これからも前向きに 名大社会長ブログ

くたばれ!就職氷河期

くたばれ!就職氷河期  角川SSC新書  就活格差を乗り越えろ (角川SSC新書) くたばれ!就職氷河期 角川SSC新書 就活格差を乗り越えろ (角川SSC新書)
(2010/09/10)
常見 陽平

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最近、就職活動に関わるニュースが飛び交う事が多い。
現4年生の就職事情、新卒一括採用、大手商社の採用選考時期の変更など・・・。どちらかといえば、ネガティブな情報が多い。そんな状況を察してか、今回の常見氏の著書は、現状の就職戦線の問題点をクローズアップさせながら、その対策方法について書かれている。
新書の帯には「これを読めば、納得する、内定が取れる」と大げさに表現されているが、この著書は単に学生やその親を読者の対象としているのではなく、就職に関わる全ての者が対象となるだろう。
それは、就職情報会社と呼ばれる我々も含まれ、その我々の業界に対しても、ストレートに厳しい意見も述べられている。反省すべき点は真摯に反省する。しかし、それでも我々がやらなければならない事、地域に特化した名大社がやるべき事も大いにあると、改めて痛感したのも事実だ。
今回の著書では、6月に拝聴したHRプロのセミナーから引用されている面もあり、いい振り返りと同時に、その時の3氏の熱い想いを思い出した。
いくつかのテーマに沿って構成されている著書の中に「こんな学生は要らない」と6つの要素が書かれている。
1.社会貢献志向、エコ大好き人間
2.単なるファン
3.福利厚生をやたらと気にする人
4.安定を期待する学生
5.配属先や部署や勤務地に異常にこだわる学生
6.研修制度についてしつこく聞く学生
これを読んでうなずく採用担当者は多いだろう。僕自身も同感だ。
学生はこの6つの要素を参考にすべきだが、気をつけなければならないのは、この文章の言葉じりを単純に受け止めるのではなく、そこに隠されている本質をしっかりと掴んでほしい。
この言葉通りに行動するだけでは、ただのマニュアル人間にすぎず、もっと先にある大切なものは見えてこない。
これ以外にも、これから就職活動を行う学生が参考にするべき内容が多く表現されているが、僕自身が常見氏が学生に対して本当に送りたかったのは、
「就活だけで人生のゴールは決まらない。環境の変化を意識しつつ、人生のゴールも考えつつ、眼の前の事に没頭しながらも、息抜きしながら生き抜くことが大切である。」
というメッセージではないだろうかと感じた。あくまでも個人的な感じ方ではあるが・・・。
就職活動は確かに重要である。今後の人生を左右する面も大きいかもしれない。でも、この行動は、将来においてのステップに過ぎないとも思うのだ。
そして、最後のあとがきには、パフの釘崎氏の他にも、キーカンパニーの下薗氏が感謝する人の名前で紹介されていた。普段、接している方が紹介されているのは、なぜか自分のことのようにうれしかった。

反町監督のコメント

今週発売の日経ビジネスに珍しく湘南ベルマーレの反町監督のコメントが記載されていた。
湘南ベルマーレ自体はJリーグ最下位で、このまま進めば1シーズンでJ2降格という厳しい状況を迎える。そんな辛い立場ではあるが、個人的にこの反町監督の立ち振る舞いは好きだ。
どうしても感情面が出やすいスポーツの取り上げ方に対し、いつも冷静に理論的に応えているからだ。
その反町監督が、今回の日本代表の新監督ザッケローニ氏に関するメディアの取り上げ方に辛辣な意見を述べている。
この記事の掲載段階では、8日のアルゼンチン戦の模様は、当然の事ながら不明だが、ここに書かれているような展開になったように思えてならない。
ザッケローニ氏の前線に3トップを置く戦術が攻撃重視とされ、日本代表が攻撃的にチームに生まれ変わるという期待で捉えられてしまうということが書かれていた。
先入観や固定概念で、ザッケローニ氏の戦術を決めつけてしまう怖さがあるようだ。
3トップであろうが、ボール保持者よりも攻撃に加わる者が4名以下なら守備的なチームであるという。それは対戦チームによって大きく変わるべきで、今回のアルゼンチン戦も守備に要していた人数は多かったように思う。
結果的に、日本代表がこれまで一度も勝った事のないアルゼンチンに対し勝利した事で、ザッケローニ氏の評価は一気に高まったのだが、その守備に対しての意識の強さが勝利をもたらしたといってもおかしくはない。
先入観や固定概念で判断してはいけないのだ。
反町監督はそれも全てお見通しか、先入観や固定概念で捉える事を危惧し、外を見る必要性を説いてる。外を見るとは、国内の報道や専門家の意見だけではなく、視野をもっと広げ、外国人指導者の発言や海外の報道を参考にする必要があるということ。
これはビジネスの世界でもいえること。
だからこそ、スポーツ雑誌ではなく、ビジネス雑誌に寄稿しているのだろう。
「なぜ、日経ビジネスに反町氏?」と最初に感じた僕は、まだまだ固定概念が強いということだ。
反省である。

チャンス!名古屋市会社合同説明会

今月の20日(水)、21日(木)に名古屋市が主催する合同説明会が開催される。名古屋市が手掛ける初めての合同イベントだ。
対象は2011年春卒業予定の学生さんと卒業後概ね3年間以内の若年者になる。名大社では、このイベントで企業集めから運営までを担当させて頂いている。
最近、企業の参加受付を終了したのだが、この不況期にもかかわらず、予定していた最大限の企業数となった。サポートした側としては、大変うれしい結果である。
1日目も2日目も38社の企業に参加いただくのは、参加する方においてもメリットが大きいだろう。
9月末から10月にかけて、お付き合いのある東海地区の大学に訪問し、学生の内定状況を伺ってきたのだが、どこの大学の学生も苦戦しているのが実態である。昨年よりも内定率の進捗が悪い大学が多いと見受けられる。
そんな学生に対して、少しだけでも明るいネタを提供できるのは喜ばしいことだし、この機会を大いなるチャンスと捉え、チャレンジしてもらいたい。
参加頂く企業の中には、この時期になって初めて採用を実施する企業もあれば、急遽、採用人数を拡大した企業もある。
名大社が掲げる「人と企業が、出会う場所。」。
スタイルは違えども、そういった場を提供できることは、地元企業として、地域貢献を果たしていると勝手に解釈している。きれいごとかもしれないが・・・。
当日の詳細は、名古屋商工会議所のWebサイトから。
2日目には、「働く理由」の著者 戸田智弘氏の講演もある。こちらも楽しみな企画である。いつもお手伝いをお願いしているキャリアカウンセラーによる就職相談も実施する。
まだまだ就職活動を継続させる学生さんや仕事を探している若年の方には、是非、参加いただきたい。
きっと新しい出会いが待っているはずだ。

Fネットでの素晴らしい出会い。

珍しく新幹線の中で書くブログである。それも少々酔っぱらっている。それでも無性に書きたくなった。
本日は名大社も加盟する「ふるさと就職応援ネットワーク」の臨時幹事会が東京・表参道で行われた。
いよいよ本格的にネットワークでの共同事業もスタートする。地域の就職情報会社の熱い想いが一つになれば、多くのブレーンを巻き込んで面白い企画を取り組めることが良く理解できる。
一つ一つの組織が小さくても、同じ価値観を共有する力があれば、相当強い一体感が湧き溢れてくるのだ。楽しみが更に広まってくる。
そんな会合を行った後、ゲストとして二人の経営者の話を伺った。
一人は採用代行や学生向けの研修を行う方、もう一人は親から引き継いだ事業を行いながら、社員教育のセミナーを行う方。
このお二方の話がかなり勉強になり、面白かった。今後の事業ドメインの参考として、話を伺ったわけだが、そんじょそこらのセミナーに出席しお金を払うより、価値のある講演だった。
今回は後者の方の話を紹介させていただくが、一緒にこの話を拝聴したメンバーの共通認識として、経営者向きでも、管理職向きでも、新入社員向きでも、学生向けでも、どんなターゲットにおいても通用する内容であった。
その内容というのは、結局、社会で成功する人は「運を持っている人」、「ツキを持っている人」だということ。松下幸之助も斎藤一人も、基本的な考え方は同じで、運がある人は最終的には成功するらしい。
運がある人には基本原則があるらしい。それも実にシンプルだ。
1.早寝早起きをする。
2.トイレ掃除をする。
3.TVを見ない。
4.日の出を見る。
5.ウォーキングをする。
この5つの基本原則を見ると大層な話でもなんでなく、場合にとってはくだらないと思えなくもない。
この短絡的な表現(僕の・・・)ではチープな捉え方しかできないかもしれない。(その深い意味合いについてはいずれ・・・。)しかし、そこにこの話の有難味が隠されているのだ。
そして、もっとも大切なことは「肯定的な言葉」を常に意識して発し続けること。人間というのは、発した言葉に対して、脳が追いつこうとするし、その理由を見つけようと動くらしいからだ。
なるほど・・・。自分自身の前向きな言葉が、最終的には運を呼び込むというわけだ。
この酔いながら書いている表現では、伝わらない面が多いと思うが、僕としては今回の講演は大きな学びになったし、同様に話を拝聴したFネットの経営者に与えた刺激も実に大きいものであった。
新潟からわざわざお越しいただいた方であるが、機会があれば、名大社のイベントでも是非講演をお願いしたいと思う。
これまでのモチベーションアップ的なセミナーとは異なる大きな学びがあると感じた。

診断結果RETURN

人間ドックの診断結果が戻ってきた。
検査段階の状況は以前のブログで書いたが、やはり前回のような真っ白は診断結果とはいかなかった。
前の病院が甘いのか、今回の病院が厳しいのか、それとも妥当な結果なのか、どちらにしろ確実に体は蝕まれているということだ。
しかし、それは想定の範囲内。予測した結果に近いものだった。メタボ判定は非該当で全然大丈夫なものの、腹囲はC判定。自分自身で自覚があるため、これは行動をもって改善するしかない。
そして、肝機能と総コレステロール。これも・・・・。
要は飲みすぎ食べすぎということだ。これも行動をもって改善するしかない。
こうやって表現すると、えらく不摂生、不健康と思われてしまうが、決してそんな事はない。言い訳がましいが全て正常値の範囲。(見た目も普通です・・・。)
気になる肺機能や血液、脈拍、心電図は何ら問題なし。こちらはひと安心だ。
今回の結果は、決して満足のいく内容ではないのは事実。
しかし、前向きに捉えるようにしたい。
日々涼しくなってきた事もあり、マラソンにはいい季節になってきた。
つい先月までは暑さを理由にいい加減な走りをしてきた。
今回の結果は「もっと走れ!」といわれているようなもの。
今月からスタートするマラソン大会へ万全な準備をさせるための、ありがたいメッセージなのだ。
ラクダの如く、これまで貯めた重たい荷物を長距離のランニングで消化、燃焼させたい。

戸田祭り その2

戸田祭り2日目。今日はメインの大祭。
5台の山車が、戸田小学校に集まり、道踊りとからくりを披露する。まずそれぞれの神社から山車を小学校まで、引き回すのがかなり難儀だ。
戸田祭り4
山車の高さは相当で、細い路地を通り抜けるため、張り巡らされた電線を避け、何度も角度を調整しながら、山車を思う方向への動かさなければならない。
いくら馴れた方が動かすにしても年1回の行事では、要領を掴むのは難しいはず。
それでも5台の山車が勢ぞろいすると壮大な光景となる。
戸田祭り7
そして、各割ごとの道踊り。それぞれ特徴があり、笛の音や演奏も微妙に違う。
戸田祭り5
戸田祭り6
4年に一度という事もあるだろうか、今日は何かと話題の河村市長も挨拶された。ドラゴンズが優勝した記念か「燃えよ!ドラゴンズ」を熱唱していた。
戸田祭り8
その後、からくり人形の披露へと続く。これも各割ごとの山車により仕掛けが異なり、見応えがある。
戸田祭り11
戸田祭り9
戸田祭り10
今日は午後からの雨が危ぶまれたが、何とか持ちこたえた。これも豊作を祝って、本来行われるこの祭りに、天候も影響されるのかもしれない。
子供たちは、山車を神社に戻した後、夜もまた道踊りがあるため、一日仕事ではある。それでも素晴らしい経験をさせてもらっていると思う。
僕のブログにしては、かなりの写真点数になってしまったが、年に1回位はいいだろう。

戸田祭り その1

中川区戸田に引っ越してきて、早いもので17年。
人生の1/3以上は、この町に住んでいることになる。都会でもなく、田舎でもなく、地域のコミュニティもまずまずで、とても住み心地のいい町である。
毎年、秋になると由緒正しくお祭りが開かれる。
今年は、この10月3・4日。既に300年の伝統を持つ「戸田祭り」だ。一ノ割から五ノ割まで、5つの神社をからくり人形をのせた山車が、戸田周辺の町並みを引かれていく。
戸田祭り1
昨年は、僕も嫁さんが子供会の会長を務めた関係で、このお祭りのお手伝いをさせて頂いた。山車を担ぐという大層な役割ではなく、単なる荷物持ち、ただの雑用要員ではあったが、保存会を始め地元の方のこの祭りに対する伝統を大切にする思いを感じるいい経験をさせてもらった。
小学生までの子供は、それぞれの学区に分けられた神社に保存される山車を引き回す。夜には神社前で踊りを披露することになる。1週間前から毎晩練習を積み重ねて・・・。
戸田祭り2
戸田祭り3
今日は天候にも恵まれ、秋の祭りとしてはいい初日であった。子供たちは神社の回りにある露店に集まり、小遣いを握りしめ、水あめやポテトフライを買ったり、今年こそいい景品を!と期待してサメつりをやったりと楽しんでいる。
戸田祭り4
この祭りで引き回される5台の山車とからくりは、名古屋市指定有形民族文化財に指定されているとのこと。
明日は5台の山車が戸田小学校に集まり、からくり人形をお披露目する。4年に1度行われる恒例行事だ。
心配なのは明日の天候。雨が降らないことを祈りたい。

少し寂しい名駅

8月末に松坂屋名古屋駅前店が閉店。それに続くようにホテルアソシア名古屋ターミナルやテルミナも9月末で閉店となった。
駅前1
先日、訪れたテルミナ地下の三省堂は、本の在庫が減ったせいで、全く活気がなかったし、隣接する文具店も商品のほとんどが売り切れで、開店休業に近い状態だった。
名古屋駅前が再開発されるとはいえ、しばらくは寂しい風景になる。
このような状態になったのは、一つの選択を変更した事が原因と言えるだろう。
ジェイアール東海島屋が進出する前段階で、駅上の百貨店は本来、松坂屋が予定していたらしい。それがバブル崩壊の消費不況が続く中、その計画は見直しとなり、JR東海と島屋が組んで、百貨店を展開することになった。
結果的には、その影響がここに及んで松坂屋の閉店に至ったことも一つの要因だろう。
その当時の判断では、全く予測できないことであるのは百も承知。
もし、松坂屋がJR東海と手を組んでいたら、今頃、駅前はどんな展開になっていただろうか。
この周辺には、僕も多くの思い出がある。
松坂屋ではよく各地域の物産展が行われ、家族で買い物に行ったりした。たまたま以前仕事でご一緒させていただいた担当の方が売り場に見え、うちの子供たちに人気有名店のカレーパンをごちそうしてくれた。
ささやかな喜びではあるが、これもお互いに人間関係があった証であるし、とてもうれしい行為でもあった。
営業で日中外に出ていた頃には、よく三省堂に隣接する喫茶店で、原稿を書いたり、本を読んだり(さぼってた?)、時間を費やすことも多かった。とても静かで落ち着いていたので、何かと集中できた。
ホテルアソシア名古屋ターミナルの1階のカフェでは、終電ギリギリまで、不届きながらお酒を飲んでいたし、内定学生を掴まえ話し込んだりした事もあった。つい先日も大切な人と情報交換も行った。
今となってはどれもいい思い出である。
そんな場所がなくなってしまうのは、寂しい気もするが、これも時代の流れだろう。大名古屋ビルヂングも建て替えになるし・・・。
だからというわけでもないが、記念にテルミナの地下の文具店で購入した。PLATNUMの多機能ボールペン。閉店セールの3割引で・・・。
駅前2
今やお気に入りの品となった。
このボールペンで書き綴る度に、この名駅周辺のことを思い出すのだろうか。

「ハーバード白熱教室in東京大学」を観て

26日(日)にNHKのETV特集で放送された「ハーバード白熱教室in東京大学」を観た。
『これからの「正義」の話をしよう』の著書やハーバード大学で最も人気のある授業で話題となっている政治哲学のマイケル・サンデル教授。
今回は東京大学安田講堂で、サンデル教授の授業を日本人相手に実施した内容である。
まず単純に感じたこと。安田講堂って立派だ。サンデル教授ってタレントみたいだということ(幼稚な感じ方で、すみません)。
登場の仕方が、とても大学の授業とは思えない。
学生に限らず、国会議員から主婦まで抽選で選ばれた1000名を対象に授業を行うのであるから、当然といえば当然。憧れの的として拍手を浴びている。
その拍手の正当性は、1時間半の番組を観て納得することができた。こんな授業があるとすれば、眠気など起こるはずはないだろうし、生半可な態度では出席することはできないだろう。
自分なりの論理的な解釈や考え、表現方法を持って臨まなければ、たちまち議論に飲み込まれてしまう。議論に加わらない者もその緊張感から逃れることはできない雰囲気なので、真剣にディベートを行いたい者にはうってつけの環境といえる。
この東京大学でのディスカッションは「イチローの年俸は高すぎるか?」でスタート。サンデル教授はイチローの年俸は高くないと挙手した者に、イチローの年俸はオバマ大統領の42倍であるとか、世界に与える影響はどちらが強いかなど、揺さぶりをかける。
それにも動じず、自分の信念を倫理的な正当性を持って訴えることができるか。そこが重要であり、ディベート力が鍛え上げられる最高の場となるのであろう。どっちが正解かはあまり関係がないのかもしれない。
これを見る限り、日本人は消極的で議論ベタとは言い切れない。特に学生と思える若者の積極的な態度と英語力には感心した。アジア系の若者も多かったと思うが・・・。
選りすぐられた俊英が集結したのは間違いないだろうが、まだまだ日本人はやれると思わせる発言がほとんどだった。
彼らの行動は素直に見習うべきであるし、果たして僕はそこまで深く考えて日々を過ごしているかと反省させられたのが正直なところだ。
この事も含め、サンデル教授は全てお見通しではないだろうか。意見しやすいテーマから徐々に正義の本質について核心を突いてくる質問力と論理展開。その意見を引き出す誘導の巧みさ。この授業が、この白熱教室が、サンデル教授が人気が高いのは当然のことか。
日曜日ののんびりした晩、それを吹き飛ばす刺激のある番組だった。

堀江貴文氏「拝金」

拝金 拝金
(2010/06/17)
堀江 貴文

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普段、小説を読むことはほとんどない。
最近で言えば、「レッドゾーン」(真山仁著)以来である。それも「ハゲタカ」好きの流れで読んだまでの話だ。
リアルな世界ではそれほど話題になっていないように思えるが、インターネット上ではかなりの話題になっていたため、手に取ったこの著書。それも堀江氏らしいのかもしれない。
一人のフリーターがオッサンと呼ばれる出資者と出会い、ゲーム事業を成功させ、株式上場、M&Aを繰り返し、時価総額を上げ、プロ野球球団買収、TV局へのTOBと自らの行動とオーバーラップさせるよなストーリーが展開していく。
フィクションとノンフィクションとの狭間で、実在の人物をイメージさせながら、痛烈にメディアを批判する姿は、堀江氏のしたたかさと強さを感じさせた。決して権力に屈しない底力も持っているのだろう。
著者が第一線で活躍している頃に「100億稼ぐ仕事術」を読んだ時は、意外なほどの堅実さを感じたため、おそらく実情とは異なる姿をメディアは映していたのだろう。それに対しての復讐とも思えなくはない。
この著書を読んで、なぜか10年以上前に読んだ「アイドル、冴木洋子の生涯」(松野大介著)を思い出した。その理由はわからない。多分、フィクションの中にリアルを感じさせる面が共通していたのだと思う。
ブログやtwitterを通して、堀江氏は自らの考えを堂々と語っている。メディアの力を利用するのではなく、より自分を正しく伝えてくれる媒体を活用しながら、今後も情報を発信していくのではないか。
いずれにせよ、自分とはかけ離れた能力を持つ人物には違いない。彼の今後の発言や行動も気になってしまう。ただの野次馬なのかもしれないが・・・