やっぱり今年はいろんな国の映画を観ている。
今回はロシア。
「スターリンの葬送狂騒曲」が英語だったので、
本作も英語かと思ったがこちらはロシア語。
正真正銘のロシア映画だ。
やっぱスターリン映画は嫌がらせだな(笑)。
じゃあ、この映画がどうかといえばかなり怪しい。
誤解を恐れずに言えば、ただのスケベな男と魔性の女のもつれ合う恋愛もの。
それ以上でもそれ以下でもない。
しかし、そう言ってしまうと身も蓋もない。
そう感じさせないように映画は芸術的に制作されている。
まあ、今回はある程度、ネタバレしてもいいだろう。
舞台は1890年台後半のサンクトペテルブルク。
実在するロシア皇帝ニコライ2世を描いている。
ということはほぼ実話。
当然、大河ドラマ「西郷どん」のようにフィクションを加えているが、
大体は本当の話なんだろう。
といっても僕は知らないんだけど・・・。
ロシアでは上映禁止騒動になったくらいだから、かなりスキャンダラスな事件。
僕もいつもならスルーする類だが、予告編に魅了されついつい観てしまった。
これも魔性の女マチルダを演じたミハリナ・オルシャンスカのせい。
ニコライ2世同様、追いかけてしまったわけだ。
あのバレエシーンに世の男は惑わされるだろう。
言い方は失礼だが、ロシアの男も至って単純。
いや、男なんてみんな同じか・・・。
それにしてもニコライ2世は情熱的だが動物的すぎる。
あんなことばかりやっていたら国が滅んでも仕方がない。
そんなことをいうと叱られるかな(笑)。
ここまで書くと駄作と思われるかもしれない。
そんなことはない。
一見の価値はある。
今から120年ほど前のロシアが再現され、
その豪華絢爛な宮殿やバレエ団の壮麗な舞台、クラシックの演奏は見事。
それを観るだけでもこの映画の価値は大きい。
歴史は物語を作っていくのだ。
そして、戦争に限らず人は同じ過ちを繰り返す。
きっとこの先も同じ。
結局、男は魅力的な女性に人生を狂わされる。
まあ、これは自分自身への戒めですな。
生き方は常に気をつけなければならないし、本能のまま生きてはならない。
そんな意味では勉強になる映画。
ただの女性にだらしない男の話だけど(笑)。