秋に入り話題の日本映画が増えてきた。
「窮鼠はチーズの夢を見る」を観ようか迷ったが、選んだのは本作。
窮鼠~は評判は高く、観たい映画ではあるが、男同士よりは女同士の方がいい。
別の変な意味はなく単にビジュアルの問題。
女性好きな男としての選択。
それは表現がよくないか・・・汗。
窮鼠~は男同士の恋愛を描いているが、本作はそうではない。
ポスターを見る限り、そんな雰囲気を漂わせているが、そうではなく女同士の友情。
その描き方が何ともキュート。
こちらを選んでよかった。
もしかしたら窮鼠~も観るかもしれないけど。
ネタバレさせずに本作を紹介するのは難しい。
少しだけばらすとルームシェアする女性の一人が妊娠からシングルマザーになり、
もう一人がそれを支えるというありそうでなさそうな、
なさそうでありそうなストーリー。
単純な一行の紹介であればハートウォーミングな友情物語だが、そんな単純ではない。
それを求めるのは単純な男だけ。
女性ならではの葛藤があり、感情のコントロールに苦しむ生々しさがある。
頭の中で整理しようとしても整理できない。
気持ちを抑えようとしても抑えることができない。
到底単純な僕の頭では理解できない女性の真の姿を描いている。
セリフとは思えないごく普通の日常会話があると思えば、
とても20代の女性が発しないだろう詩的な表現が入り交じる。
それが少しずつ移り変わる季節と共に人としての成長と普遍を感じる。
シングルマザーとして自立できるか、
友人として寄り添うことができるか、
そこに優劣は存在しない。
お互いの関係はあくまでもフラット。
実際はそんな単純ではないが、
互いに目に見えない境界線を持つことで維持もできる。
それは夫婦関係でも同じ。
今日は単純の使用が多いな(笑)。
本作はCMを繋いだかのような映像が続く。
東京の都会も自然に溢れ、爽やかな印象を残す。
沖縄はなおさらだ。
そして、やたらと顔のアップが目立つ。
主役が美しい2人だがら許される。
これも映像美を意識した演出だろうか・・・。
作り手の感受性なのか、
若い女性をターゲットとした理由なのかは分からない。
ポップな映像と音楽、それとは対照的な苦悩。
それが正解とも受け取れるから不思議な映画。
そんな中で落ち着きを放つのが女医の大塚寧々。
彼女が柔らかさと優しさを醸し出し、女性たちを包む。
久しぶりにお見かけしたが、ステキな女優さんだ。
そして、僕はなぜか三吉彩花に惹かれる。
とびきりの美人ではない。
かなり嫌な表情を連発する。
でも、僕は彼女に惹かれる。
なんだろうな・・・。
僕が彼氏だったら母親は違ったかもしれない。
う~ん、これは映画を観ないとわかんないだろうな。