このおっかない2人の対談(笑)。
現場の編集者はピリピリした雰囲気の中で対応するのは苦労するんじゃないのかな。
意外と和気あいあいと進んでいたりして。
最近、書籍はAmazonばっかり、それもkindle比率が高い中で、
久々にジュンク堂書店で購入。
たまには書店でフラフラと眺めながら、ふと手にした書籍を買うのもいい。
そんな感覚も大事にしたい。
表紙だけ見るとこの2人が対等に対談しているように思えるが、
どちらかといえば田原氏はインタビュアーに近い。
圧倒的に冨山氏が語っている。
僕の偏った見方だが、田原氏は冨山氏からこれからの経済を学んでいるようにも感じる。
やはり現場の実践者でないと語れないことが多い。
そんな意味では田原氏は政治面での特徴を本書では語る。
互いの持ち味を発揮していることになるのだろう。
先日のブログでも大学の授業について書いた。
答えのないことに向き合うのが重要と伝えていくのだが、
それに合致するような対談もあった。
日本の政治家は答えが出ない場面が苦手だと。
G7のような会議での議題は正解のないものばかりだが、
そんな場で日本の政治家は発言しないという。
そんな教育を受けていないので、できないのが理由。
だからコロナのような正解のない問いには答えられない。
なるほど・・・。
ビジネスの世界も正解がないことばかりだが、
そこでは無理やりにでも正解をださなきゃいけない。
ここで試験優等生タイプの難しさがでるようだ。
僕の授業は間違ってないね(笑)。
話は逸れたが、これから企業が生き抜くためには、
自分を鍛え答えを導く能力を身につける必要がある。
それができれば、むしろローカル経済圏の方が豊かになる。
本書ではGAFAの弊害も含め、地方経済の可能性を示す。
名古屋がどちらに属するかはともかく、
名大社はローカル経済圏で生きると認識したほうがいい。
その中でやれることは多い。
冨山氏はいつも経営者に対しての指摘は厳しい。
そのほとんどがダメ出し。
「ゾンビ企業」には完全撤退を誘う。
一方でローカルな企業へはエールを送ると共にチャンスであるとも訴える。
どう捉えるか。
東京都の経済成長率の低さ(全国47都道府県中38位)と先進国ほどローカル経済が伸びている事実。
僕らにとっては勇気づけられるデータになるのかも・・・。
エッセンシャルワーカーが地方での中産階級となり経済を牽引する。
その可能性が高いとすれば、まだまだ自分たちにとってもチャンスは広がる。
元気づけられる1冊となった。