先週水曜日は中部経済同友会の夏季セミナーに出席。
中部地区の錚々たる企業のトップが参加するかなり堅めの経営者の集い。
僕なんかは明らかに若手でレベル的にもここにいていいのかと思うくらい。
それでも入会は問題なかったのでよしとしよう(笑)。

「構想力と共創力で拓く中部の未来」というでテーマで基調講演とパネルディスカッション。
基調講演は名古屋大学学長松尾清一氏による「旗艦アカデミアの覚悟」。
名古屋大学のダイナミックな取り組みとそれを取り巻く環境について総長らしい視点で語られた。
この講演も参考になったが、僕が大いに興味を持ったのがパネルディスカッション。

この東海エリアの若手の経営者が3名登壇された。

浅井農園の浅井社長、スタメンの加藤社長、オプティマインドの松下社長。
モデレーターはエコノミストの内田俊宏氏。
内田さんには何度もお世話になっていたので挨拶したかったが、タイミングを逃してしまった。

名古屋、東海地区はベンチャー企業不毛の地と言われてきた。
僕自身もそんな印象を持ちながらも、最近は「そうでもないかな・・・」と思い始めてもいた。
IT関連のスタートアップは徐々に増えているのではというイメージ。
このパネルディスカッションを聞く限り、それは正しく、
そこを牽引する若手が育つ環境が整いつつあるのを実感した。

浅井社長は廃業を目の前にした家業を引き継ぎ、全く違う事業へと成長させた。
加藤社長はいくつかの企業を経験した後、HR‐Tech企業を創業。
松下社長は現役の大学院生でありながら起業し、クラウドサービスを提供している。

それぞれが異なる業態で出自も共通点はない。
それぞれの立場を最大限生かし最良の選択をして現在に至っている。

並々ならぬ努力はあったかとは思うが、
それを微塵も感じさせることなくさらりと語ってしまうのもこの世代の特徴だろう。
発するメッセージも明確で誰かに忖度することなく持論を展開。
このような場だと僕なんかは空気を読んで批判されないような話をしてしまうが(多分・・・)、
彼らはそれを恐れることはない。
かえって清々しく感じた。

この場に参加された重鎮の方にとっては耳の痛い話もあったが、
それもユーモアをもってうまく立ち回っていた。
僕は面白おかしく聞かせてもらった。
その生意気な発言に気を悪くされた方もいたと思うが、実際はそんな感じはしなかった。
重鎮の方々もそれを喜んでいる雰囲気が会場内にも漂っていた。
そんな若者を支援しながら変化を求めていることを窺わせていた。

これは僕の勝手な見方だが、この中部地区の重鎮企業の経営陣は変化、イノベーションを渇望している。
その下の管理職層がその意識に欠けているのではないか。
老舗企業の多いこの地区だからこそ、守られた環境によりスピード感を失くしているのかもしれない。
今回のテーマや会場内の雰囲気を見て、そんなことを感じた。

会社的にも今後、スタートアップ企業の就職支援を行うサービスを作ってもいいのかも。
起業しても失敗するケースが多い現状を見れば、安易に進めることはできないが、
それが地域の活性化にも繋がってくるだろう。
そんなことを感じたセミナー。

とりとめのないことを書いてしまったが、いい勉強になりました。
ありがとうございました。