今週26・27日は名大社の本年最後の企業展だった。
2日間で800名程の学生の来場はあったが、昨年の同時期に比べれば、少ない来場者だった。
これが名大社のイベントだけであれば、当社の運営に問題があるわけだが、他社や大学の話を伺っても同様のようだ。当社のイベントと同日に開催された学内合同説明会では、昨年の半分も学生が来ていないという話を聞いた。
昨年よりも内定率が大幅に上回っているのであれば理解できる話だが、現状で言えば、どこの大学も昨年より、その進捗状況は悪い。
東海地区の大学で言えば、実感値ベースが中心だが8月時点の内定率は40%程度と推測する。同業他社が発表するデータより悪いのが実情。厳しい現実があると受け止めていいはずだ。
そんな状況にも関わらず、学生の参加率は落ちている。少なからず昨年よりは求人意欲は増しているというのに・・・。
原因は一体なんだろうか。
・東日本大震災の影響で選考スケジュールが後ろにずれ、選考結果自体が遅い。
・卒業後3年は新卒扱いという政策を都合よく解釈している。
・大手企業や知名度の高い企業へ応募が集中してしまった。
etc・・・
何れも正しい原因だとも思う。しかし、本当にそうだろうかと疑問に感じることも多い。
今回の企業展に来てくれた学生は、真面目で優秀な学生が多かったというのが参加頂いた企業の評価だ。通常の企業展なら、壁際で冊子を見ているだけの学生が多いが、今回は着席率も非常に高かった。
特別講演を担当し、直に学生と接触していたL&Dコミュニケーションズの堀内氏は「今日の学生が、まだ内定を持っていないのが不思議だ。いい学生が多かった。」と僕との会話でそんな話もした。
参加してくれた学生は危機感も強く、真剣に仕事探しをしている。安易な言い方をすれば、このイベントに参加してくれた学生は、就職できる可能性は高い。
問題に思うのは、この時期になっても行動を起こさない学生である。大学の担当者と話をしても、動いていない学生が多いという。大学も学生からのリアクションがなければ、手の打ちようがない。だからといって、全てを学生のせいにするのもおかしな話だ。
今、こうして現実問題として起きている事は、短期に解決できるものではない。昨今問われているキャリア教育に繋がっている面が多いと思う。もっと大局的に見渡さないといけない。
そんな状況の中で、今すぐ我々が出来ると言えば、まずはキッカケの機会を提供する事だ。
名大社オンリーの新卒イベントの企画としては、これで終了だが、今後もできるだけの場を提供していく。
来週開催される転職フェアでも30社以上の新卒募集の企業が参加するし、9月16日には日本商工会議所から委託したイベントも開催する。これは11月まで、あと2回継続する。10月には名古屋市が主催するイベントも運営を行う。
まだまだ出会いの場は多いのだ。
さあ、外に出よう。もっと街に出るんだ。もうすぐ夏は終わるんだぞ。
と言いたい。
2011年8月28日