どこかで聞いたことのあるようなフレーズ。
ハーバードではなく、正義でもなく、東京大学でもなく、プレジデントである。この雑誌もタイトルに惹かれ、ついつい買ってしまった。ネーミングに弱い今日この頃である。
同じ経営者として全く別の世界の存在であることは重々承知している。それも手伝ってか、その動向や発言は気になり、つい手に取ってしまうのだ。
今回の特集では、孫氏がこれまで経験した激しいビジネスのシーンをケーススタディとして、自らが出題している。思考力を磨く30問の問いだ。
既に結果を知っている問いはどうしても結論から入ってしまうので、回答にはならないが、問題の中には全く無知の問いもあり、自分だったらどうするかな?と考えならが読んでいった。
「不振の合弁事業を解消しるさい責任はどうするか?」
「海外から強敵が参入した場合、組むか?戦うか?」など、グルグル頭を回しても、どちらが正しいか判断つかない問題も多い。きっと正解は結果からしか判断できないと思うが、その結果も本当はもっといい結果が出る場合も考えられる。
そう考えると孫氏の判断が全て正しいとは言えないと思うが、そのロジックが明確であるかないかは判断基準にはなる。
僕自身の正解率は、ざっと70%くらい。
正解率が高くても、そのビジネスがうまくいく保証はないし、むしろ決断の後の交渉を含めた実務に困難が待ち受けていることは容易に想像できる。
いずれにせよ今の日本では最ものパワフルな経営者。以前も書いたが爪の垢を煎じて飲まなければならない。
この特集の中で面白かったのは、堀江貴文氏のコメントである。
彼の発言がどんどん過激になっているような気がしないでもないが、逆にそれがストレートで個人的には潔いと感じる。誰に遠慮することもなく、正直に答えていると思うのだ。
「自分とは逆のタイプ」であるとか、「孫さんのスピード感は自分と比べると遅い」とか、「苦労しているおっちゃんは嫌われない」とか、本人が聞いたらどう感じるかなんてお構いなしのようだ。この発言だけでも精神的なタフさが伝わってくる。
また、何かでかいことをいつかやりそうな気がしているのは自分だけだろうか・・・・。
孫氏にしても、堀江氏にしても揺るぎない軸がある。これだけでも理想的な姿だ。
そんな孫氏が率いるインパクトの強い会社ソフトバンクであるが、就活生の就職人気ランキングでは、なかなか上位に挙がってこない。
これだけ経営戦略もCMもスマートフォンも注目されているのに、人気が上がっていないのは不思議だ。
2011年2月25日