う~ん、なんだろうか。
メチャクチャ優秀作品とは言い難い。
歴史に残る作品でもない。
きっと2019年日本映画ベストテンにも選ばれないだろう。
しかし、とても愛らしくステキでホロっとくるいい映画。
全編通してそれを感じさせてくれる作品。
深く考えさせるわけではない。
しかし、もっと考えなければとも思う。
自分の人生はどうあるべきか。
しかし、そこまで真剣でもない。
その程よさがこの作品の最大の魅力であり、自分の人生を問いながらも悩むまでには至らない。
まあまあそれでいいじゃないか。
本作は2007年に公開されたアメリカ映画が原案。
元の作品はジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが主役の人間ドラマ。
残念ながら僕は観ていない。
もし、この作品を観てからの鑑賞であれば別の感想を持ったかもしれない。
それがいいと言う方もいるだろう。
ただ僕はシンプルにこの作品のみでOK。
70歳過ぎのアイドル吉永小百合さんと
日本で一番カッコいい50代天海祐希さんとの共演だけで十分なのだ。
ある意味、ロードムービー的な要素はあるが、そこまで情緒的でない。
どちらかといえばファンタジーな世界。
それが死に向かう重さを吹き飛ばし、ワクワクした世界を演出する。
だからこそ観る者をシアワセに導く。
先行きの短い人にも希望を与えるステキな作品といえるだろう。
すみません・・・・。
それだけじゃない。
まだまだ先行きの長いはずの僕も人生を見つめ直す。
最後の最後に僕のやりたいことは何なのか?
間もなく寿命を迎えるとしてやり残したことはないか?
普段はいつ死んでもいいと思いながらも、死を宣告されたらしどろもどろするはず。
これもいい気づきといえるだろう。
そして、どうでもいいことをいくつか浮かんできた。
主役の二人は本当にスカイダイビングをやったのか。
本当にエジプトに行ったのか。
宇宙には間違いなく行っていないはずだが、宇宙服を着て喜んでいたのか。
本作は主役の二人が演技したのではなく、ただ楽しんでいるようにしか思えない。
だからこそ、一緒に笑えるし一緒に泣ける。
そう感じるとやっぱ映画っていいよね。
そして、思う。
こんなふうに死を迎えたらいいと・・・。