先週は日経トップリーダー主催オンラインセミナー「社長力アップ講座」に参加。
定期的に開催される本セミナーもすっかりオンラインが定番となった。
セミナー参加を理由に出張していた中小企業の社長さんは寂しいんじゃないだろうか(笑)。

僕が参加する中部経済同友会の講演会もリアルがなくなり、トップ同士の交流がなくなった。
緊張したが中部の財界の方々と対等に話せる場は貴重だったし、
ふとしたキッカケから次に広がる可能性もあるので、その場がなくなるのはやはり寂しい。

今回の社長力アップ講座の講師は株式会社トレタ代表取締役の中村仁氏。
「とんかつ 西麻布 豚組」や「豚組 しゃぶ庵」など話題の飲食店を経営されながら、
飲食店向けの予約や管理システムの構築を行うトレタを創業された。

トレタの存在は以前お世話になった方が、ジョインされたのでその存在は知っていた。
業界に変革をもたらすサービスを提供されている。
話を伺いたい方だったので、今回はとてもいい機会。

テーマは「飲食業界を襲った需要蒸発に立ち向かう」
これがすこぶる面白い講演で、全く異なる業界でありながら、
自社のサービスにおいても参考になる点は多かった。

今更語るまでもなく、外食業界は瀕死状態。
名古屋でいえば錦3丁目も大きな打撃を受けている。
仮にコロナが落ち着いたとしても7割経済は続くという。

業界全体としてはそんなことが言えるが、
(それは外食業界に限らず、我々の業界もかも)
中身を分析してみると勝ち組負け組が明確になるよう。

こんな状況下でも人気のある高級店はいまでも繁盛している。
それも以前より予約がとりにくい状態。
中村氏いわく、そもそもそんなお店は余裕のあるスペースなので、客席を減らす必要もないという。
一方で、中食型のファストフード店も安定は続く。

一定の割合は淘汰されるが、その後危機に陥るのは客単価2000~5000円の店舗。
全体の49.4%を占め、ここが変わらなければ生き残れない領域といわれる。
その大きな割合に対して、どう取り組んでい行くかが中村氏の提案。
そのあたりはトレタのサービスに直結するだろうが、論理的でもあり説得力のある話だった。

自ら運営する店舗も大胆に変革され、顧客動向をリサーチしている。
「顧客体験」の視点をどう持つかがカギのようだ。
それがDXにも繋がる。

極端にいえば50年間変化しなかった外食業界がここで大きく変わるチャンス。
いずれにしても今までの常識が逆転したのが、今目の前の姿。

それを自分たちにも当てはめる視点が必要になるだろう。
アナログという言葉を僕らはいい意味で使っているが、この言葉を言い訳する言葉にしてはならない。
それを把握できただけでも価値は大きい。

ありがとうございました。