Amazonプライムをチェックしていたら、いきなりドーンと表示された。

この作品を観たのは、確か中学生?高校生?の頃。
映画館ではなくTVで。
当時の土曜ロードショーあたりじゃないかな・・・。

ほとんど記憶はない。
最後は感動的に終わったというくらい。

公開は今から40年前。
映像や題字からは歴史を感じるが、その壮大さは当時の角川映画の勢いを感じさせる。
莫大な費用がかかったことも。
無駄に全世界ロケをしている気もするが、昨今の恐ろしさを思うと納得感は強い。

本作は盗まれた新種のウイルスが事故により拡散することから始まる。
当初はイタリア風邪として対処していたが、
(ウイルス発祥と関係ないイタリアは災難だな・・・)
全世界に広がり猛威を振るう。
まるで連日放送される新型コロナウイルスの感染拡大のニュースのように。

死者は増え続け病院も機能せず、瞬く間に国が滅んでいく。
映画では数か月単位で進んでいったが、
それは現実問題として今年の3月を断片的に描いていると思うのは大袈裟か。
映画を観ながら現実とオーバーラップさせてしまう。
それがAmazonプライムの狙い?

当時はただのSF映画ぐらいに捉えていたが、
いや、本作を半年前に観ても同じ感想を持っただろう。
緒形拳扮する医者が激務の中、
自らも倒れていくシーンは今まさに世界のどこかで起きている。

人間の無力さを感じるところ。
情報技術も医療技術も現代とは違いはあれど、
根本的なことは変わらないのかもしれない。

映画では経済が破綻するとか、政府の支援がどうという余裕なく、
南極を除く全人類が滅亡。
それはあくまでも映画の世界。
あくまでも映画の世界だが、映画目線で生活することが求められるのかもしれない。

いかん、何だか暗い話ばかりになってしまった。
そうはいっても本作はSF娯楽作品。
かなり無理な設定であり得ない描き方もあるが、そこも楽しむことができる。

監督は今は亡き深作欣二氏。
そして、主役は草刈正雄氏。
若くてカッコいい。
昔はただの二枚目俳優。
今は味のある役者さんだけど・・・。
こんな変化はいい。

たまには昔の映画を観るのもいい。
案外、今の社会を予測して描いている作品が多かったり。
身につまされる作品だった。