今週火曜日は日経トップリーダー経営セミナーに参加させてもらった。
講師は最近、いろんな場で登壇されているダイヤ精機株式会社の諏訪貴子社長。
テーマは「中小企業の経営改革と人材確保・育成」という興味深い内容。
このセミナーが案内された時に速攻で申し込んだ(笑)。
会場には中小企業の経営者らしき方が220名ほど出席されていた。
このような場では必ず知り合いに会うのだが、今回は誰にも会わず。
普段、僕が付き合っている層とは違うのかな・・・。
講演を拝聴しながら、まず最初に感じたのは話し方がとてもなめらかで上手いということ。
自己紹介の中で披露宴の司会を仕事にしていたというから腑に落ちた。
こんな経歴もあるんですね。
しかし、それは二代目社長を意識する前。
その生い立ちもなるほど!と感心してしまった。
3人兄妹(姉、兄)のと一番下して生まれた諏訪社長。
本来は兄が跡取りになるはずが不幸にも幼少の頃、死去。
その事もあり、諏訪社長は男子誕生を期待され生まれたようだ。
そのため小さい頃から男の子ように育てられた。
3人娘の末っ子が後継者になることが多いのとよく似ている。
一般の方は素通りする話だと思うが、
ファミリービジネスを学んだ者はなるほど!と感心してしまうのだ(笑)。
理系の大学に進み、就職先も自動車メーカーのエンジニア。
それも父親に役員秘書の仕事だと半ば騙されて就職したとのこと。
その後、家業を手伝うことを頼まれて入社したものの、
リストラを提案したら自分がリストラに合ってしまう。
その経験を2度されたという。
創業社長は社員を守ることを第一優先と考えていたようだ。
このあたりは理想的なファミリービジネスかもしれない。
しかし、突然、死を迎えることになり、夫、社員という選択肢ではなく
末娘である諏訪氏が社長を引き継ぐことに。
これもファミリービジネスではよくあるケース。
何の準備も何の帝王学も学ぶことなく、いきなり後継者となる。
僕も同じようなものだが(苦笑)、突然大きな決断を求められる。
父親の死を悲しむ暇はなかったようだ。
会社の状況が良ければまだいいが、業績は悪化している。
ダイヤ精機は東京都大田区にある町工場。
32歳の女性に会社の経営は務まるだろうかと本人も周りも不安はつきまとう。
ベテラン社員の扱い方も難しく、反発も多い。
そんな中で1年かけ経営理念を作り、多能工集団という経営方針もまとめられた。
社員さんが納得するリストラも敢行し、会社全体の意識改革も行う。
人材募集を行っても一人の応募者もなかったが、
いろんなアイデアを出すことで今では人気企業になっているという。
これもやり方次第。人が来ないと嘆くのではなく、
社内の意識改革が重要なことは多くの聴講者も参考になったのではないか・・・。
偉そうな言い方ですね。スミマセン・・・。
現在では溌剌と働く職場をつくり、全員で社員旅行を楽しんでいる。
みんなが楽しそう。いい光景だ。
もちろん経験や能力は必要だが、もっと大切なのは勇気や行動。
結局、人を動かすのも動かさないのも人。
こちらが本気で熱意を持って接すれば変わることはできるはず。
素晴らしいお話を聞けました。
感謝!
さて、うちの社員旅行はどこにするかな(笑)。
札幌ススキノで飲むのもいいなあ~。
博多中洲で飲むのもいいなあ~。