丹羽宇一郎氏の著書は結構読んでいる。
拝聴した講演を含めこのブログでも4本書いている。
少し前の著書だと「危機を突破する力」。
当時のブログを読むと理解できるが、基本的に丹羽氏の言われることはいつも同じ。
本書も目新しい内容ではなく、以前読んだ著書の内容に近い。
本来は作家ではなく経営者。
そんな方が本を書くと同じような中身になってしまうのはやむを得ない。
出口さんも同じだし・・・(笑)。
それでも構わない。
僕は丹羽氏は尊敬する経営者の一人だし、その堂々とした生き方は理想的な存在。
多分、同じようなことが書かれているだろうと予測しながら、つい購入してしまった。
ある意味、期待は裏切らなかった(笑)。
ただ自分の立場として勇気づけられるし、
大切にしなければならないのは何なのかを再認識させられる。
そして、本書は目線の高さも求められる。
それは僕らのような経営者やリーダーだけではない。
企業で働くすべてが対象になっているように思える。
読み進めながら、むしろ若手に社会での生き方、働き方、考え方を問うているとも感じた。
働き方改革が進む中で、辛い仕事とか、がむしゃらに頑張ることが減っているのが現状。
それで世の中が、企業が、大袈裟に言えば日本が上手く立ち回れればいい。
果たしてそんなに都合よくいくのだろうか。
時々、不安に陥る時がある。
それは僕が逆境の中で成長したんじゃないかという実感から言えること。
大きなお世話なのかもしれない。
そんな状況に陥れば、自分たちで立ち向かっていく力を見せていけばいいだけのこと。
意外としぶとさや忍耐力を持っているのかもしれない。
ただそれには基礎体力もいるし、それなりの経験も必要。
大きなお世話だがそんなことも考えてしまう。
そんな想いを丹羽氏はストレートに表現し、ハッパを掛けている。
読み手によっては年寄りのお節介と思ってしまうかもしれないが、
世の若手にも読んでもらいたい。
もちろん、うちのメンバーにも・・・。
これまでの作品と違うのはAIについて触れていたことかな。
丹羽氏らしいAIの捉え方だと思うけど・・・。