それは3年前のこと。
懇意にする同窓のキャリア担当の懇親会で大学の音楽の先生と知り合った。
大学で教えるだけでなく、その分野で活躍されている著名な女性。

飲兵衛が集まった会だったので、大いに盛り上がり楽しい時間を過ごした。
女性に年齢を聞くのも失礼なので、想像するに40代。
あちこち飛んだ話題から彼女が独身であることが分かった。

冗談か本気はよく覚えていないが、
「山田社長、私に誰かいい人いませんか?」
そんな話になった。

こんな立派な方に相応しい知り合いはいるだろうか?
年齢的には僕と変わらない独身はいるだろうか?
酔った頭でグルグルと考えながら浮かんだのが大学の先輩。
独身の一学年上の先輩がいた。

先輩、同期、後輩にも慕われるいい人だったが、なぜか独身。
あまり貪欲に攻めるタイプではない。
気づいた時には50歳を過ぎていたのだろう。
先生に先輩の話をし、少し期待感だけ持ってもらった。

その先輩に状況を説明。
断るかと思いきや、そうでもないので一度機会を設けることにした。
お見合いでもない、合コンでもない。
何といえばいいのだろうか。

円頓寺の雰囲気あるお店で2対2の場をセッティング。
和気あいあいと盛り上がり、その場はLINEを交換して別れた。

あとは大人の男女。
僕が口を挟むことではないので、後追いはしなかった。
攻めるタイプの先輩ではないので、
あの場だけかもな・・・くらいに思っていた。

紹介して半年ほど経った時にまたキャリア担当と先生と飲むことになった。
何も知らないのも失礼なので、先輩にその後のことを聞いてみると
「今、付き合っているよ」
と一言。

だったら早く言ってよ~。
余計な心配するじゃないか・・・。
その飲み会でも先生はとても幸せそうだった。

このまま結婚するのかな?と思いながらも、簡単な問題ではない。
はっきり言ってしまえば、まあまあの格差。
先輩には申し訳ないが、ごく普通のサラリーマンと各界に顔の広い著名な先生。
果たして釣り合うだろうか。

そんな想いも芽生えたり。
しかし、それはどうでもいい話。
2人がよければなんら問題はない。

コロナ禍で飲み会もなく静かな時間が過ぎた。
先輩との連絡もしばらくなかったが、昨年、こんなLINEが送られてきた。

お~、やったね。
(あっさりした内容だけど・・・笑)
いつかお祝いをしましょうという話だったが、お互い都合がつかず、
ようやく先週、その会を設けることができた。

顔合わせでご一緒した女性(この方も音楽の先生)と僕が2人の保証人。
いやあ~、とても嬉しいお祝いの会。
あまりに楽しくて飲み過ぎてしまった。

贈り物と一緒に頂いた手紙。

なんだか自分のことのように嬉しい。
50歳を過ぎて、まさか愛のキューピットになるなんて・・・。

ご結婚、おめでとうございます!
末永くお幸せに!
これからの2人に乾杯!