密にいえば映画が進行中にそんなことを感じてしまった。

一体、何わけ分からないこと言ってるの?
と思う方が大半だろう。

本作はドキュメンタリー作品。
演出された作品ではない。
しかし、僕がこれまで観てきたドキュメンタリーとは一線を画すというか、
全く違う世界を見ているよう。

一般的にドキュメンタリーは撮影は同時進行でありながらも、それを補足するナレーションが入る。
時にそのナレーションがドキュメンタリーの出来を左右する。
何を語るか、どんなメッセージを送るかが作品の力となる。

本作はそれが一切ない。
ナレーションが一切ないのだ。

当事者を正面から捉え、そこに何かを加えることなく真摯に映し出している。
観る者は映画のシーンと錯覚する。
その表情、その言葉、その動き、完璧な演出と感じたのは僕だけではないはず。

出演者が上手いというのはカメラを意識することなく、
(多少は意識しているだろうが)
ありのままを語っているからだ。

ここに描かれている世界は現実。
とてつもなく恐ろしい現実。
テロ集団が誰かを攻撃しようとしているのではない。
小さな殺人事件を追っかけているのではない。

ルーマニアという国の暗部を真正面からあぶり出している。
思わず息をつく。
思わず唖然とする。
これが現実か・・・。

これが映画なら、「何やってんだ!!」と客観的に怒りがこみ上げる。
しかし、同時進行で進むある種のストーリーは恐ろしさがつきまとう。
このままスポイルされてしまうのではないか。
それを匂わせるシーンもある。

同時に感動が身を包む。
恐れをなさない新聞記者、自らの行動を信じる新大臣、大きな敵に立ち向かう医師。
彼らの動きが感動を生み、勇気ある行動を促す。

その正義で正すことができればハッピーエンドで終わるが、簡単に国が変わることはない。
やはり映画とは異なる。
こんな深刻な国があるんだと悲観的になるが、極端なケースといえるだけ。

果たして自分たちはどうなんだろう。
ルーマニアは若者の投票率は5~10%。
国に何も期待していないのかもしれない。

さて、我が国は・・・。
新政権発足、総選挙の時期にこの作品が公開されるのは大きな意味があるのかもしれない。

どちらも地域を盛り上げる

緊急事態宣言が解除され、徐々に以前のような生活に戻りつつある。
外に出て勝負するタイプとしては、そんな日常がありがたいし喜ばしい。
このままコロナが収束してくれるといいのだが・・・。
それは甘いかな?

僕が所属する団体の行事も感染対策を取りながらも通常通りになってきた。
今週火曜はクラブ愛知例会、水曜は那古野塾が開催された。
共に出席し会員と情報交換を図るとともに勉強もさせてもらった。

クラブ愛知例会の講師は愛知大学地域政策学部教授の戸田敏行氏。

僕のことも覚えて頂いており光栄。
やっぱ活躍するOBなんだ(笑)。

それはさておき、今回のテーマは大学のブランディング。
今後、私立大学は独自色を大きく打ち出し、そのための研究も行わなければならない。
取り組みの一つに「越境地域マネジメント研究」というものがあり、
地域の自治体、商工会議所、信用金庫等と連携を取り活性化を図ることがあげられる。

現在、大学では三遠南信地域と名古屋都市圏を結びつけるための様々な試みを行う。
三遠南信地域とは東三河、遠州、南信州で愛知、静岡、長野の県をまたぐもの。
越境地域政策は地域空間の越境、地域システムの越境、地域主体の越境から構成され、
縮小する地域社会を発展させようという。
これも大学のブランディングに一環であり、愛知大学だから対応できる研究があるようだ。

これも果たすべき役割なんだね。
これはスケール大きい話だが、それ以外にも様々な地域連携の話を聞かせて頂いた。
母校とはいえ知らないことばかりで、う~んと唸ってしまった。

那古野塾では名古屋の老舗料亭つたも会長深田正雄氏の講話。

深田会長は名古屋では知らない人がいないくらいの方。
特に栄地域に関して造詣が深く、「住吉の語りべ」を最近発刊された。
今回はその記念講演でもあり、栄地区、住吉地区の歴史を語られた。

それは紫式部の頃から江戸時代の博徒の活動、バブル期、最近の再開発まで長きにわたる内容。
詳しい内容は著書に書かれているが、今回は本には書けないマル秘の話を数多く聞かせて頂いた。
そのためブログでも披露はできないが、会社から歩いて数分の地域について理解が深まった。
すごい歴史が詰まっている街なんですね。
深田さんの話しぶりはさすがで、2時間でも3時間でも伺っていたい。

講演の途中からはつたもさんの美味しい料理とお酒を頂きながら伺うことに。
幼少の頃からこんな食事をされていたなんて・・・。
こんな街のど真ん中で育つと培われる人間性も僕とは全く異なるね。

とりとめのないブログになってしまったが、
今週はこの中部エリア活性化の取り組みから栄の歴史まで学ぶ機会を頂いた。
これも日常が戻りつつある証。

朝も夜もいい勉強になりました。
ありがとうございました。

タイムズ 「未来の分岐点」をどう生きるか

少し前にfacebookでも話題になっていたので、手に取った一冊。
真山氏といえば今年やたら分厚い「ロッキード」を読み、ノンフィクション作家としての力量を知った。
ただ僕の中にあるには「ハゲタカ」。
ドラマ「ハゲタカ」を観てから原作を読んだのだが、こちらはすこぶる面白かった。
ファンドに関しての拙い知識はドラマと小説で身に付けたといっていい。

水戸の師匠を真似るわけではないが、僕が好きな小説家も真山氏と池井戸潤氏くらい。
そろそろもう少し人間的幅を広げたいが、まだまだ時間は掛かりそう。
真山氏もかなり積読状態だし・・・。

本書は2019年から朝日新聞に連載された記事をまとめたもの。
全19章で構成され約2年近い連載。
「へ~、新聞記事も書くんだ・・・」
と一瞬、愚かな発言をしそうになったが、真山氏は元々、読売新聞の記者。

当たり前の話。
それも中部読売新聞に在籍されていたので名古屋周辺の取材も多かったのだろう。
どっかでお会いしてたりして(笑)。

テーマは年号の改元からゴーン問題、働き方改革、東京五輪、新型コロナと時代と共に移っていく。
過去の話ではなく同時進行でその時々の事象に関して著者の考えが披露されるわけだが、
それぞれの章で執筆後記が書かれ、その比較が興味深い。

特に東京五輪については開催される前の著者の意見と延期になった時の意見、
そして延期後迎えた時の意見と環境が大きく変化する中で世の在り方を問うている。
コロナ禍での開催であろうとなかろうと真山氏の意見は概ね一貫している。

意見を聞いたことはないが、沢木耕太郎氏に近いのではないだろうか。
ノンフィクション作家と小説家の違いはあるにせよ、世の中の見方は共通しているように思える。
「正しさ」を暴走させない視点に同じ価値観を感じたり・・・。
僕が勝手に思っているだけだが、その分、ストンと腹落ちすることが多かった。

個人的には第11章の「タワマンの未来」が胸に迫ってきた。
数年前まで首都圏のタワーマンションのセールスが僕の元にもやってきた。
住まいを構えるよりは投機に近いと思うが、これも考えもの。
数年で転売するならともかく長い所有は禁物かも。
マンション販売者は自分では絶対に購入しないというし、リスクが相当高いようだ。

「いまニュータウンで起きている問題は、タワーマンションがいずれ辿る道かもしれない」
と専門家はいう。
極端にいえば「スラム化」へ向かう。
修繕だとか管理だとか考えれば、誰が住んでいるのかも知っておかなきゃいけない。
分かりようはないが・・・。

これは一つの例だが、真山氏は様々は事象に対し問題提起をする。
すべて身近な問題であり、自分の未来に繋がる話。
知らぬ存ぜぬでは許されないし、逃げることもできない。

そう思うとやはり「言葉」は重要。
何を発するかでこちら側の問題意識も変わる。
小説を読んで一喜一憂するだけではいけない。

現実をもっと視る必要性を教えてもらった気がした。