何かと話題のFacebook。
2ヶ月ほど前に僕もスタートさせたが、まだまだ使いこなすには時間がかかりそうだ。しかし、周りの状況を見るとその勢いが手に取るようにわかる。
先日の新聞にもアクセス数はGoogleを超え世界一だと掲出されていた。
そのFacebookの誕生秘話を描いたこちらも話題の「ソーシャル・ネットワーク」を観賞してきた。映画ファンとしての興味と共に、今後の自社のビジネスにも参考になるのではという浅はかな考えもこの映画を観た理由の一つである。
公開間もない事もあり、内容には触れないが、まるでアクション映画のようなスピード感のある映画だった。とはいえ、アクションシーンは存在せず、ひたすら早口でしゃべっている映画だ。ただ冒頭から映画に引き込まれ、2時間という時間は全く長く感じることはなかった。
ビジネスの参考になったかどうかは微妙だが、理解できたのは一人の天才がいれば世界を変えることができるということ。その情熱があれば、世の中を制する事ができるということ。
そのキッカケはとてつもなく単純だとしても・・・。
一般的に自伝的映画とか成功物語というのは、その主人公が一丁上がりといった存在になってから制作されるケースがほとんどだと思うが、この「ソーシャル・ネットワーク」は、会社がまだまだ成長過程である段階で作られているレアな映画。その発想や展開自体が僕には衝撃的である。
ネット社会を中心としたスピードは、この映画の意味さえも創り上げてしまうのかもしれない。
つい先日もゴールデングローブ賞の作品賞も監督賞も受賞。アカデミー賞の最有力候補だともいう。
しかし、思う。
この映画が本当に評価されるのは5年後もしくは10年後じゃないかと・・・。
その時、Facebookは一体どんな存在になっているのだろうか。
そして、この映画は古くさい時代の産物として捉えられているのだろうか。
2011年1月19日
映画「ソーシャル・ネットワーク」
2011年1月17日
大雪、そして就職ガイダンス講演。
昨日からの大雪で何年かぶりに10センチ程、雪が積もった名古屋。
昨日は子供と雪合戦をするなど、無責任に雪と戯れ、楽しい一日を過ごしたわけだが、仕事が始まる今日からは悠長な事は言ってられない。
いつもより早めの出勤。通常運行というTVニュースは当てにならず、電車は遅れ大混雑。それでも無事に出社する事ができた。会社から眺める景色も一面の雪。
営業には社用車で回らないように指示し、スケジュールも大幅変更。
僕自身も今日は知多地区にある大学に社用車で出向くつもりだったが、万が一のことを考え、公共交通機関で移動する事とした。そうなるとタイムスケジュールも大きく変わってくる。
午後一番のウエスティンナゴヤキャッスルでの業務を早々に切り上げ、タクシーで名古屋駅まで走り、JRに乗り込む。本日もJRは大幅な遅れ。最寄り駅はかなり雪は解けていたものの冬の厳しさを痛感させた。
約束時間にギリギリ間に合い大学へ到着。
そのため、なんの打ち合わせもなく講演をスタートさせた。
名大社としては普段からお世話になっている大学であり、就職担当の方とも懇意にさせて頂いているのだが、大学にお邪魔するのは初めてだった。
30名ほどの3年生に対し、「これからの就職活動に大切なこと」というテーマで45分ほど話させて頂いた。
最近、よく話す中小企業のことだけでなく、外部環境の前向きな捉え方やすぐに役立つ心構えについて、できるだけポジティブになれるように話させてもらった。
最後には、以前、自分が伺って感銘を受けた「早寝早起き」「運がいいと思い続けること」を付け加え講演を終えた。学生が質問をするケースはめったにないが、今回は数名の学生が挙手をした。
それも的を得た質問だったので、こちらも別の資料を引っ張り出しての説明となった。
学生の真剣な眼差しが伝わってくるガイダンスであった。
先週の企業展でも、僕の講演を聞いた学生が参加してくれ、名大社に入りたいと言っていたという。我々の仕事に共感したらしい。本来のこちらの趣旨とは異なるが、うれしいのも事実だ。
少しでも何かを感じてくれればいいと思いながら、大学を後にした。
ここまでは爽やかな気持ちだったが、駅に着いてからがよくない。相変わらずJRの運行は不安定。寒風が吹く中、いつ到着するかわからない電車を待った。夕方の会議も他のメンバーに任せ、震えながら電車を待っていたのだ。
それもこれもこの大雪のせい。昨日、調子に乗って遊んでいたのがよくなかったかもしれない。
だが、こんな経験もたまにはいいだろう。
2011年1月15日
キネマ旬報ベストテン2010
先日の新聞に2010年のキネマ旬報ベストテン結果発表が掲載されていた。
毎年、この発表を大変楽しみにしている。学生時代は映画を制作していた事や相当量の映画を観ていた事もあり、一時期は愛読していたこのキネマ旬報。卒業後は映画を観る本数もすっかり減り、キネマ旬報もベストテンの特集号を購入する程度になってしまったが、これが今は僕と映画を結びつける唯一の存在でもあった。
そして、今年の結果はこの通り。
■日本映画
1位 悪人
2位 告白
3位 ヘヴンズ ストーリー
4位 十三人の刺客
5位 川の底からこんにちは
6位 キャタピラー
7位 必死剣鳥刺し
8位 ヒーローショー
9位 海炭市叙景
10位 ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う
■外国映画
1位 息もできない
2位 インビクタス/負けざる者たち
3位 第9地区
4位 白いリボン
5位 ハート・ロッカー
6位 冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
7位 クレイジー・ハート
8位 冬の小鳥
9位 スプリング・フィーバー
10位 インセプション
この中で見た映画は、寂しい事に「インビクタス/負けざる者たち」と「ハート・ロッカー」のみ。
日本映画はゼロである。僕はどちらかといえば日本映画ファンであり、いくら本数が減ったとはいえ、これまではベストテンの2~3本は観ていた。
これが何と今年はゼロ。タイトルを聞いても全く知らない映画もある。外国映画なんて半分も知らない。昔は映画に詳しいのが自慢であったが、全くを持って情けない状態である。
「悪人」や「告白」も観たかったが、ドタバタのうちに機会を逸してしまった。これでは感性が衰えるのも無理もない。話題にもついていけない。
仕事を言い訳にするのではなく、今年は秀作といわれる映画をせめて5~6本は観たいと思う。
これも目標のひとつかな。
2011年1月13日
朝のスタバ
名古屋駅から会社のある丸の内まで毎日歩いて通勤している。片道15分往復30分。馴れてしまえば何のことはない、当たり前の生活である。
朝は7時50分頃、地下街のユニモールを通り、国際センターを抜けて会社へ向かう。
そこで、必ず前を通るのがスターバックスユニモール店。
僕が前を通る時間は、店がオープンして間もない時間だが、結構混み合っている。
お客さんのほとんどは一人で来店している。時間帯的には当然かもしれないが、名古屋名物のモーニングサービスがあるわけでもないのに一体何をしているのだろうと毎日横目に見ながら通り過ぎていく。
何気なく眺めていくと気づくことがある。勉強しているお客さんが多いのだ。本を広げ何かをメモっていたり、パソコンに打ち込んでいたりするのだ。
新聞を読んでいる人もいれば、普通に本を読んでいる人もいる。
逆に携帯電話を触っていたり、ボーっとしている人はほとんどいないようにみえる。少しでも時間を有効的に活用しようとする人がこの時間帯には多いのかもしれない。
僕はこのスタバには、ゆっくりと本が読みたい時など会社帰りに寄ったりするのだが、隣でカップルが幸せそうに会話していたり、向かいで友達同士がこれからの日本ではなく、これからの恋愛について議論したりで、中々集中できない。
あまり進まず退店する事もあるのだ。
そう思うと、朝のスタバでの時間の過ごし方は何事にも集中しやすいと言える。それに少なからず、前を通る度に刺激を受けている。自分ももっと磨かないとと・・・。
せっかくスターバックスカードも入手した事だし、時には電車を2本くらい早くして、朝のスタバで有意義な時間を過ごしてみようじゃないか。
(だが、残念。その時間はまだ開店前だとさっき気づいた・・・。)
2011年1月12日
今週末に開催!企業展&転職フェア
今年初となるイベントが、今週末の14・15日に名古屋国際会議場で開催される。企業展と転職フェアの同日開催である。
今回、企業展は理工系企業展と総合編企業展とセットで行うことから、イベントとしては3箇所で行われるといっていい。
それに加え、学生向けの講演や社会人向けの講演、キャリア診断ブースやCDAによる就職相談ブースも行う。また、経済産業省の新卒者就職応援プロジェクトの参画もあるため、イベントとしては多岐に及んでいる。
これまでのオペレーションよりは一段とハードルも高くなる事もあり、万全の体制で臨みたいものだ。
昨今の雇用関連のニュースで判断すれば、決して働く側の環境はいいとは言えない。我慢を強いられるケースも多いと思う。その分、いい訓練になるとも言えなくもないが・・・。
しかし、今回の転職フェアの参画企業の顔ぶれを見る限り、少しずつ雇用環境が改善していると実感する。昨年の同時期が最悪だったとも言えるが、現状では昨年の倍以上の参加企業を募る事ができた。また、うれしい事に業界、職種も多岐に亘る。より多くの求職者にキッカケ作りを提供できるというわけだ。
転職フェアの詳しい情報はこちら・・・。
それに比べると12卒の新卒採用はまだまだである。今年後半からの景気回復による採用見直しも考えられるが、実感するにはまだ時間がかかりそうだ。だが、就職先がないわけでも何でもない。現に中小企業の人手不足の声は聞こえてくるし、採用に対して予算化できるかはともかく人材のニーズも多い。
少しでもアンテナを張りめぐられる努力は必要だと思う。時期的にまだ12卒の学生は大手企業を中心に志望するケースがほとんどだと思うが、同時に中堅・中小企業も見てもらいたい。特に名大社の主催するイベントは、地元の中堅・中小企業の参加割合が多い。
会社としての知名度や規模はそれほどでもないが、経営状況は健全であり、仕事内容も充実している企業がケースも多い。そういった企業は、直接話を聞かないと魅力が伝わらない。だからこそ合同説明会なのである。詳しくはこちら。
本日のブログはすっかりイベントPRになってしまったが、たまには営業的なブログがあってもいいだろう。
興味のある方は、是非、今週末のイベントに参加してくだだきたい。
2011年1月11日
寒いからこそ・・・。
本日は一番に出社した。
7時20分。会社の温度をみると何と8度。
外も今年一番の寒さだが、オフィス内も寒い。すぐに暖房をつけるも家賃を値切りすぎたせいか(笑)、なかなか暖まらない。しばらくはブルブル震えながら仕事をすることになった。
それでも社内での仕事は守られた環境がある。強い風が吹くわけでもなければ、雨や雪が降ってくるわけではない。一日中、外に出ている営業を思えば、全然ラクである。恵まれた環境で仕事しているのだ。
そうは言っても、1年半前までは僕も普通に外を回っていたので、この時期の辛さは十分に理解しているつもり。しかし、僕はこの真冬の営業は嫌いではなかった。少なくとも真夏の汗が止まらない季節よりは好きだった。
特に20歳代の頃は、それこそコートを羽織ることなく営業に出ていた。それはクライアントで一々コートを脱ぐのが面倒だったからという単純な理由。その行為自体が失礼であると感じていた時期でもあるし・・・。
そして寒さは何故か緊張感を生む。
そのピリッとした感覚も悪くなかった。早足で歩けば体も暖かくなってきた。暖房が効きすぎるクライアントでは、メガネが曇ったり、逆に汗をかいたりすることもあったが、冬の営業は悪くなかった。
さすがに30歳代になるとコートを羽織って営業に出るようにはなったが、その寒さが苦痛に感じたことはなかったように思う。
その反対で暑さはどうにもならない。クールビズとはいえ、上着がないのは失礼だし、カッコ悪いと感じたし・・・。ハンカチはいくらあっても足りないし・・・。
真夏の営業はかなりくたびれ、その分、ビールの消費量が増えていった。ビールがうまいのはいいが、その分、体はたるんでいった。
営業をしていると季節を敏感に感じることができる。車でいろんな場所を回れば四季折々の景色を眺めることもできる。おそらくいろんな職種がある中では、一番ではないだろうか。
ただ言えるのは、この寒い季節だからこそ、暑い季節だからこそ、手を抜かずにやり続けれるかどうかで、営業の価値は変わってくる。
寒さが襲うこの1月、肌の冷たさをいい刺激材料として営業には積極的に動き回って欲しい。
2011年1月9日
みのかも日本昭和村ハーフマラソンRUN
今年、最初のマラソンは、昨年に引き続き、美濃加茂市での「みのかも日本昭和村ハーフマラソン」。
これまでの短いマラソン人生のうち、最も過酷なコースのマラソンの大会だ。
昨年はゴール手前で足が攣り、屈伸しながらゴールに向かい、結果2時間ちょうどのタイムであった。今年は昨年以上のタイムを目指していたが、年末年始の暴飲暴食でかなりウエイトも重くなり、あまり自信の持てないのが正直なところであった。
それでも会場に車で向かう中、箱根駅伝の特番を見ながらモチベーションを上げていった。
(倒れこむまで走らねば・・・と)
マラソンブームを反映してか、昨年よりも出場者は多いようで会場の日本昭和村は混み合っており、空からは後援の中日新聞社がヘリコプターからエールを送っていた。
寒空の中、二人の仲間と共にスタート。
最初の2キロは4分台で走るかなりのハイペース。その後の上り坂あたりでペースは落ちるものの、平坦な道は5分前後で走っていった。
この「みのかも日本昭和村ハーフマラソン」は特に後半は地獄のようにきつい。長い上り坂が3箇所もあり、そこで心が折れそうになってしまうのだ。懸命に走っても全然前に進まない。前を走っているランナーも遠くから眺めると歩いているのと変わらないように感じてしまう。
昨年も最後の上り坂で、ふくらはぎがブルブルと震えだし、カチーンと攣ってしまったのだ。
しかし、そこを乗り越えなければ明日はない、会社の未来も暗い、と自分に言い聞かせながら(本当かなあ~)、ゴールを目指した。
最後の2キロはヨレヨレであったが、前半の貯金が効いてかタイムは1時間54分でゴール。
このコースでのタイムとしては、今の実力からすれば納得。かなり疲労が残る大会ではあったが、達成感も感じることができた。それもこれまで一度も勝った事のない先輩に勝つ事もできた。
(それはその先輩の足がゴール手前で攣ってしまったのが原因であるが・・・)
日本昭和村は、このような紙芝居が見れるようなのどかでのんびりとしたテーマパークだが、マラソン大会自体は、やはり最も過酷で悲鳴を上げそうなコースを持つ。
今年、最初のハーフマラソンはこうして終了。
明日も休みなのが本当にありがたい。
2011年1月8日
[実学・経営問答]人を生かす
[実学・経営問答]人を生かす (2008/07/15) 稲盛 和夫 |
今や日本航空の会長も務める稲盛和夫氏。外部者として、この旧態的な大企業に関わるのはかなりしんどいであろうと思う。ここに書かれている内容を実践する事も容易ではなさそうだ。
この著書では、稲盛氏が主宰する盛和塾の塾生となる経営者の悩みに対してアドバイスする形式を取っている。そのためか、一般的なビジネス書に比べるとかなり読みやすい。
ここでは主に二代目、三代目にあたる経営者のそれぞれの会社で業務を遂行する上で発生する悩みや課題に対して、自己の経験から辿りついた哲学や考え方を指南している。
評論家的やコンサルタント的に回答しているわけではないので、非常に説得力がある。
京セラの経営理念にもなる「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」が、哲学の基本となっているため、全ての回答にブレがない。その哲学とは心の座標軸を言い、これがあるかないかが最終的な決断の決め手になるという。
「心の座標軸」。
奥の深い言葉である実感すると同時に、自分の座標軸はどこにあるのか、明確にできていない自分の未熟さを感じることとなる。悩み抜く経験を更に積み重ねないとその領域には届かないという事であろう。
ここでは、最後にリーダーの役割10か条が著されている。
1.事業の目的意義を明確にし、部下に指し示すこと
2.具体的な目標を掲げ、部下を巻き込みながら計画を立てる
3.強烈な願望を心に抱き続ける
4.誰にも負けない努力をする
5.強い意志を持つ
6.立派な人格を持つ
7.どんな困難に遭遇しようとも、決してあきらめない
8.部下に愛情を持って接する
9.部下をモチベートし続ける
10.常に創造的でなければならない
手帳にも貼り付けて、常に意識する必要もありそうな10か条である。
2011年1月5日
仕事始めなのだ!
本日から本年の名大社の業務がスタートした。
今朝は7時前に家を出て、7時半過ぎに会社に着いた。普段より30分近い早い出社である。8日振りだと出社するだけでも緊張感が増す。それがとても心地よい。
名大社では、仕事始めの日に8時半より全体会議を行う。本年の標語から本年に取り組むべき課題を発表し、全体で共有していく。
そして、全員に昨年の目標の振り返り、検証と本年の目標について語ってもらう。もちろん自分自身も・・・。
昨年は何ができて何ができなかったか、そしてそれを基準に今年はどんな目標を立て取り組んでいくのか、を一人10分程度語ってもらうのだ。
僕は人前で言い切ること、「有言実行」が大切であると考えている。それを強制するわけではないが、全員の前で話をしてもらうことで、より自分の行動に責任を持ってもらいたい。
あっという間に1時間半が経過。今週の取り組み内容を話し、全体会議を終えた。
その後は、挨拶回り。新聞社、TV局を立て続けに訪問。昼食の時間も10分程度しか取れない慌しい時間を過ごした。年賀状のチェックや書類の整理を行い、夕方からは営業会議。1日2回の会議は結構疲れるものだ。
こうして仕事始めの一日はバタバタと過ぎていった。忙しい時間を過ごせる事は何よりである。夜になってフウ~ッと息をつく。仕事で疲れることもいいことだ。
そして、本日はノーアルコールデー。
マジメなマジメな仕事始めであった。
2011年1月4日
就活エリートの迷走
就活エリートの迷走 (ちくま新書) (2010/12/08) 豊田 義博 |
著者はリクルート出身。リクルートブックの編集長を経て、リクルートワークス研究所の主任研究員を務める。
ある意味、いまの就職活動の流れを作ってきた一人だ。
この著書を読む限り、これまでの自らの事業を否定し自戒しているようにも思われる。
就職活動がインターネット中心の時代となって、10年ほど経過する。学生にとってのメリットとしては、容易に情報収集ができ、容易に興味ある企業へ応募ができる。
学生に以前のせっせとハガキを書く時代の事を話をしてもピンとはこないようだし、何故そんな面倒な事を・・・と思うくらいである。
その容易さがもたらしたものは効率的な活動とともに、企業との重要な接点や魅力の理解度を不足にさせている面も多いと思う。これが、就職してからのその後に影響しているようだ。
最近は就職戦線や環境の弊害ばかりがクローズアップされるが、ここではその先にある就職戦線勝ち組、すなわち就活エリートの苦悩を描いている。就活エリートが第一希望の企業に入社したものの、その企業でヤリガイを見出せず離職する姿は想像以上に多いという。
いくつかの原因が考えれるが、その一つに自己分析やエントリーシート、面接のあり方もあるようだ。
「やりたいこと」を追求するばかりに、会社には入ってからのギャップが大きな理由なのだ。大企業であろうと中小企業であろうと自分のやりたい仕事にありつけるケースはほとんどないのが現実である。
全ての新入社員が希望する部署に配属されるのはあり得ない話だし、それを理解して入社するのが当然だと思うが、昨今はそうでもないようなのだ。
自己分析で「やりたい事」をあぶり出し、面接でも「やりたい事」をトコトン突き詰めて答えを出す。それは何十年も働くビジネスマンからみても理想の姿になっている。それを追い求め、社会に出て挫折するのだ。
理想を追い求めるのは大切だが、理想の仕事ができる環境なんて、すぐには与えられる事はない。
こう考えると、我々就職情報に携わる者は、自分達のコンテンツの提供や情報の伝え方も考え直さねばならない。それがクリアされれば上手くいくという単純な問題でないのは承知の上でも情報のあり方を見直さなければならない。
今すぐ取りかかれる事として、少なくとも自社の採用については「やりたい事」のギャップを正直に話し、その中で仕事を学び、キャリアを積む重要性を伝える事だ。
「最近の若い奴は・・・」と言うばかりでなく、仕事の本質、無駄とも思える行動の価値をしっかり理解させるのも我々大人の役割と感じた1冊であった。