負けてたまるか! 若者のための仕事論 (朝日新書) (2010/04/13) 丹羽 宇一郎 |
この著書のアマゾンの書評を読むと賛否両論の意見が飛び交っている。若い読者からは、時代が違うとか、その働き方は古臭いとか否定的な意見が多かったように思う。
僕は、この著書の内容に基本的には賛成だ。
「まずはアリのように泥まみれに働け!」などの過激な言葉が、ワークライフバランスが叫ばれる昨今では、反発を招くのだろう。
しかし、若者が社会人として一人前になる過程においては、それくらいの気概が必要だろうと思う。結果的に無駄に思えることもガムシャラに取り組む時期がある期間あってもいいのではないだろうか。
僕自身もそんな期間を過ごしてきたからこそ、今があることも否定できないし、著者も自らの経験から学んだ成果を、今の若者に対してメッセージとして発していると言えるからだ。
そして、人は仕事して磨かれると同時に読書でも磨かれると書かれている。僕は、最近でこそ、コンスタントにいろんなジャンルの本を読むようにしているが、若い頃は小説かノンフィクションくらいであった。
それは今となっては大きな反省となっている。どこまで吸収できるかは別として、もっと多くのジャンルの書物を読んでいれば、今よりはもっとマシな大人になっていたのではないかと思う。
自戒を込めて、著者同様、読書もお勧めしたい。
著者の丹羽氏は名古屋市出身。それも中川区。現在、僕の住まいからから車で5分程度の場所だ。もちろん実家にお邪魔したこともなければ、知り合いでもない。
それが理由でもないが、尊敬する経営者の一人でもある。その歯に衣着せぬ発言は、聞いていて気持ちがいい。それも、自分自身の軸がぶれていないので、違和感もない。
いつか機会があれば、握手くらいさせて頂きたいと願っている。
それはともかく、これから立派な社会人を目指す方には、精神論な要素も含め、読んで欲しい。就職活動中もしくは終えた学生も社会へのイメージも抱ける著書だとと思う。