先週金曜日にsansan主催の講演会に参加。
題して「日本企業の少し未来の働き方」
基調講演は慶応義塾大学大学院教授の夏野剛氏。
iモードを開発した人でもある。
かなり古いか(笑)。
この方の講演も一度伺いたかったので、いいタイミングで情報が届いてきた。
この講演は先着順ではなく抽選。
厳正な抽選の結果、見事当選。
そんな応募数が多かったのかな?(笑)。
会場はヒルトン名古屋でそれも通常セミナーがよく開催される4階ではなく28階。
それだけでもプレミア感がある。
僕は時間の関係で出席しなかったが、
シェアタイムとして豪華ブッフェもセットされていた。
これが無料なのでかなりの大盤振る舞い。
今のsansanさんの勢いを表しているのかな。
夏野氏の講演タイトルは
「IT・IoT時代に求められる企業競争力と働き方」
冒頭からNHKwebのワールドカップの映像を見せながら、
現在の日本のtechnologyについて語られていた。
僕は初めて知ったのだが、NHKwebではW杯のゲームをいろんな角度から4画面映し出す。
この技術は10年前から出来上がっていたのだが、
今回の放映で初めて適用された。
夏野氏はこれが日本の成長を止めている一つの要因と言われる。
規制でがんじがらめにすることで新しい技術の取り込みが遅くなるようだ。
それは日本の生産性が低いことにも繋がっている。
この20年で日本の生産性は変わらないのに対し、
米国では98%、フランスでは60%、ドイツやイギリス、韓国も含め相当伸びている。
それに対し、これだけ働いてる日本はさっぱり。
GDP成長率を分かっていない政治家が多いのも原因のひとつ。
日本はデジタル革命にも乗り遅れ、
その理由は規制がイノベーションを抑制している、
リーダー層の低いデジタルリテラシーが原因とも・・・。
かなり国全体や政治家、経済界に批判的な意見を述べられていた夏野氏だが、
ここまで遠慮することなく、思い切った発言をされたことは新鮮。
これだけはっきり言われると却って心地よかった。
と同時に国内全体や自分たちに対して危機感も芽生えてきた。
このままでは日本が生き残っていけない。
夏野氏自身、強い危機感を抱いているよう。
社会システムを大きく変化させていく必要があると・・・。
そのための3つ。
組織体制の変化、
意味のなくなる平均値議論、
リーダーの役割変化。
結局、旧態依然とした組織体制や利害調整型のリーダーでは通用しない。
それは組織が大きくなればなるほどそんな傾向はある。
まさに池井戸潤氏の小説の世界。
まだまだ上を向いて仕事をしている現実も多いのだろう。
となると生産性が上がらないのも頷ける話。
夏野氏は日本を立て直すために2つが重要だという。
ふたつの「そうぞう(創造、想像)」を社会の中心にする。
そして、リーダーが甘えを断つ。
リーダーは判断スピードも求められるわけだ。
今回の講演テーマは企業競争力と働き方だが、
結論的にはリーダーとして、経営者としての在り方を問われていると感じた。
現状の満足が一番危険。
僕自身が摩擦を気にせず、もっと甘えを断たねばならない。
いい勉強になりました。
ちなみに本講演、撮影は問題なし。
参加者の多くはスマホでスクリーンに映し出されたスライドをバシャバシャ撮っていた。
これも時代の変化かな。
目は常に外向きにしていかなばならない。
貴重な講演をありがとうございました。