先日、栄にある中日ビルにお邪魔した。
特に目的があったわけではない。
今一度、ビルを見ておこうと思っただけのこと。
見納めになるだとうと・・・。
そう、今年2019年3月に中日ビルは閉館する。
すでに多くのテナントは退出し、かなり寂しい状態にはなっているが、この1月時点はまだ稼働。
しっかりと見ておきたかったのだ。
2年以上前、こんなブログを書いた。
「さようなら、中日ビル」
今日のブログとさほど違いはないが、より現実味を帯びてくるとやはり感傷的にもなる。
ビルの前にはこんな看板が掲げてある。
そうだったのか・・・。
中日ビルと僕は昭和41年生まれの同級生だったんだ。
52歳で一旦、幕を閉じることになる。
僕は平成元年に名大社に入社し、20年間、この中日ビルで仕事をしてきた。
働き始めた当初はそれほど周りに大きな建物はなかったが、
バブルの絶頂期ということもあり徐々に周辺にも大きなビルが建てられてきた。
前社長が冗談交じりでよく喋っていた。
「天井は低いが家賃は高い中日ビル」
確かに天井は低かったが、立地は抜群。
今は名駅に抑えられている栄だが当時は全盛。
地下鉄から雨に濡れることなく出社できたのもよかった。
僕が会社を引き継ぐことになり、中日ビルからの移転は固定費の見直しが大きな理由と考えれば、
あまり冗談とは言い切れなかったのかもしれない。
ビルの1階から、天井を仰げば有名なモザイク壁画。
昔はここで待ち合わせとした人も多かった。
何よりも仕事にイロハを学んだのはこのビルだった。
終電ギリギリで会社を閉め守衛室から帰ることも多かった。
地下1階にあるらーめん亭や八百膳でそそくさとランチを済ませ仕事に戻ることも多かった。
経営陣にボロカスに叩かれたことも多かった。
どれも今思えばいい思い出だ。
この中日ビルは2024年に新生中日ビルとして生まれ変わる。
地上31階、高さ170mの高層ビルになる予定。
再び栄が栄えるためのシンボルになるだろう。
そんな時に戻ってこれたなら、恩返しにもなるのかな・・・。
さらば、中日ビル。
また、会いましょう。
ありがとうございました。