これからも前向きに 名大社会長ブログ

映画「朽ちないサクラ」

今年は愛知県を舞台にした映画が多い。
先日の「ディア・ファミリー」は春日井市が舞台。
映像から背景をイメージさせてくれた。

本作は愛知県平井市という架空の街。
映像からどのあたりかも想像できない。
海が近い?
山が近い?
ということは三河方面?
なんて愛知県民らしい想像はするが、どこかはイメージできなかった。
作り手の策略なのか不明だが、混沌とした事件を解明するには謎が多い方がいい。

ネタバレしない程度に解説すると、杉咲演じる県警の広報職員が
親友の変死事件をキッカケに捜査に乗り出し解明していくサスペンスミステリー。
本作で県警の広報職員は警察官でないことを初めて知った。
正規社員でも警察署で働いている全てが警察官ではない。
商売柄理解しておかないと・・・。

そのため職員といえども捜査する権利はなく、自分勝手に進めていく。
それでも意外と許されるんだね。
その中から警察内の闇を暴いていくのだが、それがリアルにありそう。

パズルのようにピースをはめ、真相を追求する展開は観る側をその気にさせる。
杉咲花と同様にもしかして・・・と想像力を働かせる。
彼女のような完璧なロジックは難しいが、なんとなく読める面もあったり。
そのあたりも巧みな演出なんだろうか。

僕は小説はあまり読まない。
読んでもビジネスものか歴史ものくらいでミステリー小説はゼロ。
原作柚月裕子は僕の好きな「孤狼の血」シリーズの作家。
あのハードな世界を想像したが、そこまでではなかった。
白石監督がぶっ飛び過ぎているのか。

気になるのはその後のストーリー。
「で、どうする?」と某タクシーアプリのCMの気分になる。
事件はどこで区切るのだろうか。
観た方に感想を伺いたい。

それにしても主演杉咲花の活躍が目立つ。
この半年だけでも「市子」「52ヘルツのクジラたち」と続き、180度異なる人物を見事に演じる。
本作もほぼ出っ放し。
彼女のために制作されたと勘違いしそうだ。
当面、時代は続くかもね。

ふと、疑問に思ったこと。
やたらと社屋の屋上での密談が多い。
他の職員は屋上に行かないのか、
もしくはあれだけ行っていたら、それでバレないのかと思ってしまう。
刑事もののテッパンと解釈すればいいのか。

キーワードはサクラ。
多くの場面に登場する。
まあ、タイトル通りという話だけど・・・。

映画「パレード」

藤井監督は学生時代、映画サークルに所属し映画ばかり作っていたいう。
僕も学生時代は映画研究会に所属し、8mmで映画を撮っていた。
その時の一本に「死んではみたけれど」という15分程度のしょうもない作品がある。
自殺した大学生が死後の世界で現実と交錯し、結果的に自殺は愚かで現実に戻る話。
とってもチープな内容だが、本作を観た時に当時の作品を思い出した。

本作はNetflixのオリジナルドラマで、
この世から旅立った人々から残された人々への思いを描いている。
いわば死後の世界と現実を繋いでいる。

僕の作品と遠くて近い。
先月も「青春18×2 君へと続く道」で書いたが藤井監督は好きな監督の一人。
勝手だが本作でより身近に感じてしまった(笑)。
僕の想像力や発想力との圧倒的な違いは理解しているが・・・。
すいません、どうでもいい話で。

多少のネタバレは許されるだろう。
災害により亡くなった母親役の長澤まさみが息子の無事を祈り、
あちらの世界から探し求めるストーリー。
リリーフランキーや坂口健太郎など未練を残して世を去った人たちとの交流を描く。

その中から人間の温かさや無常さ、生きていることの価値を理解していく。
もっと危うい世界を描く作品かと想像していたが、気持ちが優しくなれる作品。
藤井監督はクールとホットを上手く使い分けできる稀有な存在かもしれない。
いずれにせよ人の心の内を表現するのが上手い監督だ。

そして、感じたのは映画への愛。
「青春18×2 君へと続く道」では映画へのリスペクトを感じたが、本作はさらに愛を感じた。
リリーフランキー演じるマイケルは元映画プロデューサー。
自らも自伝的な映画を撮っている。
それを死後の世界で完成させ、その世界で観てもらおうと
奔走するが、それがまさに映画への愛。

藤井監督の映画好きがいくつかのシーンでくみ取ることができる。
好きな作品の傾向も・・・。
それだけでも十分楽しめた作品。

そして、主役の長澤まさみだな。
7歳の子供の母親の35歳を演じているが、とても魅力的。
誰かが好きになるのも仕方がない。
彼女は冷たさと温かさを両方演じきれる。

ちょっとすき間時間があるのなら、観てもらいたい。
僕は「余命10年」も観てみるかな。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その288

やってきました。
大好評の月末ラーメンブログ。
先月は番外編でしたが今回は伏見に戻ってきました。
やはり地元が落ち着きます。
しばらくブランクが空いたので候補店がいくつかできました。

まず向かったのが住吉町にある人気店。
全国に展開しているのでいかがかと思いましたが、
伏見地区のラーメン店を紹介するのが人気ブロガーの役割。
10年近く前に本店に入ったことはありますが、名古屋では久々。
外観を撮影したにも関わらず店内はかなりの待ちがあったので諦めました。

13時はとうに過ぎています。
どうしようかと悩んでいる時に思い出したお店がありました。
こちらも人気店でなかなか入ることができません。

住吉町の路地裏の飲食店通りを歩きます。
その中にある「中華そばこくや 原田屋」さんに行ってきました。

こちらは数多くのメニューが並びますが代表的なラーメンを選びました。

塩ラーメン(平日ゲリラランチセット) 990円

塩ラーメンはオーソドックスです。
あっさりしたスープですが、こくがありスイスイと麺を啜り、スープを飲んでしまいます。
今回注文したのは平日ゲリラランチセット。
豚しぐれご飯が付いてきます。

写真を撮ろうとした瞬間に知り合いが入ってきました。
この場所ではあり得ないシチュエーション。
動揺し写真を取り損ねてしまいました。
たまにはこんな失敗もあります。

ラーメンを美味しく食べれたので、「よしっ!」とした方がいいですね。
ちなみに平日ゲリラランチセットは限定15食。
有難かったのかもしれません。

では、この一か月のラーメンを紹介しましょう。

名古屋人なら知らない人はいない、肉そば。
この大根おろしがポイントですね。

ピリ辛特製ラーメン

コク旨牛タンラーメン

2つとも同じ焼肉屋さんですがラーメン店に負けていません。
しっかりとした味わいですね。

ベトコンラーメン。
定期的に食べたくなります。
匂いも気にしません。

煮卵牛じゃんラーメン
最近、東海地区にも積極的に出店してますね。

特上煮干しラーメン
大雨の中、九段下で頂きました。

担々麵
地元の名店かも、ですね。

こうして眺めるとこの1ヶ月もバラエティに富んだラーメンを頂きました。
どのラーメンがお好みでしょうか?

来月も精進します。
ごちそうさまでした。

標高4300メートルのトレイルレースなんて

先週火曜日は西川塾オプション例会。

僕が幹事長を務める西川塾は奇数月が定例会だが、今回は特別に開催。
副幹事長であるライフストーリー総合研究所の吉川くんのネパール山岳トレイルの報告会を行ったのだ。
それは標高4300メートルの山岳を8日間で170km走るという過酷なレース。

彼は時々、とんでもないことにチャレンジする。
6年前にはサハラ砂漠マラソンに臨み、無事に完走して帰ってきた。
その時行った報告会もブログで紹介している。

その際も僕は「お前はバカか」と忠告したが、
今回も「お前はバカか」と言わざるを得なかった。
下手をすれば死ぬことも考えられる。

この大会に臨むのは世界を代表するアスリートや猛者たち。
全世界で36名しか参加しない大会に素人同然の彼がチャレンジした。
背景には彼が事業として行う学生支援で感じたこと。
今の大人を見て、若者は夢を描くことが少ない。
自分が挑戦する姿を見せれば、夢や勇気をもって行動する若者が増える。
そんな熱い想いがそうさせた。

無謀な挑戦だが、僕ら仲間はそんな吉川くんを全面的に応援し送り出した。
彼が身に付けているのは西川塾はじめ彼を応援する企業のロゴTシャツ。

名大社はいいポジション(笑)。
参加者の中でこんなTシャツを着ているのは彼だけで、それが却って目立つ。

体力的には適わないが、どうやら環境適応力には優れていたよう。
体が未然に必要となる栄養素を求めたとのこと。
水やチーズ等乳製品を必要以上に摂り、それが功を奏した。
猛者たちが高山病に罹る中でも彼は罹るなく、見事に走り切った。

写真では分かりずらいが、凄い坂を駆け抜ける。
一歩間違えれば大事故にも・・・。

なんと全体の9位で完走。
いやあ~、凄いね。
「お前はバカか」と言ったことを大いに反省。
すみません・・・。

吉川くんは無謀な挑戦に向いているのかもしれないね。

今回のネパールは大会に出場しただけでない。
ネパールではボランティア活動で筆記用具やTシャツを届けたり、
インドで学校を視察し子供たちと接したりと幅広い活動も行った。

若者に勇気を与えるために駆け抜けた大会だが、僕らが大きな勇気をもらった。
これから開催される大学、高校等での講演会も楽しみ。

締めの挨拶は木下アドバイザー。
普段はイジっているが、この日ばかりは先生、先生と呼んでいた(笑)。

まずはお疲れ様でした。
次はどんなチャレンジをするのかな?

まずはこれからの西川塾を盛り上げていきましょう。
ありがとうございました。

映画「ディア・ファミリー」

本作の予告編は何度も見た。
また、大泉洋が出演するTV番組もあきらかに映画の宣伝になっていた。
完全に「お涙ちょうだい」の映画。
毛嫌いするわけではないが、
人の死で泣かせる作品はあえて見る必要がないと決めていた。

しかし、である。
本作の舞台は愛知県。
それも実話がベース。

あまり映画を観ない愛知県の知り合いも鑑賞。
しかも絶賛の声が圧倒的。
モデルとなった主人公は「東海メディカルプロダクツ」の筒井会長。
愛知県では敬意を払うべき知られた企業。

なんとなく背中を押された感じで観ることに。
想像していた展開であるのは間違いない。
それを冷めた視線で観ていたわけではない。
グイグイと引っ張られ、気づいた時には僕も多くの人と同じく感動に包まれていた。

大泉洋扮する坪井社長。
諦めずに邁進するその姿は父親としても、経営者としても、
一人の人間としても尊敬。
とてもじゃないがマネはできない。

万が一、自分の子供が同じ状況だった場合、自分はどこまでできるだろうか。
呆然と立ち尽くすしかないのではないか。
すべて投げ打ってでも守るべき存在を守ることができるか。
自分と重ね合わせる必要はないが、きっと情けなく映るだろう。

一人が諦めなければ、周りも感化され、共感者や同志が増える。
やがて大きな力になっていく。
キッカケは個人的なことに過ぎないが、与える影響力は大きい。
感動の人間ドラマであるが、人としての姿勢を教えてもらった。
大泉洋さん、なかなか、やるじゃないか。

ドラマとしては多くの方が語る感想とほぼ同じ。
敢えていうこともない。
それ以外に感心したのは時代考証。
1970年代から現在までを描いているが、
名古屋駅の風景を上手く映し出していたし、
当時の自動車や新幹線の煙草を吸う車内もよかった。

エンドールの撮影協力には経営者仲間の名古屋クラウンホテルの名前も出ていた。
それだけで身近に感じてしまった。

作り手の策にまんまと乗った身ではあるが、たまにはそんな映画を観るもいい。
もっと頑張らなきゃね。
僕も・・・。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その287

伏見に戻ってきました。
やはりホームタウンは落ち着きますね。
会社周辺のお店はほぼ行き尽くした感があります。

新しくオープンしたお店以外に行っていないお店はないはず…。
と思いながらもまだ存在していました。
それも会社の目と鼻の先に。

会社から南に向かった徒歩30秒にある「喫茶ルゥ」さんです。
昭和を感じさせる喫茶店。

移転当初から気にはなっていましたが、ランチタイムにお邪魔する機会がありませんでした。
珍しく今回は14時近くの遅いランチ。
本日のお弁当は「ミニミンチカツとエビ串ダンゴ、おでん、スパゲティサラダ」と書かれています。
なんとも言えない組み合わせ。
「よしっ!」と頷きながらお店に入りました。

本日のお弁当を注文する気満々でオーダーを待ちます。
「いらっしゃいませ~。すみません、お弁当と焼肉定食は売切れなんです。」
昭和の喫茶店が似合う女性がお水と一緒に伝えてくれました。

残念な気持ちを抱きながら、メニューを眺めます。
正しい喫茶店らしさが伝わってきます。

かなり豊富なメニュー。
定食からピラフ、カレー、スパゲティ、サンドイッチ、ラーメンまでずらりと並びます。
最近、この類のお店は少ないように感じます。
懐かしさを感じながら、それを思わせる注文をしました。

焼きそば定食 800円

よくある喫茶店のメニュー。
焼きそばにはお肉もキャベツも竹輪も入っています。
紅ショウガと刻みのりがいい演出をしています。

ご飯が進む焼きそばです。
時にはこんなランチも必要なんでしょう。

こちらは抜群に美味しいというわけではないですが、
すべてのメニューが一定のクオリティを維持していると思われます。
他のお客さんサンドイッチやスパゲティなど全く異なるオーダーをしていました。

食後のアイスコーヒー 200円

この落花生の存在も正しい喫茶店の姿です。
ピークを過ぎた時間はゆっくりできます。
お気に入りの本を持参して、まったりと時間を過ごすのもいいかもしれません。
雑誌や新聞も置いてありますし・・・。

ごちそうさまでした。
まだまだ伏見界隈で知らないお店はあるようですね。

おかしゅうて、やがてかなしき 映画監督・岡本喜八と戦中派の肖像

てっきり岡本喜八監督の自伝と思っていた。
確かにその要素は強い。
しかし、岡本喜八の映画監督としての足跡と捉えてはいない。
その人生観を捉えた書籍。

すでに亡くなって20年近い。
映画ファンでなければその存在も知られていない。
圧倒的なファンはいるだろうが、そんなファンも相当な年齢。
今、この時期に発行された意味はなんだろう。
危うい方向に進みつつある日本へのメッセージだろうか。

僕が観た岡本作品は39本中3本しかない。
「日本のいちばん長い日」「ジャズ大名」「大誘拐」の3本。
岡本作品を語るレベルにはない。

言い訳がましくいえば、いつか観ようとずっと思っている。
ということはいつまでも観ないのか・・・。
困ったもんだ。

僕の中では豪快で鬼才というイメージだが、本書を読むとそのイメージは大きく変わる。
もちろん世間が抱く豪快さはある。
しかし、それは敢えて演出した面も多い。

実際は繊細で自身と葛藤しながらの人生。
戦争体験が作品にも色濃く残っている。
脚本や演出にも反映され、戦中派にとってはかけがえのない存在。

僕はそんな視点は1ミリも持っていなかった。
たった3本しか観ていない作品にも戦争で亡くなった仲間への想いが盛り込まれている。
「大誘拐」はメチャ面白かったが、もうほとんど忘れているし・・・。

黒澤明監督や市川崑監督の陰に隠れ、目立つ存在ではなかったが自分の方向性は貫いていた。
そのあたりが一部のファンに圧倒的な支持を受ける理由だろう。
庵野秀明監督が一番好きなのは岡本監督と本書でもインタビューが掲載されている。
そのリスペクトが「シン・ゴジラ」にも反映。
「日本のいちばん長い日」を連想するシーンや岡本監督自身の写真も使われているという。
全然知らなかった。
シン・シリーズでは「シン・ゴジラ」が一番面白かったしね。

今の監督は当然ながら戦争体験はない。
戦中派と呼ばれる監督は存在しない。
今後も戦争映画は作られるだろうが、その視点は現代から見る視点だ。

間もなく戦後80年を迎える。
戦争を知らない僕らは戦争を知らないまま一生を終えるのが理想。
ただ何が起きたかは学ぶ必要はある。
ダイレクトな書籍や映像も大切だが、岡本作品から間接的に学ぶのもいい。
少なくとも「独立愚連隊」「狂人狂時代」「肉弾」は観ておかないと。

いつか観ようなんていってられないな。

映画「蛇の道」

個人的に黒沢清監督作品を評論するのは難しい。
前作「スパイの妻」はヴェネチィア国際映画祭銀獅子賞作品で評価も高かったが、
僕の中ではそれほどでもなかった。

面白くないといっているのではない。
人物の描き方が特徴的過ぎて、上手く感情移入できなかった。
それはセンスとか好みの問題であくまでも個人的なこと。

数多い受賞が優れた作品の証。
異論を唱えるつもりは毛頭ない。
そんな意味では、本作も絶賛する者とそうでない者と分かれるだろう。

やはり描き方は独特。
僕はミステリアスな予告編に惹かれ足を運んだが間違いはなかった。
黒沢監督のセルフリメイクとは知らなかった。
どうやら前作と比較しながら観るとより魅力的に感じるようだ。
今は出番のない香川照之が主演のようなので機会があれば観てみたい。
黒沢作品で彼が主役の「トウキョウソナタ」は素晴らしい作品だし。

本作の舞台はフランス。
フランス・日本・ベルギー・ルクセンブルグ合作だが、タイトルからエンドロールまで全てフランス語。
ルクセンブルグあたりはどう絡んでいるんだろうね(笑)。

柴咲コウ演じる精神科医の小夜子はフランス語、英語、日本語を操る。
柴咲コウのフランス語がどこまで上手いかは分からないが、違和感なくドラマは展開。
これだけクールな彼女を観たのは初めて。
表現は正しくないかもしれないが、カッコいい。

いや、ちょっと違う。
冷徹で狂気か。
笑うことも泣くことも一切ない。
やや怒った表情しか映し出されない。
それは過去の出来事がそうさせていると後で気づかされる。
笑顔がステキな女優さんなのに・・・。

少しだけ説明すると、娘を殺された父親と彼に手を貸す精神科医小夜子が繰り広げる復讐劇。
父親が娘を殺した犯人を捜し追い詰めるのだが、主導するのは小夜子。
正直、この父親は人間っぽいのか、バカなのかよく分からない。
小夜子はそれを見切っていたのかもしれない。

そのあたりの描き方が実に難解で黒沢監督的。
観る者を惑わせる。
正しさが存在するようで、正しさのかけらもない。

ストーリーと何ら関係のない西島秀俊もきっと大きな意味があるはず。
現段階で僕には分からないので、誰か教えて欲しい。
画面越しの青木崇高は理解できるが・・・。

不思議マークがつくことの多い黒沢作品だからこそ芸術性が高いと評価される。
これからもそんな不思議さを求めて、僕も観てしまうんだろうね。

映画「トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代」

今年はドキュメンタリー作品を観る機会が多い。
「ビヨンド・ユートピア 脱北」
「劇場版 再会長江」
「Ryuichi Sakamoto | Opus」
珍しく音楽関係が続いた。

特に詳しいわけでも、好きなジャンルというわけでもない。
たまたまタイミングがあったのが正直なところ。
本作も観なきゃ知らないまま終わっていた。
加藤和彦という稀有なミュージシャンを理解できたのは観たからこそ。

僕が知っているのは「帰ってきたヨッパライ」と「あの素晴らしい愛をもう一度」くらい。
映画「パッチギ」にも取り上げられていたことも。
最低レベルの知識。

あとは紳士服のトリイのCMに出演されていたことを何故か印象強く覚えている。
トリイは2003年にAOKIと資本提携し、その後合併した名古屋の紳士服量販店。
僕が新卒事業の責任者をやっていた頃、リクルートスーツの販促でお世話になっていた。
コラボで関わっていたこともあり印象に残っていた。
本作とは関係ないが、その程度の知識だった。

こんなに才能溢れる音楽家ということを作品を通して初めて知った。
日本の音楽界に与えた影響は大きい。
ただそれを理解しているのは一部の方だけではないか。

吉田拓郎や坂本龍一、高橋幸宏を知っていても加藤和彦を知らない人は少なくない。
僕自身も知っているとはいえ、映画化されるほどではないと思っていた。
反省・・・。
そして恥ずかしくも思った。

新しい分野を切り開き、多くのミュージシャンも育ててきた。
思い切りリーダーシップを発揮し引っ張ったのではなく、気の向くままさりげなく巻き込んでいく。
演出かもしれないが、感化され見事に巻き込まれいく。

取材を受ける豪華なアーティストや業界関係者をみれば一目瞭然。
その重ねられたインタビューから加藤和彦そのものが映し出されていく。
ハナリー島の大統領らしき人がラストは感動してしばらく席を立てなかったと言っていたが頷ける。
さほど思い入れのない僕でさえ涙がこぼれそうになった。

残念ながら62歳で自殺してしまったが、その想いは今も語り継がれているのだろう。
多くの方がその死を防げなかったのを悔やんでいた。

映画館の観客は多分、僕が最年少。
ほとんどは同世代を生きてきた方。
喜びも悲しみも抱えて観ていただろう。

今年はドキュメンタリーをもっと観ようと思う。
そして、カラオケで「あの素晴らしい愛をもう一度」を歌おうと思う。
そんな作品だった。

再びベトナムで大いに学ぶ その2

前回の続き。

ダナン周辺も観るべきスポットは多い。
有名なホイアンへの観光は夜が遅かったので諦めた。
9年前に一度訪れたことがあるし・・・。
その時は食べ物ブログで紹介してたか。
夜は夜で魅力的だろう。

最終日はゴルフ組と観光組と分かれた。
ブロッサムリゾートチームは観光へ。
充実の朝食後、体を整えて向かったのは五行山。

結局、フォーは朝食ばかりだった。
もっと食べればよかったね。

こちらは初めてお邪魔する観光地。
到着すると既に凄い人の賑わい。
日本人はほぼいない。
ほとんどが中国人か韓国人。
観光バスで到着し、大人数が一気に押し寄せてきた。

5つの連山で「マーブルマウンテン」と呼ばれていると帰国後知った(笑)。
パワースポットとしても有名なのも人気の理由。
歴史は古く「西遊記」の孫悟空も閉じ込められていたという。
500年も閉じ込められていたなんて全然知らなかった。

階段で登ることもできるが、かなり急なのと暑さのためエレベーターで移動。

そこからの景色もなかなか。

サーロイ塔を背景に記念写真を撮り、タンチョン洞窟へ。

ここはさすがに癒される。

歴史も十分に感じることができた。
階段を降りて、せっかくなのでアンフー洞窟にも足を運ぶ。
こちらは別料金。

こちらは地獄をイメージしているようだ。
中に入ると時折LEDで照らされる仏像が・・・。

少し違和感を感じたが、こんな演出も観光客には喜ばれるのだろう。
ダナン湾沿いを走り向かったのはリンウン寺。

信仰心は薄いがここはしっかりと拝む。
レディブッダは全長67mでベトナムでは一番大きな観音像。

こちらの歴史は浅い。
どうしても僕らは観光目的になってしまうね。
ここから眺める景色もいい。

ベトナムでは普段行かないマッサージも経験。
疲れが取れたかも・・・。

最後もベトナム料理を楽しむ。

結局、ビールばかり飲んでいた。

こうして充実した4日間が終了!

といいたいが、最後の最後にハプニングが起きた。
何かの手違いで仲間の一人のパスポートが入れ違い。
その対応でバタバタし、自分たちの搭乗がギリギリとなった。

僕も大慌てで保安所を潜ったため、
アップルウオッチをX線検査のトレーに置き忘れてしまった。
仲間が積極的に動いてくれ、数日後、手元に戻ったが、あり得ないミス。

英語ができる仲間や現地で動いてくれる仲間がいて本当に良かった。
まだまだ半人前。
自分一人だったら対応できなかった(汗)。
海外は他人任せの行動しかとらないが、この時ばかりは英語の必要性を感じた。
反省・・・。


カタコト英語では何も伝わらなかった(汗)

それでも充実したベトナム研修旅行。
西川塾のみんな、お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。