これからも前向きに 名大社会長ブログ

映画「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」

映画を観終わった後、チャーチルがどんな人者かをググってみた。
写真だけ見れば驚き。
ゲイリー・オールドマンが演じた主役にそっくり。
アカデミー賞を辻一弘氏が受賞したのも頷ける。
無知の状態であればチャーチル首相が
ゲイリー・オールドマンであることは誰も気づかないだろう。

本作はこの特殊メイクが話題になっているが、映画も骨太の優秀作。
いつもイギリスはどんより暗く、
(「英国王のスピーチ」もそうだが、ほんと晴れたシーンがない)
常に曇っている。

そして、重厚な部屋で喋るシーンが多い。
華やかな場は一切ない。
これを疲れた状態で観ると眠気が襲ってしまうかもしれない。

しかし、どんどん映画に吸い込まれていく。
相当のヘビースモーカーで半分アル中のような首相も段々魅力的になってくる。
よくもまあ、あれだけウイスキーのストレートを飲んでいるな(笑)。

それに繋げて言えば、チャーチル首相が地下鉄に乗るシーンがある。
映画にとって最重要で感動的な場面なのだが、
ここでも当たり前のように葉巻を吸っている。
それも赤ちゃんを抱いた母親に語り掛ける。
今の時代に照らし合わせば考えられない。
おおらかな時代だったのだ・・・。

歴史的英断をしたチャーチル首相だが、
強烈なリーダーシップを発揮しているかといえばそうではない。
迷い迷い、悩み悩み、結論を導いている。
人間的な弱さもにじみ出している。

そこがいい。
そして、奥さんが感動的なセリフを言う。
もちろんこのブログではそれを明かすような愚かなことはしないが、
僕はここが一番感動し涙した。

多分、感動のしどころは人によって異なるが、
僕はそこに一番響いたし、自分のあるべき姿を再認識させてもらった。
ちょっと映画とはズレてますね(笑)。

何を守り、何を捨て、どこに誇りを持ち、
一番大切にすべきものは何なのか。
それを考えさせられた。

そんな意味では、本作は世界にメッセージを発しているし、
日本人に対してもメッセージを発しているように思える。

僕はまだまだ歴史を知らない。
点で理解しているだけでは何の意味もない。
それだけを知れただけでも収穫。
感動と共にいい勉強になりました。

映画「クソ野郎と美しき世界」

映画館に入るといつもと雰囲気が違う。
圧倒的な女性客。
それも20代の女性から40代あたりの女性が多い。
普段は同世代の観客も多いのだが、あまり見当たらない。
明らかに浮いている感じがする。
映画の選択を間違えたか・・・。

僕は本作の監督が園子温氏、爆笑問題の太田光氏で、
映画はオムニバス形式で進むという理由で選んだだけ。
しかし、それは少数派、というよりもかなりレア。

多くは元SMAPの3名が解散後初めて出演した映画というのが大きな理由だろう。
極端な言い方をすれば、話題のアイドルのコンサートに
50歳過ぎのオッサンが一人紛れて込んでいる感じ(笑)。

本作は第一話が吾郎ちゃん、第二話が香取くん、
第三話がクサナギくんと独立したストーリーで映画が進行する。

第一話は園子温監督。
好きな監督の一人だが、途中までは全く付いていけないというか、
この映画を選んだことを後悔した。
「これが作りたい映画なのか?遊んでいるだけじゃないか?」
これが素直な感想。

あまり解せないまま次から次へとストーリーは別展開していく。
所々、面白いシーンはあるもののそれほど共感できないまま第三話へ。
第三話の監督は太田氏。
彼はやはり才能豊かな人なんだと感じさせた。

そして、第四話。
別々に展開していたストーリーがここで繋がる。
僕はようやくこのシナリオを描いた園監督のやりたいことが見えてきた。
最初後悔したことを少し後悔。
それほど悪くなない。

この第四話はミュージカル風だがあきらかに
「グレイテスト・ショーマン」のパクリと思わせる(笑)。
僕の勝手な思い込みかもしれないが、
(スイマセン)
これはわざとパクったなと・・・と思わせた。

それにしても浅野忠信にしても、尾野真千子にしても、
満島真之介にしてもぶっ飛んでいる。
映画を楽しんでいるように思えた。

そんないいお互いの関係性の中で出来上がった映画なんだろう。

オーナー社長は最強なのか

今週の週刊ダイヤモンドの特集は「オーナー社長最強列伝」。
僕はこれを雑誌ではなく、楽天マガジンで読んでいる。
それもタブレットで・・・。

楽天マガジンは年間3600円で200冊以上の雑誌を読むことができる。
かなり魅力的だが、お値打ちさに反対に安心してしまって意外と読まなかったり(笑)。
といいながら、普段あまり読むことのないナンパな週刊誌を結構読んでいたり。
肝心な写真は載っていないんだけど。
それはかなり残念(笑)。
まあ、疲れて何もしたくない日なんかは癒しになるんだよね。

ナンパばかりではいけない。
硬派な雑誌も読んで知識を吸収することも必要。
そんなわけでこの特集に辿り着いた。

僕もファミリービジネスアドバイザーの一人として
同族企業の強さは理解している。
長寿企業は圧倒的に同族企業であるし、業績がいいのもそう。

本特集でいえば外国人投資家が評価するのもオーナー企業。
平均ROAの推移にしても、
危機的状況での対応にしても非オーナー企業とは大きな開きがある。
確かに責任の重さの違いはあるだろう。
しかし、ここで比較される非オーナー企業、
サラリーマン社長はちょっと評価が悪すぎるような気がする。

僕はサラリーマン社長。
非オーナーとは言い難いが、完全なオーナーではない。
だが、オーナー同様の責任感はある。
なんら遜色はないと思うのだが、世間はそう思わないようだ。

確かに2期4年程度の雇われ社長はその任期を全うするのが目的かもしれないが、
経営に対しては真剣なはず。
どんな規模でもどんな期間でも勝負しているはずだ。
実績が証明すると言われてしまえば否定のしようもないが・・・。
その点だけが違和感を感じてしまった。

この特集には名古屋を代表する岡谷鋼機さんも紹介されている。
いまやエノキアン協会の会長。
同族企業を代表する同族企業。
久々に大王製紙の井川氏も登場しているし・・・。
もっと知識を深めなければならない。

偶然ではないが、今日、明日は東京でファミリービジネスの集まりがある。
情報交換と共に学ぶ場。

来週末にハーフマラソンの大会があるので、
明日は皇居でも走ろうと思っていたが、多分、雨。
残念・・・。

そんなわけで今日の午後からは東京。
どうぞよろしくお願いします。
何を・・・(笑)

明るい降格

今月の日経トップリーダーの特集は「明るい降格」。
なんだかネタ不足をカバーするために定期的にここから小ネタを拾っている(笑)。

本当はもっと書評ブログを書かねばならないが、最近サボっている。
読書量が思ったほど進んでいないこともあるが、
読み終えた書籍は「若手勉強会」に使用する書籍ばかりなので
ここにはあまり登場させない方がいい。
若手が読むべき本だしね・・・。

話を戻そう。
現在、会社及び僕の課題として役職の定義、行動基準の見直しがある。
各々の職務の役割が複雑化していることもあり、
旧態依然としたやり方では限界を感じることが多い。

なんとか早急にまとめ上げたいが、簡単に作り上げられるものではない。
お互いが納得感を持てる制度作りが重要で、
そのためには慎重にならなければならない。
しかし、みんながみんな喜ぶことばかりがいいわけではない。
時には組織に緊張感を持たせることも必要になるだろう。

今回の特集は星野リゾートの取り組みが紹介され、参考にすべき点が多かった。
一般的に降格というイメージはとても暗い。
マイナスイメージしかないだろう。

しかし、組織の活性化を第一優先にするのであれば、
降格人事は不可避という。
スピーディーな昇格を行うのであれば、明るい降格もセットになるのが正しい。
それはスピーディーな昇格が必ずしも成功するとは限らず、
後から力不足も判明することも大いに考えられる。
その際、そのポジションに留めておく方が無責任といえる。

星野リゾートでは「明るい降格」を定着させるための仕組み作りも行っている。
1.社員同士は役職名で呼ばず、「さん付け」を徹底する。
2.「降格と昇格」と呼ばずに「充電と発散」と言い換える。
3.リベンジを含めて、昇格を活性化するマネージャーへの「立候補制度」
4.新任のマネージャーに大幅な給与アップを約束するなどして、若手の立候補を促す。
5.降格された社員に、「激変緩和措置」を講じる。

なるほど・・・。

現在、名大社には降格人事も給与ダウンもない。
それは守られた環境かもしれないが、イマドキではない。
こんなことを書くと周りが恐れおののいてしまうかもしれないが、
健全な組織を維持するためには必要ともいえる。
将来に向けて前向きに取り組まなければならない。

目的は「次世代のリーダー」を育成するため。
そして、より公平性を重視するため・・・。

「明るい降格」
どう明るく発信していくかな(笑)。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その51

伏見のオフィスに移転を検討し下見をしている時、
窓から外を眺めると名古屋を代表するTV塔が見ることができました。
夜にはライトアップされたTV塔も・・・。
それがこのビルへの決め手でした。

それが移転した際にはその景色を見ることができません。
原因はこれです。

会社の北へ斜め向かいにできた広小路クロスタワー。
この高層ビルができたおかげで本来見ることができたTV塔は隠れてしまいました。
なんだ、なんだ、どうしてくれるんだ・・・。

しかし、くよくよするのは経営者としても人気食べ物ブロガーとしても失格です。
気分は変えなけれなばなりません。

3月20日にこちらのビルの飲食店がOPEN。
というわけで、そのうちの一軒である「mine」さんに行ってきました。

こちらは地中海料理らしいです。
地中海料理といえば、すぐ頭に浮かぶのはアレです。
そう、アレです。
いや、全然頭に浮かびません。

となれば代表的な料理を経験するまでです。
人気食べ物ブロガーは経験を通してその世界を広げていくのです。

「すいません、一番地中海らしいのは何ですか?」
「そうですね。タルトフランベランチですね。」
「えっ、ランチでケーキが凍った状態で出てくるの?」

最大限イメージを膨らませ発言しましたが、
初々しいお姉さんは戸惑うばかりです。
「あっ、すいません。それをお願いします。」
スベッタ感じで頼んでしまいました。

どうやらタルトフランぺとは特注窯で仕上げる
アルザスの郷土料理で薄焼きピッツァのようです。

タルトフランベランチ 1500円

まずはこんな感じで前菜7種類盛合わせが出てきます。
これは男の子が食べるものでしょうか。
人気食べ物ブロガーも新たな領域にチャレンジです。
健康的な感じがたまりませんが、ボリュームも相当です。

そして、メインの登場です。

手前がからすみのタルトフランベで、奥が生ハムのタルトフランベです。
これは男の子が食べるものでしょうか?
と再び疑問が湧きますが、意外とズシッと体にきます。
これでお腹がいっぱいになるのか不安でしたが、
すぐに解消されました。

すでにお分かりかとは思いますが、
ここは一人で入店する勇気はありません。
名大社女子と一緒です。
仲良くシェアすることも忘れません。

調子の乗ってデザートも追加で注文してしまいました。
新しいお店はなにかとワクワクします。

51回を迎えた伏見シリーズは路線を変えてみましたが、いかがでしょうか?
ちょっと無理があったかもしれませんね。

ごちそうさまでした。
来週は通常路線に戻します。

「シンギュラリティに備えるリーダーシップ」とは

先週、金曜日は中部経営塾。
昨年もほぼ同じ日程で同じ会場、そう、名大社。
そして、講師も同じ、そう、中部経営塾の師匠とも言うべき鬼澤慎人氏。

今や毎年の恒例行事。
一貫したテーマはリーダーシップ。
今回は「シンギュラリティに備えるリーダーシップ」
と今まさに求められるもの。

名大社からは僕とミズタニ、ウスイが参加。
他のリーダーも参加させたかったが、イベントが重なっていたためそれは断念。
来年は必ず参加してもらうことにしよう。

鬼澤氏の進め方は一方的に講師が話すのではなく、
参加者を上手く巻き込み、グループで話合わせるのがスタイル。
今回も4名のグループでその時々に与えられるテーマで議論を重ねる。
やはり他者から学ぶことは多い。

シンギュラリティとはテクノロジーの進化のスピードが無限大になること
を言うがここに対しての言及はなかった。
しかし、いつも求められるのは「変化」。
大きく捉えれば同じ。

特に45歳を過ぎた僕のようなオジサンは放っておけば
思考停止になりやすく変化に疎くなる。
それは避けたい。
僕も社内では、変化、変化と言い続けている分、
自分が常に変化していかねばならない。
そのためには継続的な学びと常に新たな情報を仕入れること、
それを使うこと、そして考え続けることが必要。

たまたま昨日読んだ日経トップリーダーの
安田佳生氏のコラムでもそれに近いことが書いてあった。
そもそも僕らが学校で習ってきたのはとにかく覚えること。
先生に対して意見や考えを述べるのではなく、
正解を答えることを求められてきた。
それでは今の時代は通用しない。

学力の定義も変わってきたと鬼澤氏は言われる。
現在の学力とは、
1.知識、技能
2.思考力、判断力、表現力
3.主体性、多様性、協働性
という。

これを教えなければならない先生も苦労するが、
先々の社会を予測すれば正しいと言えるだろう。
僕が小学生、中学生の頃、こんな定義で学んだいたら、
もっとまともな大人になっていたかもしれない(笑)。
思考力も論理的、創造的、弁証法が求められる。

僕が論理的思考力を身に付けようとしたのは40歳手前。
この時にまだ気づいただけでも良かった。
今でも大半は右脳で仕事しているが、
気づかなければとんでもないことになっていたな(笑)。

特にこれからのリーダーは情熱だけでなく真の「学力」が必要となる。
それを改めて学べただけでも参加した甲斐があるというもの。
その他にも多くの気づきを頂いた。

鬼澤さん、中部経営塾の事務局のみなさん、ありがとうございました。
来年も会場は提供させて頂きます。

終了後は恒例の懇親会。
ここでも楽しい時間を共有。
こういった場合、なぜか最後は名古屋ナモ締め。
そして、なぜか僕が締める。
えっ、これも定番?(笑)。

まあ、それはよしとして、
素晴らしい機会をありがとうございました。

映画「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」

原題は「The Post」。
この原題の方がいいと映画を観終わった後、素直に感じた。
邦題の方が刺激的だし、観客動員には貢献するとは思うが、
ここに登場する人物を思うと原題の方が似合っている。

これはあくまでも僕の感想。
邦題を考えた人を非難しているのではない。

これも映画を観終わって気づいたのだが、
監督はスティーブン・スピルバーグ、音楽はジョン・ウィリアムズ。
(最初からそれくらい知っとけ・・・笑)
なになに、このコンビ。
そして、主役の二人。
メリル・ストリープとトム・ハンクス。
1980年代の代表選手じゃないか・・・。

もちろん今も現役で第一線を走るスタッフとキャストだが、
このメンバーがこの作品を作ることに大きな意味があると思う。
これもあくまでも自分勝手な見方。

この作品は実話で米国の闇を描いている。
それは自分たちがその闇を表現しなければならないという使命感。
その使命感は当時を物語るだけでなく、今の時代にも繋がる使命感。
ここに彼らのメッセージがあるのではないかという、
あくまでも僕の勝手な想像力。

映画はひたすら硬派。
1970年代の姿を巧みな時代考証(多分・・・)であぶり出していく。
どんどん引き込まれ、まるで自分も当事者になってしまったかのよう。

新聞社の社主であるメリル・ストリープと編集主幹のトム・ハンクスは対照的な人物。
ここで役名にすると混乱するので俳優名(笑)。
どちらの考え方も理解できる。

真のジャーナリズムは何なのかを問うている。
社主を囲む幹部は保身に走る。
一見、会社を守るようにも思えるが保身とも受け取れる。
本作では究極の選択を迫られるシーン。

果たしてこんな時はどんな決断をすべきか。
環境は全く違えども僕も責任者の立場としてはどんな決断をするか、
映画と同時進行で考えた。

判断を誤れば会社を潰し、社員を路頭に迷わせることにもなる。
これは難しい。
経営幹部はケーススタディとして観るといい(笑)。

ここまで書いたところで、映画の中身はさっぱり分からない。
社会派ドラマくらいの認識しかならないだろう。
それでいい。
中身は映画を観て理解すればいい。

では、この作品は観るべきかどうか。
観たほうがいい。

特に何が正義か、
何を信じて自分は判断すればいいのか、
一番大切にするのは何か、
今はそんなことを考えることが難しくなっている時代。
だからこそ必要な気がする。

それにしてもトム・ハンクスは映画出過ぎじゃないか(笑)。

最近、本来観るべき日本映画の数が減り、
洋画ばっかり観ている映画コラムニストのブログでした。

入学式

イマドキの父親としては失格かもしれない。
僕は娘、息子の入学式や卒業式には出席したことがない。
遠い記憶を辿れば幼稚園の式には出たかもしれないが、小・中・高校は一切ない。
ましてや大学なんてその気すらなかった。
しかし、いろんな方から話を聞くと最近は大学の入学式でも
父親が出席するケースは結構多いという。
残念ながらイマドキではない・・・。

そんな僕が一昨日4日に母校の入学式に出席した。
なんと来賓として。
昨年から後援会会長という役を仰せつかり、頻繁に行事に呼ばれるようになった。

今回は入学式。
それも来賓代表で挨拶をしなければならない。
自分自身の入学式なんてすっかり忘れているし、
今まで出席もしていないので、どんなものかも分からない。

まあ、何とかなるだろうという安易な考えで出させてもらった。
そもそも後援会会長なんて受けるはずもなかった。

それは一昨年の春の話。
懇意にしている大学の校友課の課長から連絡があった。
「山田さん、後援会の名古屋副支部長をやってもらえませんか?」
「いえいえ、忙しいし、そんなの無理です。」
「なんにもやることないですから。名前だけなので・・・。お願いします。」
「分かりました。それだったら受けます。」

この自分の短絡的な判断が間違っていた。
気がつくと一年後、後援会長になっていた。
まんまと嵌められたのか・・・(笑)。

そして、大きな仕事として入学式で祝辞。
入学式会場に出向き、打ち合わせ。

「来賓の挨拶は何名されるんですか?」
「あっ、来賓は後援会長の山田さんだけです・・・」
「えっ、オレだけ??」
挨拶は学長と僕だけ。
あとは学生代表の宣誓と答辞のみ。

その時にようやく気がついた。
メチャクチャ重要な役割じゃないか。
一昨年の「なんにもやることないですから・・・」。
あの言葉は何だったんだ・・・。
チラリと校友課長を見るとニコニコと笑っている。

舞台の来賓席に座り幕が開け、入学式が始まった。
会場には2521名の新入生。
別会場で保護者は映像を眺めているとのこと。

厳かな雰囲気。
ピーンと張りつめた緊張感。
学長が学長らしい告辞を述べる。
「あんな固いこと言わなきゃならんのか」
しっかりと折り込まれた告辞は演壇に置かれる。
僕は一応ペラ1枚の走り書きのような挨拶文は用意したが、
式辞用紙なんてないし、その時感じたことを何も見ずに話そうと思っていた。
ネタとしては最近よく使うスマホ150回、177分も盛り込んで・・・。

学長の話が続く。
高尚な話の流れで言われたのが読書のススメ。
そして、スマホネタも。
なんと177分使用するという話もその中でされてしまった。
完全なネタ被り。
「え~っ、ちゃんと教えてよ~」
と心の中で叫ぶ。

こうなったら開き直ってやるしかない。
みんな固くても疲れてしまう。
一人くらい柔らかいのがいてもいい。
自分勝手に判断し、演台に立ち祝辞を述べた。

ペラに書いておいた
「スマホを捨てよ。街に出よう。」
意外といい言葉だと自分で思っていたが、
他のことを話しているうちにすっかり忘れてしまった。
それでも何とか終了。

入学式が終わり控室に戻ってくると何名もの偉い方から
「山田さん、良かったよ。気持ちがこもっていて良かった。」
とありがたいお言葉。
少しだけホッとした。
偶然にも保護者として出席していた高校の同級生も褒めてくれた。

よし、来年も開き直って、この路線でいこう。
来年はネタも考えず、その場で思ったことを喋ろう。
なんて、いい気になってみた。

これだけ多くの学生を前に話をするのは初めてだったが、僕にとってもいい機会。
舞台から学生の写真を撮ろうと思ったが、さすがに不謹慎なのでやめた(笑)。

入学おめでとう!
充実した学生生活を送って欲しい。
新入生に乾杯!!

食べ物のはなし 伏見シリーズ その50

今回で伏見シリーズも50回を迎えました。
前回の円頓寺シリーズは50回で最終回を迎えましたが、
伏見シリーズはまだまだ継続できそうです。
これもひとえに読者の皆様のおかげです。
これからも人気食べ物ブロガーとして精進してまいりますので、
どうぞよろしくお願いします。

さて、記念すべき50回です。
ここは伏見を代表するお店に行かねばなりません。
とはいえ、既に伏見を代表するお店もたくさん紹介しています。

「どこだ、どこだ・・・」
少々焦りを隠せない人気食べ物ブロガーでしたが、
まだ紹介していないお店がありました。

こちらです。

ヒルトンホテルの東側にある「蔵人厨ねのひ」さんに行ってきました。
ねのひといえば盛田酒造。
愛知県を代表する蔵元です。
ソニーの盛田昭夫氏を思い出す方も多いでしょう。

「お~、これは50回記念に相応しいじゃないか」
一人大きく頷きます。
美味しい日本酒を飲みながら一品一品紹介したいところですが、
ここは正統派としてランチの紹介です。

カウンターに座り調理場を覗き込むといかにも職人らしき姿が機敏に動き回っています。

ランチメニューを眺めます。
いくつかある中で選んだのが、魚介の御馳走膳。
やはり日本酒が欲しくなります。
しかし、ここは我慢です。

じっとテーブルを眺めながら、耐えるのみです。
集中力を欠いているせいか文字が頭に入ってきません。
しばらくすると奥の調理場から差し出されました。

魚介の御馳走膳 1500円

4種類の魚介。刺身、焼魚、煮魚、揚げ物が並びます。
「お~、なんて美しいんだ・・・。これはどこからどう見ても50回記念だ!」
またまた大きく頷きます。

そして、汁物は味噌汁か粕汁を選ぶことができます。
ここはやはり粕汁です。

魚、ご飯、粕汁の順で食べていきます。
魚は生、焼、煮、揚の順番です。
これがグッドサイクルです。
白飯もどんどん進んでいき、ついお替りをしてしまいます。
いつの間にか日本酒の存在は忘れていました。
魚はどれも美味しく頂くことができました。
50回記念は読者の皆さまにも満足いただけたことでしょう。

ごちそうさまでした。
51回目以降も頑ります。

「ふくおか食べる通信」より

僕の友人にカジ(梶原圭三)さんという同級生がいる。
幼馴染みでも大学の同期でもない。
今から12~13年前に通っていたビジネススクールで出会った仲間。
今や僕の師匠となっているマッピーのマーケティング基礎のクラスで
カタライザーをしていたのがカジさん。

当時はIT部品メーカーの名古屋支社の支社長をされていた。
たまたま同級生で、ちょくちょく一緒に飲むようになり、
その時々の状況は伺っていた。
東京の大手メーカー系列の商社に転職し活躍。
そこで骨をうずめるのかと思っていたら、
昨年、地元の福岡で起業された。

元々そんな雰囲気は漂わせていたのだが、50歳を過ぎての一大決心。
家族もあり、なかなかできることではない。
その勇気と行動力には感動するばかり。

そんな彼が立ち上げたのがこれ。
ふくおか食べる通信

「知産知消」の考え方。
一般的に「ちさんちしょう」といえば「地産地消」。
その土地で作られたものをその土地で食べることをいう。
カジさんはそれをベースにしながらも時代の変化に合わせ、
新たな考え方を持ち込んだ。
それが「知産知消」。

知っている人が作ったものを、お互いに知っている人が食べるという考え方。
それに拘り事業を展開。
少なからず僕も応援でいればと思い、一口賛同することに。

昨年の秋からスタートした「ふくおか食べる通信」は
2ヶ月に一度、情報誌と旬な食べ物を送ってくれる。
これまでは柿と梨。

今回はブラッドオレンジ。

カジさんからは「インスタ映えをする投稿をお願いします!」
とメッセージが届いたのだが、それらしい写真はない(涙)。

そもそもほとんど自宅で食事をしないので、
いつの間にか届いた食べ物が消えているというのが真実。

このブラッドオレンジも他の知り合いの投稿は
美しくカットされたものだったり、調理されたものだったりする。
僕は酔って帰った時に力任せに皮むき食べたオレンジが唯一。
とても瑞々しく美味しかった。

あとは残念だが、気づいた時にはすべて無くなっていた。
嫁さんにどうだったかと聞くと「美味しかったよ~。」と一言。
まあ、これも貢献の一つかな・・・。

そんな感じで、柿も梨もほんの少ししか食べていない。
本当にカジさんに協力できているかどうか微妙だが、
このブログが少しでも宣伝になれば許してくれるだろう(笑)。

毎回届く食べ物も当然だが、情報誌もこだわりを感じる。
生産者の想いも伝わるし、レシピや地域の情報も魅力的。

興味を持った方は是非、お問い合わせを!
コチラから・・・。

5月は有機新茶。
とても楽しみである。