著者の田宮氏とは何度か同業者の集まりの中で話をさせて頂く機会があった。それが理由ではないが、本書もありがたいことにわざわざ送って頂いた。
せっかくなら、サイン入りで送ってもらえると更にうれしかったけど・・・
(スイマセン)。
本書は新たな知識を得るというよりも、自分が考える親の関わり方と照らし合わせ読ませてもらった。そのほとんどは僕が思うことと同じ。納得する面が多かった。そんな表現をすると自分が同レベルのようだが、それは田宮氏にあまりにも失礼。
僕が漠然と考えていることをしっかりと言語化され、それに根拠あるデータが加えられたり、更に有益な情報が盛り込まれているのが本書の内容。決して同じではない。
特に本書では、そのポイントを80項目に分け掲載されているので、かなりわかりやすい。親向けであるのは間違いないが、当事者である就活生にもかなり受け止めやすいのではないだろうか。客観的な物事の捉え方もできるだろうし・・・。
僕が注意してチェックしている面もあるが、ここ最近親向けの就活本が多い。
僕のブログだけでも
ウチの子 内定まだなんです
大学キャリアセンターのぶっちゃけ話
就職に強い大学・学部
親は知らない就活の鉄則
と取り上げている。読んだのは、もっと多いかも・・・。
就職活動を行う子供よりも親の問題として捉えられることが多いのだろう。それは親が子供にアドバイスするというより、第三者が親にアドバイスをする意味でも・・・。就職問題に限らず、子育て全般の問題として考えるべきなのかもしれない。
僕も来月は親御さん向けに講演を行う機会を頂いた。何を話すべきかはこれから吟味していくが、本書も参考にさせてもらいながら、その関係性についてじっくりと考えたい。
先週の那古野塾は、中小企業のM&Aについて学んだ。
講師は名大社のクライアントでもある株式会社Bricks&UKの梶浦社長。名古屋では広範囲で活躍される税理士事務所。市場がシュリンクしている税理士業界で、シェアを伸ばしているのはそれだけでも実力がある証。
その梶浦社長から講義を受ける機会を頂いた。
正直なところ、僕は企業の買収も譲渡も考えていないので、特に関心のある分野ではない。しかし、関心がないと言って済まされる時代でもないとは認識している。マスメディアや小説ぐらいしか触れたことのないM&Aについて、最低限の基礎知識は持ち合わせないといけない。
企業の辿る先は4つしか選択肢がないという。
①事業継承 ②M&A ③IPO ④廃業。これがその4つ。一般的な企業の存続を中心に考えた場合、③や④の選択はかなりレアなケースとなるだろう。株式を公開してパブリックな会社になるという選択は余程の事がない限りできない。
また廃業についても、雇用する社員の事を考えれば簡単にできることではない。ましてや多額の借金があれば廃業したくてもできない状況となる。
そうなるとM&Aという選択は、無視できる存在ではないのだ。
昨今の不安定な時代になれば、中小企業にとっても視野に入れなければならない。実際、今回講座ではM&Aを検討中の経営者も結構多く参加されていた。
同業者を買収し事業の拡大を行う水平統合や、川下の会社が川中の会社を吸収する垂直統合で事業を優位に進めるなどメリットもある。コスト面で考えた場合でも、M&Aの方がリスクが少ないケースが多いようだ。
だが、自分たちの思惑は簡単ではなく、理想とする買収先は宝くじを買うような確率でしかないらしい。
地方銀行と言えども、M&A情報を持っている銀行は少なく、融資まで含めて提案ができるのはほんの限られた銀行だけのようだ。やはり小説のようにはいかないのだ。
そして、買収先のデュー・ディリジェンスが肝で、人事や財務は特に重要だという。この調査が徹底されないと買収後、とんでもないトラブルに巻き込まれることもあるようだ。
その他にもいくつかポイントとなる項目を教えて頂いたが、全体的に仕組みを理解できただけでも十分価値があった。
この事務所では、できるだけM&Aがスムーズに行えるように多くの買収や売却案件を出している。もちろん法に触れない形で・・・。
少しだけサンプルを見せてもらったが、これが社会の縮図だともいえる。僕の身近な会社でもないとは言い切れない。
いずれにせよ、あらゆる角度から事業を見て、あらゆる想定をしなければならない。とても難しいことだけど・・・。
いい勉強をさせてもらいました!
著者の原田社長を、てっきり10歳ほど年上の方と思っていた。しかし、そんなことはあるはずない。アップルジャパンの社長から日本マクドナルドの社長に移って、既に8年になるのだから、どう考えても計算が合わない。
実際は僕より18歳年上の63歳。それだけ若々しく見えるということだ。
毎朝10キロのジョギングを欠かさないという。フルマラソンのタイムも4時間ちょい。
ランナーで経営者でという無理矢理な僕との共通点を見出しても、そのレベル差は圧倒的。比べようとすること自体、失礼な話だ。
そんな原田社長がマクドナルドの経営戦略から、実践を通して学んだこと、スティーブジョブズから教わったことまで熱く語っている。その語り口は見た目通り、実にストレート。何の迷い無なく言い切っている。
言葉そのものに自信が溢れている。揺るぎない態度はどんな意見も抵抗勢力もはねのけてしまう。かといって、傲慢ワンマンでもない。
過去において数えきれない失敗もあるが、それを乗り越えるタフさと失敗から学んだ経験で自分たちの向かうべき道を提示している。
企業がこんなトップばかりであれば、社員は何ら迷うことはない。そのビジョンに身を委ね、自らが先頭を切って走る者が登場するのだろう。
本書を読むと経営者にとってマーケティングスキルが重要であることや、強烈なメッセージがリーダーの存在感をより強くことが十分に理解できる。実践の場を通したリーダーシップ論が著者の表現したいことのようにも思える。
巻末にはファーストリテイリングの柳井社長との対談も掲載。柳井氏の新作も読んでみたいが、既に何冊も読んでいるので、今回はこちらを優先。
お互いの共通点は多い。年齢が近いことはどうでもよく、事業に関する考え方が非常に近い。どちらの企業も業界トップであるが、決して安住はしない。生き残りためにはナンバーワンでなければならないと・・・。
地域ナンバーワンなんて言っている自分は遥かにスケールが小さい。その表現方法から、甘えの構造を持っていることは否定できない。
一流の経営者の著書を拝読すると自分の未熟さを痛感することが多く辛くなる。
それが学びなんだろうけど・・・。
昨日に続いて、本日もイベントのご案内。というよりも宣伝。
「エンジニア就職・転職フェア」を開催した翌週10月9日(火)は「なごや就職応援フェア」は開催する。昨年まで「名古屋市会社合同説明会」という名称で開催していた名古屋市、名古屋商工会議所主催の新卒及び卒業後3年以内の若年者対象のイベント。3年目の今年は更にスケールアップしてイベントを行う。
昨年までは会場のキャパの問題もあり1日あたり48社がMAXの状態であったが、今年は78社の企業に参加頂く。当初は70社で予定を組んでいたのだが申込み数が多く、会場レイアウトを再度調整し78社まで対応したのだ。それでもお断りをした企業も出てしまったが・・・。
そんな状況から判断してわかると思うが、人手不足を感じている企業は多い。若手を中心に積極的に採用を検討している企業が数多く存在する。まだまだチャンスは多いのだ。
当日は企業との面談コーナーとは別に就職応援コーナーも設けている。ここではキャリアカウンセラーによる就職相談を始め、就活のための講演やワークショップも用意し、来場者のサポートを行う。
思うように就職活動が進まないと自分を見失ってしまうケースもあるかもしれない。当たり前と思えることも気づかないうちに抜け落ちてしまったり・・・。
そんな場合こそ、遠慮をせずにこのコーナーを利用してもらいたい。いい振り返りができるはずだし、最近就活を始めた方には新鮮な情報が得られるはずだ。
何度も言っているが、あきらめない若者は最後まで応援する。
そんなイベントの詳細はこちら
<日時>2012年10月9日(火)
12:00~17:00
※特別講演は11:00から行います。
<会場>ウインクあいち 8階展示場
名古屋駅徒歩2分