明日より公開される映画「名も無い日」。
この作品のことは以前のブログでも紹介している。
できるだけ早めに観て、このブログでも紹介したい。

なぜ、そこまで応援するか?
単純に日比遊一監督が名古屋出身でこの作品も名古屋でロケをしたから。
永瀬正敏もオダギリジョーも名古屋弁を喋っとるらしいがね。
はよ観なかんわ。

とその前に紹介するのが本作「健さん」。
2014年に逝去された高倉健を題材にしたドキュメンタリー。
この作品を知ったのも日比監督に出会ってからのこと。

先週、「名も無い日」公開記念イベントとして開催された上映会に参加。
世間の狭さを感じるのか、知り合いが多かった。
みなさん、応援しているわけね。

高倉健といえば日本を代表する俳優。
映画史上名作といわれる作品にも数多く出演されている。
僕はさほど意識をしたこともなく、多くの作品を観ているわけではない。

特に1950年~60年代のヤクザ映画は皆無。
この頃はハンパない活躍で年間10本ほど出演されている。
当時のヤクザ映画も紹介されていたが、20代の高倉健は男が見ても惚れ惚れする体。
あんな筋肉質の立派な肉体の持ち主とは知らなかった。

本作では当時の活躍から幼少期、晩年期まで本人を追っかけている。
高倉健と関係のあった映画人も数多くインタビューに答えている。
降旗康男監督、山田洋次監督や親交の深い役者陣。
それぞれが思い出を語り人物像を明かす。

それだけではない。
マイケル・ダグラス、マーティン・スコセッシ、ポール・シュレイダー、
ヤン・デ・ポンら海外の役者、監督も高倉健を熱く語る。
それも「健さん」と呼びながら・・・。

それだけで人柄か理解できるが、何より世界メジャー級からラブコールを送られること。
役者としての魅力的な人物であったのだろう。

普段は寡黙だが、映画への向かい方は饒舌。
饒舌という表現は正しくないし、そんな姿は見せない。
しかし、その真摯な姿はそんな表現でも許されるだろう。

本作には妹さんが母親との関係性について語るシーンがある。
ここも高倉健という人物を象徴するかのようなエピソード。
グッとくる。

インタビューは映画関係者以外も多く登場する。
元付き人であったり、通う飲食店の店主だったり・・・。

個人的にいえばそこに沢木耕太郎を呼んで欲しかった。
オファーを断った可能性もあるが、
沢木氏の作品を読むと結構、高倉健との親交が描かれている。
そこでも人となりが理解でき、僕はなぜかオーバーラップさせながら観ていた。

インタビュアーである沢木氏はどうインタビューに答えただろうか。
興味津々。
あと「野生の証明」で共演した薬師丸ひろ子にも・・・。

僕は意外とチャラい作品しか観ていない。
「ミスターベースボール」とか(笑)。
今、1970年代の映画に注目している身としてはその頃の作品を観てみるかな。

まずは「名も無い日」だけどね。