読書量は相変わらず亀のような進み方。
思うように進まない。

そんな中でも2021年は山口周氏を3冊読んだ。
本書を読み終えたのも年末。
年間55冊程度しか読めない身としては山口氏の作品は多い。
つい惹かれて購入してしまう。

自分には圧倒的に不足している深い考察力が魅力的。
彼の考え方に惹かれてしまうようだ。
本書は「ぶれない指針」を持つ7人と対話。

そう新書の帯に紹介されている。
僕が著書を読んだことあるのは北野唯我氏と養老孟司氏のみ。
小川さやかさんも対談しているが、名大社の小川さやかさんではない。
ぶれない人を僕は案外知らない。

著者の物事を観る視点は鋭い。
データを上手く読み解き、これからの時代を占う。
本当にそうなるかは微妙だが、説得力もあるしその視点に影響される。

僕の昭和的な思考をぶち壊してくれるのは大変ありがたい。
本書の中で山口氏は「ノーマル=普通が溶解してしまった世界」と語っている。
働き方も都市の在り方もいずれ変わっていくと。

そのためのコンパスが必要なんだと・・・。
それには自分で判断できる教養が重要。
前作「自由になるための技術 リベラルアーツ」でも同じようなことを言われている。
一貫している。

本書で最初に登場する対談者は北野唯我氏。
ワンキャリアの創業者の一人。
同業者では最も伸びている会社。
お会いしたことないが、メディアではちょくちょくお見掛けする。
僕よりも20歳も若い。

昭和の呪いをどうやって解くかがテーマだという。
そんな時代になってきた。

昔であれば僕らが若い連中に教えることが当然の行為だったが、今は反対に教えてもらう立場になった。
そうともいえる。
ここに登場する方で僕より年上は養老孟司氏と広井良典氏のみ。
この二人の考えは従来に捉われてはいない。
それがすべて物語っているのかも・・・。

あと半年もすれば56歳。
自分の衰えを年齢のせいにしたくはない。

常に教養を身につける努力をしないといけないね。