10日金曜日はグロービスが主催するTVセミナーに参加した。GREEの社長の田中良和氏の講演と対談を東京からリアルで中継して、名古屋と大阪に配信する企画である。
GREEといえば、確か5年ほど前のに学生モニターに招待してもらい、mixiよりも先に登録したSNSである。その当時は面白がって、日記を書いたり、いろんなコミュニティを覗いたりしていた。
田中氏の「僕が六本木に会社をつくるまで」も勢いで読んだ記憶がある。
SNSの走りはGREEだったはずだが、その後、mixiに押されて静かになったと思いきや、無料ゲームで息を吹き返し、今や時価総額で200番目の日本を代表する企業となった。
その田中氏の講演をTVセミナーで拝聴したわけだが、内容は痛快そのものだった。33歳という若さもあるだろうが、Tシャツにジーパンで登場した姿は自然体で、楽天時代の三木谷氏との関わりや起業時の苦労を実に楽しそうに話されていた。
新卒で入社したソネットを10ヶ月で退職し、友人の誘いで入社した楽天。そこでの経験や三木谷氏から受けた影響や学びが今の田中氏を創り上げたと言っていいだろう。
その後、起業し現在に至るわけだが、彼の仕事に対する姿勢が、今の大きな成功に結びついている。それは、徹底的に考え、徹底的にチャレンジすること。失敗を恐れず、まずは実行、そして継続。その徹底度があるからこそ、運よく成功できたのだと田中氏は語っている。
受講生からの質問にも、「運がよかったから成功しただけ。楽天もグーグルもたまたま上手くいったにすぎない」とビジネススクールの主催イベントとは思えない非論理的な回答を繰り広げてはいたが、実は論理的に考えたからこそ、導き出した答えがそこにあるようであった。
そして最も大切なのは「あきらめずに前向きにやること」だという。僕のブログのタイトルみたいで素晴らしいコメントだ。(な~んて・・・)
正直なところ、若手経営者のカリスマ性であるとか、研ぎ澄まされた感性の持ち主であるとかを感じたわけではなかった。
しかし、その熱く、一つの質問にも真剣に応える姿は、田中氏がこれまで培ってきた経験や人との関わり方を上手く表していたと思う。
テーマが「夢を形にする情熱の源泉とは~インターネットを通じて、世界をよりよくする」。
このテーマに沿い、ネット社会の行く末を拝聴しようと参加したセミナーだったが、実際は一人の経営者の考え方や行動を学ぶセミナーとなった。
自分なんて人より秀でた能力は全くないと謙虚な発言はされていたが、学生時代からMBAの書物を読み漁り、マイケル・ポーターの講演に参加する行為は、やはり尋常ではない。僕なんて、つい数年前までポーターなんて存在すら知らなかったわけだし・・・・。
田中氏いわく、これからが本当のインターネットの時代で、世の中を変える大本命だという。その中で、日本の企業として、グローバルに戦っていくことに大きな意味があるとの事。
規模の違いはあるにせよ、名大社もネットの関わる事業は遂行している。彼のネットに対しての熱い思いを、爪の垢を煎じて少しは飲んでおく必要がありそうだ。
2010年9月11日