最近、やたらあちこちで話題となるワークマン。
今月の日経トップリーダーに特集も組まれていたし、
先週の中部マーケティング協会のセミナーでもテーマの一つ。

ここでの主役は写真も講演もトレーナー姿の土屋哲雄専務。
写真だけ見るとどこにでもいる普通のおじさん。
(大変すいません)
しかし、この方がワークマンに入社したことで会社が劇的に成長。

メチャクチャやり手ではあるが、そんな雰囲気を見せることなく、
さりげない振る舞いで会社を成長させたといえよう。
創業家の出身ではあるが商社を経て入社。

それも腰掛けで勤務したのではなく、ほぼ定年まで働かれた。
ワークマンに入社した2012年から2年間は何もせず、
ずっと会社を眺めていただけだという。
その類はそうは言いながらも実際はガッツリだが、土屋専務の場合は本当にそんな感じ。
ただその中で何をやらないかはっきりさせた。

土屋専務の戦略は最新の経営理論を駆使しながらもとてもユニーク。
元々ワークマンは作業服業界では断トツ。
と同時に限界も見え始めていた。
小売店での競合はなく、脅威になるのはネット企業のみ。

その中で業態の変革ビジョンを打ち出す。
しかし、目標に対しての時間制限はしない。
社員を管理しない。
余計なことをせず自分の仕事しかしない。
まとめていえば、頑張らない。

そんなやり方で会社を成長させてきた。
掲げるのは「客層拡大」のみ。
そこだけを考え、どれだけ時間が掛かってもいいから達成へと向かう。

従来のマーケティング手法にSNSを駆使し、新たな業態でポジションを築いた。
改めて大切なのはポジショニングの設定。
自分たちの優位性を徹底的に探り、表面上のSWOT分析では意味がなくその先が大事。

アパレル業界が低迷する中、ワークマンが伸びるのは大きな理由がある。
後出しじゃんけん的に見れば納得しやすいが、強みを生かし横展開を明確にし空白市場を狙う。
そして成功。

聞けばわかるが、今まで誰もできなかったわけだし・・・。
組織が先なのか、戦略が先なのか、常に問われるがワークマンは同時進行か。
ふ~む。

特集記事や講演から自社に活かせることを考えるが、うむ、浮かばない。
ここも時間を限定せず、じっくりと練ることが必要か(汗)。
世の中にはヒントは沢山落ちている。
そこを拾い上げようとすればできないことはない。

その姿勢があるかで差は出るが、姿勢だけでは何ともならないことは多い。
これも積み重ねか・・・。
もっと頑張らないと。
いや、頑張っちゃいけない。

土屋専務は社長は週1回会社に行けばいいという。
これからそうしてみようか。
むしろ近所のワークマンに顔を出す方が重要かもね。

ありがとうございました。