昨日、HRプロ主催のセミナーに参加した。
以前にも拝聴した高橋俊介氏の講演である。著書をブログでも紹介したこともあるが、僕はこの高橋氏のキャリアの考え方に共感している。
今回のセミナーも非常に興味深い内容であった。
従来、日本の教育システムはOJTが中心で、欧米はOffJTが中心と言う。これまではその手法で、どちらもまずまずの成果を上げてきたわけだが、今後のビジネスのあり方を考えると従来の教育方法は限界があるようだ。
日本はOJTに頼りすぎた分、現実の環境では上司が人の面倒を十分に見られないし、欧米型のOffJでは長期的な観点で劣化してしまうという。
今後は、日本でも欧米でもなく、どうやって人が育つ環境を作っていくかが重要であるようだ。人が無理やり教育して育てるのではなく、仕事や人の付き合いを通して育つ環境にするかが今後の人材育成のテーマのようだ。
特にITが進んだ現状では、回りの社員(上司や先輩)の仕事の方法が分かりにくくなり、背中を見て感じることがなくなっている。
そりゃ一日中パソコンの前で座って仕事をしていれば、どんな仕事をしているかはイメージできないし、そこで何かを学ぶことは難しい。そもそも本当に仕事をしているかも怪しい。
人材育成の観点に立てば、ITの進歩は人と人の繋がりを少なくし、緊張感を無くしてしまわせてる点も多い。全てがメールで片づけられたり、会話がなくなり、ハードな交渉事も必然と少なくなる。本当はそんなことはないのだろうが・・・。
世の中が便利になることで失くしてしまうのも多い。この日も東京の大手町の会場に足を運んだのだが、携帯で交通アクセスを調べれば一発だ。どんな方法で行けばいいのかなんて、思考を巡らすことはないといっていい。それでは地図を読む行為がないため、全体像をイメージすることが欠けてしまう。
そんなことが人との結びつきでも言えるのだろう。
人の成長に資するコミュニケーションは業務的支援、内省的支援、精神的支援の3タイプがあるという。
業務的支援は同僚が関わり、仕事の具体的な中味について支援すること。内省的支援は先輩が仕事を府に落とす支援をすること、精神的支援は上司が失敗しても大丈夫だと励まし支えになることになる。
こんな表現では分かりずらいかもしれないが、その縦と横のコミュニケーションで仕事での成長を見出していくのだ。
これまでも自分のリーダーシップを含め、どう若手人材を育てけばいいのかを頭を悩ませてきた。それは今も変わらず続いており、人が成長する職場をどう構築していこうとずっと考えている。
きっと正解なんてないと思う。
しかし、今回のセミナーを拝聴し、沢山のヒントを頂けたと同時に腹落ちした面も多かった。頭に描いていることをより具体的な行動に起こす。まずはそこからなのかもしれない。
2011年2月2日
人材育成について考える
2011年2月1日
電通とリクルート
電通とリクルート (新潮新書) (2010/12) 山本 直人 |
巷で話題になっており、気になって手に取った一冊。
大げさに言えば、名大社は広告代理店として電通的な要素を持っており、また、メディアとしてリクルート的な要素を持っている会社である。そんな意味でも大いに刺激を受けた。
高度成長期において広告の「拡声と伝達」機能が消費の拡大に寄与し、それを牽引してきたのが電通であるという。マスメディアを駆使し、その商品の価値を変換させる発散志向広告として広告全体をリードしてきた。
一方で、リクルートは就職や旅行など多くの選択肢から選ぶことを目的とし、その編集スキルで巧みな検索を行い業界をリードする「収束志向広告」で成長してきた。
著書の中にも、電通に代表される発散志向広告が、「買う人の納得」を追及する一方で、リクルートの手がけた収束志向広告は「稼ぐ人の納得」を掘り下げようとしたと書かれている。
なるほどと納得させられる。
しかし、広告という手段を各々違う手法で展開し、ユーザーの関心を引き付けてきた両社だが、インターネットの出現と消費行動の変化でこれまでのビジネスモデルも変換してきたようだ。
広告が意味を書き換えていた時代は、その作り手が意味を教えていた時代ともいえるが、今は、モノの意味は人々が決めていく。本来、広告の持っていた創造された感性やストーリーは失われてしまったようである。
著者の山本氏は博報堂の出身で制作面では電通と競合し、人事の仕事ではリクルートと一緒に業務を行った方である。
両社の特徴を明確に分析し比較しながら、最終的には広告論として繰り広げられているといってもいいのではないか。
そして、今後、この両社が、また業界の末端である我々が広告という情報とどのように向き合っていくかが書かれている。
もしかしたら、この先に広告という名称は全く別のものとして取って代わるのかもしれない。広告と情報との垣根がなくなり、全てが広告であり、全てが情報という時代が来るのかもしれない。
「情報は未来を約束しない」
この言葉に多くの意味が隠されているようでならない。
2011年1月30日
ザックジャパンを喜ぶ。
オーストラリア代表を延長戦で制し、日本代表がアジアカップで優勝した。
本当に喜ばしい。昨晩のtwitterのツイートの数を見るだけで、あの時間帯に声援を送っていた人の多さを物語っている。
本日のニュースも日本代表一色で、ザッケローニ監督の采配やチームの一体感、長友、川島の活躍を絶賛する報道が繰り返されていた。
全く異論はなく、ワールドカップからアジアカップに至る選手とチームの成長はまさにニュースで報じられている通りだと思う。
また、監督の試合終了後のコメントを読むと、何故、ザッケローニが代表監督として選ばれたかが理解できる。
監督就任当初は思い出す限り、不安視する要素も多かったように思う。イタリアでは既に終わった人であるとか、欧州人が日本の文化に合うのかなど、否定的な見方もあった。
しかし、結果だけ見れば、ザッケローニ監督ほど日本人の特性や強みを理解し、生かしてきた監督は歴代監督を見てもいないのではないだろうか。
オシム監督よりも岡田監督よりも、選手の能力の引き出し方が上手いように思える。
(あくまでも素人の考えであることをお許しいただきたい。)
川島、長友、本田、香川あたりが目立ったとはいえ、個で戦うのではなく組織で戦うチームである事は変わりなく、そのチームの一体感の醸成こそが日本の強みである事をザッケローニ監督は短い経験の中で掴んできたのだろう。
マスコミへの対応方法の指導があったかどうかは知らないが、それぞれの選手のコメントもチームを想い、他の選手を想う内容ばかりであった。
そう思うと試合の素晴らしさだけでなく、選手の人間性の素晴らしさを感じることのできた大会であった。
おかげさまで寝不足で、今日はランニングもできなかったがどうでもいい。朝から何度も李のボレーシュートを見ながら、感動の余韻に浸っていた。
これから益々、日本代表への期待感も高まるだろう。その分、プレッシャーも増えるだろう。
仕事の進め方、人の使い方にも大いに参考になる。
それも含めて、これからが楽しみである
2011年1月29日
初ユースト終了
昨晩は「リアルタイムで知ろう。魅力的な企業の探し方」と称して、地元の大学3年生と対談。
それを今流行のユーストリームで生中継したのだ。
(興味のある方はこちら)
名大社として初めての試みで試験的な意味も含め、30分程度の時間で現状の就職戦線や学生に気をつけて欲しいことなどを語った。
あまり台本を固めてしまうとつまらなくなるため、おおよその質問事項の回答だけを予めまとめ、あとは本番の雰囲気に任せることとしてスタートさせた。
しかし、振り返ってみれば予め用意した回答は使わなかったことが多かった。単純にすっ飛んだ面もあるが、学生との流れの中で、話の方向が変化していったのだ。
それはそれでいいと思う。素朴に思う疑問をぶつけてもらった方が、結果的にはその中継を見てくれている方にも伝わるのだろうから。
ただ前の日にブログで書いた「早起き」の件は、使わずじまいだったが・・・。
リアルで見てくれた方は100名ちょっとのようだ。もう少し視聴者が増えるとうれしいが、まだまだ力不足として認識しておいた方がいいだろう。
当初30分予定のところ、10分以上オーバーしてしまい結局40分強流してしまった。僕がベラベラとしゃべりすぎたのだ。反省、反省。
映像と音声が若干ずれるなどいくつかの課題はあるが、初回としてはまずまずとみていいだろう。何より何のトラブルもなく無事終了できてよかった。
この対談が、少しでも就職活動の役に立てれば幸いである。
終了後は反省会として(全く反省してないが・・・)、協力してくれた方と共に近くのお店で乾杯。
みんなホッとした表情をしていた。
一緒に対談をしてくれた学生代表の阿知波さん、早くから事前準備をしてくれたスタッフ、名大社メンバー、お疲れ様でした。
そして、有難うございました。
これに懲りず、またやりましょう!
2011年1月28日
CoCo壱番屋創業者の話
昨日は仕事の合間に名古屋商工会議所主催のセミナーに参加。
本セミナーの目的は「有期実習型訓練制度」の説明ではあるが、僕の目的はその説明の前に行われるカレーハウスCoCo壱番屋創業者宗次徳二氏の特別講演である。
テーマは「社員育成の秘法~人づくりはまず掃除から~」。
講演の内容から言えば、このタイトルとは全く関係のない(大きく解釈すれば繋がってはいるが・・・)内容であったが、僕にとっては満足のできる感謝すべき講演であった。
カレーハウスCoCo壱番屋は、営業時代、自分自身が担当し仕事も頂いていたし、またFCチェーンのトップとも懇意にさせてもらった事から、宗次氏の人間性については間接的に伺い、おおよそは掴んでいたつもり。
しかし、実際に目の前で話を伺うと、間接的な話やセミナーのCDだけでは味わう事のできない熱さや想いを感じることができる。
宗次氏の講演は、実に痛快。
時折、笑いを取りながら、その馴れた話術で、聴衆を巻き込んでいったように思う。タイトルどおりの話はせず、話す内容も行き当たりばったりだとも導入部分から話されていた。
ここでは、何度も経営者たる者は「率先垂範」「現場主義」「お客様第一主義」を言われ、自らは遂行してきた仕事を重ねられていた。有名な話だが毎朝3:55に起床し、誰よりも早く出社し、掃除も行う。それを継続する事が重要で、社員にもプラスの影響を与え、社員育成にも繋がっていくのだということ。
必ず2割の社員は、それを見るだけで変わっていくと・・・。
(朝5時に起きて、このブログを書いている僕はその時点でアウト!?)
経営も人生も行き当たりばったりというのも、それは一日を一生懸命過ごすからこそ言えるのであり、積み重ねれば必ず目標に結びついていく。とても納得させられる内容であった。
「率先垂範」というのは、僕自身が年初に掲げた目標の一つでもあることから、今回の講演は自分を改めて奮い立たす意味合いにおいても貴重な場であった。
席もたまたま2列目で、宗次氏は僕に視線を合わせながら話されていた。ずっと目が合っていたように感じた。(きっとそう思えるだけだろうが・・・)
そんな雰囲気も手伝って、経営者としての大切な事を間近で教えていただいた。
そして、最後に言われていた事。
「人生の成功は早起きに始まる」
やっぱり早起きなんだ。宗次氏は、「早寝早起き」ではなく「遅寝早起き」ではあるが。
どこに行っても「早起き」だな。
本日の学生との対談でも、使わせてもらおうと思う。
5時起きの身分だが・・・。(いや、いつもはもう少し遅いかな。)
2011年1月25日
「Facebook集客講座」に学ぶ
本日、「Facebook集客講座」に出席した。
文字通りFacebookでこの企画を知り、申し込んで参加したのだ。驚くべきことに参加者は100名以上を超えていた。きっと告知もFacebookだけのはずなのに、いとも簡単に集客できるのだ。
完全にこれまでの広告モデルを変えてしまった。
講師は今週の週間ダイヤモンドの特集でも掲載されている熊坂仁美氏。雑誌のイメージとは随分と異なるが、話題の人物であるのは間違いない。
そうそう、週間ダイヤモンドでもエコノミストでも、Facebookを取り上げている。
どうやら年末からFacebookの登録が伸びているようだし、映画でも注目されているので、その話題性でいえば、「旬」そのものだろう。
参加者は圧倒的な割合でiphoneもしくはipadでシュッシュッとやりながら講演を聞いている。本人たちには当たり前の事だと思うが、場所が代われば異様な風景だとも思う。
この参加者は世にいうアーリーアダプターの存在だ。偶然ではあるが僕の知り合いも何名か参加していた。こんな表現は失礼にあたるかもしれないが、いかにもアーリーアダプターというべき方が多いように感じた。
そんな意味では、僕はまだまだ中途半端なのだろう。だからこそ学ぶべき点が多いともいえると思うが・・・。
この講演は活用テクニックを披露してくれるものと当初考えていたが、その要素は少なく、本来ある考え方と他のメディアとの融合のさせ方が講座の趣旨だったようだ。
それはそれでいい勉強になった。
twitterからFacebookに移るのではなく、YouTubeとユーストリームが競い合うのではなく、このソーシャルメディアをどうやって絡ませて、目的である着地点に近づけていくかを考える事が重要であるということ。
これまではマス媒体を活用してAIDMAの法則であり、最近ではAISASが正しい製品購入のプロセスであった。しかし、今回の話を聞く限り、その購入プロセスは変わらないものの、明らかにマス媒体のプライオリティは変化している。
全てがネットの世界で完結してしまいそうなのである。twitterで広げて伝えて、Facebookで開拓し、ブログで専門家としてまとめ、メルマガで成約する。AIDMAでもAISASでもないが、購入までのプロセス自体が大きな変換期を迎えている。
そして、これは全てがソーシャルメディアであるのだ。
ただ、このソーシャルメディアは、使い手に責任が生じるとも言える。マスメディアであれば莫大な予算を投入する事で、自己の責任を回避できるが、ソーシャルメディアはそうはいかないようだ。
責任はこちら側にあるのだ。
メディアとしての価値を学べただけでも、今回は参加した甲斐があったのかもしれない。
講演終了後は、講師の熊坂氏を含めた懇親会があったようだが、アジアカップ日韓戦もあるため、後ろ髪をひかれながらも、まっすぐ帰宅する事とした。
記念に頂いた上にある写真 「いいねステッカー」と「いいね飴」。
ソーシャルメディアの可能性と恐ろしさを感じた講座であった。
2011年1月24日
ユーストリームにて、学生と対談。
来る1月28日(金)20時より、現役の就活生と対談し、それをユーストリームで生中継で配信することとなった。
12月にも重徳氏との対談でユーストリームは経験済みではある。しかし、その時はゲストとして招かれた要素が強く、言われるがまま対応すればよかったが、今回は違う。
名大社のオフィスにカメラを持ち込み、社員や気心知れたスタッフを目の前に対談を行うのだ。臨場感を出すために演出はせず、簡単な打ち合わせのみに進める予定。
そうなると、逆に緊張してしまうかもしれない。
普段、人前で話をしても緊張することはないが、このようなケースは初めてなので、恥ずかしさが先に立ち、視線の置き場に困ってしまうかも・・・。
そんな事はどうでもいいとして、この対談では学生の考える就職活動の不安に対し、真摯に応えていきたいと思う。場合によっては、感情的になり、名大社の代表として相応しくないシーンがあるかもしれない。
そこも含め、僕が常日頃から思う学生に対する期待感や希望、苦言や企業の魅力、働くことの喜びを語りたい。そして、今後、重要となる企業選びに、少しでも参考になれば幸いである。
最近はユーストリームやユーチューブで簡単に映像を流すことができるようになった。内容も千差万別、発見されないのがもったいない位の秀逸な内容から、全く中味のないものまで幅広いと思う。
見る方によっては、くだらない価値のない内容になってしまうかもしれないが、それも今の自分の姿と受け止め、責任を持って対応するつもりだ。
当日の配信はこちらから。
当日、インターネットを通してお会いしましょう!
2011年1月22日
今年初の東京Days
昨日は今年初めて東京への出張であった。
目的は2つ。ビジネススクールの友人が勤務する人材紹介会社の業務について情報交換を行うためと、名大社が加盟するふるさと就職応援ネットワーク(Fネット)の幹事会に参加するためにだ。
11時過ぎに約束の大門に到着。初めて訪れる大門はこんな風に東京タワーが望める。
(東京タワーに上ったのは中学校の修学旅行だったな。)
まずは人材紹介会社の友人と会う。こじんまりとしたビルのこじんまりとしたイタリアンの店でランチと共にお互いのビジネスについて情報交換を行った。
その友人は2年前まで名古屋で仕事をしていたのだが、転職を機に東京へと引越しをした。仕事は東京の方が魅力的だが、住みやすさは名古屋が圧倒的のようだ。名古屋での生活を懐かしがっていた。
午後はFネットの幹事会で表参道へ。全国から集まった就職情報会社のトップの幹事会である。
新年の挨拶に始まり、協業スキームについての議論や新たなメディアの商品説明など、盛り沢山の内容が進行していった。ちょうど1年前のこの会に参加させてもらってからのお付合いになるが、かなり勉強をさせてもらっている。と同時に、多くの刺激も受けている。
このような場に参加できることは貴重であり、大変ありがたいことだ。午後一番でスタートした議論はあっという間に終了を迎え、夜はこの流れで新年会。
場所は六本木。煌びやかに彩られた東京ミッドタウン前の叙々苑六本木本店。あの叙々苑の総本店?である。田舎者としては、それだけで緊張してしまう。
名古屋でも叙々苑はあるが、まだ一度も行った事がないため、初めての経験となった。
(だから何って言われそうだが・・・)
お酒を飲みながらの会話も僕にはいい勉強である。経営者として全ての方が先輩であり、多くの修羅場を乗り越えてきた方である。美味しい焼肉を食しながら、有意義な時間を過ごさせてもらった。
その後、カラオケではじけ、宿泊。
本来であれば週末をのんびりと東京見物でもしたいのだが、翌日は午前中に仕事の予定が入り、早々に名古屋へ戻らなければならなかった。
9時過ぎの新幹線に間に合うよう、少し余裕をもってホテルをチェックアウト。事前にナビタイムで調べておいた交通アクセスで品川駅まで向かうことにした。そしたら、何ということが乗車予定の山手線が事故で不通。他の交通手段もよくわからずかなりの焦りを覚えた。多少の時間的余裕があったから、予約しておいた新幹線には間に合ったが、もしギリギリであったら、全ての予定がパーになっていた。
余裕をもって行動する必要性を改めて実感した。それにしても山手線はすぐ不通になるのではないか?。
昨年も一度、乗車中に不通となり、途中の駅で降ろされた記憶がある。たまたま運が悪いだけかもしれないが、滅多に来ない東京で何度も遭遇するとそれだけでも不信感を持ってしまうのだ。
帰りの新幹線は富士山を拝むこともでき、そうはいっても貴重な東京の時間を過ごすことができた。
今年もちょくちょく上京することはあるだろう。
その度ごとに何かを学んで、何かを掴んで帰ってきたい。
2011年1月20日
2011年 どうなる日本の政治と経済
本日、名古屋商工会議所が主催する講演会「2011年 どうなる日本の政治と経済」に参加した。
場所はヒルトンホテル。明らかに会社の役員クラスもしくは管理職を思わせる堅そうな方ばかり、500名ほどが出席していた。
その中では、僕はどう見ても若手。千鳥格子のスーツでお邪魔したこともあり、その雰囲気からは浮いていたように感じた。
(そんな高尚な場ではないと思うが・・・)
講師は、読売新聞特別編集委員の橋本五郎氏。僕自身は、全く存じ上げない方なのだが、頻繁にマスコミにも出られ、論客として活躍されているようだ。
この講演内容を書く前にこの橋本氏に感じたこと。
60歳を超える年齢でありながら、滑舌もはっきりしており、声も大きく、エネルギッシュであった。そして、手元には一切の資料も台本もなく、パワーポイントでの演出もなく、1時間半の講演を全く途切れることなく話されていた。
それも時間が短いわけでもオーバーするわけでもなく、予定通りに終了された。
時々、講演を行う立場の者として、頭の中に叩き込まれたその講演内容を見事に表現する姿には感心させられた。
そして、肝心な話である。
結論から言えば、期待していた経済の話は一切なかった。政治についても本人が言われるように、どうなるかなんて全くわからないということであった。
それでは、今回の講演が全然意味がないようように思えるが、決してそうではない。現政権が取り組むべき課題やそもそもの政治姿勢について熱く語られていたことは参考になった。
企業でも同じだが、政治もそのリーダーがどれだけ覚悟をもって臨むかが重要のようだ。普天間の問題しかり、消費税の問題しかり、全ての方が賛成することはあり得ない。その反対を十分理解した上で、どうぶれない態度で示していくかで相手の受け止め方は変わっていく。
根本的にそこが欠けている事を力説されていた。確かにそう感じる面は多い。
これまで政治に対しては、正直なところ関心が薄かったが、最近、いろんな機会や縁を頂く事で僕自身も自分のこととして捉えるようになってきた。
やはり無責任に傍観するだけでは何も生まれない。
このような講演を含め、自分なりの考え方も示していけるようにならねばと改めて実感した。
2011年1月19日
映画「ソーシャル・ネットワーク」
何かと話題のFacebook。
2ヶ月ほど前に僕もスタートさせたが、まだまだ使いこなすには時間がかかりそうだ。しかし、周りの状況を見るとその勢いが手に取るようにわかる。
先日の新聞にもアクセス数はGoogleを超え世界一だと掲出されていた。
そのFacebookの誕生秘話を描いたこちらも話題の「ソーシャル・ネットワーク」を観賞してきた。映画ファンとしての興味と共に、今後の自社のビジネスにも参考になるのではという浅はかな考えもこの映画を観た理由の一つである。
公開間もない事もあり、内容には触れないが、まるでアクション映画のようなスピード感のある映画だった。とはいえ、アクションシーンは存在せず、ひたすら早口でしゃべっている映画だ。ただ冒頭から映画に引き込まれ、2時間という時間は全く長く感じることはなかった。
ビジネスの参考になったかどうかは微妙だが、理解できたのは一人の天才がいれば世界を変えることができるということ。その情熱があれば、世の中を制する事ができるということ。
そのキッカケはとてつもなく単純だとしても・・・。
一般的に自伝的映画とか成功物語というのは、その主人公が一丁上がりといった存在になってから制作されるケースがほとんどだと思うが、この「ソーシャル・ネットワーク」は、会社がまだまだ成長過程である段階で作られているレアな映画。その発想や展開自体が僕には衝撃的である。
ネット社会を中心としたスピードは、この映画の意味さえも創り上げてしまうのかもしれない。
つい先日もゴールデングローブ賞の作品賞も監督賞も受賞。アカデミー賞の最有力候補だともいう。
しかし、思う。
この映画が本当に評価されるのは5年後もしくは10年後じゃないかと・・・。
その時、Facebookは一体どんな存在になっているのだろうか。
そして、この映画は古くさい時代の産物として捉えられているのだろうか。