一昨日のクラブ愛知では、理研産業株式会社の福田社長に講話を頂いた。クラブ愛知は朝7時に大学の偉大なる諸先輩が集合される朝早い勉強会。
講演内容は「補聴器業界について」。
今回は、これまで僕が多くの場で拝聴してきた講演とは全く異なる分野で縁のない世界。きっとこういう機会でないと知ることもなかっただろう。そんな意味では新鮮で、新しい知識を身に付けることができた。
理研産業さんは補聴器業界ではトップクラスのシェアを誇り、当社のクライアントでもある。新卒採用でも実績を頂いているのだ。
そんな関係でありながらも、これまで全くと言っていいほど、関心がなかった。すみません・・・。
現在の補聴器の普及率は15%程度。65歳以上であれば3人に1人、70歳以上であれば2人に1人が補聴器を必要とされるようだが、まだまだ浸透していないのが現実。先進国の中で、日本はかなり遅れているようだ。
しかし、補聴器のデジタル化や小型化が進み、今後マーケット的には拡大傾向にあるという。
そのため、成長業界として捉えられることもあり、最近は新規参入も多くなっているとのこと。特に低価格化が進み、利益を生み出しにくくなっているメガネ小売業界からの参入が多いようだ。
目と耳が切り離せない関係であるとすれば、そのマーケットに進出するのは当然と言えるだろう。
そんな業界全般の話から聴覚の基本的な知識まで、多くのことを教えて頂いた。
その中で印象に残っていること。
右耳から入った音は左脳に伝わり、左耳に入った音は右脳に伝わる。言語脳である左脳と感情脳である右脳のどちらかに話しかけるかによって理解度も違う。より理解をさせようと考えるのであれば、右耳に話しかけるのが効果的なのだ。
なるほど!僕の話を理解していないのは、左耳に話しかけていたからなんだ!(それは違うかもしれないが・・・)
時と場合を考え、そんな使い分けをしてみるのもいいだろう。
ありがたいことに今のところ、耳に不自由はしていない。しかし、いずれ補聴器が必要な時もくるだろう。そんな時は、どうぞよろしくお願いします!
このブログのタイトル。あまり相応しくないな・・・。
2012年9月13日
ちょっと耳に痛い話
2012年9月11日
「業界リサーチ2014」完成!
名大社としては2013年卒学生のサポートを継続しているが、業界的には完全に14卒向けの企画にシフトしている。
同業他社と比べのんびりモードであるのは事実だが、あまりのんびりしていては置いてきぼりにあってしまう。就職サイトのオープンは12月とはいえ、学生さんに就職の意識付けは行わねばならない。
そこで昨日、納品されたのが「業界リサーチ2014」。
地域性を重視しながら、東海地区を牽引する自動車業界から、サービス、インフラまでのあらゆる業界を17つに分類し、一冊にまとめている。
巻頭記事は、毎年お世話になっている名古屋を代表するエコノミスト 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの内田俊宏氏のインタビュー。
このエリアではTV、新聞によく登場されるのでご存知の方も多いはず。今回もわかりやすい表現で、東海地区の今後を語って頂いた。インタビュー時は僕も同席し、頷きながら話を伺ったのだ。
今年はオマケとして、僕のインタビューも・・・。
学生さんに向けて偉そうに語っている(本当はそうでもないけど・・・)。参考にならなかったら、ご勘弁を!(笑)
この冊子は、お世話になっている大学で配布をしてもらう。3年生全員に配って頂ける大学も多く、昨年も途中で在庫切れになってしまった。大変ありがたい話。
今年は昨年よりも印刷数を増やして、各大学のガイダンスや当社のイベントで配布する。少しでも就職活動の参考になれば幸い。そして、名大社もしっかりと活用して頂きたい。
そろそろ学生の夏休みも終わる。3年生は就職活動の準備に入っていくだろう。まずはこの「業界リサーチ2014」を手に取って、情報を吸収してもらいたい。
2012年9月10日
ロスジェネの逆襲
ロスジェネの逆襲 (2012/06/29) 池井戸 潤 |
著者の池井戸潤氏には、「下町ロケット」を読み、はまってしまった。とは言っても、本書が2作目で「オレバブ」シリーズ第3弾だとは全く知らなかったが・・・。
本書の主人公はバブル世代のビジネスマン。
一般的にバブル世代のビジネスマンは、社会の迷惑者的な扱いをされ、会社の足を引っ張る世代として登場するケースが多い。
就職時期に企業側にちやほやされ、入社間もない時期にもダブルのスーツを着たりして、社会に対する認識が甘い。いわゆる「新人類」と言われた世代である。
僕は1989年入社なので、まさにバブル世代。
確かに入社して2~3年で、ろくに仕事もできないくせに、コンパばかりしたてし、ダブルのスーツを身にまとっていた。ごくごくまれにその当時の写真を見るが、恥ずかしくて仕方ない。社会の批判の的になっても当然だったのかもしれない。
しかし、そんな時代が長く続くわけではなく、バブル崩壊後は、相当きつい経験をしていた。僕としては、その段階でバブル世代も2つに別れると思うのだが、それは当事者が勝手に思っていることに過ぎない。世間ではみな同じなのだ。
バブル世代以降が、ロスジェネ世代。これもステレオタイプ的に扱われることが多い。
本書はそのバブル世代とロスジェネ世代の特徴を巧みに引き出し、エンターテイメントに仕上げている。ハゲタカを読んでいる気分で読み進めてしまった。面白かった要因の一つは主人公に対する「共感」だろう。立場も業界も違うが(フィクションだし・・・)、その生き様に共感した点が強い。
本来は1作目から読むべきなのだが、この3作目を読んで過去のシリーズを読んでみるのも、どこかの映画を観ているようでいいかもしれない。
いかん、いかん、あまり小説を読んでいる時間はないというのに・・・。
2012年9月8日
歴史をもっと勉強しないと・・・。
一昨日は、久々の那古野塾。
5月に参加して以来なので、4ヶ月振り。以前オフィスを構えていた中日ビルには、この那古野塾でしか行かないな・・・。既に懐かしさを感じてしまう。
今回のテーマはビジネスネタではなく、「それぞれの本能寺~信長の幻、光秀での望、家康の機ー時代を変えたもの~」と歴史物。
講師はおかざき塾歴史教室主宰の市橋章男氏。当たり前の話だが、歴史に造詣が深く、ひとつひとつの言葉に重みがある。
「本能寺の変」が起きたか起きないかで日本の歴史は大きく変わっていただろう。そのあたりの真相について、いくつかの仮説に基づき、深い話をして頂いた。
僕なんかは日本史で習った程度の知識なので、歴史を表面上でしか理解していない。山本周五郎あたりの小説は読んだが、歴史上の人物を描いた書物はほとんど読んでいないため、今回の話は全てにおいて新鮮だった。(メインテーマは戦国時代だが、江戸や明治についても貴重な話を伺った。)
僕らが歴史を学んだ頃は、明智光秀は反逆者で悪役的要素が強かったが、最近はヒーロー的な要素もあり、人気が高いようだ。逆に織田信長が悪役と捉えられるようで・・・。
しかし、市橋氏に言わせれば、歴史上の人物でいい人物も悪い人物もないという。それぞれの時代を懸命に駆け抜けた結果が、どう評価されるかだけで、余程の犯罪者でない限りは、その決めつけは間違っていると言われるのだ。納得・・・。
捉え方によっては、信長も光秀も全く異なる評価がされてしまうのだ。
今回の講演では、大河ドラマで見るような凄まじい「本能寺の変」を解説するのではなく、どんな背景から光秀がこのような行為に及んだのか、また、その過程で家臣はどんな心理状況であったのかを分かりやすく話して頂いた。
どうやら「敵は本能寺にあり!」なんていう雄叫びはドラマの世界だけのようだ。
これが貴重な信長像
(肖像画を写真に収めた画像を同級生経営者 櫻山さんが撮影し、それを拝借。何のこっちゃ・・・)
90分近い講演は、自分が全く知る由もない話が展開され、知識の浅さを露呈すると共に、もっと歴史を学ぶ必要性を痛感した。ありがとうございました。
講演会終了後は、懇親会。以前のブログにも書いた隠れ家的なお店で親睦を深めた。
ここでは大先輩の経営者から教えを頂くことが多く、大変ありがたい飲み会。経営者として大切な考え方も教えて頂いた。
歴史を学び、現実を学ぶ。
僕のようなレベルの人間は、こういった場から少しずつ吸収をしていかねばならない。教えて頂いても忘れてしまうことが多いので、繰り返し、繰り返し。
繰り返される歴史を知ることで、少しずつでも自分のモノにしなければならない。
2012年9月6日
Tシャツを作ってしまった・・・
僕の趣味と言おうか、ワガママと言おうか、とうとう会社でマラソン用Tシャツを作ってしまった。
来る22日(祝)、ナゴヤドームで開催されるアクトスリレーマラソンに会社で出場するにあたり、お揃いのTシャツで参加することを決めたのだ。
オモテ面はfacebookページキャラクターのシャルオ。
そして、ウラ面はド~ンと大きく出た。
今年制作した会社パンフレットの表紙のコピーをそのまま使ったのだが、より泥臭くベタベタなデザインになった。
今度のアクトスリレーマラソンは会社のメンバーと内定者8名で参加する。
全員で楽しく走り一体感を高める事が大きな目的だが、会社の認知を向上させる事ももう一つ。
僕の至上命令は、思いっきり追い抜いて走るか、もしくは、思いっきり抜かれて走るかのどちらか。一人でも多くのランナーに姿を見てもらおうと思うと、同じペースで走ってはいけないのだ。
かなり乱暴だが、そんなレース展開を考えている。乞う、ご期待!(笑)
当初は当日参加するメンバーだけの作成を考えていたが、思い切って全員に支給するにした。内定者から契約社員まで全員に・・・。
そうなるとマラソン以外にもいろんな取り組みができることになる。当社のイベントにこのTシャツで仕事してもいいし、泊りがけの合宿でもいい(どっかの塾みたいだな・・・)。
社員の冷ややかな視線は百も承知だが、使い勝手は多様だ。
僕自身も他の大会に着用してもいい。フルに挑戦する11月の富士山マラソンは、告知効果が期待できないので止めてもいいが、東海エリアの大会なら自らが広告塔となり走ってもいいかも。
(無様な姿は見せられないな・・・)
まずは今回のマラソン。
大学時代の仲間や取引先、知り合いのグループなど、多くのライバルが出場する。
負けられない戦いの中で、このTシャツをアピールしていきたい。
2012年9月5日
暗黙知の経営とは?
一昨日の月曜日はトーマツ中京ブロックによる「お客様のつどい2012」。会場となる名古屋マリオットアソシアホテルには500名程の中堅・中小企業の経営者が出席し、賑わいを見せていた。僕の知り合いの経営者も結構参加していた。
第一部は多摩大学大学院教授 田坂広志氏による講演。
タイトルは『なぜ、マネジメントが壁に突き当たるのかー「暗黙知の経営」を求めて』。
興味津々の講演内容だが、どんな展開になるのかは全く想像できず。終わってみれば、80分もの講演は非常に価値の高く勉強になる内容であった。
まず話の掴みが上手い。
聞き手を惹きつけさせる要領を得ていて、こちら側は思わずのめり込んでしまう。参加者を持ち上げ、いい気持ちにさせるのだ。
それだけでも講演の学びだが、より学びになったのはその中味。「暗黙知」は「英知」であり、「暗黙知」がマネジメントには重要ということ。
この表現では理解できないと思うが、優れた企業は沈黙の時間が有効的に働いているという。「知識」だけでは何の役にも立たず、本当の「智恵」が必要というのも沈黙に繋がるのだ。
(これではサッパリわからんな・・・。)
論理的思考を鍛えることは最低限必要だが、それが解決に結びつくことにはならず、最終的には「直観力」や「洞察力」が重要。論理の上に、それが立たなければならない。
人は感情で動く動物である以上、論理的に正解であっても、異なった解を導くことは多い。以前からそれを感じる場面は多かったが、田坂氏の納得感のある話で、より腹落ちしたのだった。
本来は12の暗黙知について話されるはずだったが、話題があちこちに飛んだことにより、予定の半分も満たないまま終了。
しかし、不満の声は一切なく、ほとんどの方が満足する貴重な講演だった。参加者のほとんどが経営者という事もあり、共感、賛同と共に今後の経営に繋がる面は多かったのではないのだろうか・・・。
第二部の懇親会でも盛り上がり、そのまま懇意にする経営者と二次会に流れてしまった。3日連続だ・・・。
今回のトーマツさんの大盤振舞いには感謝。ありがとうございました!
田坂氏の著書も読まないと・・・。
2012年9月3日
ミッションからはじめよう!
ミッションからはじめよう! (2012/03/26) 並木 裕太 |
家から徒歩1~2分の場所にTSUTAYAを併設した書店がある。
暇な時など、ぶらっと顔を出し立ち読みすることもしばしば。ローカルな書店は雑誌は充実しているが、単行本(特にビジネス書)は駅前あたりの大型書店と比較すると明らかに物足りない。当たり前だけど。
普段この書店でビジネス書を買うことはまずないのだが、ふと目に留まり、つい衝動買いしたのが本書。中味もほとんど見ずに・・・。
読み始めて数十ページの段階で、買ったことを後悔。ロジカルシンキングとマーケティングをただ組み合わせただけじゃないかと・・・。
貧乏性の僕は、余程つまらない本でない限り、途中で止めることはしない。そのため読み進めることにしたのだが、最初に抱いた感想は大変失礼にあたるのが途中で分かってきた。
確かに初級編であることは否めないが、僕の知らないワードや考え方もあり、学ぶべき点も多数見られたからだ。
レック(REC)という言葉、
課題の重大さを認識、つまりレジスターし、
課題が我がことであると理解、つまりエンゲージし、
その課題を解くことが自分の仕事であると感じている、つまりコミットしている。
そんな言葉は全く知らなかった。
そして、ミッションコーンやミッションの五か条も・・・。
もしかしたら過去学んだかもしれないが、すっかり抜け落ちている。
我々のミッションは○○で、なんて偉そうに言っている自分が情けなくなる。ちゃんとした定義を体の中に落とし込めていないではないか・・・。
反省・・・。買った意味は十分ありました。
そして、どうでもよく感じたこと。
結局、コンサルは何もしてくれないということと、著者の並木氏は自らを上手く宣伝しているなということ。
ステップゼロか、なるほどね・・・。
2012年9月2日
フルマラソンに向けて その7
昨晩はイベント終了後、インターンシップ学生と若手社員との懇親会。
軽く飲むつもりで参加したが、ついつい飲み過ぎてワインも3本空けてしまった。楽しいとどんどんお酒が進んじゃいますね・・・。
お酒が多少残っていることもあり、今朝のマラソンは止めにしようかと迷ったが、自分に甘くしてはいけないと5キロ強だけランニング。何とかノルマはクリア。
走った理由はそれだけでなく、もう一つ。それはこれ。
シューズとランニングウォッチを新しくしたのだ。以前ブログに書いたように時計もシューズもガタがきていた。今週、楽天で購入し、届いたのが昨日。本日がそのデビュー。
結局、シューズはアシックスのニューヨークとこれまでと同じ。しかし、一昨日走った時と明らかに違う。踵のクッションの柔らかさを感じるのだ。やはり擦り減ったシューズはダメだね。来週からは早く走れそうだ(今日じゃないのか!笑)。
時計はSEIKOではなくSOMA。値段の割には機能が充実している。使いこなすには時間がかかりそうだが、これもいい感じ。
しばらくはこのシューズと時計と付き合うことになる。11月のフルマラソンはもちろんの事として・・・。
27日(月) 28分07秒
30日(木) 28分23秒
31日(金) 28分56秒
2日(日) 28分36秒
今週は21キロ程度。週末は距離を伸ばさないといけないと思いつつ、5キロちょっと。
いかん、ライバルに差を付けられてしまう・・・。
スケジュール的に来週はいけそうかな。頑張らねば・・・。
2012年9月1日
お疲れさ~ん!インターン学生
昨日、本日行われた企業展&転職フェアも無事終了。ご協力頂いたみなさま、ありがとうございました。多くの方にご来場いただき、感謝です!
そして、本日を持って3名を迎えたインターンシップ期間も終了した。
どんな就業経験をしてもらうかは前回のブログで紹介したが(かなりアバウトに・・・)、実際にこの2週間は、かなり貴重で学びの多い体験ができたのだと思う。(やっぱ自画自賛)。
本年は従来の営業同行やイベント運営の他に、学生には名大社の14卒向け新卒採用を提案してもらうと共に、新卒ナビの原稿を取材・撮影・作成まで一貫して行ってもらった。
また、営業同行した3人の社員を質問攻めにし、仕事の魅力ややりがいを語ってもらい、学生が一番魅力に感じた社員を先輩社員ページに反映させた。
同行した若手社員は他の社員とのライバル意識と共に、学生に対してカッコいい社会人像を見せねばならず、普段よりも営業のモチベーションがアップ。社員教育としても良い場となったのだ。
2週間の期間の中で、全てをぶち込む作業(汚ない表現ですみません)は、学生も大変だったと思うが、こちらも企画書の書き方からプレゼンの仕方、原稿の作成方法、写真撮影のポイントなど教えることは膨大。
会社の中で一番ヒマな僕は、企画書の書き方やプレゼンの方法、トップインタビューなどを担当。忘れかけていた仕事も思い出させてもらった。
そして、30日(木)に企画内容のプレゼンと新卒ナビの原稿を発表。
いやあ~、感動した。
突っ込みどころ満載だが、それぞれの学生が自分の想いを真摯に伝えてくれた。
このわずかな期間に新卒採用動向を的確に把握した点も良かったし、何より名大社に対しての溢れるばかりの愛情を感じさせてくれた。どうすれば会社の魅力を学生に伝えられるかが、プレゼンを聞く僕たちに熱く伝わった。
一番高い評価をした学生にはそのご褒美として、作成した原稿を本番のナビに反映するという約束をしている。本人はあまりうれしくないかもしれないが、それが取り組みの正当な評価。多少のリライトは必要だが、多くの学生に披露したい。
プレゼン後のみんなの表情。いいね!肩の荷が下りたのかな・・・。
この2週間、本当にお疲れ様でした。
これからの活動に少しでも役立てくれれば、こちらもうれしい。
そして、何かあれば助けてね(笑)。
2012年8月30日
大学と企業の就職研究会から・・・
先週、参加した「大学と企業との就職研究会」の話。
東海地区の大学のキャリア担当者と企業の人事担当者との交流会が某大学で行われ、僕も大学担当の名大社女子と出席。
午後1時にスタートした会は基調講演から懇親会までたっぷりと7時間。半日以上に亘りいくつかのテーマで繰り広げられたのだが、僕が最も印象に残り、なおかつ大きな学びとなったのは分科会。
大学、企業といくつかのグループに分かれ、各々のテーマでディスカッションをするのだ。ここにはほぼ全ての就職情報会社も参加。僕たちはオブザーバー的な役割で、そのディスカッションに出席し意見を交わすことになったのだ。
お互いの自己紹介(大学であれば内定率等の学生状況、企業であれば内定数等の採用状況)の後、いくつかのテーマから自分たちが議論したいテーマを選択し発表する。
大学のキャリア担当の方の多数が「就職活動に取り組めない学生支援」を選んだのに対し、企業側は「倫理憲章」や「内定辞退」と全く別のテーマを選択。これだけでも大学側と企業側の温度差ははっきりしたのだが、ある企業側の担当者が「就職に取り組めない学生を必要とする企業はない。」とバッサリ。
それは大学に対しての批判ではなく、あくまでも会社経営を前提にした率直な意見。この意見に対して大学、企業がギクシャクした関係に陥るのではなく、お互いが本音で議論できる空気が生まれた。
建前ではないお互いの気持ちをぶつける雰囲気が教室内を包み、前向きな議論が広げられることになった。そのテーマについては根が深い問題で、その場で簡単に解決できる内容ではない。
しかし、お互いの問題意識や危機感をぶつけ合う事で大学と企業の距離感が一気に短くなり、これまで反対側に対峙していた存在が隣の席に座り理解が進んだように感じた。別の議論に対しても・・・。
学生と企業も同様で、昨今の内定辞退の多さから証明されるように、お互いの距離感はかなり遠い。
難しい問題であるのは間違いないが、お互いが信頼し合い、腹を割って話し合える環境を作れば、今の問題もある程度は解決できる。
距離感自体に問題があるように思われる。その事が今回の議論でよりクローズアップされたし、その中でかすかではあるが解決の糸口も見えた。
僕はあくまでも中立的な立場で、上述したような内容を素直に発言させてもらった。参加されたメンバーがどう感じ、それを自校や自社に落とし込むかは分からないが、有意義な議論ができたのではないかと思う。
一番苦労されたのはファシリ役を務められたキャリア担当の方だが、その方の問題意識を全体に共有させることで、活発な意見交換が出来たのは喜ばしいこと。
参加する前はこの分科会に対して多くの期待はしていなかったが、終わってみればこの日一番の収穫。それは席を同じくした大学、企業の担当者も同じ気持ちではないだろうか。
ほんの少しの前進かもしれない。しかし、このような一歩ずつの行動が、何かと後ろ向きに捉えられる就職活動を前向きで有益な活動へと変えていくのかもしれない。