誰かは忘れたが、本書を勧めていた人がいた。
そろそろドラッカーの復習をしたいと思っていた時期なので都合よく手に取った。
ドラッカーをかじった経営者やビジネスマンは多いはず。
経営を学ぶ場合、誰もが一度は通る道かもしれない。
こんな僕もドラッカーの著書は何冊も読んでいる。
有名なキャッチフレーズも覚えてはいる。
でも、大半は忘れている。
お恥ずかしい話だが、実践していないことも多い。
頭で理解し、知った気になってそれで終わっている。
そんな状態。
リーダークラスに「マネジメント」を推奨しながらも、本人はその内容を忘れている。
情けない話だ。
となれば、やるべきことは簡単で明確。
再度学べばいいだけのこと。
心に響いた言葉も時間と共に消えていくため、定期的に学ばねばならない。
その一冊として本書はうってつけ。
ただの解説書ではない。
これまでのフルに経験を活かし現場で動かしている。
それが企業の実績として証明される。
連続赤字の会社が黒字化した。
自社の強みを再認識した。
イノベーションを起こした。
言葉だけを並べれば、よく聞くフレーズ。
ドラッカーに限らずあちこちで語られる経営学。
VUCAの時代だろうが、web2.0の時代であろうが変わらない。
物事の本質は変わらない。
結局はそれを実践するかしないかしかない。
著者の國貞氏は確実に地道に現場に落とし込み、クライアントをサポートしている。
それだけで説得力が生まれる。
著者は本書に書かれている内容が完全に頭の中に叩きこまれているのか。
それはドラッカーの著書を読破したところで成し得るものではない。
何度も何度も読み返し理解を深め、実際の行動と照らし合わせ検証しているのだろう。
本書を書き上げるにあたっては、ドラッカー本を引っぱり出しキーワードを紐解いているとは思うが、
その知識量、理解量には唸らされる。
僕なんてかじったうちにも入らないんだろうね。
変化に対応できる組織を作るには変化に対応できる人を育てるしかない。
果たしてそれができているのだろうか。
特に最近、ジレンマに感じることでもある。
仕事ができる人とそうでない人の差は10倍、100倍の違い。
その認識を持たせなきゃいけない。
人材育成の要諦は「愛情」「切磋琢磨」「信賞必罰」。
どれが欠けても人は育たない。
まだまだ「信賞必罰」が足りないのだろうか。
何を持って必罰かは定義せねばならないが・・・。
企業の目的、顧客価値の創造。
重要な項目はいくつもあるが、改めて人作りをしなければならないと感じた。
商品力が人であるのは間違いない企業なのだから・・・。
いい気づきをありがとうございました。