ちょうど1週間前のこと。
ラーニングエージェンシーさんのセミナーに参加。
講師は神戸大学大学院の服部泰宏准教授。
採用力検定協会の理事でもある方だ。
テーマは「これからの採用戦略のあり方:就活ルール廃止を受けて」。
服部先生の話は以前も伺ったこともあるが、伺う度に納得させられる面が多い。
また、話術も確実に腕を上げられている。
上から目線ですみません(笑)。
この日もそもそも企業はなぜ人材を採用するのかという当たり前すぎて抜け落ちてしまいそうな話から、
南極探検隊の募集広告の話まで多岐に及んだ。
ちなみに100年以上前にロンドンで出された南極探検隊の新聞広告はこれ。
・求む男子。
至難の業。わずかな報酬。
極寒。暗黒の日々。絶えざる危険。
生還の保障は無い。
成功の暁には栄誉と称賛を得る。
この募集広告では5000人を超える応募者があったという。
その広告の意図をグループでディスカッションし、お互いの考えを述べ合った。
多くの意見が出たが、そこに正解、不正解はない。
いろんな捉え方があるだろう。
ただそこでいえるのは、働いた方にリアリティショックは存在しないということ。
実際は少しはあったかもしれないが、
ここまで厳しい条件が提示されれば、相当な覚悟を持って応募するしかない。
秀逸な募集広告といえる。
昨今、あちこちでリアリティショックという言葉を聞く。
組織に加わる前に抱いていた勝手なイメージが、期待と現実のギャップでリアリティショックが生じる。
期待があまりにも大きいと結果的に離職に繋がる。
それを防ぐために企業側も学生や求職者側もRJP(Realistic Job Preview)を心掛ける。
いい情報も悪い情報も正直に伝えることが必要。
それによりリアリティショックを解消する。
そんな手法についても服部先生は分かりやすく伝えられた。
参加者の多くが唸らされたんじゃないかな・・・。
セミナー終了後は講師経験のある方と懇親会。
服部先生の不参加は残念だったが、ここでもいい情報交換ができた。
ここで出た話題の一つがリアリティショック。
セミナーでは採用側の話だったが、最近は企業側にもいえるだろうということ。
若者の考え方に僕ら50代はギャップを感じてしまうことも多い。
あんな軽い名刺をなぜ両手で受け取らなければならないのか、
エレベーターは出口に近い人が先に降りればいいんじゃないか。
「意味が全く分からん」
と新人研修に参加した新入社員が怒って帰ってきたという。
今まで当然のこととして学んだマナーは理解できないらしい。
僕らからすればその発言がリアリティショック(笑)。
確かに行為だけでなく意味を理解させる必要はあるだろうが、ギャップを感じるのは事実。
リアリティショックは企業側だって感じるもの・・・。
そこも含めお互い納得する関係性は作らねばならない。
そんな点も含め考えさせられたセミナーだった。
ありがとうございました。