ブラック企業という言葉が出てきたから、ホワイト企業が出たのか、そうではなく元々あったかはわからない。
ブラック企業が社員使い捨て、休日なし、残業代未払いだとしたら、ホワイト企業はその反対になるのだろうか。そんな単純な話ではない。それで解決できるのであれば、ほんの10ページで内容は終わってしまうはず。
著者は「真のホワイト企業とは、若者を成長させ、変化の激しい時代において雇用の質を向上させる企業」と言い切っている。
残業が多い=ブラック企業という認識をされると僕は違和感を持ってしまう。
僕自身、かなりの残業をしてきた。大変ではあったが、それが嫌で嫌でたまらなかったわけではない。その時間も充実していた。そんな働き方をしている若者はいつの時代でもいるはずだし、そのことに働きがいを持つ者も多いと思う。
そこには著者の言う「若者の成長」が知らず知らずに含まれているだろうし・・・。
残業なし、多い休日=ホワイト企業ではない。これから企業に向かう若者はそこを錯覚してはいけない。
日本でもサービス業の割合が増え、勤務時間・休日の設定、アルバイトと正社員の違い等、雇用側の抱える課題は大きくなっている。
本書にも事例があるようにスターバックスコーヒーはいいロールモデルだろう。だが、同じ取り組みをするのは容易ではない。
しかし、人材育成がこれからの企業繁栄のカギとなるとすれば、その手法は参考にすべき。著者は仕事観の構造(内因的仕事観、功利的仕事観、規範的仕事観)を用いながら、人材育成の重要性を主張している。
(高橋氏の講演を拝聴するたびに最近は強く感じることでもある。)
その中で仕事を覚え、やりがいや自己成長を感じていくと働きがいも自ずと湧いてくるのだろう。著者はわかりやすくこのようにも表現している。
働きやすいが、働きがいのない企業は「人材滞留企業」。
働きやすくはないが、働きがいのある企業は「人材輩出企業」。
その両方ないのが、ブラック企業と言える様だ。
では、うちの会社はどうなんだろうか・・・。僕なりの目線はあるにしても、そんなことは自分勝手な論理にすぎない。働いている側はブラックだ!と思っていたり・・・(笑)。
仮にそうだとしても、全員で若手を育てていくやり方はこれからも続けていきたい。
世間は明日からゴールデンウィーク。今年のカレンダーは休みの設定が難しい。
例年であれば他社を参考にスケジュールを組みのだが、今年はモデルケースが分からなかったので、自社でそそくさと決めてしまった。
多分、お客様にもご迷惑を掛けず、社員にとってもゆっくりできる休暇じゃないかと勝手に満足している。
一番いいのは明日26日から5月6日までの11連休だが、さすがにそれはムリ。というかみんなボケてしまう。
結果的に選んだのは26日~29日の4日間、5月3日~6日までの4日間という豪華中途半端コース(笑)。誰が喜ぶかは全く見当がつかない。一昨日まで、うちの家族は僕の休暇を知らなかったし・・・。
そんなGW休暇に明日から入るわけだが、なぜか僕は今朝、岡山に居る。そして、なぜか徳島に移動する。
その理由については、明後日あたりのブログに書きたいと思うが、そんなわけで今日は会社に行かない。
しかし、一足早いゴールデンウィーク休暇でもない。かといって、仕事かと言えばそうとも言い難い。何とも微妙だ・・・。誤解を受けそうな表現だが、決して遊んでいるとは思って欲しくない(笑)。
言い訳がましい言い回しになってしまった・・・。
で、肝心の僕のゴールデンウィークだが、ほとんど予定が入っていない。野球観戦や講演参加など単発の予定が入っているだけ。家族サービスもない。それはそもそも求められてなかったり・・・。
「亭主元気で留守がいい」というが、休暇中もそれを望んでいるのではと錯覚してしまうくらい、家族は各々予定を入れている。嫌がる息子を無理矢理連れてスーパー銭湯に行くくらいかもしれない。
かなり寂しい休暇になりそうだが、まとまってゆっくりできる時間が今までなかったのも事実なので、自分の課題に取り組むのもいい。じっくりと考え事でもしようかな。寝ちゃいそうだけど・・・。
その前に今日一日を充実させなければいけない。
天気も良く、いい一日になりそう。間もなくホテルにお迎えが来てくれる。朝食もしっかり食べて、元気に徳島に行ってきます!
(東京のライバルの日記みたいだ・・・。)
未熟な証拠かもしれないが10年後、どんな人物になっているのか想像できない。これでも一応、経営者である。社会人となって25年の経験もある。それでも10年後を予測するのは難しい。
ましてや社会人デビューした時に今のこの状態を予測できただろうか。こんな愚か者がまさか会社を背負っているなんて、誰も思わなかったはずだ。
極端な話かもしれないが、今のキャリア教育はそんな予測不可能なことを求めているのかもしれない。高校、大学時代にどんな大人になるかをイメージすることは悪い事ではない。自分なりの将来像や夢を描くことは素晴らしい事だと思う。
しかし、である。それを「やりたいこと」として追い詰めてしまうとどうなるだろうか。多くはそれを成し遂げることはできず別の道を選ぶ。そもそもそれが本当にやりたいことなのか根拠も乏しいはず。
本書を読むと現状のキャリア教育の危うさが垣間見えてくる。誰も悪気があるわけではない。よりよいキャリアを描くために作られているシステムには違いない。
だが、現実は別方向へ進んでしまうことも多い。著者は自分が教育者という立場から自戒を含め、そのキャリア教育に疑問を投げかけ、ご自身の考えを述べられている。
就職活動で悩んでいる大学生を見る立場として、共感することは多い。「やりたいこと」を求めすぎて、前に進めなくなっている存在を目の当たりにするケースも目立つ。
「やりたいことが見つからない方が当たり前だよ」と学生を前に話すこともあるが、ただの慰めにしかなっていないのかもしれない。まだまだ伝える力が足りないと思いながら・・・。
先日、著者の児美川氏の講演を拝聴する機会を頂いた。偶然が上手い具合に重なったこともあり、児美川氏と挨拶もさせて頂いた。
本書を読んだイメージでは小難しく理屈っぽい方かと思っていたが(スミマセン・・・)、実に温厚で真摯な方だった。今の学生、そして勤務する大学にも深い愛情を感じることができた。
高卒で就職できないから大学へ進学する現実、将来への努力よりは今の楽しさを優先する若者の多さ、未来に対する期待感のなさ等、簡単に解決できる問題はひとつもない。少しずつ少しずつ明るい未来を僕らが作っていくしかない。
それは10年後が見えないからやらないのではなく、やっていればいつかはよくなるという楽観性を持ちながら取り組むことも必要。それが僕らが若者に対してできるキャリア教育なのかもしれない。
本当はこのブログで別の事を言いたかったような気もするが(苦笑)、書いているうちに違う方向に行ってしまった。
ただ言えるのは今の若者を作っているのは自分たちであるということ。むやみに若者を非難するのではなく、その責任は僕たちが持たなければならない。
先週、何気なくfacebookを眺めていたら、友達があるイベントページをシェアしていた。一瞬目を疑った。
イベントは『沢木耕太郎さん講演会「旅人として生きる」』。
えっ、ホントに???。
僕が一番好きな作家は誰ですか?と聞かれれば、真っ先に答えるのが沢木耕太郎氏。よくブログに取り上げる伊集院静氏でも池井戸潤氏でもない。
最近はそれほど著書を出されているわけではないので、頻繁に読むわけではないが、僕が最も影響を受けた作家で一番憧れる作家だ。
インチキ臭いが僕の書棚には沢木氏の本がズラッと並ぶ。
(実際に写真を撮るために並び替えた・・・笑)
出版された本は数冊を除いてほとんど読んでいるはず。20代後半に文庫で出版された「深夜特急」をたまたま手にした。それではまってしまった。多分、僕と同じような人は数知れないだろう。影響を受けてアジア一人旅に出掛けた人も多いだろう。
深夜特急で出会ってから、過去の作品をむさぼるように読んだ。
「若き実力者たち」「敗れざる者たち」「テロルの決算」「一瞬の夏」・・・。古本屋を頻繁に覗き、過去の作品も買い漁った(そんな大げさでもないな)。
スポーツノンフィクションに目覚めたのも沢木氏のルポルタージュの影響が強い。映画のコラムやエッセイも好きだ。時々、文体を真似するが、これはマスターベーションに近い(笑)。彼のNHKのドキュメンタリーも録画したり・・・。
まさかそんな方の話が聞けるとは全く予想だにしていなかった。考えもしなかったというのが正直なところ。
早速、その友達に招待してもらえるようにお願いし、講演を申し込んだ。これはかなり嬉しい。毎日ありがたい日々を過ごしているが、その中でも突出している。
日付はゴールデンウィークど真ん中だが、この日はどんな予定が出ようともこちらを優先する。家族サービスもごめんなさい。
いやあ~、本当に嬉しい。どんな話をされるか全く予測できないが、そんなことはどうでもいい。今から当日が待ち遠しい。
Tさん、いい機会を作って頂き、感謝!楽しみにしています!
テーマである旅のことは全然語れないけど・・・。
先週の東洋経済の特集は「本業消失」。
富士フィルムの事業を通して、勝ち残るための経営をリポートしていた。今、写真はスマホで撮る時代。デジカメの存在ですら、もう古いと感じてしまう。
速い。本当にスピードが速い。ほんの10年前に当たり前だった存在や定番の商品がパラダイムの変化であっという間に無くなってしまう。
写真のフィルムの存在がまさに代表格。サザエさんではまだフィルムを現像している場面があるが、うちの息子はフィルムを入れるカメラの存在を知らない。カメラといえばデジカメでありスマホ。こちらの方が圧倒的に便利なのだから仕方ない。
未だにフィルムを現像する時代であれば、facebookはこれだけの盛り上がらなかっただろう。
このブログで僕が言いたいのはそんなカメラの現状ではなく(苦笑)、その時々に訪れる危機をどうトップが決断を下し、あるべき方向へ導くかということ。
危機は予測でき、兆候は表れるというが、自分たちにとって都合よく考え、結論を先延ばしにすることはよくあるケース。また、誤った選択をすることもあるだろう。そう考えるとトップの責任は重い。最悪の事態を招くことも十分にあり得る。コダックなんかはその例だと思うし・・・。
現段階で僕はその判断を迫られているわけではないが、確実にその時代がやってくると予測する。今の事業はどう考えても10年、20年持つとは考えにくい。
事業における課題はもっと手前にあるので、そんな事よりやらねばならないことは盛り沢山だが、短期的な視点と長期的な視点を併せ持つことが重要(どちらもできていないという話もありますが・・・汗)。
他社をケーススタディにさせて頂いて、自分なりに考え抜いていくしかない。
今回の特集では勝ち残る法則として、戦略を5つに分けられていた。
法則1.「悪い数字」から逃げない
法則2.自社の強みを棚卸し
法則3.M&Aで時間を買う
法則4.改革の痛みを恐れない
法則5.決断に時間をかけるな
もしかしたらうちのようなちっぽけな会社でもM&Aを仕掛ける時が来るのかもしれない。
そして、改革には痛みが伴うという。富士フィルムが大胆なリストラを行ったようにそれが生き残るための苦渋の決断になるのだろう。それは避けて通りたいところだけど・・・。
そんなことをしたら名経営者から「その流した血を汲み取ってやれるのか?」と詰められそうだ。
本業消失。いつ来ても耐えられるような準備と覚悟は持っておかなければならない。
息子の中学校生活がスタートして2週間。部活も仮入部の段階だが予定通り野球部に入部した。走り込みや腹筋など基礎体力を作るトレーニングばかりでボールはまだ握らせてもらえない。
不効率とも思えるが、そこは口出しなどせず、じっくりと見守った方がいい。
慣れない制服で自分とさほど変わらない大きさのカバンを持って通学することもまだまだしんどいようだ。おまけに塾も始まり、のんびりする時間はほとんどない。
数日前、一緒に食事した時は何を聞いてもほとんど返事は返ってこない。
「こっちが聞いているんだから、しっかり答えなさい。」と叱るとボソボソと答える程度。反抗期に入ったかと思い嫁さんに確認すると「部活やら塾でかなり疲れているみたい。だから機嫌が悪い」とのこと。
始まったばかりの学校やこれまで経験しなかった部活での上下関係は無意識のうちに緊張感も与え、それが更に疲れと表れているのだろう。しかし、これは通らないといけない道。ここを避けてしまうと今後の全てが中途半端になってしまう。
僕がいない時にその疲れから息子は嫁さんに呟いたそうだ。「明日、部活を休みたい」と・・・。嫁さんは「バカタレ~!ふざけるな!」と一言。
こういった場面で女性は強い。信じられないくらい恐ろしい。20代半ばの頃、一緒に手をつないで歩いていたことなんて到底想像できない(苦笑)。
当然の話だが、そんなこともあり息子は毎日、せっせと部活や塾に励む。最初が肝心なのだ。
一昨日、早めに帰宅をすると息子が塾から機嫌よく帰ってきた。野球部のことを聞くと、ベラベラといろんな情報を教えてくれた。
「部活はしんどくないのか?」「もう慣れた。」そんなもんである。しかし、最初のしんどさを認めてしまうと、きっとそうはならなかったはず。
4月に入社した新人クンも緊張しながら慣れない仕事を懸命にこなしている。ありがたいことに先輩たちは厳しくもやさしくも社会人としての心構えや覚悟を丁寧に指導している。僕はその様子を見ているに過ぎない。社内の人間関係を含め仕事に臨む姿勢も、最初が肝心。
早いものであと一週間でゴールデンウイークに入る。たった半月ちょっとしか経っていないが少年も若者も確実に成長している。いいことだ。
他人のことはいいから、アンタがもっと成長しなさい。全然成長してないでしょ!と言われそうですが・・・(苦笑)。
はい、すいません。
ふと財布の中を開けると随分前に金券ショップで購入した映画のチケットが出てきた(何だか映画のワンシーンみたい・・・笑)。確認すれば期限は4月末まで。ヤバいと思い、観に行ったのがこの映画。
何度か予告編で知ってはいたものの、観る予定があったわけではない。スタローン、デニーロ共演の筋肉オッサン映画「リベンジマッチ」と迷ったが、高いテンションで過ごしたかったこともありこちらを選択した。
観終わった後は何とも不思議な気分だった。ただの恋愛映画のような気がしないわけでもないが、自分の中で気持ちがワクワクし、衝動的に外に飛び出したくなった(映画そのまんまじゃん・・・)。ジッとしていることがえらく苦痛に感じる。
空想のシーンは当然だが、全てのシーンが現実的にはあり得ない。しかし、大自然の中、平凡オッサンの主人公ウォルターが飛び回るシーンは美しくかつ羨ましいもの。弾けた思い切りの人生もいいじゃないかと思ってしまう。
メチャクチャ評判のいい映画にはならないかと思うが(失礼)、僕は爽快感が残る嬉しい作品だった。ちょっと仕事に疲れ、気分転換したい時には最適かも・・・。
最近、洋画に疎くなっており、この映画の主役ベン・スティラーも全然知らない存在。それだけではなく監督もやってるじゃないか・・・。観終わった後、ネットで調べ初めて知った。へ~、そうなんだ。無知は罪だな・・・。
全く関係ないが、タイトル「LIFE」はNHKのコント番組と一緒。木曜22時からの番組なのだが、塾から帰ってきた息子のお気に入りになってしまった。NHKがこんな番組やるんだ・・・というのが素直な感想だが、こちらも疲れた体には癒しになるのかもしれない。
ウッチャンが「はい、100万円!」というシーンで息子は腹を抱えて笑っている。そこまでも面白いかと思わないわけではないが、ウッチャンのセンスの良さは感じることができる。
映画もテレビも関係なく「LIFE」を楽しむことは必要。
まだまだ僕の「LIFE」も続く。さてさてどうなっていくのだろうか・・・。
先日、久々に銀座で飲んだ。行ったのはスペインバルとノーチャージのBar。著者の生き方からするとおよそ銀座らしくない店。
僕は楽しく飲んだくれたわけだが、もし僕が伊集院氏と知り合いだったのなら、「お前、いい大人がそんな飲み方をするな!。銀座には銀座の流儀があるんだ。」とこっぴどく叱られただろう。
そして、許す力を求められる飲み方。まだまだ子供である。
このシリーズを読むと普通の人は銀座と鮨屋に行きたくなるはず。そして、静かに大将と語りながら、粋な飲み方をしたいはず。それが大人の流儀と思える。
しかし、僕は銀座で新宿のような飲み方をし、いや神田かな?(笑)、粋な姿も大人の男も魅せることはできなかった。それが人としての幅の狭さを醸し出しているようで、何とも切ない気持ちになる。シラフに戻ると・・・(笑)。50歳を迎える頃には、もう少し大人らしい飲み方を銀座でしたいものだ。
それはさておき、普段、この類の本は読まないのに、なぜかこのシリーズは手に取ってしまう。はっきり言って会社の経営には何の参考もならない。ビジネスに役立つ面は皆無に近いのではないだろうか(スミマセン・・・)。
しかし、僕が失くしてはいけないことがここにはたくさん書かれている。ビジネスには生きないとしても、一人の男として守っていかねばならないことが盛り込まれている。時にハッとさせられながら、自分を振り返ってみるのも大切だ。
そうでないと本当につまらない人間になってしまう。
大人の男になること。実際はともかくとして、そういった男を目指し、これからも過ごしていきたい。
そして、銀座で飲みたい。