先週16日は「名古屋ファミリービジネス研究会 特別セミナー」。
今回の講師は株式会社フェリタスジャパン代表の丸山祥子さん。
彼女の紹介はセミナー宣伝ブログに書いているので参考にしてもらいたい。
タイトルは「同族企業における父と娘のファミリー対話~理性と感情のハザマ」。
10月のセミナーに引き続き、今回もハイブリットでの開催。
前回はリアルの参加者の方が多かったが、この回はオンライン参加者の方が多かった。
いつも冒頭の挨拶は名ファシリテーターの西やんとアイスブレイク的なワークを行うが、
オンラインの方がヒマになってしまうので止め。
僕が10分だけもらい挨拶をさせてもらった。
これも毎回、時間オーバーで非難を浴びるが、今回はきっちり10分。
完璧なタイムマネジメントだった(笑)。
その時に大塚家具の親子喧嘩を描いた「『理』と『情』の狭間」を紹介させてもらった。
あまりにも丸山さんの講演タイトルが似ていたから。
どちらも父と娘の関係なので絶対に意識していると思ったが、
本人に確認すると全く関係なかった(汗)。
まあ、それでもいい導入だっただろう。
本セミナーは2部構成。
第一部は「会社へ入社から社長就任まで」
第二部は「就任からM&Aを経て現在まで」
彼女の子供の頃からの父親との関係と今に至るまでを細かく話をしてもらった。
僕は彼女のお父さんもお会いしている。
温厚で優しい方。
親子関係は小さい頃から良好かと思っていた。
そうでなくても一緒に働いている時は良好だと思っていた。
しかし、実際は180度異なった。
お互い罵り合うことも多かったよう。
丸山さんのイメージからは想像もつかないが、相当汚い言葉も発したようだ。
同居も耐えられず、一人暮らしを行ったのもその関係性の表れ。
会社を継ぐというのは僕らが思うよりも難しい。
まさにタイトルにある通り。
感情が理性を上回ることも多い。
その中で結果的に良好な関係になったのはよりお互いを理解したため。
「重要な他者」では一番の存在。
一人の人間として親を理解し、関係性を作り直していった。
徐々に会社も上手く回るようになり、結果としてお互いが納得する形でM&Aを成功させた。
そのあたりの詳細をすっ飛ばしているので、
波乱万丈なストーリーは紹介していないが、それは参加者特典と勘弁願いたい。
今回の丸山さんの話は特別なことではなくファミリービジネスではあり得る話。
むしろこれから増えるケースでもあるだろう。
それをファミリービジネスアドバイザーの立場からも分かりやすく伝えてくれた。
それは多くの方に共感を呼んだと思う。
その一方で、共感できない方がいたのも事実。
僕の親しい同族企業の経営者は親族の事業承継があるべき姿と考える。
それを前提に考えれば丸山さんの選択には違和感を感じるはず。
どちらが正しいということではない。
いろんな視点があるべき。
どの選択が自分たちにとって一番幸せであるかどうかということ。
僕も主観と客観と入り混じりながら、全体を眺めていた。
今後、どうすべきかはトップの責任として果たすしかない。
いずれにせよこのセミナーが好評のうちに終了できてよかった。
ご参加頂いたみなさん、ありがとうございました。
また、丸山さんはじめ事務局メンバーもお疲れ様でした。
次回は来年2月。
また、考える場を作ってまいりましょう。