全て鵜呑みにはできないかもしれないが、
実体験を基に書かれているので説得力があるのは間違いない。
この東海地区は自動車関連の製造業や商社が多い。
必然的に中国での工場設立や合弁企業の立ち上げ、製品の輸出入がビジネスとして展開される。
僕も営業時代にはクライアントとの打合せや雑談の中で、
中国との取引関係について話を伺う機会は多かった。
異口同音言われていたのが、商売はやりにくい、中国人は扱いにくいということ。
僕自身はその経験が全くない門外漢なので、その言葉を信用するしかないのだが、
圧倒的にネガティブな表現が多かった。
よほど商売上手や交渉上手な方はプラスの発言もあったが、概ねそんな感じだった。
本書を読む限り、僕が今まで聞いてきたことと全く同じ。
そんな意味では本書での新鮮さはあまりなかったが、
具体的な例が著されている点では理解が深まった。
同じアジアだと思ってはいけないともよく言われることだし・・・。
先日、東京に出張に行った際も感じたが、観光で訪れている中国人は多い。
周りを気にすることなく大声で話している場面に遭遇する。
それは名古屋でもかなり感じたりすること。
それを完全否定するわけではないが、中国人気質の象徴とも言えるのかもしれない。
今後、外貨を稼ぐ意味では重要な顧客なんだろけど(笑)。
本書では「中国人ビジネスマンとの交渉術二十箇条」として、
よりよい交渉を行うための注意点や心構えが書かれている。
半分くらいは日本人を含め全てのビジネス相手を対象とするものだろうが、
半分はへ~と感心してしまう。
契約書文書の改ざんや付け足しが平気で行われるなんて、ちょっと怖い。
企業がビジネスとして当たり前に行うんだ・・・。
性善説が通用しないのが中国。
騙されるのが悪いと思うべき相手が中国。
外国との交渉事にはこれまでの価値観を捨てる必要があるのだろう。
今すぐ中国の企業と仕事をすることはないが、今後考えられなくはない。
そんな意味では参考になった。怖い国ですね(苦笑)。